著者
井尻 直志
出版者
ASOCIACION JAPONESA DE HISPANISTAS
雑誌
HISPANICA / HISPÁNICA (ISSN:09107789)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.42, pp.97-109, 1998-12-01 (Released:2010-06-11)

Cortázar eschbió muchos cuentos que tienen como tema el pasaje o desplazamiento. Por ejemplo, en “Axolotl” la conciencia del protagonista se desplaza a la del axolotl, y en “Continuidad de los parques” el lector ficticio pasa al mundo de la novela que está leyendo. A través de semejante pasaje Cortázar quería expresar la inversión de sujeto/objeto en el sentido más amplio de esta palabra. La inversión de sujeto/objeto es requerida para quebrantar la dicotomía que forman el sujeto y el objeto convertidos en sustancias, y revelar que la imagen del mundo, en cuyo centro está el sujeto, es un mero producto de una manera de pensar originada en el raclonalismo de la Europa Moderna. Sin embargo, para que se pueda invertir el orden de sujeto/objeto, estos dos términos tienen que estar reconocidos de antemano y, debido a ello, la dicotomía resulta reconocida paradójicamente. Evitando este tipo de paradqja, “Anillo de Moebius” intenta dibular el mundo que está más allá de la dicotomía sujeto/obieto.Lo que Cortízar intenta en “Anillo de Moebius” es dibujar el mundo en que todavía no estín divididos el sujeto y el objeto, y expresarlo como exterior del mundo articulado por el lenguaje. Para ello Cortázar destruye el lenguaje articulado, dado que para expresar mediante palabras el mundo todavía no articulado por el lenguaje no hay más remedio que destruir el lenguaje articulado. He aquí otra paradoja: dibujar el exterior del lenguale a través del lenguaje. Pero si es cierto que, al entrar en el mundo ordenado por las palabras (o el mundo simbólico, según la terminología de Lacan), se forma el sujeto y, al mismo tiempo, se objetivan las cosas, no se puede expresar el mundo que está más allá del lenguaje sino mediante el medio aprovechado en “Anillo de Moebius”. Lo cual permite concluir que “Anillo de Moebius” es una obra que nos dela entrever ilusoriamente el exterior del sistema del lenguaje en el límite del lenguaje.
著者
主税 裕樹 内富 大輔 溝口 由子 福永 大悟 大島 一郎 高山 耕二 中西 良孝
出版者
農業生産技術管理学会
雑誌
農業生産技術管理学会誌 (ISSN:13410156)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.41-47, 2014-09-15 (Released:2019-04-11)

セイタカアワダチソウ(Solidago altissima L.)が優占する耕作放棄水田跡地に山羊3頭を62日間定置放牧し,山羊による草種の選好性および除草効果について検討した.各野草の相対積算優占度(SDR_2')および山羊の採食植物頻度(GF)を調べ,山羊の各野草に対するIvlevの選択性指数に基づく指数(SI)を算出した.セイタカアワダチソウに対するSIは放牧5日目で有意な負の値を示し(P<0.05),山羊は忌避を示したものの,放牧32日目には有意でなくなり,忌避の程度は小さくなった.また,退牧時(放牧62日目)にセイタカアワダチソウの草高および植物地上部現存量は対照区と比べて試験区で半分以下となった(P<0.01).以上より,セイタカアワダチソウに対する山羊の選好性は必ずしも高くはないものの,セイタカアワダチソウが優占する耕作放棄水田跡地に山羊を放牧することで十分な除草効果が得られることが示された.
著者
中西 襄 阿部 光雄
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.445-450, 1993-12-15 (Released:2017-04-08)
参考文献数
3

The Heaviside-Mikusinski operational calculus for constant-coefficient linear ordinary differential equations is extended to the case in which the unknown function is noncommutative with the coefficients in the differential equation.
著者
根本 裕太 菊賀 信雅 澤田 亨 松下 宗洋 丸藤 祐子 渡邊 夏海 橋本 有子 中田 由夫 福島 教照 井上 茂
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.431-441, 2022-10-01 (Released:2022-09-13)
参考文献数
35

Approximately 40%–65% of new fitness club (FC) members cancel their membership within 6 months. To prevent such cancellations, it is essential to identify members at high risk of doing so. This study developed a model to predict the probability of discontinuing FC membership among new members. We conducted a cohort study and enrolled participants from 17 FCs in Japan. We asked 5,421 individuals who became members from March 29, 2015 to April 5, 2016 to participate in the study; 2,934 completed the baseline survey, which was conducted when the participants became FC members. We followed up the participants until September 30, 2016. We excluded 883 participants with missing values and 69 participants under aged 18 years; thus, our analysis covered 1,982 individuals. We conducted the random survival forest to develop the prediction model. The mean follow-up period was 296.3 (standard deviation, 127.3) days; 488 participants (24.6%) cancelled their membership during the follow-up. The prediction model comprised 8 predictors: age; month of joining FC; years of education; being under medical follow-up; reasons for joining FC (health improvement, relaxation); and perceived benefits from exercise (maintaining good body weight, recognition of one’s ability by other). The discrimination and calibration were acceptable (C statistic: 0.692, continuous ranked probability score: 0.134). Our findings suggest that the prediction model could assess the valid probability for early FC cancellation among new members; however, a validation study will be needed.
著者
Naufal Shidqi Rabbani Kazunari Miyashita Tetsuya Araki
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
Food Science and Technology Research (ISSN:13446606)
巻号頁・発行日
pp.FSTR-D-22-00083, (Released:2022-08-19)

Strawberries are a high-value fruit with distinctive characteristics, including having a bright red color and juicy texture. The importance of their texture qualities requires the development of non-destructive analytical methods. This study focuses on the use of silicon-based visible–near infrared (Vis-NIR) spectroscopy to predict the texture qualities of strawberries. The highest correlation values (r) of prediction of firmness were 0.81 (transmittance) and 0.78 (reflectance), while those of brittleness were 0.78 (transmittance) and 0.77 (reflectance). It was found that transmittance mode can predict the texture qualities of strawberries better than reflectance mode. Savitzky-Golay filtering improved the prediction accuracy for most characteristics. The results showed that Vis-NIR spectroscopy, combined with partial least square regression analysis and Savitzky-Golay smoothing, can predict the texture qualities of strawberries at moderate to high accuracy. Further studies are needed to reduce the effects of individual sample sizes and improve prediction accuracy.
著者
石田 惣平
出版者
日本会計研究学会
雑誌
会計プログレス (ISSN:21896321)
巻号頁・発行日
vol.2020, no.21, pp.63-79, 2020 (Released:2021-09-01)
参考文献数
33

本研究は2005年から2013年までに日本の株式市場に上場している企業を対象として,経営者の在任期間と業績予想の正確度との関係を検証している。分析の結果,経営者の在任期間と業績予想の誤差との間にはU字の関係があることが確認されている。また,経営者の在任期間と業績予想の誤差との関係は経営者の年齢やコーポレートガバナンスの質に応じて変化することがわかっている。本研究の発見事項は,経営者は就任して一定期間までは自社を取り巻く経営環境や社内にある様々な経営資源に関する知識の収集に努めるため,業績予想の正確度が改善する一方で,一定期間をすぎるとエントレンチメントが支配的となり,経営者には業績予想の正確度を高めようとする動機がなくなるため,業績予想の正確度が低下することを示唆している。
著者
山中 盾
出版者
Japanese Society of Otorhinolaryngology-Head and neck surgery
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.103, no.8, pp.905-915, 2000-08-20 (Released:2008-03-19)
参考文献数
27
被引用文献数
1

正常成人男性3名を対象として声帯振動のEGG(電気声門図)波形, PGG(光電声門図)波形,超高速度ディジタル撮影装置(以下HSDI)による撮像を同時記録し,声帯振動の1周期における撮像と各波形との対応に関して比較して,声帯振動パタンの解析におけるEGG,PGGの有用性について検討した.被験者ごとに話声位で3段階の音程と3段階の強弱をつけて行い,合計27の発声を記録した.各発声のデータ毎に声門面積波形(GAW),声門横径波形(GWW),EGG波形,differentiated ECiG波形,PGG波形,differentiated PGG波形,音声波形と同期信号を同じ時間軸の上にグラフ化して示し,各波形のパタンを比較した.GAWとGWWの解析から,声帯遊離縁を基にした声門閉鎖パタンと声門開大パタンには発声様式の違いに対応した変化があることが確認された.声門閉鎖時のEGG波形はいくつかのパタンがありHSDI撮像で観察された声帯遊離縁の動きによく対応していた.しかし声門開大時のEGG波形と声帯遊離縁の動きとは閉鎖時ほど明らかな一致が見られなかった.EGG波形は遊離縁の接触の仕方により決まり,EGGは声帯振動パタンの推測に実用的かつ有用であると考えられた.一方PGGとGAWとの間には時間のずれが認められ,PGG波形だけで閉鎖期始点と開大期始点を決定することは難しいと考えられた.従って,PGG波形は開放期の有無や周波数の測定などには有用と考えられるが,1周期毎の声帯振動パタンを推測するには難点があり,声帯振動の解析に適用するには今後も検討を要する.
著者
竹村 諒太 本田 真己 深谷 哲也
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.57-66, 2019-04-05 (Released:2019-04-26)
参考文献数
29

トマトやその加工品に豊富に含まれるリコピンは強力な抗酸化能を有している 。しかし,植物中のリコピンはtrans体として存在し,trans体リコピンは体内吸収性が低いことが知られている。一方で,トマト加工品には,cis体リコピンが豊富に存在し,体内に吸収されやすいことが報告されている。また,最近の研究では,リコピンはオリーブオイル,たまねぎと一緒に加熱されると,trans体からcis体への熱異性化が促進されることが報告されている。そこで我々は,家庭において一般にトマトと一緒に調理されている野菜からリコピンの熱異性化を促進する野菜を調査したところ,たまねぎに加えてにんにく,ブロッコリー,キャベツがリコピンの熱異性化を促進することを明らかにした。さらに,たまねぎ,またはブロッコリーを使用した一般的なトマト料理の加熱調理がリコピンの熱異性化に及ぼす影響を調査した。その結果,トマト料理の加熱調理においてもたまねぎ,またはブロッコリーの使用は,リコピンの熱異性化を促進した。
著者
中村 努
出版者
一般社団法人 人文地理学会
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.55-74, 2021 (Released:2021-04-13)
参考文献数
37
被引用文献数
5

本稿では,台湾島嶼部の地理的条件と地域固有の歴史的経緯から多様な空間スケールのケア供給体制が構築されてきた過程と,現在のケアの利用行動からケア供給体制が抱える課題を明らかにした。台湾本島との隔絶性が高い緑島では,1990年代以前,衛生所による一次医療が展開されるのみで,その他のケアニーズはもっぱら近居の家族による支援によって対処せざるを得なかった。一方,民主化が進展した1990年代後半以降は,民間診療所の開設と,東南アジアからの介護労働者の受け入れによる高齢者介護や生活支援サービスの確保が確認できた。こうして,複数のアクターがローカル・スケールのみならず,グローバルなレベルに及ぶ広域で重層的なローカル・ガバナンスを形成することによって,台湾の島嶼部におけるケア供給が図られてきた。しかし,台湾政府は時間的,地理的制約を克服するために有効とされる,遠隔画像診断と救急搬送の活用に消極的であった。ケアサービスの利用行動を検討した結果,島内では家族や外国人労働力が在宅介護を支える一方,休職や家族の分断を伴った島外への受療行動が確認できた。こうした政府の役割を代替あるいは補完しようとするアクターで構成されるローカル・ガバナンスは,台湾固有のケア規範に加えて,緑島固有の歴史的経緯とも密接に関係しており,外国人介護労働者の人権に対する法的整備や,身近な地域でケア供給が完結する体制の整備が課題であることも明らかになった。
著者
中納 治久 大嶋 貴子 中納 淳子 槇 宏太郎
出版者
昭和大学・昭和歯学会
雑誌
昭和歯学会雑誌 (ISSN:0285922X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.129-140, 2003-06-30 (Released:2012-08-27)
参考文献数
23

著しい過蓋咬合を伴う, 下顎の劣成長と著しい上顎前歯の唇側傾斜を伴う上顎前突症例に対し, 5⊥4抜歯による矯正治療を施行し予後の安定を図るためoverjet, overbiteのovercorrectionを行った.保定後2年を経過し継続的な歯周病予防の管理と保定装置の使用, さらに咬唇癖などの習癖に対する指導を行っていたにも関わらずoverbiteの増加を認めた.過蓋咬合であっても中心咬合位における安定した歯の接触があり, 機能的に為害作用が無ければ問題ない.しかし, 前方, 側方滑走の制限による顎関節に対する荷重負担や歯周組織に対する為害作用などがあれば, 安定した状態とは言い難い.本症例は骨格的に下顎角が小さく, 上下顎犬歯, 下顎側切歯に著しい咬耗が認められることから, 咀嚼パターンは過度のgrinding patternであることが予測される.これらの機能的な問題は下顎犬歯間幅径の減少, 下顎前歯の挺出と舌側傾斜, 上顎前歯の挺出を引き起こし, その結果, 下顎前歯が上顎前歯を突き上げ, 正中離開とoverbiteの増加を招き不安定な状態である.つまり, 過蓋咬合におけるoverbiteの後戻りを予防するにはovercorrectionのみならず, 機能・咬合・形態の相互関連を定量的に評価した上で, より正確で安定的な治療目標を設定することが重要であると示唆される.
著者
小関 俊祐 小関 真実 中村 元美 大谷 哲弘 国里 愛彦
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
認知行動療法研究 (ISSN:24339075)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.29-39, 2018-01-31 (Released:2018-06-18)
参考文献数
21
被引用文献数
3

本研究は、児童の行動抑制および行動賦活の傾向を把握する自己記入式尺度のBehavioral Inhibition System and Behavioral Activation System Scale(児童用BIS/BAS尺度)日本語版を作成し、信頼性と妥当性の検討を行うことを目的とした。本研究では、小学3年生から6年生1,624名を対象に調査を行った。確認的因子分析の結果、児童用BIS/BAS尺度は原版と同様の4因子構造を示した。信頼性において、児童用BIS/BAS尺度はBAS-刺激追求のα係数は低かったが、全体としては十分な内的整合性と再検査信頼性を示した。また、BISは、抑うつと正の相関を示し、外向性および情緒安定性と負の相関を示した。BASは、攻撃行動および外向性と正の相関を示し、抑うつおよび情緒安定性と負の相関を示した。以上より、児童用BIS/BAS尺度の構成概念妥当性が確認された。
著者
村井 良太
出版者
日本政治学会
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.2_122-2_148, 2017 (Released:2020-12-26)
参考文献数
78

1960年代から1970年代の日本では保守長期政権下にもかかわらず 「革新自治体」 が全国に広がった。ここでは事例研究の一方法である政治史を用いて, 佐藤栄作政権 (1964 ~ 1972) が革新自治体の隆盛にどう向き合ったのかを, 特に重視された東京都と琉球政府/沖縄県に注目して分析した。明らかになったのは, 第一に, 保守中央政府・陣営も革新地方政府・陣営もともに日米安保条約が再検討期を迎える1970年を重視していた。第二に, 同じく双方とも, 政治・行政の科学化と社会開発を共通目標としていた。第三に, 佐藤政権は予想される70年安保や沖縄返還という困難な課題と向き合う中で革新地方政府を地域住民の代表として彼らと協働した。そして第四に, 革新自治体は複合的性格を持っており, 1970年以降, ローカル・オポジションの拠点から市民参加や自治体改善運動の場へと変化していった。
著者
オージェリ ジョン 大学図書館研究編集委員会
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.119, pp.2135, 2021-11-30 (Released:2022-06-24)

コロナ禍がキャンパスの対面活動の大半を実質停止させたとき,それはまた,教育・学習の実践活動において,対面/遠隔の次元を超え,将来的な議論へと集中する,先例なきパラダイムシフトを引き起こした。2020年の春以降行われた対応で劇的に増加した実践活動の中には,教育活動の新規性に関する教員の考え方が大幅に進化したことを反映したものもあった。特にその性質上,オンラインで実施される非同期型学習活動は,ポストコロナ時代のシナリオにおいて,コロナ前の形態への単純な回復だけにとどまらず,対面型への移行を考慮するのに十分重要な妥当性を示した。そのような移行において,日本国内に普及したラーニング・コモンズは,平時おこなわれるインフォーマルな活動から,さらに緊密な教授陣の関与を示唆するノンフォーマルモデルへと移行する機会を見いだすことができる。それにより,ラーニング・コモンズは,新たなレベルでの学術戦略の統合を達成し,それらが支援するように設計されたアクティブラーニングに関して,コロナ前に直面していた限界を超えることができる。教育及び学習の実践の中長期的見通しを示すものとして,本論文はこうしたラーニング・コモンズのコロナ前の状況を振り返り,ラーニング・コモンズを巻き込むことができる新しい非同期型対面活動への移行の性質及び条件について検討する。
著者
島 正子
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学教育 (ISSN:24326542)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.477-479, 1984-12-20 (Released:2017-09-15)
被引用文献数
1

宇宙に存在する元素の割合をみると水素が最も多く, 次はヘリウムで, これだけで全体の99.8%以上をしめる。その次に多い酸素は水素の0.07%, 地殻などを形成しているケイ素は約0.004%にしかすぎない。太陽系に限ってみると, このようにたくさんある水素やヘリウムの大部分は, 主として太陽と木星以遠の外惑星を形成していて, 地球型惑星や衛星からはほとんど失われてしまっている。どうしてこのように劃(かく)然とした違いが生じたのであろうか。また地球型惑星や球粒いん石, 月ではケイ素と酸素の原子比が1 : 3.4-3.8である。1 : 4に近いが4以上でもなくまた3以下でもないことに注目する必要がありそうである。これらの事実を, 化学者が原子, 分子の結びつきという立場から検討していくことが必要なのではないだろうか。宇宙はもはや, 天文学, 物理学, 地学の人たちだけのものではない。
著者
岡部 直太 菅間 博
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.93-96, 2017 (Released:2017-07-21)
参考文献数
7

甲状腺癌は予後が良好である。2017年の全国がんセンター協議会の集計によれば,甲状腺癌の10年相対生存率は前立腺癌に次いで2番で,発症年齢や手術率,臨床病期Ⅳで生存率などを考慮すると,実質的には1番である。甲状腺高分化癌には,癌遺伝子変異が高率にみられ増殖シグナルが恒常的に活性化されているが,他臓器の癌に比べ増殖速度は極めて遅い。微小乳頭癌は進行することが少ないため,手術することなく経過観察することが推奨されつつある。手術検体の病理診断の結果,乳頭癌で術後に注意が必要なのは,予後不良な未分化癌や低分化癌との鑑別が問題となる場合,相対的に予後が悪い組織亜型の高細胞型乳頭癌や円柱細胞癌の場合などが挙げられる。濾胞癌では,広汎浸潤型で血行性遠隔転移が予測される場合や,低分化癌の島状癌との鑑別が問題となる場合である。