著者
藤枝 俊輔 石原 知洋 下見 淳一郎 小川 剛史 中村 誠
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム2011論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.75-82, 2011-11-24

本学では,キャンパスネットワークを学内の部局が分割運用している。このため、ネットワークサービスが部局内に閉じており,学内者のユーザ情報は複数のデータベースに分散管理されている.このような環境で全学共通の無線 LAN サービスを実現するため,多様な無線 LAN システムと複数のユーザデータベースを連携させる運用方式を検討し,実験サービス ”utroam” として学内に広く実験展開している.本稿では,本方式の仕組みと利用動向に関する評価を述べる.
著者
森 治 佐伯 孝尚 白澤 洋次 加藤 秀樹 船瀬 龍 大野 剛 松本 純 中条 俊大 菊地 翔太 寺元 祐貴 矢野 創 中村 良介 松浦 周二 川口 淳一郎
出版者
一般社団法人日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.117-122, 2015-04-05

ソーラー電力セイルはソーラーセイルにより燃料を節約できるだけでなく,太陽から遠く離れた場所でも,大面積の薄膜太陽電池を利用して探査機に十分な電力を確保できる.ソーラー電力セイルで得た電力を用いて,高性能なイオンエンジンを駆動すれば,ソーラーセイルと合わせたハイブリッドな推進が可能となる.JAXA ではこのコンセプトを踏まえ,ソーラー電力セイルによる外惑星領域探査計画を提案している.本計画では,日本独自の外惑星領域探査技術を確立し,日本が太陽系探査を先導すること,および,新しい科学分野であるスペース天文学等を切り拓くことを目指している.本稿では,本計画について紹介し,初期検討結果を示す.
著者
中村 裕二 安東 賢太郎 杉山 篤
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.140, no.4, pp.166-169, 2012 (Released:2012-10-10)
参考文献数
3

ランゲンドルフ灌流心実験法は19世紀末にドイツの生理学者Oscar Langendorffによって開発された実験法である.摘出した心臓の大動脈にカニューレを挿入して冠動脈から心臓を灌流する手法であり,実験操作の簡便さと心臓に対する薬物の直接作用を評価できることから薬理学的作用の評価法として長く用いられてきた.モルモットを具体例として我々の研究室で行っているランゲンドルフ灌流心の標本作製と測定手法について概説する.標本作製の手順であるが,まずモルモットをペントバルビタールナトリウムで麻酔し,ヘパリンを静注後,心臓を摘出する.摘出した心臓の大動脈にカニューレを挿入して冠動脈から心臓を灌流し,ランゲンドルフ標本を作製する.ランゲンドルフ灌流心では心電図,灌流圧,灌流量,左室圧,有効不応期,単相性活動電位の測定が可能である.左室圧は左室内に生理食塩液を満たしたバルーンを挿入して測定する.バルーンの容積を調節することにより収縮末期の左室容積を設定ができ,任意の前負荷状態における等容性収縮を評価することができる.さらに単相性活動電位を用いると,薬物の催不整脈作用をより詳細に評価することが可能である.ここでは一般的な測定項目に加えてより詳細な電気生理学的指標およびそれらの測定に際しての注意点を紹介する.
著者
新澤 祥恵 中村 喜代美
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.89-98, 2001-02-20
被引用文献数
7

伝統的年中行事のなかで,位置づけの大きい正月の食生活の動向を探るため,石川県を中心とした地域に居住する女子短大生の正月3が日の食生活より,雑煮と和風おせち料理の喫食について約20年間の変化を検討した。1) 雑煮では,正月3が日をとおしての喫食率は若干減少傾向にあるものの,ほとんどのものが食べていた。しかし,日別にみると,調査当初の1978年では,大部分が元日に食べているが,1984年以降は元日に必ず食べるといった傾向は少なくなり,また3が日間の平均喫食回数も徐々に減少していた。2) 従来よりも一般的におせち料理としてよく取り上げられるものや,当地の正月に準備されるもののなかで,出現頻度の高いもの18品目を検討した。回答者のほとんどがこれらのうち,なんらかの料理を喫食していたが,個々にみるとほとんどの料理の喫食率が減少しており,料理の種類が少なくなっていることが推察された。また,日別に分析すると,元日は食べても2日,3日と減少しており,特に当初よりも最近の調査においてその傾向が顕著になっていた。3) 回答者の居住地域(金沢地区,加賀地区,能登地区,石川県外)による喫食状況を比較したところ,有意差のある料理は少なかった。特に調査当初は有意差の認められる料理もあったが,1991年以降は全くなくなり,伝統的な行事食も画一化されていることが推察された。また,回答者の家庭の家族形態による喫食状況の比較では,高齢の家族との同居が予想される拡大家族世帯での喫食率が高いことを期待したが,有意差のある料理は少なく,あっても,核家族世帯のものの喫食率の高いものが多かった。4) 正月3が日に喫食した料理を,和風,洋風,中華風等に分類して検討したところ,喫食料理は減少しており,特に和風料理の減少が著しかった。これに関連し,主食類の動向を分析したところ,軽食類の増加が大きかった。また,洋風・中華風料理は若干増加しているが,特に種類が多様化する傾向がみられた。5) 以上の調査結果より,正月行事は大きな節目として依然として生活の中に根づいており,その中で雑煮や従来より継承されたおせち料理を食べる習慣も続けられていくものと考えられる。しかし,従来のように正月中続けて食べることはなく,元日のみ儀礼的に食べるといったかたちとなり,おせち料理の形式も徐々にではあるが変容していくことが推察された。
著者
中村 友宣 小川 剛史 清川 清 竹村 治雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.554, pp.49-54, 2008-03-15
被引用文献数
4

本稿では,移動中の連続した学習を支援するウェアラブル学習システムにおける鉄道車内混雑度推定を用いた利用者コンテキストの認識手法にっいて述べる.本研究では,利用者の動作(「座位」,「立位」,「歩く」,「走る」,「自転車」),立位時の場所(「電車の中」,「駅のホーム」,「遮断機・信号機の前」),及び電車内の混雑度(「空いている」,「混んでいる」)を認識するために,両足大腿部の加速度,天井までの距離及び大気中の二酸化炭素濃度を計測する.前処理として加速度データのパワースペクトル及び距離データの中央値を算出後,識別器としてサポートベクターマシンを用いて各動作・場所・混雑度の確率を推定する.更に次状態への遷移確率に遷移の平易度を考慮してロバストな認識を実現する.実験にて通学行程全体の認識率を85.8%の精度で認識できており,「回答できない設問が出題される」という学習に支障をきたす誤認識は0.6%と極めて低いことを確認した.
著者
増田 知子 角田 篤泰 中村 誠 佐野 智也 小川 泰弘
出版者
名古屋大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は「昭和天皇実録」を用い、情報の抽出・加工を行うことで、天皇を頂点とする権威的秩序と明治期から戦後まで続いた寡頭政の変遷を分析することを目的とする。(a)宮内庁から入手したデータからテキストデータを作成し、拝謁者等の氏名・肩書の抽出を行った。結果、44322種類の肩書と人名のセットを抽出できた。出現回数の多い肩書を見ると、親王、内大臣、宮内大臣が上位に来ることがわかった。また、1941-44年について、人物ごとに月ごとの拝謁回数をグラフ化したところ、歴史的事件との相関関係が見いだせる可能性が高いとわかった。(b)(a)に関連し、『法律新聞』のデータ整備を行い検索データベースを完成させた。
著者
山口 惠三 大野 章 石井 良和 舘田 一博 岩田 守弘 神田 誠 辻尾 芳子 木元 宏弥 方山 揚誠 西村 正治 秋沢 宏次 保嶋 実 葛西 猛 木村 正彦 松田 啓子 林 右 三木 誠 中野渡 進 富永 眞琴 賀来 満夫 金光 敬二 國島 広之 中川 卓夫 櫻井 雅紀 塩谷 譲司 豊嶋 俊光 岡田 淳 杉田 暁大 伊藤 辰美 米山 彰子 諏訪部 章 山端 久美子 熊坂 一成 貝森 光大 中村 敏彦 川村 千鶴子 小池 和彦 木南 英紀 山田 俊幸 小栗 豊子 伊東 紘一 渡邊 清明 小林 芳夫 大竹 皓子 内田 幹 戸塚 恭一 村上 正巳 四方田 幸恵 高橋 綾子 岡本 英行 犬塚 和久 山崎 堅一郎 権田 秀雄 山下 峻徳 山口 育男 岡田 基 五十里 博美 黒澤 直美 藤本 佳則 石郷 潮美 浅野 裕子 森 三樹雄 叶 一乃 永野 栄子 影山 二三男 釋 悦子 菅野 治重 相原 雅典 源馬 均 上村 桂一 前崎 繁文 橋北 義一 堀井 俊伸 宮島 栄治 吉村 平 平岡 稔 住友 みどり 和田 英夫 山根 伸夫 馬場 尚志 家入 蒼生夫 一山 智 藤田 信一 岡 三喜男 二木 芳人 岡部 英俊 立脇 憲一 茂龍 邦彦 草野 展周 三原 栄一郎 能勢 資子 吉田 治義 山下 政宣 桑原 正雄 藤上 良寛 伏脇 猛司 日野田 裕治 田中 伸明 清水 章 田窪 孝行 日下部 正 岡崎 俊朗 高橋 伯夫 平城 均 益田 順一 浅井 浩次 河原 邦光 田港 朝彦 根ケ山 清 佐野 麗子 杉浦 哲朗 松尾 収二 小松 方 村瀬 光春 湯月 洋介 池田 紀男 山根 誠久 仲宗根 勇 相馬 正幸 山本 剛 相澤 久道 本田 順一 木下 承晧 河野 誠司 岡山 昭彦 影岡 武士 本郷 俊治 青木 洋介 宮之原 弘晃 濱崎 直孝 平松 和史 小野 順子 平潟 洋一 河野 茂 岡田 薫
出版者
日本抗生物質学術協議会
雑誌
The Japanese journal of antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.428-451, 2006-12-25
参考文献数
17
被引用文献数
37
著者
夏目 誠 村田 弘 杉本 寛治 中村 彰夫 松原 和幸 浅尾 博一 藤井 久和
出版者
公益社団法人日本産業衛生学会
雑誌
産業医学 (ISSN:00471879)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.266-279, 1988-07-20
被引用文献数
22

私たちは勤労者のストレス度,特に職場生活のそれを数量化するために,下記のストレス調査表を作成した.Holmesが作成したストレス度を測定する,社会的再適応評価尺度の主要項目に,職場生活ストレッサー18項目,および「私の耐えられるストレス度」,「現在の私のストレス度」の2項目を追加した67項目より構成されている.1,630名の勤労者を対象に結婚によるストレス度を50点とし,それを基準に0〜100点の任意数値記入方式により自己評価させた.得られた結果は以下のとおりである.1.各項目について1,630名と性,年齢,職種,職階,勤続年数(以下,各条件とする)別対象者数から得られた点数の平均値を求めた.私たちは,このようにして得た各項目の平均点数をストレス点数と仮称した.65項目のストレス点数を,高い順にランキングした.1位は「配偶者の死」82.7で,「収入の増加」が24.7と最下位であった.27項目が50点以上の得点を示した,次に65項目を,個人,家庭,職場,社会生活ストレッサーの4群に分類した.2.職場適応力をみるために私たちが考案した「私の耐えられるストレス度」は73.7で「現在の私のストレス度」は48.8であった.3.ストレス点数の平均値から,各条件別でt検定により比較検討を行い,差異を求めた.その結果は,30歳代では20歳代に比べ,課長と班長は部長より,点数が高かった.同様に,上記の4群間でそれを求めたところ職場生活ストレッサー群のみ差が認められた.同群において,30,40,50歳代は20歳代よりも,課長と班長は一般職に比し,高得点であった.勤続年数では,21年以上の勤務者は,10年以内の者に比較して点数が高かった.以上の結果や調査表の意義と活用を中心に考案を加えた.
著者
村越 真 中村 美智太郎 河合 美保
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
pp.14029, (Released:2014-10-27)
参考文献数
45
被引用文献数
1

Perception and management of risk by high altitude mountain climbers were investigated by qualitative analysis. Reports of high altitude mountain climbing collected from three books and 15 articles from mountaineering magazines were analyzed by the KJ method (Kawakita, 1967) and transcripts derived from semi-structured interview of six distinguished Japanese expert mountain climbers were analyzed by M-GTA (Kinoshita, 2003, 2007). The results indicated the following trends: 1) The desire for more fascinating high altitude mountain climbing routes inevitably leads climbers to face difficult and uncertain situations. 2) Such climbers are highly aware of the uncertainty derived from the high altitude environment and the exertion of climbing. 3) Because they are aware of this uncertainty, their decisions always waver between challenge and safety, and they always attempt to reduce the degree of risk. 4) Such efforts consist of two phases: risk reduction prior to the climb, and on-site avoidance of risk, each being characterized by mental simulation, avoidance of uncontrollable situations, and endeavours to salvage a positive result. 5) After the climb, ambivalent cognition between reflection on their optimism and achievement also emerges. Among all, mental simulation primed by on-site signs of risk, and risk evaluation from the viewpoint of controllability were regarded as keys to staying alive in high risk situations during high altitude mountaineering. Through this risk perception and management process, high altitude climbers possess a contradictory sense of “controllable risk” that enables them to engage in high risk activity. Overall, the characteristics of risk perception and management were similar among the materials obtained from books/magazine articles and interview transcripts. The characteristics of climbers' perception and risk management were rationalized by the characteristics of the natural environment in which they were climbing, and also from the viewpoint of the situated action (Suchman, 1987). The possible application of these findings to risk management in outdoor sports was also discussed.
著者
品川 桃実 佐藤 結以 中村 祐希
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.356-357, 2011-05-01 (Released:2012-04-27)

本研究は,平成22 (2010) 年度日本農芸化学会大会(開催地 東京)での「ジュニア農芸化学会」において“優秀ポスター賞”に選ばれた.一般に,「黴(カビ)」という言葉から連想されるイメージはあまり良いものではない.しかし,カビのもつパワフルな能力が,私たちの食生活の豊かさに大きく貢献していることは言うまでもない.本研究では,カビを異なる視点から捉え,その芸術への応用の可能性を追究している.
著者
塩見 昇 根本 彰 中村 百合子
出版者
東京大学大学院教育学研究科生涯学習基盤経営コース図書館情報学研究室
巻号頁・発行日
2013-03-15

日時:2012年12月1日(土)13:30~17:20、場所:東京大学本郷キャンパス教育学部156教室、主催:LIPER3 科学研究費プロジェクト 基盤研究A「図書館情報学教育を高度化するための研究基盤形成」
著者
野田 敏宏 新敷 祐士 安西 恵子 川崎 啓子 栗原 智仁 高市 和之 髙野 紀子 中村 峰夫 西野 健三 山田 和也 平井 みどり 田崎 嘉一 松原 和夫 吉山 友二 井関 健
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.93-98, 2013 (Released:2013-07-01)
参考文献数
13
被引用文献数
2 4

要 旨目的 : 本研究ではサプリメント類の利用に関して来局患者および薬剤師両者の意識および実態を明らかにすることにより, サプリメント類利用における薬剤師の関わり方を検討した. 方法 : 東京都・北海道内の14保険薬局にて来局患者1,253人を対象に, サプリメント類に関するアンケート調査を来局時に実施した. また, 薬剤師289人に対してサプリメント類に関する意識および情報収集の実態について, 保険薬局および北海道薬学大会 (2011年・札幌) においてアンケート調査を実施した. 結果 : 来局患者からの回答数1,253人のうち, 約50%は薬剤師にサプリメント類の安全性や効果についての情報提供を望んでいるものの, 実際には薬剤師が来局患者の疑問に答えている例は7.3%にしかすぎないことが明らかとなった.  一方で, 回答を得られた薬剤師289人のうち67.5%の薬剤師は自身がサプリメント類の情報提供者として来局患者に期待されていると認識しているものの, サプリメント類の情報収集に積極的に取り組んでいる薬剤師は約30%であり, さらにその情報内容もインターネット上の情報に頼っていることが示された. 結論 : サプリメント類の説明に対する患者の期待と薬剤師による説明の実態には, 大きな隔たりがあることが分かった. 来局患者の期待に応えるためにも, 薬剤師はサプリメント類に対し科学的根拠に基づく理解を深め, 医薬品との関連を含めた統合管理の必要性が求められる.
著者
中村 八郎
出版者
京都府立医科大学
雑誌
京都府立医科大学雑誌 (ISSN:00236012)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.A445-A506, 1931

余ハ嚮キニいんすりん及ビあとれなりんヲ注射シタル家兎ニ於テ血液及ビ筋肉内ニ於ケル無機燐酸,ふをすふあげん燐酸,2%重曹液中ニ四十五度二時間自家融解ニヨリ分解セル燐酸及ビ酸可溶性總燐酸ヲ側定シ一定ノ成績ヲ得テ是ヲ發表セリ.最初Embdenニヨリらくとあちどげーんノ發見セラレテヨリらくとあちどげーんノ本態ヲ知ルコト困難ナリシガ1927年ニEmbden及Zimmermanハ始メテ新鮮ナル筋肉粥ヨリ六炭糖一燐酸ヲ純粹ニ分離スルコトニ成功シ此レ即チ眞ノらくとあちどげーんニシテMeyerhofハEmbden'scher Esterト命名セリ.此ノ間ニEmbden及ビソノ學徒ハらくとあちどげーんノ生物的意義ニ關スル實驗ニ際シ此ノらくとあちどげーんヲ側定スルニ筋肉粥ヲ2%重曹液ニテ四十五度二時間自家融解ヲ行ヒ分解スル燐酸量ヲ以テセリ.然ルニ1928年Lohmannハ蛙筋肉粥ノ自家融解ニヨリ分離スル無機燐酸ノ75%ガ焦性燐酸ニ基キ摘出筋ヨリ直接側定シ得ベキ無機燐酸量ノ大部分ハふをすふあげん燐酸ヲ除キテハ焦性燐酸ニ基クモノニシテらくとあちどげーんノミノ分解ニヨルモノニ非ズトセリ.其後Lohmannノ實驗ハEmbdenモ承認スル所トナリEmbden及Jostハらくとあちどげーんノ直接則定法ヲ考接シ蛙筋肉粥ヲ自家融解スルモらくとあちどげーんノ完全ナル分解ヲ來サザルコトヲ認メタリ.我教室ニ於テ田中ハ新鮮家兎筋肉粥ヲ二%重曹液中ニ四十一乃至四十五度二時間放置スルコトニヨリ遊離セル燐酸ノ47%ハ焦性燐酸ノ11,8%ハらんとあどげーんノ46,7%ハあでにーる焦性燐酸ノ分解ニ基ク.從ツテ爾來Embden及ビ其學徒ニヨリ行ハレタ自家融解法ニヨルらくとあちどげんノ側定法ハソノ意義ヲ失フニ至レリ.余筋肉ノ諸種燐竣えすてるニ及ボスいんすりん及ビあどれなりんノ影響ヲ檢スル際ニ實驗動物榮養状ニ大ナル係アルベキヲ顧慮シ日常ノ如ク豆腐粕ノミヲ以テ飼養セル家兎及ビ4乃至6日間饑餓トナセル家兎並ニ實驗前2日間葡萄糖ヲ投與セル家兎及ビ兩側内臟神經ヲ切斷シ豆腐殼ヲ以テ飼養セル各家兎ニいんすりん及ビあどれなりんヲ注射シソノ前及ビ後ニ四頭股筋外股筋ヲ剔出シ新鮮ナル筋肉ニツキ無機燐酸ふおすふあげーん燐酸ノ外Embden及ビJostノ方法ニヨリらくとあちどげーん及ビLohmannノ熱酸加水分解法剔ニヨリ焦性燐酸並ビニ易及ビ難熱酸加水分解性燐酸即チ及ビΔ^<180'>_vヲ側定シ次ノ如キ成績ヲ得タリ.1)豆腐殼ヲ以テ飼養セル家兎ノ右側四頭股筋外股筋ハ平均62mg%(46-95mg%)ノ無機燐酸,135mg%(110-170mg%)ノふおすおあげーん燐酸,42mg%(23,3-57mg%)ノらくとあちどげーん燐酸,61mg%(54-74mg%)ノ焦性燐酸,73mg%(57-98mg%)ノΔ°_<180'>燐酸,及ビ58mg%(26-101mg%)ノΔ^<180'>_v燐酸ヲ含有ス而シテ六炭糖二燐酸ヲ有セズ.2)4乃至6日間饑餓トナセル家兎ノ外股筋ニテハ正常家兎ノ筋ニ比シ無機燐酸殊ニふおすふあげーん燐酸含量ハ僅カニ大ナル傾向ヲ有シらくとあちどげーん燐酸,焦性燐酸,Δ°_<180'>及ビΔ^<180'>_v燐酸及ビ總燐酸ハ小ナリ.就中らくとあちどげーん燐酸ノ減少ハ著明ニシテ正常家兎ノ約三分ノニナリ.3)葡萄糖ヲ投與セル家兎ニテハ筋ニ於ケルレコレラ總テノ燐酸ノ含量ハ豆腐殼ヲ以テ飼養セル家兎ニ於ケルト殆ンド相同ジ,只焦性燐酸及ビ難熱酸加水分解性燐酸ノ價ハ葡萄糖投與家兎ノ筋ニテハ正常家兎ニ於ケルヨリモ僅カニ大ナルモ易熱酸加水分解性燐酸ノ含量ハコレト反對ノ關係ヲ呈ス.4)正常家兎ノ筋ニ比シ兩側内臟神經切斷家兎ノ筋ニ於テハ無機燐酸及ビふおすふあげーん燐酸ハ僅カニ多クらくとあちどげーん燐酸,焦性燐酸Δ°_<180'>及ビΔ^<180'>_v燐酸及ビ總燐酸ハ僅カニ少ナシ.5)スベテノ燐酸ノ内らくとあちどげーんノ含量ハ動物ノ營養状態ト密接即チ筋肉ノ糖原質ト密接ノ關係アルモノノ如ク饑餓家兎ニ於ケルヨリモ營養良好ナル家兎ノ筋肉ニ多シ.正常又ハ手術家兎ニ於テモ新鮮ナミ横絞筋ハ六炭糖二燐酸ヲ含有セズ.6)對照實驗トシテ家兎ヲ繩縛スルコトナク耳縁靜脈ヨリ血液ヲトリ次デ右側外股筋ヲ剔出シ更ニ三時間ノ後ニ血液及ビ左側ノ外股筋ヲ採リ血糖及ビ各種燐酸量ヲ比較スルニ無機燐酸ふおすふあげーん燐酸らくとあちどげーん燐酸及ビ總燐酸ハ家兎ノ個々ニ於テハ前後5%以内ノ差ヲ示セドモ平均ニ於テハ殆ンド差異ヲ示サズ例外トシテ飢餓家兎ノ右側(初メニ剔出セシ)筋ハ左側(三時間後剔出セル)筋ヨリ平均7,5%ノらくとあちどげーん燐酸ヲ多ク有ス.兩筋ノ焦性燐酸並ビニΔ°_<180'>及ビΔ^<180'>_v燐酸ノ含量ハ家兎ノ個々ニヨリ10%以内ノ動搖ヲ云スモ平均ニテハ3%以内ノ差ニ過ズ.7)正常家兎ニいんすりんノ少量ヲ注射スルトキハ寡血糖ハ注射後2乃至3時間ニ最モ著明ニ現ハルモ六時間後ニハ正常血糖量ニ歸ル大量ノいんりん注射ノ場合ニハ血糖下降ハ少量ノ場合ヨリモ強ク注射後6時間後トイヘドモ尚正常値ニ復セズ飢餓家兎ニ於テハいんずりんニヨル血糖下降度ハ正常家兎ト大差ナケレドモ正常價ニ復歸スルニ長時間ヲ要ス葡萄糖投與家兎ニテハ同量ノいんずりん注射ニヨリ血糖ノ減少度ハ少ナシ.いんすりん注射ニヨリ血糖ハ約0,05%以下ニ下降スルトキハ痙攣ヲ起シ來ル.兩側内臟神經切斷家兎ハいんすりんニ對シ敏感ニシテ少量ノいんずりんニテモ容易ニ痙攣ヲ起シ來ル.8)いんずりんノ少量ノ注射ニヨリ痙攣ヲ起サゞル家兎ニツキいんずりん注射後寡血糖ノ最モ著明ナル三時間後ニ剔出セル筋肉ノ燐酸含量ヲ注射前ニ剔出セル筋ノソレト比較スルニ無機燐酸ハ平均16%,ふおすふあげーん燐酸ハ6%減少シらくとあちどげーん燐酸ハ26%焦性燐酸ハ6%Δ°_<180'>燐酸ハ15%,Δ°<180'>燐酸ハ11%,總燐酸ハ4%増加ス.9)飢餓家兎ニ於テいんずりんニヨル筋ノ燐酸含量ノ變化ハΔ°_<180'>燐酸ヲ除キテハ正常家兎ニ於ケルト略相等シ.筋ノΔ°_<180'>燐酸含量ハ正常家兎ニアリテハいんずりんニヨリ増加スレ共飢餓家兎ニアリテハ減少ス殊ニ注目スベキハ飢餓家兎ニテハいんすんりんニヨル筋ノらくとあちどげーんノ増加ハ著明ニシテ40%ノ増加ニ當ル.10)葡萄糖投與家兎ニ於テハいんすりん注射〓筋肉中ノらくとあちどげーんノ増加ハ正常家兎ニ於ケルヨリモ少ナクシテ14%ノ増加ニ過ギズ.焦性燐酸ハ正常家兎ハ筋肉ニテハ増加スレ共葡萄糖投與家兎ニテハ減少ス.Δ°_<180'>及ビΔ^<180'>_vハ兩家兎ニ於テ増加スルモソノ増加正常家兎ニ於ケルヨリモ葡萄糖投與家兎ニ大ナリ.11)兩側内臟神經切斷家兎ノ筋ハいんすりん注射ノ後ニ正常家兎ニ於ケルト同ジ燐酸含量ノ變化ヲ呈ス.らくとあちどげーん燐酸ノ増加ハ手術家兎ニテハ正常家兎ニ於ケルヨリ小ナリ.焦性燐酸,Δ°_<180'>及ビΔ^<180'>_vノ増加ニ就テハ反對ノ關係ヲ示ス.12)正常家兎並ビニ兩側内臟神經切斷家兎ニ大量ノいんすりんヲ注射シ寡血糖性痙攣ヲ來シタルモノノ筋肉ノ無機燐酸含量ハ著明ナル増加ヲ示セドモ其他ノ燐酸えすてるハ總テ減少ス.此ハいんすりんノ作用以外ニ筋攣縮ノ結果ナラン.13)正常家兎ニあどれなりんヲ注射シ血糖増加ノ著明ナル注射後二時間ニ剔出セル筋ニテハ注射前ノ筋ニ比シ無機燐酸ハ6,6%.結ふをすふあげーん燐酸ハ14%,らくとあちどげーん燐酸ハ23%,酸可溶性總燐酸ハ12,5%,Δ°_<180'>燐酸ハ6%Δ^<180'>_v燐酸ハ、20%減少シ獨リ焦性燐酸ノミハ27%増加ス.あどれなりん注射後45分後ノ筋肉ニアリテハ無機燐酸ハ35%減少シ,ふをすふあげん燐酸ハ僅カニ3%減少スルノミらくとあちどげーん燐酸ハ注射後ニ時間後ノ筋ト反對21%増加ヲ呈ス.14)飢餓家兎ニあどれなりんヲ注射後2時間ニ剔出セル筋肉ニテハ總テノ燐酸含量多少減少シコノ減少ハ正常家兎ニ於ケルヨリモ小ナリ焦性燐酸ハ正常家兎ニテハ増加スルモ飢餓家兎ニテハ減少ス然ルニあどれなりん注射後45分ニ於テハ筋肉ノらくとあちどげーん燐酸,焦性燐酸Δ°_<180'>燐酸ハ増加ス此レ2時間後ノ成績ト異ナル.Δ^<180'>_v燐酸及ビ酸可溶性總燐酸ハ45分後ニ於テ既ニ減少ス.15)葡萄糖投與家兎ニテハあどれなりん注射後二時間後ニ於テ筋肉ノ無機燐酸ふをすふあげん燐酸及ビΔ^<180'>_v燐酸ハ減少スレドモ焦性燐酸及ビΔ°_<180'>燐酸ハ増加ス.らくとあちどげん燐酸ハ増減ヲ示ザズ.あどれななりん注射後45分ニテハらくとあちどげーん燐酸ハ20%ノ増如ヲ示ス.Δ°_<180'>燐酸及ビΔ^<180'>_v燐酸ハ共ニ増加スルモ酸溶性總燐酸及ビ焦性燐酸ハ減少ス.16)兩側内臟神經切斷家兎ニあどれなりんヲ注射シ注射後二時間後ニ剔出セル筋ニテハ正常家兎ニ於ケルト同ジク無機燐酵ふをすふあげーん燐酸酸可涵性總燐酸ハ減少ス.正常家兎ニ於ケルト異ナリ筋ノらくとあちどげーん燐酸Δ°_<180'>燐酸及ビΔ^<180'>_v燐酸ハ増加スルモ焦性燐酸ハ減少ス.
著者
中村 恭子 古川 理志
出版者
順天堂大学
雑誌
順天堂大学スポーツ健康科学研究 (ISSN:13430327)
巻号頁・発行日
no.8, pp.1-13, 2004-03
被引用文献数
4

The purpose of this study was to verify that what mental factor is affecting the adherence volition of physical exercise. After the method made jogging and aerobic dance carry out for 30 minutes each to 85 juniors in J university (45 males, 30 females), it carried out self-valuation (Subjective movement intensity, Physical competence, Pleasure, Effect of exercise, and Adherence volition), and Profile of Mood States(POMS), and authorized the consciousness item which affects adherence volition.The result was as follows: 1) The subjects thought aerobic dance was very significant ``Pleasure'' and significant ``Efficacy of exercise''more than jogging. So the females' adherence volition to aerobic dance was very significant high. 2) The mental factor that had affected the adherence volition of exercise in common with each group was ``Pleasure'' and ``Physical competence''. 3) By the POMS test, the feeling after aerobic dance was improving very significant. As mentioned above, it was verified that ``Pleasure'' and ``Physical competence'' was one of the important factors as a mental factor that affects the adherence volition of physical exercise. Therefore, in order to make physical exercise continue habitually, the possibility that offer of the exercise program with ``Pleasure'' and ``Physical competence'' will be effective was suggested.