著者
三村 浩史 阿部 成治 清水 肇
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.109-114, 1984-10-25 (Released:2020-09-01)
参考文献数
1

One of the central aspects of urban livability is access to sunlight. To ensure its enjoyment by residents living in multiple landuse district of the innercity, new medium level building codes which can suit existing vernacular contexts are expected to be developed. This report is a case study on this issue as it applies to the central part of Kyoto-Japan’s foremost historical city.
著者
阿部 和美 久保 幸代
出版者
特定非営利活動法人 日本禁煙学会
雑誌
日本禁煙学会雑誌 (ISSN:18826806)
巻号頁・発行日
vol.16, no.5, pp.87-96, 2021-12-28 (Released:2022-02-05)
参考文献数
23

【目 的】 妊娠28週以降の妊婦を対象に、妊婦の喫煙状況、新型タバコ(電子タバコと加熱式タバコ)の健康への影響に関する認識および加濃式社会的ニコチン依存度調査票(KTSND)の実態と各々の関連を明らかにする。【方 法】 妊婦健康診査を受診した妊娠28週以降の妊婦を対象に、喫煙状況や新型タバコの健康への影響に関する認識、KTSND等について自記式質問紙調査を実施した。【結 果】 有効回答率は90.9%(140名/154名)であった。妊婦の喫煙率は2.1%、妊娠判明時の喫煙率は8.5%、妊娠判明後の禁煙率は6.4%であった。新型タバコは紙巻きタバコより有害性が低いと思っている妊婦は82名(58.6%)、また胎児への影響が少ないと思っている人も48名(34.3%)とその認識は低かった。【考 察】 新型タバコの健康への影響に対する考えうるリスクの認識を持っている者が半数程度のため、今後、新型タバコを使用する妊産婦の増加やそれによる母子の健康への影響が懸念される。【結 論】 今後の禁煙支援としては、妊婦に新型タバコの正しい知識を普及させる必要がある。
著者
古屋 良一 馬場 一美 木野 孔司 船登 雅彦 阿部 有吾
出版者
昭和大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

我々は、歯を接触させている習慣(TCH)が顎関節症(TMD)の寄与因子であると考えている。本研究の目的は、TCH測定システムを開発し、TCHの頻度、TCHとTMDの関係およびTCH是正システムの効果を調査することである。TMD患者と健康な人について携帯電話の電子メール機能を利用したTCH測定システムを使用してTCHを評価した。TMD患者におけるTCHの頻度は、健康な人より約5倍高かった。
著者
加藤 貴行 阿部 信行
出版者
一般社団法人 表面技術協会
雑誌
表面技術 (ISSN:09151869)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.716, 2009-11-01 (Released:2010-05-28)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1
著者
佐野 寛 武田 敏充 阿部 恵子 右田 俊彦
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1990, no.5, pp.463-465, 1990-05-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
8
被引用文献数
1

第二級アルコールであるシクロドデカノールから誘導される酢酸シクロドデシルとジフェニルシランをラジカル開始剤ジ-t-ブチルペルオキシド(以下DTBPと略記する)存在下加熱すると,デオキシ化されたシクロドデカンを生成した。この反応においてラジカル開始剤は不可欠であり,DTBPなしでは反応はまったく進行しない。またエステルとしては酢酸エステルが最もよい収率を与えた。第一級および第三級アルコールの酢酸エステルもデオキシ化されるが収率は低下した。アセチル化糖のデオキシ化では収率は低く,多量の副生物の生成が認められた。この原因としてジフェニルシランが2原子の活性水素をもつこと,およびラジカル条件下で他のシランに容易に不均化することがあげられる。
著者
阿部 真由子 中島 まゆみ 木村 郁美 中野 はる代
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 第58回日本農村医学会学術総会 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
pp.96, 2009 (Released:2010-03-19)

〈はじめに〉年間平均10件の頸部郭清術が行われている。 今回,頸部リンパ節郭清を受けた患者から,退院間近に頸 部から肩,上肢にかけての疼痛と上肢の挙上困難の訴えが 聞かれ,また,家族より退院後の生活についての不安が聞 かれた。このことから,早期からの退院指導が必要である と感じ,頸部リンパ節郭清術後の退院後の患者の精神的・ 身体的・社会的苦痛について調査し明らかにした。 〈研究方法〉頸部リンパ節郭清を受け,現在腫瘍外来に通 院中の20名に対し,半構成質問紙法で調査を行った。 倫理的配慮では研究の主旨説明,プライバシーの保護, データを研究以外に用いないことを書面で説明し,署名で の同意を得た。 〈結果〉予測されていた肩,上肢の疼痛,可動域制限から 手に力が入りにくく,フライパンを握りづらい,運転時な ど後方確認などの振り向き動作が難しかったなどの日常生 活の苦痛が聞かれた。 〈考察〉患者の生活背景や性別により,個別の苦痛などが ある。入院中には気付かなかったことが退院後に明らかに なることがあり,早期から患者のライフスタイルに合わせ た指導,助言が重要である。退院の方向性がみえ医師と相 談した上で試験外泊を行ってもらい,患者・家族が不安を 軽減し退院できる援助が必要である。 〈おわりに〉今回インタビュー調査した事で退院後の患者 の現状を知る事ができた。スタッフ各々が患者の状態を把 握し,個別性を考えた指導が出来ることが重要である。そ のためにはアンケート結果を基にしたパンフレットを検討 していく必要がある。
著者
佐藤 寛修 阿部 清彦 松野 省吾 大山 実
出版者
関東学院大学理工/建築・環境学会
雑誌
研究報告 = Journal of technological researches (ISSN:21886679)
巻号頁・発行日
vol.62, no.109, pp.49-54, 2019-03

筆者らは,肢体不自由者のコミュニケーション支援などを目的として,2種類の意図的な瞬き(随意性瞬目)の動作をユーザの入力意図として識別可能な,瞬目入力インタフェースを開発している.このインタフェースでは,2種類の入力意図にことなる機能をそれぞれ割り当てることができる.たとえば,通常の入力決定のほかに,誤り訂正の機能を割り当てることなどができる.そのため,2種類の瞬目識別を入力インタフェースとして適用することで,入力効率の改善が期待できる.本研究では,自然光下の画像処理によって眼球開口部の面積変化(瞬目波形)を解析する瞬目計測法を採用している.これまで,3種類の瞬目から得た瞬目波形の形状特徴パラメータを対象に,2種類の随意性瞬目の識別法を開発した.この瞬目種類識別法を視線入力システムの入力決定に採用し評価を行ったところ,瞬目種類の識別の誤りが散見された.本稿では,瞬目の新たな形状特徴パラメータをもちいた瞬目種類識別の結果を示す.また,その結果を用いて,新しい特徴パラメータとこれまでに採用していた特徴パラメータとの識別性能を比較する.
著者
花田 伸英 冨田 友幸 阿部 直 片桐 真人 矢那瀬 信雄 山下 えり子 塩谷 茂 吉村 博邦 笠井 潔 亀谷 徹
出版者
社団法人 日本呼吸器学会
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.231-234, 1993

Human T-lymphotropic virus type I (HTLV-I) 抗体価が高値を示し, 多発結節性陰影を呈したT細胞性リンパ腫の1例を経験した. 症例は42歳, 男性. 千葉県出身. 昭和63年6月に胆嚢摘出術後, 発熱が持続したため当院受診, HTLV-I抗体価の高値を指摘された. 約8ヵ月後, 胸部X線上多発結節性陰影が出現, 開胸肺生検にてT細胞性リンパ腫と診断された. 文献を検索し得た限りでは肺原発のT細胞性リンパ腫において, 多発結節性陰影を呈した報告例は1例のみであった. また本症例の肺病変はHTLV-I感染との間に関連性があり, Adult T-cell lymphoma の初発の病変と考えられたので報告する.
著者
酒井 裕二 竹ノ内 正紀 阿部 正彦
出版者
色材協会
雑誌
色材協會誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.47-52, 2000-02-20
参考文献数
12
被引用文献数
1

化粧品クレンジング油として注目されているテトラオレイン酸ジグリセロール (DGTO) と汎用の油である流動パラフィン, トリ-2-エチルヘキサン酸グリセロール (GTE) との乳化特性が比較検討された。<BR>その結果, DGTOを用いた場合, 水よりも油の含有量が多い系においてさえも分散媒が水であるO/Wm系やWm相が形成しやすいことがわかった。また, 水と油の界面張力値は, DGTOを用いた場合が最も小さかったために, 用いた他の2種類の油ほど界面活性剤の添加効果は認められなかった。さらに, 小角X線散乱測定を行ったところ, DGTO分子は液晶間にほとんど溶解されず, 微小の液滴として存在していることがわかった。これらの特性は, DGTO分子がもつ大きな有機性値と無機性値に起因することが示唆された。
著者
松谷 定 竹下 千尋 五十嵐 健祐 阿部 真也 吉町 昌子 後藤 輝明 山城 海渡 川﨑 直人
出版者
一般社団法人 日本薬局学会
雑誌
薬局薬学 (ISSN:18843077)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.115-121, 2020 (Released:2020-10-26)
参考文献数
8

近年,保険薬剤師は業務の多角化が求められている.そのためストレスが増大し,インシデントにつながる危険性がある.しかし,保険薬剤師の職業性ストレスとインシデントの関連性については明らかにされていない.そこで本研究では,保険薬剤師の職業性ストレスとインシデントの関連性について調査した.2016 年12 月,(株)ツルハ(212店舗)の保険薬剤師を対象に勤務状況,職業性ストレス,離職願望およびインシデントに関するアンケートを実施した.回答が得られた 397 名のデータを解析した結果,職業性ストレス因子の「心理的な仕事の負担(量)」「仕事の適性度」「働きがい」と「離職願望」がインシデントと関連することが明らかとなった.本研究で明らかとなったインシデント関連因子を早期に把握できる環境を整える必要性が示唆された.
著者
阿部 憲治 鈴木 健治
出版者
[宇都宮大学農学部]
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.29-42, 1983 (Released:2011-03-05)
著者
田島 聖士 小野寺 勉 阿部 公喜 海老沢 政人 飯塚 浩道
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.344-350, 2013
参考文献数
12

2011年3月11日,東日本大震災が発生し甚大な災害となったが,海上自衛隊(海自)は災害派遣命令により宮城県沖に多数の自衛艦を派出した.被災地では歯科医療機関の被害もあったため,海自移動歯科班を歯科診療支援要請に基づき,3月26日から4月21日まで宮城県本吉郡南三陸町および気仙沼市大島において歯科診療支援を実施した.一方,現地歯科医師会歯科班は3月20日から4月25日まで各避難所を往診車にて巡回診療を行った.現地歯科班と海自歯科班は協働して歯科診療支援を行い,避難所等における診療実績および質問紙調査から,震災直後の歯科診療ニーズ,口腔清掃状況ならびに現地歯科班と海自歯科班の診療連携について調査した.調査対象は初診患者数455名,延べ患者数584名,疾患内訳はう蝕31%,歯周疾患23%,脱離17%,義歯不適10%,根尖性歯周炎9%,義歯紛失2%であった.災害対策本部があった志津川ベイサイドアリーナにおける経時的な受診調査では,震災直後から最多疾患であったう蝕は調査期間中増加傾向を示し,歯周疾患は2〜3週以降減少傾向を示した.主訴発現に関する調査では震災直後から震災後1週の主訴発現は全体の12%であったが,その内75%は急性症状を伴っていた.本調査から震災直後における歯科診療ニーズが確認できたが,現地歯科班による避難所等の情報収集能力と海自歯科班の機動性や装備を生かすことにより相互補完的な支援が可能であることが示唆された.
著者
行本 敦 小泉 洋平 渡辺 崇夫 吉田 理 徳本 良雄 廣岡 昌史 沼田 結希 竹下 英次 阿部 雅則 日浅 陽一
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.107, no.6, pp.1095-1101, 2018-06-10 (Released:2019-06-10)
参考文献数
7

症例は20歳代,男性.1年前より,全身倦怠感,体重減少がみられていた.当院転院1カ月前から皮膚搔痒感が出現.2週前,近医で肝機能検査異常を指摘され,前医に入院し,肝生検を施行された.非特異的な急性肝炎像の組織所見であった.その後,黄疸が増強し,当院に転院した.転院時,背部に10 mm大の不整形の淡紅色斑が多発していたことから,梅毒を疑い,RPR(plasma reagin test),TPHA(Treponema pallidum hemagglutination assay)陽性より,早期梅毒性肝炎と診断した.アンピシリン8週間の投与により,速やかに肝機能・黄疸は改善した.
著者
揚戸 薫 武藤 かおり 阿部 里子 大塚 恵美子
出版者
脳機能とリハビリテーション研究会
雑誌
脳科学とリハビリテーション (ISSN:13490044)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.25-33, 2016-08-29 (Released:2018-10-22)
参考文献数
9

高次脳機能障害は、本人が病識を持つ事が難しく、「見えない障害」とも言われ、周囲から誤解を受け易いという特徴を持つ。当高次脳機能障害支援センターは、この「見えない障害」の症状を明らかにし、本人、家族、支援者と共有することで、次の支援体系に繋ぐ役割を担う。高次脳機能障害者の生活実態調査ではADLは7割前後が自立しているが、契約・手続きなどの社会参加の自立は1割、金銭管理や調理の自立は2割余りと報告されている。今回、「出産後、家事が上手くいかなくなった。夕飯の支度が夫の帰宅に間に合わない。」という主訴を持つ、脳挫傷の既往がある主婦に対し支援を行った。評価では調理自体には問題はなく、遂行機能障害や注意障害により1日の家事の計画や献立作成に難渋していることが判明した。そこで代償手段を取り入れた結果、それを用いることで徐々に円滑に家事が行える様になり、さらに地域のヘルパー利用に繋ぐ事で「夕飯の支度が夫の帰宅に間に合うようになる」という目標を達成し、家事の一部自立が継続できた。高次脳機能障害者は変化する生活状況への適応の困難を抱える。病院や施設の生活では検出され難い実生活場面での問題点も、脳機能との関係で整理し、リハビリテーション専門職が関わることは、IADLの向上に大きな意味を持つと考える。