著者
伊藤 綾香 五十嵐 大貴 吉田 圭佑
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0908, 2017 (Released:2017-04-24)

【目的】Schinzel-Giedion症候群(以下,SGS)は,1978年にShinzelとGiedionが報告した先天性疾患で,顔面中央部低形成,重度精神遅滞,痙攣,心・腎奇形,内反足等の骨格異常を特徴とし,国内外で数十例の報告しかない予後不良な稀少疾患である。2歳前後の死亡例や呼吸不全が死因となるという報告がある。責任遺伝子としてSETBP1の同定等,近年報告は増えているが,リハビリテーションに関する報告はない。今回,SGSに対し,1歳11ヶ月から3歳にかけて訪問リハビリテーション(以下,訪問リハ)介入を行ったため経過を考察し報告する。【方法】対象は,SGSの女児。在胎37週,帝王切開で出生。出生時体重3106g。APS3-7。両側腎盂拡張,脳室拡大,特異顔貌,第5指・第4・5趾重複趾や内反足を認め,遺伝学的検査でSETBP1が同定されSGSと診断。2ヶ月時,全身性強直発作が群発,6ヶ月時にWest症候群と診断,ACTH-Z療法で発作は軽減。副作用として低カリウム血症,高血圧,脳萎縮を認め,低カリウム血症,高血圧は投薬で対応,脳萎縮は改善しなかった。ADLは全介助レベルで表情は乏しい。経鼻栄養だったが,2歳5ヶ月時に胃瘻造設。サービス利用はなく,週1回の訪問リハのみ利用。介入時,心拍数70-160bpm,SpO280-99%と変動あり,夜間酸素投与していた。呼吸数15~16回/分,時折咳嗽,舌根沈下があり,シーソー呼吸様で痰貯留による喘鳴あり。肺炎での入院が1回/1~2ヶ月で,母は夜間不眠があった。発作による四肢のぴくつきや,非対称な反り返りが多い。体幹低緊張で未定頸なため座位保持困難。左背面皮膚短縮,胸郭の非対称性,可動域低下著明で下肢は蛙状肢位。日常姿勢は背臥位又は側臥位のみ。口腔内唾液貯留が多い。易感染性のため外出は病院受診のみであった。医療的ケアは母のみ実施で,外出も制限されていた。【結果】易感染性により呼吸器感染リスクが高く訪問リハ適応となった。肺炎再発防止,母の負担軽減を目標に,上気道通過障害の改善,胸郭呼吸運動の発達促進を目的とした運動療法と腹臥位ポジショニング指導を行い,排痰を促した。呼吸状態が不安定な時は主治医へ報告した。介助座位で喘鳴軽減したため座位保持装置を作製,抗重力姿勢増加により体力向上を図った。日中覚醒時間,夜間睡眠量が増え,2歳5ヶ月頃より入院頻度が1回/3~4ヶ月に軽減した。2歳9ヶ月時に夜間CO2平均50.8mmHgのため,夜間時のみ非侵襲的換気療法を開始した。夜間時SpO2値の変動や痰量は減少し,換気量は0.08L→0.13Lに上昇。移動用バギー貸出で外出頻度が増加した。また,入浴時負担軽減のため,入浴用椅子を作製。しかし,痙攣発作や痰貯留は継続しており,母の不安は残存し夜間不眠が継続している。【結論】呼吸障害に対し呼吸理学療法,ポジショニング指導を実施し,生活の質向上のため補装具作製を行い,生活リズムや外出頻度が変化した。SGSに対し呼吸理学療法は必要であり,補装具利用による日常生活管理の重要性が示唆された。さらにDrへの適宜報告と連携が必要であると考える。
著者
五十嵐 博
出版者
東海大学海洋学部
雑誌
東海大学紀要. 海洋学部 (ISSN:13487620)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.21-30, 2013-03-10

Melville molded three layers of meanings embedded in the Memnon Stone, which is shaped like a huge egg or an eye or a petrified whale. The first and natural implication of the stone is a headstone of innocence symbolizing the dead, innocent soul of Pierre. Secondly, it is a metaphor of "EI," the pamphlet's title, whose intrinsic and core meaning is "If." The third connotation insinuatingly chiseled in is Solomon's and Melville's view of life and the world, "All is vanity."Melville described in Pierre "the problems of the human heart in conflict with itself" as Faulkner phrased, but Melville's depictions of those problems were artistic byproducts of his pursuit of Gorgonian jealousy lurking at the bottom of the human heart.メルヴィルは, 巨大な卵もしくは目, あるいは石化した鯨のような形をしたメムノンの石に3重の意味を注入した. 第1の, そして自然な意味は, イノセンスの墓石であり, それは死せるピエールの純真な魂を象徴している. 第2に, この石はパンフレットのタイトル"EI"のメタフォーであり, その本質的,核心的意味は"If"である. そして, 巧妙に刻み込まれた第3の含意は, 「すべて空なり」というソロモンおよびメルヴィルの人生観と世界観である.メルヴィルは, フォークナーの言う「葛藤する人間の心の諸問題」を『ピエール』に描出したが, それらの描出は, 彼が人間の心の奥底に潜むゴルゴンのごとき嫉妬心を追究する過程での芸術的副産物であった.
著者
五十嵐 健二 矢富 謙治
出版者
日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.45, no.8, pp.p597-599, 1992-08
被引用文献数
1
著者
小池 宏幸 平賀 瑠美 五十嵐 滋 水谷 哲也 塩 雅之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.68, pp.49-54, 1999-08-07
参考文献数
11
被引用文献数
1

本研究は、当研究室において進められている音楽情報研究プロジェクト"PSYCHE"の一環であり、アゴーギクに関する演奏ルールを楽曲に適用することによりクラシック音楽の芸術的演奏を自動生成することを目的とする。本稿では、ルールを楽曲に適用する際に必要なパラメータ値を自動決定するシステムについて述べる。また、人間の演奏からパラメータ値を計算する手法を3つ提案する。そして、ある楽曲の演奏から計算、決定したパラメータ値を他の楽曲に適用し、人間の演奏と比較することでそれぞれの手法についての考察を行った。This study belongs to a computer music project PSYCHE and our purpose is generating artistic performance of classical music automatically by applying agogic rules to a musical piece. We describe about an automatic decision system of parameter values for agogic rules where three techniques of calculating parameter values from a performance by a human player are proposed. We also give consideration to each technique by comparing performances by human and a generated one by applying rules to a musical piece using parameter values that are decided from the performance by human.
著者
徳田 浩一 五十嵐 正巳 山本 久美 多屋 馨子 中島 一敏 中西 好子 島 史子 寺西 新 谷口 清州 岡部 信彦
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 : 日本伝染病学会機関誌 : the journal of the Japanese Association for Infectious Diseases (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, pp.714-720, 2010-11-20
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

2007 年3 月初旬,練馬区内の公立高校(生徒数792 人)で麻疹発生が探知された.同校は,練馬区保健所及び東京都教育庁と連携し,ワクチン接種勧奨や学校行事中止,臨時休業を実施したが発病者が増加した.対応方針決定に詳細な疫学調査が必要となったため,同保健所の依頼で国立感染症研究所実地疫学専門家養成コース(Field Epidemiology Training Program : FETP)チームが調査支援を実施した.全校生徒と教職員を対象として症状や医療機関受診歴などを調査し,28 人の症例が探知された.麻疹未罹患かつ麻疹含有ワクチン(以下,ワクチン)未接種者に対する電話でのワクチン接種勧奨や保護者説明会,緊急ワクチン接種等の対策を導入し,以後新たな発病者はなかった.症例のうちワクチン接種群(n=12)は,最高体温,発熱期間,カタル症状(咳,鼻汁,眼充血)の発現率が,未接種群(n=13)より有意に軽症であった(p<0.05).過去における1 回接種の効果を評価したところ,93.9%(95%CI : 87~97)(麻疹単抗原93.5%,MMR 94.3%)であり,製造会社別ワクチン効果にも有意差はなかった.1 回接種群(n=838)に発病者があり,2 回接種群(n=21)に発病者がないことから,1 回接種による発病阻止及び集団発生防止効果の限界が示唆された.集団発生時の対策として,文書配布のみによる注意喚起や接種勧奨では生徒や保護者の接種行動をはじめとした実際の感染対策には繋がり難く,母子健康手帳など記録による入学時の感受性者把握やワクチン接種勧奨,麻疹発病者の早期探知など,平時からの対策が必要であり,発病者が1 人でも発生した場合,学校・行政・医療機関の連携による緊急ワクチン接種や有症者の早期探知と休校措置を含めた積極的な対応策を早急に開始すべきと考えられた.
著者
五十嵐 透子
出版者
日本精神保健看護学会
雑誌
日本精神保健看護学会誌 (ISSN:09180621)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.1-13, 2000
参考文献数
35

本稿は、看護教育におけるタッチング教育についての研究報告である。タッチングは、ナースとクライエント間の非言語的コミュニケーションにおいて極めて重要な位置を占め、看護における対人関係の質を決定する一要因であるといわれている。しかし、タッチング教育に関する報告はほとんどみられない。今回、看護教育の1つに非言語的コミュニケーション技術としてタッチングを加え、4年制教育の3年次の成人・高齢者学内演習の1つとして行なった。対象は、本演習ならびに成人・母性臨地実習受講者の66名(女性65名、男性1名)であった。 タッチング演習は、(1)講義、(2)ロールプレイ、(3)ロールプレイのビデオを通したディスカッションと再体験学習の3つの段階で構成した。教育効果は演習終了後に提出したレポートの内容および演習後に行なわれた臨地実習におけるタッチングの実施状況により評価した。タッチングは看護介入の1つである気づきやタッチングの提供者と受け手の間における感じ方の違いなど9つの意識化か得られた。また、実習中に95%の対象は思いやりや励ましを含んだ情動的タッチングを行ない、94%の対象がタッチング演習を肯定的に評価していた。タッチング教育において、タッチングに関する学生の個別的嗜好とタッチングの実施との関連性におけるさらなる研究の必要性と既存のタッチング理論の追加要素および多面的側面からのタッチング教育の研究の必要性などが示唆された。
著者
小川 直仁 小山 雅己 池田 元基 今 尚之 五十嵐 日出夫
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究論文集 (ISSN:13495712)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.9-17, 2007-06-15 (Released:2010-06-04)
参考文献数
25

This paper describes the development of the railway avalanche prevention forest along the Soya Line between Kenbuchi and Shibetsu, a forest that in 2005 was designated a “ civil engineering heritage” by the Japan Society of Civil Engineers, and outlines the technical aspects of that forest. The history of “ railway forests”(forests owned by railway companies) in Hokkaido is discussed as it relates to the abovementioned avalanche prevention forest. The paper examines the historical significance of the designated avalanche prevention forest, covering the history of railway forests in Hokkaido from plantation planning at the end of Meiji Era and the history of the Japan Railway companies.
著者
菊池 麻実子 五十嵐 崇訓 佐藤 平行 藤村 努
出版者
一般社団法人 日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3+, pp.114-117, 2017-05-01 (Released:2017-10-07)

医療や化粧品分野においては,色素沈着や炎症等の状態評価が求められる.この評価では,メラニンやヘモグロビンを主とする皮膚内色素の定量化が不可欠である.色素の定量化法として,少数の波長における皮膚の分光吸収率を用いてメラニン・ヘモグロビン量にそれぞれ相関するインデックス値(“メラニンインデックス”,“紅斑インデックス”)を算出する手法がすでに提案され,本手法をベースとした機器が開発されるなど,広く利用されている.しかし,本手法には,メラニンインデックス値にデオキシヘモグロビンの吸収に由来する影響が含まれるなど,定量化精度における課題が指摘されてきた.本研究では,この課題を解決するため,メラニンとヘモグロビンの分離精度を向上した新たな算出式を考案した.また,色素状態の理解において,色素の空間分布を把握することが重要であるため,スペクトルカメラを用いて皮膚の分光データを空間分布として取得し,メラニンインデックスと紅斑インデックスの画像化を試みた.これにより,インデックス算出式について画像を用いた検証実験が可能となり,メラニン・紅斑インデックスの空間分布を精度よく可視化できる技術を確立した.
著者
玉井 颯一 五十嵐 祐
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
2019

<p>Ostracism is a contradicted social action because it has been widely adopted as a legal sanction but is also considered to be excessive enforcement. In the present study, we conducted a scenario-based experiment to examine the psychological process underlying the endorsement of ostracism in school settings. We focused on three general rationales to justify the sanction: a general prevention to protect public welfare (utilitarianism); a counter to deviance from social norms (retributivism); and a type of education to rehabilitate a perpetrator (moral education). The results showed that utilitarianism was more effective in justifying ostracism than retributivism or moral education. Further, preferences towards ostracism based in utilitarianism were less susceptible to influence from others. These findings indicate people's general preference for the protection of public welfare over the segregation of wrongdoers.</p>
著者
山崎 良子 五十嵐 久美子 小川 真理子 池田 真由美
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.169, 2007

〈緒言〉 平成17年10月の新築移転に際し病棟が泌尿器科・循環器内科・血液内科・血管外科の4科で再編成された。看護部では固定チームナーシングが導入され看護を実践している。A病棟ではAチームを泌尿器科、Bチームを残りの3科でチーム編成した。近年、ドックや検診等で前立腺PSAの検査導入により前立腺生検(以後、P生検と略す)を行う対象が増え2泊3日の短期入院が増加した。また、AMIの緊急入院や心臓カテーテル検査(以後、心カテと略す)入院、血液内科の連日の検査や化学療法、輸血療法、血管外科の2泊3日の検査入院と1日平均6~7人の入院がある。病室単位でチームを分けている為、退院患者を待って入院をいれている。A・Bチームに関係なく入院が入る為、1部屋にA・B両方の看護師が出入りすることは常であり固定チームナーシングが機能していない状況である。そこで、看護スタッフがお互いのチームの特徴を知り、チーム間の応援・協力体制を充実させることで、日々の看護業務を円滑にし患者へより良い看護が提供できるように、当病棟における応援体制について研究したのでここに報告する。〈方法〉 1、対象 A病棟看護スタッフ22~24人2、期間 平成18年7月~平成19年2月3、方法 _丸1_各科チェックリストの作成 _丸2_チェックリストについてアンケート調査・分析・活用_丸3_応援マニュアルの修正〈結果〉チーム編成にあたり看護問題の共通性からPPC方式では患者グループ分けができず、病室単位でグループを分けた。しかし、4科の特殊性が強く1部屋にそれぞれの患者が入るとそれぞれのチームの看護師が入り看護してきた。その為、患者はどちらの看護師に頼んだらよいかわからず、頼んでも反対チームの看護師だと最後まで責任もって行えないことがあり1部屋1チームで看護できないかと考えた。その為に循環器・泌尿器科・血液内科・血管外科4科の特徴を知るように各科のチェックリストを作成した。(90項目)作成後、チェックリストについてのアンケート調査を行った。その結果、ただ、項目があってもわからない。チェックリストとしては技術的にも内容的にも細かすぎる、などの意見が聞かれた。そこで、5東では応援体制に何が必要かを考え応援体制に必要なラインを決め行った。1・各科のチェックリストから最低限経験または知ってほしい項目をあげる。2・チームで声をかけあい経験できるようにしていく。その結果、チェック項目を18に絞り、経験できるように日々の業務の中に取り入れた。また、経験前にシュミレーションすることでチェック項目が受け入れられるのではないかと考え、それぞれのチーム会でAチームには心臓カテーテル検査入院についてBチームには前立腺生検入院についてのオリエンテーションを行った。この前後にアンケート調査を行った。オリエンテーション前より後の方が出来ない、聞きながら出来る、のわりあいが減り、出来るが増えている。その為、日勤のスタッフでA/Bチームを問わず入院を取る事ができるようになり、退院まで一貫して看る事ができるようになった。
著者
青木 信平 五十嵐 久佳 坂井 文彦 神田 直 田崎 義昭
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.175-179, 1988-04-25 (Released:2009-09-03)
参考文献数
11
被引用文献数
1

脳卒中急性期の患者を対象に血清K値の変動を観察した.対象は発症後24時間以内に来院した脳卒中患者161例 (脳出血96例, 脳梗塞65例) である.脳出血患者の平均血清K値3.63±0.05mEq/l (SE) は脳梗塞の平均値4.02±0.05mEq/lよりも有意に低値を示した (p<0.01).脳出血患者を意識レベルによりunresponsive群とresponsive群とに分け検討すると, 血清K値はそれぞれ3.43±0.76mEq/lと3.79mEq/lであり, unresponsive群が有意に低かった (p<0.01).また, 死亡群の平均血清K値3.51±0.06mEq/lは生存群の平均値3.72±0.06mEq/lよりも低く (p<0.05), 重症例では血清K値が低下することが示された.血漿エピネフリン濃度および血糖値と血清K値の間には有意な負の相関がみられ, 低K血症の発現は, ストレスに起因したKの細胞内への流入の可能性が考えられた.
著者
渡辺 享平 矢野 良一 五十嵐 敏明 塚本 仁 中村 敏明 政田 幹夫
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.9, pp.622-628, 2009 (Released:2011-01-14)
参考文献数
12

As the effect of the filling process of portable pumps on the homogeneity of drug concentrations had not been investigated,in this study,we examined the influence of the filling process of the anticancer agent 5-fluorourcil (5-FU) and saline in this respect.We used 3 types of pump and filled the pump in 3 different ways (5-FU first and then saline,saline first and then 5-FU,and mixing 5-FU and saline beforehand and then filling).There was a significant variation in the 5-FU concentration when 5-FU and saline were added separately but the drug concentration did not vary when 5-FU and saline were mixed before filling the pumps.The result also varied with the type of pump.Our findings suggested that the drug and saline were not mixed uniformly in some types of pump when 5-FU and saline were added separately.Therefore,it is important to mix the drug and saline well before filling pumps.
著者
根來 寛 矢野 良一 谷 大輔 渡辺 享平 塚本 仁 五十嵐 敏明 中村 敏明 脇屋 義文 後藤 伸之 横山 照由 政田 幹夫
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.320-327, 2008 (Released:2009-09-04)
参考文献数
23
被引用文献数
2 1

During cancer chemotherapy,myelosuppression is a frequently observed toxicity manifestation which may sometimes cause severe infections.In this regard,though leukopenia-induced infections are more closely related to neutrophil counts than leukocyte counts,it is important to evaluate both leukocyte counts and neutrophil counts as markers of myelosuppression.Neutrophil counts,however,are sometimes estimated to be half leukocyte counts without conducting differential leukocyte counts.In the present study,the authors evaluated the necessity of differential leukocyte counts during cancer chemotherapy using pooled laboratory data at the University of Fukui Hospital.Variation in the percentage of neutrophils in leukocytes was observed in each leukocyte range,with the neutrophil count decreasing in pace with decreases in the leukocyte count.As an alternative index to the neutrophil count,the utility of the leukocyte count is thus considered to be low in cancer chemotherapy.There was also a divergence between adverse event grade between neutrophil and leukocyte numbers.In addition,neutrophil counts in 14.8% of the patients (26)were less than 1000/μL in spite of the fact that their leukocyte counts were higher than 3000/μL,and it was noted that 23 of them had undergone a paclitaxel-containing regimen.These results suggested that leukocyte differential counts should be measured during cancer chemotherapy,especially during the nadir period and when receiving chemotherapy containing paclitaxel.
著者
小沢 久美子 坂本 弘子 市川 裕美子 下川原 久子 久保 宣子 工藤 美恵子 木立 るり子 五十嵐 世津子 坂本 保子 木村 緑 田口 千尋 一戸 とも子 木村 千代子 笹竹 ひかる
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.1_37-1_46, 2018

目的:看護学生のSNSの利用状況とITリテラシー教育経験および道徳的感受性との関連を明らかにすることを目的とした。<br>方法:A県内における看護師養成機関10校の在学生を対象に,質問紙調査を行った。質問内容は,基本属性,SNS利用の実際,ITリテラシー教育の経験,改訂道徳的感受性質問紙日本語版とした。<br>結果:92.8%がSNSを利用し,82.3%がほぼ毎日利用し,90.0%がLINEを利用し,クラスメイトとの連絡手段に多く利用していた。SNSへの問題認識は42.5%で,ITリテラシー教育経験,SNSの被害経験と関連があった。<br>結論:ITリテラシー教育は情報モラル教育告示後のSNSの使い方への影響が示唆された。道徳的感受性は,看護教育課程別に差が認められたが,教育背景や経験,生活環境によるのかの判断はむずかしく,また,SNSの使い方との関連も明確にならなかった。
著者
五十嵐 久雄 杉本 久江
出版者
財団法人 日本消化器病学会
雑誌
實驗消化器病學
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.549-562, 1931

糖尿病患者ノ經過ヲ逐ヒテ胃液分泌状態ヲ比較セリ。胃液檢査ニハ酸度、酵素量測定ノ外色素排出試驗、「インシュリン」試驗ヲ併用セリ。本症ニ於テ初メ無酸度ナリシモノガ治療後ニ於テ分泌機能ノ回復シ來ルモノト然ラザルモノトアレドモ色素排泄ノ良否或ハ「インシユリン」注射ノ胃液分泌ヲ來スカ否カニヨリソノ何レニ屬スルカヲ略々豫測シ得ラル。尚斯ル見地ヨリ本症患者胃液分泌ヲ分類スルニ一般ニ無酸或ハ低酸ヲ示スモノ多ク、而モソノ假面性ナルモノハ比較的少數ナルガ如シ。(自抄)