著者
石田 正紀 竹村 博行
出版者
一般社団法人照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.95, no.9, pp.622-624, 2011-09-01

Floor illuminance is an index that is generally used in lighting planning. Conventionally, when a space is designed based on this index, it has been difficult to take account of spatial brightness, a factor often considered important in the assessment of actual spaces. In this article, I report a case in which Feu1), an index proposed for estimating spatial brightness, is used in a lighting design so as to take spatial brightness into account. By implementing such a design, the designer has achieved energy saving while maintaining the same level of perceived brightness as the conventionally-designed spaces.
著者
竹中 真希子 稲垣 成哲 山口 悦司 大島 純 大島 律子 村山 功 中山 迅
出版者
日本教育工学
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.193-204, 2005
被引用文献数
8

本研究は,CSCLシステムを小学校の理科授業へ導入し,その利用が子どもたちの理科学習をいかに支援できるのかについて実践的に検討したものである.CSCLシステムを利用した授業は,5年生の単元「物の溶け方」で実施された.オンライン上の相互作用に関する分析を通して,CSCLシステムで提供される情報共有環境を利用した情報探索ならびにその探索に基づいた理解深化を概ね実現できるようになったことがわかった.オフライン上の相互作用に関する分析を通して,CSCLシステムを利用した他者のノート閲覧が契機となり学習活動が活性化されていた,つまり,オンライン上の相互作用はオフライン上の相互作用を促進するリソースになり得ていたことがわかった.
著者
大橋 隆哉 石崎 欣尚 山崎 典子 江副 祐一郎 満田 和久
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2009-05-11

宇宙で未検出のダークバリオンすなわち中高温銀河間物質(WHIM)を、赤方偏移した酸素の輝線スペクトルで検出する小型のX線天文衛星DIOS (Diffuse Intergalactic Oxygen Surveyor)を目指して、装置開発や衛星へ向けた検討を行った。TESカロリメータは基盤の厚さ方向へ配線を重ねる積層配線技術を実用化し400素子製作への目処をつけ、ベースバンドフィードバックによる多重読み出しや独自設計の低発熱SQUIDを開発し、機械式冷凍機や新型熱スイッチの性能確認、DIOS衛星の熱・機械設計を行うなど、DIOS衛星の実現性を確認し、小型衛星の提案へ向けた技術基盤を確立した。
著者
中川 晋作 畑澤 順 清野 智史 向 洋平
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、腫瘍ターゲティング素子として腫瘍血管特異抗体を単離、精製し、RI でラベルすることで腫瘍イメージングプローブとして機能することを明らかにした。さらに本抗体を用いて immuno-PET/MRI の為のイメージングプローブとして開発すべく、MRI造影剤としての金酸化鉄複合ナノ粒子を PEG 修飾し、さらにその PEG 鎖先端に本抗体を修飾するための方法論を確立した。
著者
大山 七穂
出版者
東海大学文学部
雑誌
東海大学紀要 文学部 (ISSN:05636760)
巻号頁・発行日
vol.81, pp.192-174, 2004

This study examines the influence of electoral environments on female candidates, using the data of the 2003 prefectural legislative elections. First, electoral environments in each prefecture are compared, by using measures: number of female candidates, number of female winning candidates, proportion of female candidates, proportion of female winning candidates, successful ratio of female candidates, and successful ratio of male candidates. The results show that, in prefectures they have larger population, more women become candidates and winning candidates. However, the relation between numbers of female winning candidates and successful ratio of female candidates is not clear. Rather, there is negative relation between numbers of female candidates and successful ratio of female candidates. Second, this study examines the advantage of incumbents under the current electoral system. And the result indicates female incumbents as well as male incumbents are more elected than newcomers. However, most incumbents are male in elections. Therefore the advantage of incumbents means that the current electoral system work negatively for women who try to involve politics. Moreover, we confirm there is a big range of numbers of seats in electoral districts, that is one through eighteen. The more seats there were in an electoral district, the higher the successful ratio of female candidates became. Because the number of candidates in many electoral districts were one or two more than the number of seats, the more seats there were, the lower likely the competition became. These findings clearly seem to show influences of electoral environments on female candidates' results in prefectural legislative elections.
著者
原田 和弘
出版者
早稲田大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

生活習慣病予防および介護予防における筋力トレーニングの有効性は繰り返し指摘されているが、高齢者に対する筋力トレーニングの普及方策はほとんど検討されていない。本申請課題の目的は、高齢者の筋力トレーニング実施を促す地域介入手法を開発することであった。一般的に、同じ内容の情報でも、提供する情報チャネルの種類によって、対象者に与える影響は異なると言われている。そこで本年度は、介入手法開発の第3段階として、行動変容を効果的に促すための情報チャネルという観点から、高齢者の筋力トレーニングの健康効果の認知および関心に関連する筋力トレーニング情報源を同定することを目的とした。首都圏内A市在住の60-74歳を対象に実施した質問紙調査(N=1244)のデータベースを解析した。主な解析対象項目は、過去1年の筋力トレーニング情報源(新聞、ラジオ、家族など)、筋力トレーニングに対する関心(あり/なし)、筋力トレーニングの健康効果の認知(高/低)であった。人口統計学的要因の影響を調整したロジスティック回帰分析の結果、筋力トレーニングに対する関心には、医療従事者、友人・知人、TV、本、インターネットが情報源であることが、また、筋力トレーニングの健康効果の認知には、家族および本が情報源であることが有意に関連していた。以上の結果から、筋力トレーニングの健康効果に対する認知を促したり、筋力トレーニングに対する関心を高めたりする方策として、本やインターネットなど情報を探索している人のみが利用するチャネルに加えて、対人チャネルやTVから筋力トレーニング情報を発信することが有効である可能性が示された。
著者
斎藤 一三
出版者
日本ダニ学会
雑誌
日本ダニ学会誌 (ISSN:09181067)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.139-140, 1997-11-25

1 0 0 0 OA 労働問題研究

著者
河合栄治郎 著
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1920

1 0 0 0 OA 新社会の建設

著者
北沢新次郎 著
出版者
同人社書店
巻号頁・発行日
1921

1 0 0 0 OA 最近労働運動

著者
石川六郎 編
出版者
民友社
巻号頁・発行日
1920
著者
重森 晴樹 後藤啓太 倉本 到 渋谷 雄 辻野 嘉宏 水口充
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.79, pp.43-48, 2008-07-31
被引用文献数
2

これまで PC ユーザはファイルやメール,ブックマークなどの膨大な情報資源に短時間でアクセスするために,情報資源を手探りで分類したりキーワード検索を利用してきたが,これらの手法による支援は十分ではない.一般に PC ユーザは情報資源にアクセスするために,それらに対する経験 (ユーザエクスペリエンス) を分類や検索のキーとして利用できると考えられる.そこで本論文では,このユーザエクスペリエンスを 5W1H (What,Where,Who,When,Why,How) を用いて記述し,従来手法を含む様々な情報分類・検索手法を表現することができる情報資源管理スキームについて述べる.PC users have many information resources such as files, e-mails and bookmarks. They would be able to use their experiences related to the information resources as keywords of classification and search to access them quickly. We discuss an information resource management scheme in which the user experience is described based on 5W1H (What, Where, Who, When, Why and How). In the scheme, we can represent various methods of information classification and search, including traditional ones.
著者
寺本 明子
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.292-298, 2010-03-15

産業革命により19世紀英国社会は未曽有の経済的繁栄を成し遂げたが,反面,社会構造に歪みが生まれ,負の遺産とも言うべき影響を,一般社会のみならず宗教界にも与えた。こうした社会情勢の中で1833年に始まったオックスフォード運動は,宗教界の体質改善を求め,英国国教会の惰眠状態を改革しようとするものであった。結局この運動は挫折したのだが,1863年にオックスフォード大学に入学したジェラード・マンリー・ホプキンズ(Gerard Manley HOPKINS)は,在学中,かつて運動の立役者であったピュージーやリドンの影響を受け,更に,カトリックに改宗したニューマンの著書を通して自身の信仰を見直すこととなった。そして彼は,1866年にニューマンの導きでカトリック信者となり,後に,カトリック修道会の中でも一番厳しい信仰生活を求めるイエズス会に入る。ホプキンズの改宗前の初期の詩は,英国国教会の家庭に育った素直な信仰を謳うものから始まり,次第にカトリック改宗に向けての彼の信仰上の苦悩が表れるようになる。その中の一つ"The Nightingale"を精読することによって,船乗りの夫を海で亡くす妻の姿を描きながら,国教会との決別を意識するホプキンズの心情を読み取る。
著者
北 政巳
出版者
創価大学
雑誌
創価経済論集 (ISSN:03883027)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.45-63, 1986-12
著者
安東 嗣修 木村 優祐
出版者
富山大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

アトピー性皮膚炎の痒みの発生機序は、未だ不明である。そこで、アトピー性皮膚炎皮膚にT細胞が浸潤していること、また、その痒みにプロテアーゼが関与していることから、T細胞が産生するグランザイムに着目し、グランザイムの痒みへの関与に関して検討した。その結果、11種のグランザイムサブタイプの内、特にグランザイムAがプロテイナーゼ活性化受容体2を介して痒み反応を起こすことを明らかにした
著者
平吉 功 岩田 悦行 松村 正幸
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.155-162, 1969-11-29
被引用文献数
3

前2報に引続き,和牛放牧が混牧林地内のササに及ぼす影響を調査した。調査地は岐阜県益田郡小坂町滝上牧場の第4牧区で,ここはもと,ミズナラ,ヒノキなどを主とする自然林であったが,その後皆伐され,現在ではカラマツおよびヒノキ苗が植栽されているが,クマイザサの密生はなはだしく,これらの樹苗をおおう程である。この地に1968年5月中旬から10月中旬までの間,和牛76頭が約50haの地積に放牧された。調査は閉放直後に行なわれたものであり,これによって5ヶ月間の夏放牧がこの地の植生に及ぼした直接的影響を知ることができた。調査の結果は次のように要約される。1.放牧によってササは緑葉を失い,その地上部は変形して,ササ型草地としての群落相観は著しく変化したが,未だ新規植物の侵入はみられず,群落組成上の変化の兆は認められなかった。2.放牧地内のヒノキ幼樹(1.5〜2m高)は約15%が食いちぎりによる枝条の折損をみ,カラマツ(1〜1.5m高)では約40%がふみつけによる樹幹基部擦傷の被害を受けた。3.放牧によりササは矮小化の傾向をたどり,その草丈は禁牧区のそれに対して平均約10cm低くなった。特に丈の高いササは稈頂部が折損しやすく,結局放牧区のササでは大体100cm内外の草丈にそろい,草丈の個体間のばらっきは少なくなった。4.放牧区のササは地上40cm以上の高さにある節からの分岐が目立ち,多数の細小枝を生じて,ササの外形は「ほうき状」を呈するようになった。但し地際近い節および地下茎の節からの分岐は未だ認められなかった。5.放牧によってササの成葉はいったん全部採食され,その後新葉の再生と採食が繰返される結果,放牧区では葉数は多くなったが,葉形は極めて小さかった。なお放牧区のササの葉が細長くなる現象は未だ確認されなかった。6.禁牧区のササの現存量(乾重)を測定し,放牧区のそれと比較した。葉量比は前者で約30%に及んだが,放牧区では僅かに1.3%内外で葉量は極めて少なかった。但し後者では稈重が増大しているため,地上部全重は禁牧区で1587.3g/m^2,放牧区で1521.0g/m^2となり,両区かなり近似した値を示した。7.放牧期間内におけるササの再生量が不明のため,現存量測定値から直ちに当ササ型草地での採食量(飼料提供量)を推定することはできなかった。ササの再生量究明は今後の重要課題である。
著者
中嶋 直敏
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

単層カーボンナノチューブ(SWNT)は、金属性ナノチューブと半導体性ナノチューブを決定する多くのカイラリティをもつ混合物であり、これらの分離はナノチューブ科学の大きな課題である。ここでは、金属イオンとSWNTとのカイラリティ選択的反応を利用しSWNT上に「重し」となる金属ナノ粒子を選択的に生成させ、重さの差を利用してSWNTを分離するという新しいコンセプトによるカイラリティに成功した。また、種々のポリフルオレンコポリマーをデザイン、合成し、コポリマーの組成比の制御による半導体性SWNTカイラリティ認識、分離が可能であることを実証した。
著者
伊藤 真理
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.66-71, 2012-02-01

音楽分野では,グレイリソースとしてエフェメラの収集や管理について検討されている。本稿では,音楽分野のエフェメラとして,楽譜の種類の1つであるsheet musicと,演奏会プログラムをとりあげた。また,録音資料については,流通と媒体の一過性に着目して検討した。デジタルアーカイブズの構築に伴って,エフェメラに関するメタデータの検討も重要となっている。楽譜に関しては,アメリカ音楽図書館協会によるガイドラインが策定されており,演奏会プログラムについては,国際音楽資料情報協会のワーキンググループによって検討が進められている。様々なグレイリソースへの効率的なアクセスについて,さらに検討が必要であろう。