著者
吉岡 朋子 風間 健
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
感性工学研究論文集 (ISSN:13461958)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.59-64, 2001

Many goods and services at late night have appeared in the market. Therefore, the objective of this study was to clarify the characteristics of daily activity at late night of young people who were active at late night.<BR>The method of this study was to survey the daily activity of female student from 10p.m. to 5a.m. the next day on weekdays and holidays. The main results were as follows.<BR>(1) The difference among samples had stronger influence on the obtained data than the difference within samples.<BR>(2) The time of activities at late night was longer in students than in whole Japanese. On the rate of samples who were astir at late night, holidays was twice rate of weekdays.<BR>(3) The correlation of between bedtime and each item of daily activities for a whole day was high in the items of the free time, low in the items of the bound time and half in the indispensable time. The correlation between weekdays and holidays was also found.<BR>(4) Activities at late night were classified to five factors. The characteristics of each factor depended on the types of communication's media, for example, telephone and communication.<BR>(5) The activities, which were mostly active in late night, were telephone, computer and rest. Contrary, the items of low rate of activity at late night were work and transportation.<BR>(6) The correlations among activities were found. The character of samples related to transportation were clarified. Their character was self-assertive and aggressive.
著者
家田 修 佐々木 隆生 仙石 学 池本 修一 渡邊 昭子 中島 崇文 中澤 達哉 石田 信一
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究では環境問題をも含めて公共財としてとらえ、総合地球環境学研究所との連携により、文理協働型の議論を行った。この結果、従来の政治共同体を基にした地域設定による圏域の設定を超えて、環境に基づく圏域(環境広域公共圏)が現在問題になりつつあることが本研究の成果として明らかになった。また住民へのアンケート調査の結果として、想定していたよりも人々の社会的な流動性は高くなく、地域コミュニティの役割が以前よりも重要になっていることが新たな知見として判明した。
著者
廣庭 基介
出版者
京都大学附属図書館
雑誌
静脩 (ISSN:05824478)
巻号頁・発行日
vol.臨時増刊号(1999)100周年記念, pp.43-45, 1999-11
著者
高橋 義雄
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2004

わが国のプロ野球チームの経営が俄かに脚光を浴び、経営危機とともに経営情報が公開された。そのため急遽わが国のプロサッカークラブの企業統治を同じ日本のプロスポーツであるプロ野球と比較するために、スポーツビジネスの研究者でもあり、福岡ソフトバンクホークスの取締役である小林至氏および営業担当者を訪問し、現状の課題をヒアリングした。次に、クラブが熱心な顧客であるサポーターに対する情報交換の場である湘南ベルマーレのサポーターズカンファレンスにオブザーバー出席し、そこで交換される情報とお互いのコミュニケーションについて参与観察し、同社社長、強化担当者との意見交換を実施した。サポーターカンファレンス時にクラブが実施した意識調査は入手の確約を得た。東海地区3クラブ(名古屋グランパスエイト、ジュビロ磐田、清水エスパルス)の試合会場にて実施された。本調査結果は、2006年1月の第3回日本フットボール学会にて発表した。本報告はスポーツ・体育関連の雑誌に投稿予定である。また地元企業主導型のガバナンスの事例である(株)アルビレックス新潟の広報および地元営業を担当している職員にヒアリング調査を実施した。湘南ベルマーレ同様、地元企業主導型のJクラブの地元協賛企業への対応について情報を得ることで、地元企業の経済効果などシナジー効果の提案が必要であることが明らかになった。そのほか名古屋グランパスエイト事業部担当者へのヒアリングから大企業が親企業となるJクラブの課題が浮き彫りにされた。最後に英国プロクラブ経営の近年の流れであるサポーターズトラストの動向をおさえるために、サポーターズ・ダイレクト事務局長から適宜メールにて情報交換を実施した。
著者
服部 茂幸
出版者
奈良産業大学
雑誌
奈良産業大学産業と経済 (ISSN:09159789)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.515-531, 2004-06-12
著者
藤井 義久
出版者
岩手県立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2001

本研究の目的は、児童生徒の「キレやすさ」と「学校嫌い」を客観的に測定できる尺度を開発し、その尺度を用いて、問題行動を生み出すメカニズムを解明するとともに、「キレやすさ」と「学校嫌い」との関連性について分析することである。まず、大学生162名を対象にして、「友達関係」、「教師関係」、「怠学感情」という3つの下位尺度、計24項目から成る「大学生版学校嫌い尺度」を開発した。そして、その尺度を用いて、大学生における学校嫌い水準は特に小学校時代の経験が大きく影響していること、学校嫌い水準と怒り水準との間には密接な関連性のあることなどを明らかにした。次に、小学生(1〜6年生)708名を対象にして、項目分析及び因子分析等、様々な統計解析手法を用いて、「怒り感情」、「攻撃行動」、「生理的反応」という3つの下位尺度、計16項目から成る「児童版キレやすさ尺度」及び「怠学感情」、「学業不安」、「教師関係」、「友達関係」という4つの下位尺度、計20項目から成る「児童版学校嫌い尺度」を開発した。そして、それらの尺度を用いて、家庭において音楽を聴いたりお風呂に入ったりするといったリラクレーション時間の長い児童ほど学校嫌い傾向の強いこと、「学校嫌い」と「キレやすさ」は密接に関連していて特に教師関係や友達関係における何らかのトラブルによる学校嫌い傾向の強い生徒ほどキレやすい傾向のあることなどを明らかにした。さらに、中学生(1〜3年生)442名を対象にして、「敵意」、「興奮」、「生理的反応」という3つの下位尺度、計16項目から成る「中学生版キレやすさ尺度」及び「怠学感情」、「劣等感」、「友人関係」という3つの下位尺度、計22項目から成る「中学生版学校嫌い尺度」を開発した。そして、それらの尺度を用いて、分散分析の結果、「キレやすさ」と「学校嫌い」との間には密接な関連のあること、重回帰分析の結果、学校嫌い傾向の強い生徒は特に両親に対する怒り水準の高いことなどを明らかにした。以上の研究を通して、児童生徒の「キレやすさ」と「学校嫌い」を多面的にかつ客観的に測定できる尺度が開発され、それらの尺度には一定の妥当性が備わっていることを示した。また、発達段階を問わず、一貫して「キレやすさ」と「学校嫌い」との間には密接な関連があり、両者を一緒に研究していくことの重要性が浮き彫りになった。さらに、問題行動の形態がどうであれ、人間関係における何らかのトラブルが児童生徒の問題行動を生み出す最も大きな原因であることが判明した。今後は、本研究で開発された様々な尺度の信頼性、妥当性の検証及び問題行動を生み出すメカニズムについて更に詳細に分析していきたいと考えている。
著者
藁科 哲男
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

産地分析で最も重要なことは、原材産地を明らかにし分類することである。(1)玉類碧玉産地では、石川県小松市産玉材の中に女代南B遺物群に一致する原石群に小松・菩提一那谷群および女代南B遺物群と少し組成の異なる菩提-1群を確立した。また、花仙山原産地では面白谷地区産碧玉で面白谷瑪瑙群、くらさこ地区産碧玉でくらさこ群、横屋堀地区産碧玉で横屋堀-1群、また、白色風化群、緑色凝灰岩群などを作成した。会津坂下産碧玉でも新たに原石群を作り、現在日本全国で29個の碧玉・凝灰岩群が整備されたことにより、碧玉・緑色凝灰岩製の玉類の精度の高い産地分析ができるようになった。また、未定C群が弥生時代前期、古墳時代前期など時代変化の初期に使用される傾向が見られ、未加工玉材、剥片の出土が見られず、韓国製管玉が伝播した可能性が高く、韓国の情報を収集していたところ、釜山市近郊に碧玉の原産地が存在する可能性が明らかになった。今回の分析で香川県の遺跡及び大阪府紫金山古墳から未定C遺物群の使用が明らかになった。また、北海道留辺蘂の黒曜石原産地でケショマップ1群および2群の露頭が確認された。また、水和層測定で、北海道の遺跡の後期旧石器の水和層年代が20、000〜30、000年BPであった。北海道の遺跡で土器編年より約2,000年古くでる原因は、薄片法と光干渉法で測定した結果に差がなく、古く出る原因は黒曜石遺物の埋土温度に関係している可能性が推測された。
著者
黒崎 正行 上井 竜己 尾知 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.74, pp.99-104, 2010-06-03

ネットワークを介して画像を伝送するとき,情報量の圧縮のため,画像に対し符号化を行う.現在用いられている符号化では,画像情報を周波数の高低で分離し,情報量を低周波に集めることで,圧縮の効率化を図っている.しかし,この方法をとると,その一部の情報が欠けた場合,受信側で再構成できない.そこで,本研究では,画像のエネルギを等分に分割する2分割フィルタバンクを製作し,パケット誤りなどで一部情報が消失した場合にも,見た目上の再構成を可能にすることを目的とする.また,フィルタ係数に着目し,演算量の低減も同時に行う.
著者
栗田 宣義
出版者
武蔵大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

実験群たるローティーン女性ならびに統制群たるハイティーン女性全般においてファッションとメイクへの意気込みと傾倒は大きく、当初予想していたアーケードゲームの影響に加えて、とりわけ女性ファッション誌を中心とするマス媒体のもたらす培養効果は無視しえなく、それらを担い手とした社会化によって「ファッション系統」と呼ぶべき、好みのファッション誌と好みの化粧服飾がリンクした選好の類型が生成、保持されていることが統計的に確認された。
著者
松田 侑子 永作 稔 新井 邦二郎
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.80, no.6, pp.512-519, 2010
被引用文献数
6

The present study developed a job-hunting anxiety scale and investigated the influence of job-hunting anxiety on coping, number of job-hunting applications, and satisfaction with job-hunting. Questionnaires were completed by 306 college students who had started job-hunting. Explorative factor analysis extracted five factors such as "appeal anxiety", "support anxiety", "activity persistence anxiety", "test anxiety", and "a lack of readiness anxiety". Analysis of covariance structures indicated that (a) job-hunting anxiety was negatively related to problem-focused coping, the number of job-hunting applications, and the satisfaction with job-hunting, and (b) problem-focused coping was positively related to the number of job-hunting applications and the satisfaction with job-hunting. These results suggest that reduction of job-hunting anxiety and the use of problem-focused coping facilitated job-hunting.
著者
坂本 博和 柴田 裕一郎 小栗 清
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPSY, コンピュータシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.476, pp.83-88, 2004-11-25

再構成可能デバイスの普及に伴い,これを容易に利用するための環境が整いつつある.しかし依然としてハードウエア開発技術者の不足が懸念されており,技術者の育成が待たれている.そこで我々はこの技術者教育用の教材として,任天堂から1983年に発売されたファミリーコンピュータを教材として活用することを考え,FPGAへの実装を行った.実装にはXilinxのSpartan-2E300を搭載した市販の評価ボードを使用した.ハードウエア記述言語にはNTTで開発されたSFLを使用し,実装に1ケ月半を要した.実装したファミコンはインターフェースとしてROMカートリッジコネクタ,VGA,サウンド,パッドを搭載し,初期のROMカートリッジにおいて高い互換性を実現している.
著者
宮本 聡介
出版者
常磐大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

研究期間中に行われた調査研究から,以下の点が明らかにされた。友人関係の進展過程においてアメリカ人はその成功を努力によるものだと認知しているのに対して,日本人は友人関係の進展は自然に進行すると認知していた。アメリカ人は友人関係の崩壊は,関係継続の努力をしなかったり,お互いの考え方が違ったからなど,必ず何らかの原因をそこに見出しているが,日本人は関係の崩壊においても,それは自然にそうなったと認知する傾向が強かった。こうした研究の結果から,友人関係の形成に対して,アメリカ人は「友人を作る(make friends)」と認識しているのに対して,日本人は「友人になる(become friend)」と認識していることが明らかにされた。
著者
森岡 清志 安河内 恵子 江上 渉 金子 勇 浅川 達人 久保田 滋
出版者
東京都立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

1.本研究の目的は,年賀状をデータベースとして事例調査を実施し,拡大パーソナルネットワーク(親しい人びとだけでなく知人とのネットワークを含むもの)を捉えること,また標本調査を実施し,親しい人びとのみに限定されたネットワークの内部構造を捉えることの二つである。平成11年度〜平成12年度にかけて事例調査と標本調査を実施し,その成果を報告書にまとめている。2.事例調査は,3地点でそれぞれ異なる研究課題のもとに実施された。三鷹市では,コミュニティ・センター運営委員を対象者として,地域社会への関与の様相と拡大パーソナルネットワークとの連関を捉えることに,福岡市では,中央区と西区の高齢者を対象者としてライフコースに伴う拡大パーソナルネットワークの変容過程を捉えることに課題がおかれ,かなりの達成をみた。徳島市では住民運動のリーダーを対象者として署名集めの資源としてのネットワークの動員過程を明らかにすることとし,多くの興味深い知見をえることができた。3.平成11年度に実施したプリテストの結果から,回答者の挙げる親しい人5名の相互関係を問う質問項目において,個別面接調査と郵送調査とで,回答の精度に差がみられないことが明らかとなった。そこで平成12年度は,東京都市区全域から8市区をランダムに抽出し,対象者総計2000名に対する郵送調査を実施した。8市区は,文京区・品川区・大田区・世田谷区・八王子市・青梅市・東村山市・多摩市であり,各市区の人口比にしたがって2000名を配分した。有効回収票は656票(回収率33.2%)であった。データクリーング後,集計解析を実施し,ネットワーク構造を規定する要因群の析出,地位達成とネットワーク構造との関連などをテーマとして報告書を作成した。報告書のI部はこの成果が,II部は事例調査の成果が載せられている。
著者
町田 玲子 三橋 俊雄 奥村 萬亀子 大谷 貴美子 森 理恵 南出 隆久
出版者
京都府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

本研究は「しまつ」などの京都らしい暮らし方について、衣食住の各側面から考察し、その伝承のされ方、次世代への生かし方について明らかにすることを目的とする。衣分野:京の暮らしぶりの特性に「しまつ」がある。衣生活については一方で「京の着だおれ」と評される特性がある。京の女たちはこの両側面をうまく成り立たせる工夫や心がけを持っている。また、この両側面にかかわる商人としての悉皆屋がある。彼らはきものの管理・再生から流行のきもの作りまでを手がける。そして、京の人々の暮らしと深くかかわり、「しまつ」な暮らし方と流行のゆくへを伝授する。京の「しまつ」な暮らしは生活者の行動意志と同時にそれを支える産業組織から成り立っていたのである。食分野:都として栄えた京の郷土料理とも言える京料理と町衆のおかずであるおばんざいに光をあて、「しまつ」に関する知恵を探った。京料理には、材料を生かす精進の精神(無駄をしない、持ち味を生かす)が、薄味や旬の素材の利用に生かされ、おばんざいには、粗末なおかずをも、様々な意味づけをして生活を楽しむ知恵や、また乾物等の調理方法に栄養素を無駄なく利用する知恵などが認められた。住分野:京都市上京区・中京区・下京区の居住者に、住生活を維持するための昔の知恵について調査をした。その結果、昔は大掃除や日々の掃除を家族で行なっていたので、子どもへも自然に掃除の知恵が伝承されていたこと、住に関するしまつ意識は高齢者同居世帯において高いこと、近隣づきあいは相手の領域に安易に踏み込まない暗黙の了解があり、高齢者層ほどその認識度が高い傾向がみられること、などが明らかになった。