著者
山県 登
出版者
Journal of Radiation Research 編集委員会
雑誌
Journal of Radiation Research (ISSN:04493060)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.9-30, 1962-03-01 (Released:2006-08-29)
参考文献数
10
被引用文献数
27 41

Measurements have been made of potassium, rubidium and cesium in the human soft tissues, muscles and bones from autopsies to determine the normal concentrations of these elements and to estimate the total body amount. The individual variability of concentration increases in the following order : K Rb Cs and the distribution pattern of potassium in muscle suggests a normal distribution and the observed distribution of stable cesium and the Cs/K ratio in muscle appear to be lognormal. A fairly good agreement is observed in rubidium data with those reported by other workers, however, discrepancy in cesium data is observed between the author and other workers. The amount of potassium, rubidium and cesium in the total body estimated from the concentrations of these elements in the soft tissues, muscle and bone is, respectively, 136±28 grams, 0.36±0.09 grams and 1.4 × 10-3 grams (95% probable range : 0.50—4.1 × 10-3) for the standard man of 70 kg body weight.
著者
太田 塁
出版者
千葉経済大学
雑誌
千葉経済論叢 (ISSN:0915972X)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.1-26, 2010-12-24

本論文の目的は、衰退産業に対する既存研究と最新の論点を紹介することにある。衰退産業における企業行動は経営学・経済学の両面から分析されてきた。経済学では、特に企業の最適退出行動に焦点が当てられてきたが、最近では筆者によって衰退産業における企業の価格設定行動が研究されている。また、この衰退産業における価格設定行動は、近年Yano(2009)によって提唱されている「市場の質理論」においても重要なテーマであることを紹介する。
著者
藤川 知樹 甲藤 二郎 泉川 晴紀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.525, pp.241-246, 2008-02-28
被引用文献数
1

近年リアルタイム系サービスの普及に伴い,TFRCやVTPといった,リアルタイム性を必要とするIP通信の輻輳制御手法が新たに提案されている.それらの輻輳制御方式は,TCP-RenoのAIMDアルゴリズムや平衡状態のレート式に基づいて設計されている.しかしRenoでは,単位時間あたりの輻輳ウィンドウの増加量がRTTによって異なるので,RTTの異なるフローが競合する場合,帯域が不公平に分配されてしまうという問題がある.コンピュータシミュレーションの結果,Renoを元にしたこれらの方式でも同様の問題を抱えていることが分かった.そこで本稿では,特にVTPに着目し,増加係数をRTTに比例するパラメータに設定することで,RTTの異なるフロー間での公平性を実現する輻輳制御方式を提案する.また,コンピュータシミュレーションによって評価を行い,提案手法の有効性を示す.
著者
岡田 羊祐 林 秀弥 大橋 弘 岡室 博之 松島 法明 武田 邦宣 中川 晶比兒
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、独禁法違反事件に係る審判決を素材として、日本の判例法的展開を、経済学の一分野である産業組織論の視点から分析・評価したものである。日本では、米国・EUと比較して、独禁法の判例研究が経済分析を刺激するプロセスが十分に機能してこなかった。そのため、経済合理性の視点からみて特異な判断が採用されてきたこともあった。この空隙を埋めるべく、経済学者と法学者が共同して独禁法の審判決の違法性判断基準を理論的・実証的に分析した。その結果、近年、日本の独禁法審判決は、一部の行為類型、特にカルテル・談合、企業合併などの分野において、徐々に経済学的にみて合理的な判断基準が採用されつつあることが明らかとなった。
著者
島田 淳子 関本 美貴
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.113-119, 2010-04-05

明治時代初期からの日本の法律を,食文化との関連で解析した。明治時代から平成時代までに制定された全法律数は,日本で民主主義が確立された昭和20年(1945年)以降に激増した。食に関するキーワードを含む法律数も同様の傾向を示した。これらの法律を食文化との関連性の有無で解析した。「食文化」という表現は平成17年(2005年)に公布された食育基本法に初めて登場した。次にそれ以前に公布された法律について食文化との関連について調査したところ,食文化に関する表現は昭和29年(1954年)に公布された学校給食法に認められた。
著者
山口 尚秀 宮崎 久生 神田 晶申 大塚 洋一
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:07272997)
巻号頁・発行日
vol.77, no.5, pp.944-949, 2002-02-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
奥乃 博 中臺 一博 大塚琢馬
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.50, no.8, pp.729-734, 2009-08-15

音楽のリズムに合わせて振舞う音楽ロボットを目標に据えると, 音楽情報処理の課題が見えてくる.
著者
大網 功 蔵原 清人 西田 雅嗣 蔵原 清人 西田 雅嗣
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では私達は江戸時代、明治初期の古枡、古分銅、古尺を実測した。さらに、渡仏および渡欧してメートル法草創期のフランスの計量事情およびヨーロッパの長さの単位の変遷について文献調査を行った。古枡の実測結果によれば、江戸時代の公定枡である京枡、江戸枡では、枡は縦、横の内幅が4寸9分に作られたが、深さが容積を一定にするように調節されていた。古分銅では、最も良い組分銅で、実測値は称呼値の0.04~0.27%の誤差を持っていた。
著者
金田 重郎 上野 康治 高橋 一夫
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

デジタル絵本は,複数ストーリを切り替え可能である.本稿ではメインストーリに出現したキャラがサブストーリであるドリルを仲介する「絵本ドリル」を提案する.また,Webカメラによって,子どもの視線を話者にリアルタイムにフィードバックする.社会実験の結果,キャラが子どもの興味を誘因することを確認した.一方で,「話しに入りこむ」子どもはキャラに興味は示さない.これらは絵本の読み聞かせにひとつの示唆を与える.
著者
綾野 雄幸 大塚 慎二郎
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.41-47, 1968-12-31

食用レバー(豚)を水煮した場合,加熱が蛋白質の消化にどのように影響するか,また脱脂ならびに脱糖処理をして水煮した場合,消化性がどのように向上するかについて,ペプシンによる人工消化試験を行なった.1.消化過程中における消化率の変化は,生のもの,加熱したもの(100℃および120℃で1時間)両者とも時間の経過にともない上昇した.しかし加熱温度が高いものほど消化率は低かった.37℃で24時間消化後の消化率は生のもの89.1%,100℃で加熱したもの84.4%,120℃で加熱したもの77.6%であった.2.脱脂(凍結乾燥レバーをエチルエーテルで処理)ならびに脱糖(生レバーをglucose-oxidaseで処理した後,凍結乾燥,脱糖率59.3%)処理により消化率は向上した.脱脂したものの消化率は無処理のものより各加熱段階(60℃,100℃および120℃で1時間)とも約3〜4%高くなった.脱糖したものも約2%高くなった.消化生成物中の窒素成分の組成の点からみても,脱脂ならびに脱糖処理を行なったものは無処理のものより小分子のものに分解されていることが認められた.特に120℃に加熱したものではその傾向が顕著にあらわれた.3.レバーの消化を阻害する因子として蛋白質の加熱変性以外に,脂肪や還元糖の存在が考えられ,これらは加熱温度が高い場合に著しく影響することが分った.
著者
長 修司 藤井 久雄 白石 淳
出版者
福岡女子大学
雑誌
福岡女子大学家政学部紀要 (ISSN:02883953)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.65-69, 1984-12-25

Bacillus natto産生多糖類あるいは酵母のアルコール抽出物がコレステロール食ラットの脂質代謝におよぼす影響について検討した。(1)Bacillus subtilis natto(納豆菌)産生レバンはラットの血清と肝臓の脂質レベルを低下させることはできなかった。一方, レバンと同じフラクタンである市販のイヌリンは血清の総コレステロールとトリグリセリド量を有意に減少させた。(2)イヌリン投与ラットの食餌コレステロールの吸収率は対照ラットに比べて著しく低下した。(3)Sporobolomyces ruberrimus(赤色酵母)あるいはSaccharomyces uvarum(ビール酵母)のアルコール抽出物はコレステロール食ラットの血清の総コレステロールあるいはトリグリセリド量を減少させた。この報告は著者らの実験指導のもとに本学食物学専攻学生の高橋貴美子, 山口羊子, 安部博美ならびに井波忍君らがまとめた卒業論文の一部である。
著者
三島 郁
出版者
甲南女子大学
雑誌
甲南女子大学研究紀要. 文学・文化編 (ISSN:1347121X)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.53-63, 2005-03-18

In the eighteenth century in Germany, the center of society moved from the aristocracy to the middle class, who came to be owners of property and wanted to be musically cultivated. Leipzig, a merchant city, was not a court city like Berlin or Dresden, but it had a textile industry, a university and publishing business, and the famous Thomaskirche. An international trade fair was held twice a year, and there were many foreign visitors to the city. So they had a base for receiving new music culture. The most characteristic feature was the choir. They founded many choral societies for four voices or male voices, where they devoted themselves to singing songs. At first their interest was in religious music or early music repertories, but gradually shifted to pieces by contemporary composers or by their own members, and they were satisfied with just participating in a Gesangverein (choral society). This change in their quality and taste is thought to be closely related to the multi-layered middle-class society.