著者
西本 豊弘 藤尾 慎一郎 永嶋 正春 坂本 稔 広瀬 和雄 春成 秀樹 今村 峯雄 櫻井 敬久 宮本 一夫 中村 俊夫 松崎 浩之 小林 謙一 櫻井 敬久 光谷 拓実 設楽 博巳 小林 青樹 近藤 恵 三上 喜孝
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
学術創成研究費
巻号頁・発行日
2004 (Released:2004-04-01)

弥生時代の開始が紀元前10世紀末であることが明らかとなった。その後、日本列島各地へは約500年かかってゆっくりと拡散していった。さらに青銅器・鉄器の渡来が弥生前期末以降であり、弥生文化の当初は石器のみの新石器文化であることが確実となった。
著者
中島 利博 山野 嘉久 八木下 尚子 樋口 逸郎 赤津 裕康 川原 幸一 上 昌広 丸山 征郎 岡田 秀親 荒谷 聡子
出版者
東京医科大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008 (Released:2008-04-01)

われわれがリウマチ滑膜細胞より発見した小胞体関連E3ユビキチンリガーゼ シノビオリンは遺伝子改変動物を用いた研究により、少なくともマウスにおいては関節症発症の必要十分因子であることが証明されていた。また、関節リウマチの新薬である抗TNFα製剤の感受性を決定するバイオマーカーの可能性も示されている。一方で、シノビオリンの完全欠損マウスは胎生期において致死であることも明らかとなっていた。したがって、これまで成獣における同分子の生理機能の解析、並びに関節症における分子病態を明らかとすることが不可能であった。そこで、本研究事業により、同分子のコンディショナルノックアウトマウスを作製し、これらの点を明らかにすることを目的とした。その結果、シノビオリンのコンディショナルノックアウトマウスは胎生致死でのみならず、出生後に同遺伝子をノックアウトした場合でも致死であることを発見した。さらに、その過程で線維化・慢性炎症に非常に密接に関与することが示されている(論文準備中)。現在、その恒常性維持にシノビオリンが必要と考えられる関節などの臓器特異的なコンディショナルノックアウトマウスの解析を行っている。上記のようにシノビオリンの機能制御は関節リウマチのみならず、線維化・慢性炎症を基盤とする疾患の創薬標的であることは明白であろう。われわれの有するシノビオリン抑制剤がマウスにおける関節炎モデルに有効であることを証明した(論文投稿中)。さらに、本テーマは橋渡し研究として米国のユビキチンに特化した創薬系ベンチャー プロジェンラ社との創薬開発プロジェクトへと進展した。
著者
藤原 正寛 瀧澤 弘和 池田 信夫 池尾 和人 柳川 範之 堀 宣昭 川越 敏司 石原 秀彦
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1998 (Released:1998-04-01)

本研究ではインターネットに代表される情報化技術の進展が経済的取引のガバナンスにどのような影響を与えるのかを、近年発展してきた経済学的手法(情報の経済学、組織の経済学、メカニズム・デザイン論、ゲーム理論など)を用いて分析することを目的としている。全研究期間を通じ研究会を開催することで、情報技術の進展と拡大がどのような経路をたどって、どのような形で経済活動や経済組織に影響を与えるかについて以下のいくつかの論点に分類して分析することができた。1.情報化革命とコーポレートガバナンス--情報化技術が進展することによって、情報量の爆発、経済のスピード化、グローバル化などの現象が発生し、それによって従来とはことなるガバナンス構造を持つ経済組織が活動できるようになった。2.アーキテクチャーとモジュール化--公開されたアーキテクチャーに基づいてインターフェイスを標準化することで、各分業をモジュール化することが可能になる。それによって、分業間の取引に市場原理が導入され、より分権的な分業が可能になる。3.モジュール化とオープン化--モジュール化はバンドリングやカプセル化の総称、オープン化はインターフェイスの共通化の動きを表す。カプセル化はアーキテクチャーを所与としたときに内生的に説明できることが示された。4.ディジタル化--財・サービスのディジタル化が進むことで、複製を作ることが容易になり、財・サービスを提供する初期費用が回収できないために、事前のインセンティブと事後の効率化が矛盾してしまっている。5.コーディネーションの電子化--情報技術の進歩はプログラムによるコーディネーションを可能にさせた。
著者
岡田 康志
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2013-04-01 (Released:2013-05-15)

光学顕微鏡の分解能は回折現象により約250nmに制限される。そのため、細胞内で生命現象が展開される場である細胞内小器官や超分子複合体など、大きさ100nm以下の構造のダイナミクスを直接的に観察することは出来なかった。申請者は蛍光分子局在化法、構造化照明法、誘導放出制御法など3つの「超解像法」の生体試料へのアプリケーションを試みてきたが、いずれも高分解能生体イメージングには不十分だった。本研究では、多重化蛍光分子局在化法とワンショット構造化照明法の2つのアプローチで100ms以下の時間分解能と50-80nmの空間分解能による超解像蛍光生体イメージング法の開発を行ってきた。前者では、新規に開発された自発的にブリンキングする蛍光色素と蛍光分子位置決定の新しいアルゴリズム開発により、蛍光分子局在化法の時間分解能を飛躍的に改善した。後者は、構造化照明法の原理とスリット式コンフォーカル顕微鏡の原理の関係に注目した新しい方法で、1枚の取得画像から回折限界の2倍の空間分解能を達成することが出来、構造化照明法による超解像顕微鏡法の時間分解能を100倍向上することに成功した。いずれも、現在、国内メーカーを通じた市販化の準備が進められており、国産超解像技術として社会に還元されることが期待される。また、これまで申請者が推進してきた分子モーターの機能を中心とする細胞内輸送系の研究では、これまで困難であった輸送制御の現場の直接的な観察が可能となり、研究が飛躍的に進展することが期待される。
著者
岡田 康志
出版者
国立研究開発法人理化学研究所
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2014-04-01 (Released:2014-04-04)

発生過程においては、さまざまな自己組織化現象がみられる。その理論的枠組みとして、チューリング型の反応拡散系がよく知られているが、系に関与する分子数が少数である場合には、少数資源の奪い合いによる自己組織化という形でチューリング型の反応拡散系を実装することが可能である。申請者らは、幼若神経細胞の形態形成過程における細胞内輸送の制御機構が、細胞内輸送という少数資源の奪い合いによる自己組織化の好適なモデル系であると考え、本研究においては、キネシン型分子モーターによる細胞内輸送が、正の協同性と少数資源の奪い合いの効果によって、自己組織化されることを実証した。まず、in vitro再構成系で、微小管とキネシンだけからなる系で、キネシン濃度依存的にキネシンと微小管の相互作用に協同的自己組織化現象が生じることを示した。さらに、その機構を一分子計測と構造解析を組み合わせることによって解明した。一方、細胞内でキネシンと微小管の結合速度定数を直接計測する一分子顕微鏡システムを構築し、これを利用することで細胞内でのキネシンと微小管の結合制御を微小管1本、キネシン1分子のレベルで明らかにした。その結果、細胞内には、キネシンとの親和性が異なる微小管が少なくとも4種類存在し、キネシンとの結合や微小管自身のダイナミクス、翻訳後修飾など様々な系によって複雑に制御されていることが示唆された。
著者
岡田 康志 高井 啓 島 知弘 池田 一穂 伊藤 陽子
出版者
国立研究開発法人理化学研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01 (Released:2013-05-21)

細胞内物質輸送のナビゲーション機構はこれまでほとんど判っていなかった。我々は、微小管がGTP結合状態とGDP結合状態で異なる構造をとることを示し、神経細胞軸索起始部に局在するGTP結合型微小管が軸索輸送のナビゲーションを行うという新しい概念を提唱している。本研究は、これを発展させ、以下の3つの課題を通じて細胞内物質輸送のナビゲーション機構の基本原理を解明した。①分子モーターの運動性に対する微小管の構造状態の影響の解析と、その分子機構の解明、②微小管の構造状態が細胞内の位置特異的に制御される機構の解析、③非神経細胞における分子モーターのナビゲーション機構の解析
著者
永橋 為介 土肥 真人
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.213-216, 1996-03-29
被引用文献数
2

わが国でも都心部の公園は野宿者の生活場所として利用されており,公園管理者との間に摩擦を生じている。本稿は,この事例として大阪市天王寺公園を取り上げ,都心部における野宿者と都市公園管理に関わる問題を整理,把握し検討することを目的とした。同公園に関する野宿者への聞き取り調査を実施し,同公園の野宿者に関する管理方法を公文書,新聞などから概観し,1990年の有料化が野宿者排除に与えた影響を考察した。その結果,同公園の管理方法は野宿者問題と公園を切り離すことには成功したが,排除された野宿者は外周柵の外に多く存在し,依然として同公園周辺地域の問題として現存していることが明らかになった。
著者
八尾 修司 山口 敬太 川崎 雅史
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.1152-1159, 2016-10-25 (Released:2016-10-25)
参考文献数
46

本研究は,総合大阪都市計画(1928)における公園系統計画の成立過程について,関与した主体の動向に着目し明らかにするものである.大阪市区改正設計(1919)の認可後,大阪府都市計画課により,さまざまな種類の公園を公園道路により連絡させる公園系統計画が,都市計画放射路線とあわせて考案された.これは,大阪府兼都市計画大阪地方委員会技師であった大屋霊城が,公園道路のネットワーク機能の重要性に着目し,郊外の大公園と都市中心部を大道路により結ぶ「放射分散式公園系統」という考えを反映したものであった.ここで考案された公園計画案は,関東大震災後,避難路としての機能を付加した道路公園の整備という拡張点がみられたが,財政状況から多くが成案には至らなかった.第二次市域拡張(1925)後には,府が大公園の開設,市が主に市内小公園の経営にあたるという「府市共同」の体制がとられ,市域拡張部分の公園計画は大阪府都市計画課案が引き継がれることで,総合大阪都市計画公園計画として成立した.