著者
宮川 智史 久保 哲也 森 芳徳 宮武 裕昭
出版者
国際ジオシンセティックス学会 日本支部
雑誌
ジオシンセティックス論文集 (ISSN:13446193)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.45-52, 2013 (Released:2014-11-05)
参考文献数
11
被引用文献数
1 2

近年,豪雨や大規模な地震等が盛土等の災害を大規模化させ,社会的影響を拡大させている.災害時には,施工の効率性,経済性から大型土のうを用いた復旧が応急復旧として多くの現場で採用されている.過去の復旧事例より,大型土のうを用いた復旧は,平地に比べ制約条件の厳しいと思われる河川沿いや山地で多く採用されていることが確認された.大型土のうを用いた復旧は,仮設構造物であるため,本復旧時に撤去することが分かっていても応急復旧として有効な方法である.本研究では,過去の災害復旧事例を分析し,大型土のうの復旧現場でのニーズを把握するとともに,大型土のうを存置させてそのまま本復旧へ適用できるよう,復旧方法を提案した.そして提案した復旧方法が本復旧への適用できる可能性を確認した.
著者
大久保 歩
出版者
日本倫理学会
雑誌
倫理学年報 (ISSN:24344699)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.133-146, 2021 (Released:2021-06-14)

In dem vorliegenden Aufsatz soll erörtert werden, wie sich Nietzsche mit der Frage der Autonomie auseinandersetzt. Nietzsche geht es stets darum, wie man der bisherigen Moral und den öffentlichen Meinungen kritisch gegenüberstehen kann, um sich selbst Gesetze zu geben und ein neues Wertemaß zu setzen. In der bisher veröffentlichten Literatur gibt es zwei umstrittene Punkte bezüglich Nietzsches Autonomie: 1. Wie soll man den Widerspruch zwischen Nietzsches Verneinung der Freiheit des Willens und sein Verlangen nach Autonomie behandeln? 2. Was ist die eigentliche Beschaffenheit seiner Autonomie? Während Nietzsche in seiner mittleren Periode die Freiheit des Willens aufgrund des Determinismus verneint, hält der späte Nietzsche es für eine wichtige Aufgabe, neue Werte zu setzen. Obwohl manche Forscher die zwei widersprüchlichen Behauptungen als Nietzsches naturalistischen Kompatibilismus auszulegen versuchen, handelt es sich meiner Meinung nach um den Unterschied zweier Verantwortlichkeiten: Bei der Kritik über die Freiheit des Willens greift Nietzsche die moralische Verantwortlichkeit an, die die Leute mit dem Gefühl der ungeheuren Schuld beladet und sie dadurch immer weiter leiden lässt. Wenn dagegen Nietzsche das Ideal der Autonomie darstellt, setzt er eine andere Verantwortlichkeit voraus, bei der man mit andern eine Versprechung macht und die Folgen verantwortet. Bei der Erörterung von der Beschaffenheit Nietzsches Autonomie ist es hilfreich, sich auf die der Autonomie selbst inhärenten Aporie zu beziehen: Wenn man sich gesetzlos, d.h. ohne Grund, ein Gesetz gibt, gerät man nur in Willkür; wenn man sich jedoch aufgrund eines Grundes ein Gesetz gibt, ist die eigene Gesetzgebung von außen schon bestimmt und darum heteronom. Bei bisherigen Auslegungen wird Nietzsches Autonomie entweder oft als eine willkürliche und individuelle Ethik oder als eine vom Willen zur Macht beherrschte Heteronomie vorgestellt. Meiner Auffassung nach versucht Nietzsche seine Autonomie gegen die Willkür der Annahme, dass sich die Menschen durch Züchtung in der Geschichte gesellschaftliche Normen verinnerlicht haben, zu verteidigen. Um Heteronomie vom Willen zur Macht zu vermeiden, spielt der „Freigeist“, der unbedingte Begründung ablehnt und nur kontingente Gründe annimmt, eine große Rolle.
著者
久保 麻子
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.32-51, 2020-01-11 (Released:2020-01-11)
参考文献数
31

急速なインターネットの環境改善やスマートフォンの普及により,企業と消費者とのタッチポイントが増えたことで,企業は差別化のために消費者に優れた体験を提供することが求められてきている。消費者に対して製品やサービスを通じて「体験」を提供するという概念は,経営手法に取り入られてきたが,学術的にユーザーエクスペリエンス(UX)の影響を調査した研究はまだ少ない。本研究では,UXとブランドに関する先行研究をレビューした上で,ECサイトにおけるUXのブランド態度に対する影響と,その要素について考察した。そこで,UXの要素を,Peter Morville(2004)が提唱した「UXのハニカム構造」より6つの要素を抽出し,それぞれのブランド態度に対する影響を調査した。結果,実務上UXの設計に利用されている6要素が,学術的にみてもUXを構成する因子となることが確認された。さらに,6要素のうち,4要素がブランド態度に正の影響を及ぼすことも確認されたことは,経営視点において示唆を与えるものである。
著者
久保 真人 饗場 郁子 下畑 享良 服部 信孝 吉田 一人 海野 佳子 横山 和正 小川 崇 加世田 ゆみ子 小池 亮子 清水 優子 坪井 義夫 道勇 学 三澤 園子 宮地 隆史 戸田 達史 武田 篤 日本神経学会キャリア形成促進委員会
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.219-227, 2021 (Released:2021-04-21)
参考文献数
15
被引用文献数
1

医師のバーンアウトの現状と対策を検討するため日本神経学会の全学会員8,402名に対しアンケート調査を行い,15.0%にあたる1,261名から回答を得た.本論文では男性医師と女性医師の比較結果について報告する.勤務・生活状況では既婚者のみに有意な差が認められた.労働時間など勤務状況では男性のほうが厳しい条件で勤務していること,家事分担では女性の負担が重いことが確かめられた.日本版バーンアウト尺度による分析では,全体の得点では性差は認められなかったが,バーンアウトと関連する要因については,男女に共通した要因にくわえて,男性あるいは女性特有の要因が明らかとなった.
著者
久保田 尚之 塚原 東吾 平野 淳平 松本 淳 財城 真寿美 三上 岳彦 ALLAN Rob WILKINSON Clive WILKINSON Sally DE JONG Alice
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.412-422, 2023-11-21 (Released:2023-11-25)
参考文献数
23
被引用文献数
1

日本で気象台が開設される以前の江戸時代末期に,外国船が日本近海に気象測器を搭載して往来していたことに着目し,気象観測記録が掲載された航海日誌を収集し,気象データを復元した.18世紀末には探検航海する外国船が日本近海に現れ,19世紀に入ると米国海軍の軍艦等が日本に開国を求めるために日本近海を航行するようになった.これらの航海日誌に記録された日本近海の気象データの概要を示し,江戸時代末期に外国船が日本近海で遭遇した台風事例について,経路等の解析を行った.1853年7月21~25日にペリー艦隊6隻が観測した東シナ海を通過した台風の解析事例,1856年9月23~24日に蘭国海軍メデューサ号が観測した安政江戸台風の解析事例,1863年8月15~16日の薩英戦争中に英国海軍11隻が観測した東シナ海における台風の解析事例について報告する.
著者
下畑 享良 久保 真人 饗場 郁子 服部 信孝 吉田 一人 海野 佳子 横山 和正 小川 崇 加世田 ゆみ子 小池 亮子 清水 優子 坪井 義夫 道勇 学 三澤 園子 宮地 隆史 戸田 達史 武田 篤 日本神経学会キャリア形成促進委員会
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.89-102, 2021 (Released:2021-02-23)
参考文献数
24
被引用文献数
2 1

医師のバーンアウトに関連する要因を明らかにし,今後の対策に活かすため,2019年10月,日本神経学会はバーンアウトに関するアンケートを脳神経内科医に対して行った.学会員8,402名の15.0%にあたる1,261名から回答を得た.日本版バーンアウト尺度の下位尺度の平均は,情緒的消耗感2.86/5点,脱人格化2.21/5点,個人的達成感の低下3.17/5点であった.また本邦の脳神経内科医のバーンアウトは,労働時間や患者数といった労働負荷ではなく,自身の仕事を有意義と感じられないことやケアと直接関係のない作業などと強く関連していた.これらを改善する対策を,個人,病院,学会,国家レベルで行う必要がある.
著者
関 英治 小塚 美由記 米田(和田) 実央 村尾 咲音 山根 拓也 荒川 義人 大久保 岩男 藤原 佳史
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.21-28, 2018-03-31 (Released:2018-04-18)
参考文献数
19

鰹節の熱水抽出液(鰹だし)は,ジペプチジルペプチダーゼ IV(DPP IV)阻害活性(IC50 値; 3049 µg/ ml)を有することから,ヒトにおける鰹だしの血糖上昇抑制効果の有無について,ヒト試験を用いた糖負荷試験を実施した.鰹荒節500 gに10倍量の水を加え煮出して150 mlを供した.糖尿病やその他の重大な疾患がなく,かつBMIが30未満の健常人(男性14名)を対象とし,鰹だし摂取30分後に糖を負荷し,0 分~150分まで血糖値を測定した.鰹だし摂取時は,米飯摂取 75 分および90分後の血糖値 ± 標準誤差は,鰹だし摂取時110.0 ± 5.9 mg/ dl対白湯摂取時134.9 ± 6.9 mg/ dl値;p < 0.01( p = 0.006)および鰹だし摂取時110.3 ± 6.8 mg/ dl対白湯摂取時129.3 ± 6.6 mg/ dl値;p < 0.05( p = 0.036)が得られ,有意に血糖値の上昇抑制作用が認められた.鰹だしと白湯摂取後の血糖下曲線面積を比較すると 鰹だし摂取時の面積は4753.1 ± 439.7 mg/ dl × min,白湯摂取時の面積は6879.4 ± 728.1 mg/ dl × minであり,血糖降下作用が認められた( p < 0.01, p = 0.005 ).空腹時血糖に対して鰹だし摂取前と鰹だし摂取後30分後の血糖値には有意差が認められなかった.鰹だし摂取糖負荷150分後には,血糖値が空腹時血糖まで復帰した.本ヒト試験において鰹だしに糖負荷血糖上昇抑制作用が認められた.鰹だしにはα-グルコシダーゼ阻害活性が認められなかった.試験中に副作用と考えられる自・他覚症状は認められなかった.
著者
岡田 洋平 福本 貴彦 前岡 浩 高取 克彦 生野 公貴 鶴田 佳世 大久保 優 河口 朋子 岡本 昌幸 松下 祥子 庄本 康治
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.37, no.6, pp.391-396, 2010-10-20 (Released:2018-08-25)
参考文献数
30

【目的】本研究の目的は,パーキンソン病患者および健常高齢者の足趾把持力を比較し,足趾把持力と疾患重症度および罹病期間との関連性について検討することにより,姿勢制御に重要な役割を果たす足趾把持力のパーキンソン病患者の特性を明らかにすることとする。【方法】対象はパーキンソン病患者25名,健常高齢者25名とした。評価項目は対象者の特性,足趾把持力,膝伸展筋力とした。データ分析は足趾把持力,膝伸展筋力の群間比較と患者の特性との関連性について検討した。【結果】パーキンソン病患者の足趾把持力は健常高齢者と比較して有意に低い値を示し,足趾把持力と年齢,疾患重症度,罹病期間には有意な負の相関関係を認めた。ヤール4度群は2度群と比較して有意に低い値を示した。【結論】パーキンソン病患者は健常高齢者と比較して足趾把持力が低値を示し,加齢や疾患の進行に伴い足趾把持力が低下することが示唆された。
著者
中野 廣一 結城 真理子 久保 由紀子 亀谷 哲也 小豆島 正典 坂巻 公男
出版者
岩手医科大学歯学会
雑誌
岩手医科大学歯学雑誌 (ISSN:03851311)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.100-105, 1998-08-24 (Released:2017-06-05)
参考文献数
14

The upward curving of the inferior border of the mandible anterior to the mandibular angle is known as the antegonial notch. Previous studies suggest that antegonial notch development is dependent on the growth of the mandibular condyle and the mandibular ramus, and the mandibular angle’s attachment to the superficial layer of masseter muscle and medial pterygiod muscle.The functions of the muscle group of the upper hyoid bone for opening movement are known to influence maxillofacial growth which is also affected by the position of the hyoid bone group and the mandibular shape. We assume that antegonial notch variables relate to the variance in the position of the hyoid bone. The aim of this paper is to determine possible associations between the antegonial notch’s depth and maxillofacial morphology which includes the mandible and the position of the hyoid bone.This study was based on 31 adult female subjects with a mean age of 23 years and 5 months (S. D., 1 year,2 months). Lateral roentgenocephalograms were taken to study the depth of the antegonial notch, facial shape, and the position of the hyoid bone. Simple correlation analysis was used to assess the cephalometric variables.In subjects with a deep antegonial notch, point B was significantly positioned to the posterior position (p<0.05), the ramus height was shorter (p<0.05), the mandibular plane angle was larger (p<0.05), the lower facial height was longer (p<0.01), and the angle between the mandibular plane and the hyoid bone was larger (p<0.01).This suggests that the depth of the antegonial notch was affected not only by mandibular shape and size but also by the position of the hyoid bone.
著者
三宅 邦夫 久保田 健夫
出版者
日本生物学的精神医学会
雑誌
日本生物学的精神医学会誌 (ISSN:21866619)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.21-25, 2015 (Released:2017-02-16)
参考文献数
34

遺伝的・環境的要因による調節機構の破綻が神経発達障害の発症や病態に関与していることが知られている。エピジェネティックな遺伝子発現機構の中心分子をコードする MECP2 はレット症候群の原因遺伝子であるだけでなく,自閉症や成人精神疾患にもかかわることがわかってきた。また,これらの病態に神経細胞とともにグリア細胞も関与していることが判明し,これらの患者から作製された iPS 細胞を用いた治療薬開発研究も盛んになりつつある。さらに妊娠中の喫煙や飲酒,残留性有機汚染物質の曝露によって生じた胎児の DNA メチル化異常が,自閉症や注意欠陥 / 多動性障害などの発達障害の発症要因となりえることも明らかにされつつある。このようなエピジェネティックな変化には可逆性があることから,これを修復する薬物よる治療法の確立が期待されている。
著者
奥村 智志 小久保 知由起
出版者
大分県立看護科学大学看護研究交流センター
雑誌
看護科学研究 (ISSN:24240052)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.41-49, 2023 (Released:2023-05-24)
参考文献数
16

本研究は、精神科看護師の研究成果活用に対する意識の影響要因を明らかにすることを目的とした。日本全国の精神科医療機関に勤務する看護師を対象に、無記名自記式質問紙調査を行い、協力が得られた82施設の精神科看護師4,774 名に質問紙を配布し、2,999名の分析対象者を確保した。重回帰分析(Stepwise法)の結果、職位や教育背景に関わらず、看護師が高頻度で文献を閲読し、精神科看護実践力が高く、論文投稿経験を有する場合に正の影響を与え、精神科経験年数が長い場合に負の影響を与える可能性が示唆された。また、組織風土として強制的な風潮がなく、看護師の自律性に基づく合理的な組織管理が整備されていることが、研究成果活用への意識を高める環境的条件であることが示唆された。組織として文献や研究に親しめる支援整備や自由闊達な雰囲気を醸成することで、看護師の実践力向上の意欲が引き出され、研究成果活用の意識が触発されると考える。
著者
強矢 治 鶴岡 学 久保田 真理 中西 真紀子 田川 雅代 森 千秋 斉藤 久美子
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3,4, pp.99-103, 2004 (Released:2007-11-07)
参考文献数
14

ウサギの臼歯不正咬合の発生要因を検討するため,発症群137例,対照群345例について疫学的に調査するとともに,食餌内容に関するアンケート調査を行い,発症群34例,対照群58例より回答を得た。発症群の平均体重は対照群よりも有意に低く,体格の小さなウサギほど臼歯不正咬合を発症しやすい可能性があるものと思われた。臼歯不正咬合の罹患率は雑種で高く,ロップイヤー系品種で低い傾向にあった。雄は雌に比べて罹患率が有意に高かった。発症群の平均乾草摂取量は対照群と比較して有意に少なく,過去の記述と一致して,乾草摂取量が少ないことは臼歯不正咬合発症の危険因子となりうることが推察された。食餌指導により乾草の摂取量を十分確保させること,さらに雑種や雄,そして体格の小さな個体には,より厳密な食餌指導を行うことが,臼歯不正咬合の発症予防となり,または発症後の進行防止に役立つものと思われた。
著者
乙竹 秀明 東 いぶき 久保川 哲 近藤 亮一郎 有田 龍太郎 沼田 健裕 大澤 稔 菊地 章子 髙山 真 石井 正
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.419-429, 2019 (Released:2020-03-06)
参考文献数
21
被引用文献数
2 2

漢方薬を用いたランダム化比較試験(RCT)を,日本東洋医学会は漢方治療エビデンスレポート(EKAT)としてまとめている。本研究では,漢方薬の RCT の現状と変遷を検討することを目的として,EKAT の分類法(研究デザイン,介入方法,研究目的,掲載雑誌の信頼度,出版年)を考案し,416本の RCT の分類と比較を行った。研究デザインで分類すると二重盲検 RCT(DB-RCT)は全体の8.9%と少なかったが,その86.5%がプラセボを用いた試験であった。標準治療のない疾病に対し漢方薬の効果を評価した研究の6割以上が DB-RCT であり,漢方薬への期待がうかがえた。近年になるにつれて,封筒法 RCT や準 RCT の割合が減少する一方,インパクトファクターの付く雑誌への掲載割合が増えており,質の高い漢方研究が行われ評価されてきていると示唆された。本研究は医学部医学科第2学年問題発見・解決型実習で行われた。
著者
宮田 裕章 大久保 豪 吉江 悟 甲斐 一郎
出版者
一般社団法人日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.83-94, 2011 (Released:2011-02-25)
参考文献数
69
被引用文献数
1 3

Debate about the relationship between quantitative and qualitative paradigms is often muddled and confusing and the clutter of terms and arguments has resulted in the concepts becoming obscure and unrecognizable. In this study we conducted content analysis regarding evaluation methods of qualitative healthcare research. We extracted descriptions on four types of evaluation paradigm (validity/credibility, reliability/credibility, objectivity/confirmability, and generalizability/transferability), and classified them into subcategories. In quantitative research, there has been many evaluation methods based on qualitative paradigms, and vice versa. Thus, it might not be useful to consider evaluation methods of qualitative paradigm are isolated from those of quantitative methods. Choosing practical evaluation methods based on the situation and prior conditions of each study is an important approach for researchers.
著者
久保谷 友哉 平田 竹男
出版者
Japan Society of Sports Industry
雑誌
スポーツ産業学研究 (ISSN:13430688)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.2_241-2_248, 2014 (Released:2014-11-21)
参考文献数
15

The purpose of this study was to determine whether the primary factor of growth in the clubs of English Premier League is in the advertising rates.    The analysis in this study was based on the data from the 1996/1997 season to 2012/2013 season. The subject of investigation was the clubs which belong to the Premier League in the aforementioned years, and we did research on the categories of business of the sponsors and the location of its head office.    As a result, the number of main sponsors whose head office is located in Asia, especially ones from ASEAN counties, is increasing recently. Also, the number of sponsors whose business is gambling has been increasing, especially in lower ranked clubs in the league.
著者
福井 勝則 辻本 知範 大久保 誠介 松永 昌太
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集C (ISSN:1880604X)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.19-28, 2009 (Released:2009-01-20)
参考文献数
13

地震の前後に観測される電磁波の発生は興味深いことと考えられており,古くから研究されてきた.しかしながら,その現象は極めて複雑であり,電磁波の発生原因を明快に説明することは現状では難しいとされている.本研究では従来あまり検討されていない,AM波に混在する電磁ノイズに着目することとし,日本各地に設置されているAM波帯の電磁ノイズ観測装置による,過去の観測データを調べ,地震前後の電磁ノイズ発生状況の検討を行った.その結果,地震の2週間から5週間前より電磁ノイズは通常より多くなり始め,地震の1,2週間前に最大値を迎えた後,減少し,地震を迎える事例が多いことを示した.