著者
大塚 彌之助
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.10, no.8, pp.645-670, 1934-08-01 (Released:2008-12-24)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

This paper will be published in English in the Bull. Earthquake Research Institute, Imp. Univ. Tokyo, at no distant date.
著者
木内 淳子 江原 一雅 佐久間 正和
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.39, no.7, pp.753-757, 2019-11-15 (Released:2019-12-17)
参考文献数
9
被引用文献数
1

民事裁判と異なり,医療における刑事裁判の全貌は公表されていない.しかし公刊資料で収集すると業務上過失に関する医療刑事裁判では,1950年から2017年末までの被告人数は444名で,そのうち127名が公判請求され23名が無罪となった.一般的な刑事裁判では検察庁に送付された中で,8.3%が公判請求され,99.8%が有罪となっている.最近医療水準が問題となった事件では無罪判決が続いた.しかし年代別の無罪の比率には大きな変化は見られなかった.2015年以降医療機関からの警察届出件数は減少したが,司法解剖に至った事例が58件あり,刑事裁判になる可能性は依然として残る.事故発生後の医療機関としての対応についても検討を行った.
著者
山田 祐也
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.29-36, 2015 (Released:2017-05-29)
参考文献数
31

本研究では,中国人上級日本語学習者に対しての「漢字熟語の日本語読み」の入力方法として,「振り仮名」と「音声」の学習効果を,実験結果と学習者の主観的評価から分析・考察した。その結果,「振り仮名」での入力は「音声」に比べ有意に学習成績が良かった。一方,学習者の自信度においては,入力方法間で有意な差は見られなかった。以上の結果から,中国人日本語学習者に対しての「振り仮名」の有効利用方法を検討する。
著者
安田 進 石川 敬祐
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.15, no.7, pp.7_205-7_219, 2015 (Released:2015-12-25)
参考文献数
22
被引用文献数
1 1

2011年東日本大震災で住宅地が液状化により甚大な被害を受けた関東の諸都市では、地区全体で地下水位を低下させて対策を施す「市街地液状化対策事業」が進められている。ところが、地下水位低下が家屋の液状化被害を軽減する効果に関しては、これまであまり定量的に明らかにされてきていない。そこで、まず過去の地震における被災事例について調べ、被害が生じる限界の水位を調べた。また、下層の液状化が地下水面上の表層の水位上昇に与える影響に関して試算を行った。さらに、戸建て住宅のめり込み沈下量や傾斜角に与える地下水位の影響を残留変形解析によって解析してみた。これらの結果、現在各都市の「市街地液状化対策事業」で目標とされているGL-3m程度まで地下水位を下げることが妥当と考えられた
著者
阿部 彩
出版者
社会政策学会
雑誌
社会政策学会誌 (ISSN:24331384)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.21-40, 2008-03-31 (Released:2018-04-01)

This article describes child poverty and deprivation in Japan. While it has been reported elsewhere that the economic well-being of children in Japan has declined since the 1980s, this article is one of the first to go into the details of child poverty using concepts of both traditional income-based poverty measures as well as relative deprivation measures that are constructed from 15 items deemed necessary in a child's life. The analysis confirms that the children in single-mother households, households with more than four children, and households with a young parent or young parents have a higher probability of being low-income. Contrary to popular belief, the ages of children did not yield significant differences in terms of poverty rates. The use of relative deprivation to conduct analysis has several advantages compared to the income-based poverty approach. First of all, by measuring the living standards of children directly, it bypasses the problem of difference in "needs" between different households. The equivalization of income takes into account the size of households, but it (usually) does not take into account, say, the difference in consumption needs for a 2-year-old versus an 18-year-old. Second, the income measure assumes that all members of a household have the same level of living standard, but the deprivation measure does not. By setting different items to be counted into the deprivation scale for children and adults, it can measure living standards of children and adults separately. In cases of resource shortage, it is probable that parents maintain the living standards of children while lowering their own living standards. Using deprivation measurements, we can observe such behavior. Third, by using deprivation measurements, we can set up separate poverty thresholds for adults and children. The results of the deprivation analysis of children show trends similar to those of income-based poverty analyses. The children in single-mother households and/or with young parent(s) have, on the average, higher deprivation scores than other children. The "threshold" income below which the deprivation score rises quickly can also be observed at 4 to 5 million yen (household annual income). Lastly, the deprivation of single mothers is even worse than the deprivation of children in single-mother households, indicating that mothers do away with their own necessities while maintaining the living standards of children.
著者
三浦 洋 萩沼 之孝 水田 昂
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.27-36, 1963 (Released:2007-05-31)
参考文献数
10
被引用文献数
1 2

洋ナシ (バートレット種) は産地別に生育中ならびに追熟過程における生果および罐詰製品について, 和ナシは平塚産の適熟果の5品種について, ペクチンの性状を水溶性(W-S), ヘキサメタ燐酸ナトリウム可溶性 (P-S), 塩酸可溶性(H-S)の3つの可溶性区にわけ, ペクチン含量(%), 粘度 (inherent viscosity) および, この両者を総合したペクチンユニットについて検討した。1. 洋ナシ (1) 生育中のペクチン含量について, W-Sは成熟につれて減少するが, 中熟以降はその割合は少なく, 適熟果で約0.2%を示し, P-S, H-Sは成熟に伴う変化は少なく, P-Sで約0.1%, H-Sで約0.5%を示す。このことから追熟を行なわないかぎり, プロトペクチンは減少せず, 水溶性ペクチンも増加しないため, 肉質に洋ナシ特有の粘稠性をもつた食感を与えられないことは明らかである。また3可溶性成分の比率がW-S 20%, P-S 10~15%, H-S 65~70%のときが適熟果と考えられる。生育中のペクチンの粘度は成熟に伴つて増加し, 適熟果で最大の9前後を示し, 過熟になるとやや減少する。このことから, 質的には中熟以後かなり高分子のペクチンが含まれることが推察できる。生育中の全ペクチンユニットはあまり変化がなく, W-S, H-Sのペクチンユニットがその大きな要因となるが, 未熟果ではW-S, 成熟果ではH-Sがより大きく品質を左右するものと考えられる。(2) 追熟中のペクチン含量(%)ではW-Sは増加し, 罐詰の加工適期で0.3~0.4%を示し, H-Sは逆に追熟に伴つて減少し, 加工適期で0.1~0.2%を示すが, P-Sは追熟中ほとんど変らず, 約0.1%と少ない。したがつて加工適期では全ペクチン中W-Sが50~60%をしめる。追熟中の粘度の挙動については, 3可溶性ペクチンとも追熟の進むにしたがつて減少するが, H-Sの減少率は少なく, 加工適期でH-SはW-Sの約倍の4前後を示す。追熟中全ペクチンユニットは減少するが, 加工適期ではW-SとH-Sのユニットはほぼ同じ程度を示し, 全ペクチンユニット0.8~1.0で, W-S>H-Sの場合が品質はよいようである。(3) 洋ナシ罐詰製品中の果肉のペクチン含量(%)は生果の場合と異なり, W-Sは追熟によつてもそれほど増加せず, H-Sは減少するが, その割合は生果に比して少ない。加工適期の試料で各可溶性ペクチンの含量比率はW-S 55%, H-S 15%を示す。粘度は追熟度の進んだものは生果に比していちじるしく低下する。全ペクチンユニット中ではW-Sの方がH-Sのユニットよりもその比率は大きい。2. 和ナシ 和ナシの適熟果は洋ナシに比して全ペクチン含量低く, 0.1~0.2%で, H-Sは0.05%を示すが, W-Sは品種によつてかなり差があり, 多いもので0.12%, 少ないもので0.03%を示す。P-Sは0.01%と非常に少ない。したがつてH-Sは全ペクチン含量中35~55%を占め, 洋ナシの追熟果に比してその比率の大きいことが目立つ。粘度は洋ナシの追熟果に比してかなり高く, とくにP-Sの粘度の高いこと, W-SがH-Sよりも高いことが目立つ。このことから, 和ナシのペクチンは質的には洋ナシより高分子のものが含まれているといえよう。しかし, ペクチン含量が少ないので, 全ペクチンユニットはかなり低い。品種間では長十郎がもつとも高い数値を示している。
著者
池田 匠 木津 彰斗 宮﨑 大貴 東久保 佳生 石濱 崇史 末廣 健児 鈴木 俊明
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.44-50, 2023 (Released:2023-12-22)
参考文献数
8

In this study, we investigated the muscle activity that causes spinal and pelvic movements and changes inspinal and pelvic alignment when performing forward reaching in the sitting position at 0.5 seconds, which issimilar to the speed of the flexion phase of standing up movements. We measured the muscle activities of thelongissimus, multifidus and ilicostalis muscles, and the angular changes of the spinal column and hip joint of20 healthy men performing anterior reach motion in the sitting position. The results show that the activity ofall muscles weakened at the time of 20% from the start of movement and tended to increase significantly after40%. In addition, the angle change of the spinal column and hip joint showed flexion of the lower thoracicspine from the time of 20% to 40%, and after 40%, the anterior reach distance increased significantly as theflexion angle of the hip joint increased. The results of this study show that there is a difference in the purposeof exercise between the phase up to 40% of the time from the movement start and the phase that follows.
著者
大高 明史 山崎 千恵子 野原 精一 尾瀬アカシボ研究グループ
出版者
日本陸水学会
雑誌
陸水学雑誌 (ISSN:00215104)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.107-119, 2008 (Released:2009-09-10)
参考文献数
23

赤雪の一種であるアカシボ現象が知られている青森県の水田や山間休耕田,および高層湿原で,雪中に出現する無脊椎動物の群集構造や雪中での分布を調べた。雪に出現した動物は,表層や上層でわずかに見られる陸上動物と下層で優占する水生動物から構成されていた。冬期間の継続調査によると,水生動物の密度は雪がざらめ状になる積雪後期に水分含量の多い下層で高まり,特にアカシボ層では900 L-1を超える高密度での出現が観察された。雪中に見られる無脊椎動物群集は,カイアシ類や貧毛類,ユスリカ類やヌカカ類の幼虫が優占し,尾瀬ヶ原で知られている構成と類似していた。これらの動物はいずれも調査地の土壌中でも確認されることから,土壌動物に由来すると推測された。水を多量に含んだざらめ状の雪に出現する無脊椎動物には小型で細長い体型の水生種が多く,海浜や地下水などの間隙性動物との生態的な類似性が指摘される。弘前市の休耕田での継続観察から,融雪期に積雪下層あるいは土壌表面で起こるアカシボの生成に伴って,高密度の水生無脊椎動物群集が形成されることが推測された。
著者
梅澤 昭子
出版者
一般社団法人 日本胆道学会
雑誌
胆道 (ISSN:09140077)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.37-46, 2022-03-31 (Released:2022-03-31)
参考文献数
30
被引用文献数
1

腹腔鏡下胆嚢摘出術(Lap-C)は標準的な手術になったが,一方で,重大な合併症は一定の確率で起こり続けている.Lap-Cによる血管胆管損傷は最も避けるべき合併症のひとつであり,その予後は不良である.胆管損傷を回避するための解剖学的事項すなわちランドマークを理解し,危険回避手技を励行することが大切で,特にCritical View of Safety(CVS)の成立は誤認損傷の回避に有用である.また,急性胆嚢炎などの炎症性変化によりCalotの三角が線維化瘢痕化して剥離が困難になり,CVSを成立させることが不可能な,いわゆるdifficult gallbladderにおいては,胆嚢亜全摘術に代表される危険回避手術,特にfenestrationを積極的に選択すべきである.ランドマークを理解し危険回避手技と回避手術を自在に活用することが,安全なLap-Cの完遂につながる.
著者
戸川 直希 佐藤 翔輔 今村 文彦
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.I_493-I_498, 2018 (Released:2018-11-10)
参考文献数
10

防災訓練に参加することによる効果・効用については,様々な側面から評価されている.2016年は8月には台風第10号,11月には福島県沖で発生した地震に伴う津波等の災害があった.本研究では,これらのイベントにおいて,それ以前に参加した防災訓練時の経験が活かされたかや,訓練通りの行動ができたかといった,実災害時の対応行動への効果を評価した.その結果が次の3点である.1)訓練時の想定と実災害が一致する場合には一致しなかった場合に比べて,訓練時の経験がより活かされていた傾向がある.2)訓練時の想定と実災害が異なっていても訓練時と同様の行動がとれる可能性がある.3)津波災害時は高齢なほど,台風災害時では若いほど訓練時の経験が活かされて,訓練通りの行動ができていた.
著者
高木恭造著
出版者
「北」編輯所
巻号頁・発行日
1931
著者
中島 健一朗
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.105-110, 2023 (Released:2023-04-21)
参考文献数
21
被引用文献数
1

ヒトを含め動物が生きていくうえで, 食欲は最も重要な本能の1つである。脳は食欲調節の中心的な役割を担い, その破綻は過食や食欲不振を引き起こす。これは最終的に肥満やサルコペニアにつながるため, 食欲をコントロールしつつ適切な食物 (栄養素) を摂ることが, 健康維持および未病状態の改善に非常に重要となる。食欲の特徴は全身のエネルギーを一定に保つ摂食 (恒常性の摂食) と食の美味しさを追求する摂食 (嗜好性の摂食) に分類できる点である。また, これらの性質は食物の機能という点から見ると, 脳が栄養, 感覚, 機能性成分を感知し, 評価・選択して摂取する仕組みと言える。近年, 脳内の摂食調節の複雑なネットワークが次々に明らかになってきたが, 本項では代表的な仕組みと今後の課題を紹介する。
著者
多門 裕貴 小枝 達也
出版者
一般社団法人 日本小児精神神経学会
雑誌
小児の精神と神経 (ISSN:05599040)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.79-85, 2022-04-01 (Released:2022-04-01)
参考文献数
14

【目的】社会的コミュニケーション症(SCD)は,言語的および非言語的なコミュニケーションの社会的使用に困難さを示すことから自閉スペクトラム症(ASD)との鑑別が重要となるが,参考となる補助検査所見が乏しい.本研究ではSCDとASDの鑑別に有用な補助検査について検討した.【方法】SCD群5 名,ASD群25名に対して対人応答性尺度(SRS-2),比喩皮肉文テストを実施・検討した.【結果】SRS-2の(1)社会的コミュニケーションと対人的相互交流(SCI)および(2)興味の限局と反復行動(RRB)のT得点は,ASD群ではいずれも臨床域,SCD群ではSCIは臨床域でRRBは臨床域未満であった.比喩皮肉文テストではSCD群では皮肉文の正答率が極めて不良であった.【考察】SRS-2と比喩皮肉文テストの組み合わせによりSCDとASDの臨床的な相違点が明らかになり,両者は臨床的に異なった疾患概念である可能性が示唆された.【結論】SRS-2と比喩皮肉文テストは,SCDとASDの鑑別に有用な補助検査になり得る.