3 0 0 0 OA [お伽噺]

著者
佐藤新太郎 編・画
出版者
佐藤新太郎
巻号頁・発行日
vol.かち[カチ]山, 1885
著者
佐藤 竜一 久保田 壮一 青山 幸太 土屋 江里 宮川 謹至
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.106-114, 2012 (Released:2012-05-01)
参考文献数
7
被引用文献数
2 2

科学技術振興機構(JST)が運用する電子ジャーナルサイト「J-STAGE」は,運用開始から13年が経過し,海外の有力電子ジャーナルサイト等と比較すると,ユーザーインタフェースや機能面を中心にその陳腐化が否めない状況であった。JSTではユーザビリティーの向上,国際発信力のさらなる強化を目的として,新システム「J-STAGE3」を開発し,(1)過去分の公開サイトであるJournal@rchiveの統合,(2)デザイン/ユーザーインタフェースの一新,(3)データベース形式のXML国際標準形式への移行,(4)購読・販売管理機能の強化,(5)学協会運用工数の削減および (6)投稿審査システムの改善を実現する。一方で,2010年度末に国内学協会誌の電子化状況について調査した結果,国内学協会誌の電子化率は全体で62%であったが,人文社会系は34%と依然遅れている。また,言語別で見ると欧文誌92%に対して和文誌は55%という結果になり,さらなる電子化の推進が必要な状況にあることが判明した。このような状況を踏まえ,新システムJ-STAGE3の機能と方向性,国内学協会誌の電子化促進における役割について触れる。
著者
藤原 宣夫 西廣 淳 佐藤 寿一 井本 郁子
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.215-218, 2001-08
被引用文献数
2

ポーラスコンクリートを用いた河川護岸上に植生を成立・維持させる上で配慮すべき点を明らかにするために, 施工後2〜4年が経過したポーラスコンクリート河川護岸15箇所において, 成立している植生を調査し, 工法や護岸場所の条件などの影響を検討した。その結果, 頻繁に冠水する低水護岸では, ポーラスコンクリートの表面が平滑な場合には植物は生育していなかったが, 表面に凹凸構造があり土砂が堆積しやすい形状の場合には植物の生育が認められた。またほとんど冠水しない高水護岸では, 播種や張芝などの緑化工が施された場合のみ, 植生の成立が認められた。ポーラスコンクリート河川護岸に植生を成立させるためには, 対象箇所の冠水頻度に配慮して, 適切な形状の基盤, 緑化工法を選択する必要があることが示された。
著者
佐藤 俊樹
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

1)意味システム論としてのコミュニケーションシステム論を、特に従来の社会学での制度概念とのつながりと複数の分野への応用しやすさに注目して、理論的に再構築した。2) 1)の成果を都市の生成に適用することで、都市の自己生成の形態を、自己産出的な意味システム論の視点から明らかにした。
著者
佐藤 翔 サトウ ショウ
巻号頁・発行日
2012-02-29

日本の研究・教育機関等に所属する著者のPLoS ONEでの論文発表状況について,学術文献データベース Web of Science を用いて調査した結果を,隣接領域の他の論文等と比較しながら報告する。PLoS ONE 全体での掲載論文数の伸びに沿うかたちで,日本の著者による論文発表数も年々増加している。また,隣接領域の他誌掲載論文と比べると,PLoS ONE 掲載論文の方がより多くの助成金を獲得している傾向が見られた。
著者
黒木 英充 飯塚 正人 臼杵 陽 佐原 徹哉 土佐 弘之 間 寧 栗田 禎子 佐藤 幸男
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2004

地域間交流の問題は昨今盛んに議論されているが、東地中海地域は世界最古の文明を発達させ、古来活発な地域間交流を実現してきた。それは地中海という海域とその周辺地域における人間の空間的移動が極めて円滑であったことに拠っている。また、同地域では言語的・宗教的・文化的に多様な複合的性格をもつ社会が形成されてきたが、人間が文化的共同体の間を移動したり、その複合性を都市空間や文化活動で重層化したりする営みも見られた。この「明」の側面と、近現代においてパレスチナ問題を初め、バルカンの民族紛争、レバノン内戦、キプロス分割など、民族・宗派的対立もまたこの地域で進行してきたという「暗」の側面が、これまで別個に論じられてきたばかりで、両面を統合的に把握する努力が顧みられなかった。この欠を埋めて、民族・宗派対立問題に関する新たな解釈を打ち出し、人間の移動性がますます高まりつつある世界における文明交流の枠組み作りに資する知見を得るため、4年間にわたり、海外調査や国内での研究会、国際ワークショップを重ねた結果、次の点が明らかになった。1) 移動する人間に対する「保護」の観念が、東地中海地域で歴史的に深く根付き、それが制度化されてきたが、19世紀半ば以降、これが換骨奪胎され、「保護」の主体が法的基盤を持たぬまま入れ替わったことにより、現代の対立状況が招来された。2) 新たな「保護」のシステムを支える普遍的価値の創出が望まれる。これは現代の東地中海地域における民族・宗派問題の解決可能性を考慮するならば、一元的尺度による統治の実現をめざすのではなく、当該地域の複合的性格を反映した他者を包摂する弾力性に富んだ多元的な統治システムをめざすべきである。今後は、1)をふまえたうえで2)の点について、多角的で学際的なアプローチを展開する必要があろう。本研究はその方向性を明確に指し示すことができた。
著者
磯山 直彦 及川 真司 御園生 淳 中原 元和 中村 良一 鈴木 奈緒子 吉野 美紀 鈴木 千吉 佐藤 肇 原 猛也
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.763-769, 2008 (Released:2008-11-07)
参考文献数
13
被引用文献数
2 4

For the purpose of marine environmental radioactivity monitoring, stable Cs and 137Cs concentrations were obtained from 214 marbled flounder (Pleuronectes yokohamae) samples collected from off the coast of Ibaraki prefecture in Japan in 2005 and 2006. Prior to the investigation, an analytical method for the determination of Cs in muscle of marbled flounder samples by inductively coupled plasma mass spectrometry (ICP-MS) was seriously considered from the view point of sample preparation (wet way) to a Cs measurement. Since major problems in determining Cs by the ICP-MS is the interference of matrix materials and molecular ions on Cs peak area (m/z 133), a known amount of In (m/z 115) was added to the sample solutions as an internal standard. To check the accuracy of the determination, duplication analysis and standard reference materials were used. Analytical results of Cs in muscles samples by ICP-MS agreed well with duplicated samples, and standard reference materials. The standard length and body weight were obtained from a total of 214 flounder samples. The stable Cs, stable K and 137Cs concentrations in muscle were determined by ICP-MS, flame photometry and radiochemical analysis, respectively. The mean standard length correlates closely with the mean body weight. The stable Cs concentration was in proportion to the body weight, also, the 137Cs concentration correlated closely with the stable Cs concentration in muscle. On the other hand, a stable K concentration was found to be uniform, and unrelated with 137Cs and stable Cs concentrations. The specific activities, the ratio of 137Cs/stable Cs in muscle, was found to be 5.5∼6.7 with an average of 6.2±0.35 (SD) among five different size groups of the standard length of marbled flounder samples. From these results, ICP-MS provided useful tools for the determination of a trace amount of Cs in muscle samples, combined with wet way pretreatment techniques. In addition, marbled flounder proved to be a useful species for comparing the radioactivity of fishes in coastal seas around Japan with each other in the environmental radioactivity monitoring program.
著者
佐藤 暁子 米村 惣太郎 亀山 章
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.32-37, 2006-08-31
被引用文献数
4

生態的回廊に関する研究は,回廊の設置や設置直後のモニタリング事例の紹介が多いが,生育環境における効果は長期的観点から検証することが必要である。本研究では,ニホンリスの生息地において,生態的回廊としてのエコブリッジの効果を把握するために,設置から8年経つエコブリッジを対象とし,ニホンリスの生息状況と生息環境およびビデオカメラを用いたエコブリッジの利用状況を調査した。その結果,エコブリッジは8年経過後も日常的移動・季節的移動のための回廊として利用されており,生態的回廊として機能していたことが明らかとなった。また,長期にわたり利用され続けていたことから,この地域のリス個体群の消滅を回避していると推測された。
著者
佐藤 翔 逸村 裕
出版者
情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 = The journal of Information Science and Technology Association (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.144-150, 2010-04-01
被引用文献数
1

機関リポジトリ(IR)とオープンアクセス(OA)雑誌はBudapest Open Access Initiative(BOAI)を背景に普及してきた。本稿では両者の現状をBOAIの理念と持続可能性の観点から検討する。現在のIRとOA雑誌は, BOAIが挙げる3つの障壁のうち法の壁や技術の壁への対応に問題がある。持続可能性については継続的なコンテンツ収集のために,IRでは研究活動の中に埋め込まれること,OA雑誌では質を維持しながら多くの論文を掲載することが重要となる。また,BOAIは「研究の加速」などをOAの実現の目的としているが,IRとOA雑誌にはこれを損なう危険性もある。
著者
都司 嘉宣 中西 一郎 佐藤 孝之 草野 顕之 纐纈 一起 西山 昭仁 行谷 佑一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

およそ100年ごとの間隔で発生していることが、歴史記録から判明している東海地震・.海地震、三陸沖の巨大地震、およびそれらに誘発されたと考えられる内陸直下の地震について、歴史記録の収集、現地調査、および理工学的考察を経て、発生機構にいたる研究を推進した。海溝型巨大地震として1707年宝永地震、1854年安政東海・.海地震、および古代に発生した869年貞観三陸地震などを検討した。内陸直下の地震としては1596年文禄豊後地震、1828年文政越後三条地震、1812年文化神奈川地震、1855年安政江戸地震などを研究した。
著者
白川 友紀 鈴木 敏明 鴫野 英彦 佐藤 博志 長澤 武 武谷 峻一 加茂 直樹 山岸 みどり 夏目 達也 渡辺 公夫
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2003

本研究では各大学における教育目標、教育方針、アドミッションポリシーと中等教育の多様性の適合度を明らかにしたいと考え、入学者受入方針等に関する調査を行うとともに、AO入試の実施状況、オープンキャンパスにおける高校生に対する情報提供の現状と課題、専門高校および総合学科高校出身者の大学受入の現状、ならびに入学者の志望動機等に関するアンケート調査などを実施した。また、専門高校、総合学科高校、SSHと高大接続、総合的な学習と高大接続などの高校での学びの多様化と大学入試について研究会を開催し、話し合った。モデル化も行う予定であったが、この数年でAO入試実施大学が急激に増加し、そのアドミッションポリシーも新たに独白性を持ったものが増えており、今後さらに増加すると予想されるため、静的なモデルではあまり意味がないと考え現状分析を行った。今後、時代の変化に応じた新しい入試や大学進学を扱う、環境適応能力を表現できる動的なモデルを考える必要があると思う。アドミッションポリシー、入学試験や合格者への調査は本研究のメンバーによって大変精力的に行われ、大きな成果があったと考えている。一方、入学後ある程度の時間を経た学生や大学側の満足度のような指標の調査はあまり広く実施できなかった。複数の大学で共通のアンケート調査を実施して卒業研究評価を試み、幸い九州大学と筑波大学の2大学で実施した結果を平成18年度の入研協で報告できることとなったが、このような共同研究は大学間の調整の困難さだけでなく、アドミッションセンターと学部や学科との間の調整がかなり困難であるらしいことも分かった。海外調査はSARSの影響で平成16年度以降に行った。欧州の調査は行えなかったが本研究メンバーが他の研究費で行ったフィンランド等の調査結果について本研究のミーティングで知ることができた。本研究では米国、オーストラリア、中国、台湾の調査を行い、各国で入試の多様化が進んでいることが分かった。「理科離れ」について、理科教育を熱心に行っている教員や学芸員、SSHの教員との研究会を開催してAO入試との関連について話し合った。総合的な学習で理科が好きになる、総合的な学習の時間を減らして理科の時間を増やすべき、などの意見があった。しかし、私見であるが、実践されている授業内容に大きな違いは無いように思われ、また、理科離れは科学振興という社会の要請と生徒や学生の個人の幸福が結びついていないというところにも問題があると思われた。さらなる研究が必要である。本研究の成果は、平成15、16年度中間報告書とシンポジウム論文集ならびに成果報告書の4部に収録した。
著者
佐藤 嘉夫 浜岡 政好
出版者
岩手県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

超高齢化が進行する中山間地域の集落自治会への住民の期待と参加意識は高いが、限られた地域資源と人材不足から、軽度の見守りやサロン活動等は、広くおこなわれているが、集落の共同事業とは異なる性質を有する個別援助活動は広がっていない。伝統的家族規範が支配的な中で、集落自治会の福祉的機能を高めるためには、ローカル・ガバナンスの視点に立った、地域福祉のメインシステムとサブシステムの連結を図る「新たな公共」の創出が不可欠である。
著者
梅村 雅之 中本 泰史 朴 泰祐 高橋 大介 須佐 元 森 正夫 佐藤 三久
出版者
筑波大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2004

宇宙第一世代天体の誕生は、宇宙全体の進化、銀河の誕生、重元素の起源を解き明かす上で根源的な問題である。本計画の目的は、宇宙第一世代天体形成過程について、超高精度のシミュレーションを行い、その起源を解き明かすことにある。そのために、天体形成シミュレーションの専門家と計算機工学の専門家が、緊密な協力体制の下に重力計算専用ボードBlade-GRAPEを開発し、これをPCクラスタに融合させた宇宙シミュレータFIRSTを開発した。FIRSTは、256の計算ノード、496CPUからなり、2つのファイルサーバをもつ。また、分散したローカルディスクから一つの共有ファイルシステムを構築するGfarmシステムが導入されており、総計22TBのファイルシステムをもつ。FIRSTの総演算性能は、36.1TFLOPSであり、内ホスト部分3.1TFLOPS、Blade-GRAPE部分33TFLOPSである。また、主記憶容量は総計1.6TBである。このような融合型並列計算機の開発は、世界でも例を見ないものである。FIRSTを用いてこれまでにない大規模なシミュレーションを実行した。その結果、次のような成果を得た。(1)宇宙第一世代天体形成のダークマターカスプに対する依存性の発見、(2)初代星に引き続いて起こる星形成への輻射性フィードバックの輻射流体計算とフィードバック条件の導出、(3)紫外線輻射場中の原初星団形成シミュレーションによる球状星団形成の新たな理論モデルの提唱、(4)3次元輻射輸送計算による原始銀河からの電離光子の脱出確率の導出、(5)銀河団合体時の非平衡電離過程効果の発見、(6)アンドロメダ銀河と衛星銀河の衝突による“アンドロメダの涙"のモデル提唱。中でも(1)は、過去の他グループの計算に比べて2桁以上高い質量分解能を実現することによってもたらされたものである。この計算によって、従来の第一世代天体に対する描像に見直しが必要であることが明らかとなった。
著者
青山 潤 佐藤 克文 吉永 龍起 マイケル ミラー
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

ウナギ資源変動機構の解明のため、小規模な産卵回遊を行っている熱帯ウナギ(A. celebesensisとA. marmorata)仔魚の接岸回遊およびインドネシア・スラウェシ島における下りウナギの降河回遊生態を調べた。その結果、ウナギ属魚類ではおよそ70年ぶりとなる新種(A luzonensis)の記載も行うとともに、熱帯ウナギの降河・繁殖生態に関わる重要な知見を得ることが出来た。
著者
石畠 正和 亀谷 由隆 佐藤 泰介
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

規則性と不確実性が入り交る世界をモデル化するため,論理の記述力と確率モデルの モデリング力を組み合わせる研究が行われている.本研究では任意の命題論理式上の ベイズ推定を提案する.ここでは事前知識のうち,決定的なものは論理式として,確率的 なものは事前分布として表現される.これにより我々の知識をより柔軟にモデルに取り入 れることが可能となる.更に本研究では提案法を代謝経路に関する仮説の評価に適用する.
著者
佐藤 彰一
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

研究着手の出発点であるトゥールのサン・マルタン修道院長アゲリクスのみならず、12月30日の聖人として5世紀のトゥール司教ペルペトゥスについての記述が含まれていることを明らかにした。中世の聖人祝日暦の系統を大きく二分するものとして、「アドン祝日暦」(860年)と「ウズアルドゥス祝日暦」(865-870年)がある。より広く参照されたウズアルドゥスの聖人祝日暦では、ペルペトゥスは4月8日が祝日とされているから、本写本がアドンの聖人祝日暦の系統に属する蓋然性が極めて高いことが明らかになった。
著者
佐藤 亨 奥田 良二 稲垣 伸一 佐藤 郁
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究は19世紀におけるアイルランド移民について、大西洋をはさんだ4地域(南北アイルランド、アメリカ合衆国、カナダ)を取り上げ、多くの移民を送り出した「移民大国」アイルランドの移民前夜の状況、そして多くの移民を受け入れた「移民国家」カナダとアメリカ合衆国両国におけるアイルランド移民の影響を、さらには移民たちが外国に定住した後に祖国アイルランドに与えた影響を、歴史的・文化的・宗教的に検証し、「移民大国」と「移民国家」の内実を相互関係のうちに探求したものである。具体的には次の3点において明らかにした。(1)南北アイルランドにおける移民排出の歴史的背景についての考察(2)北米大陸にアイルランド移民が及ぼした社会的・文化的影響についての考察(3)移民を通してみたアイルランドと北米大陸の両地域の相互関連性についての考察。本研究の対象は大西洋をはさむ4地域であり、下記のように4人の研究者がそれぞれ一つの地域を担当する。南アイルランドからの移民(奥田良二)、北アイルランドからの移民(佐藤亨)、アメリカ合衆国への移民(稲垣伸一)、カナダへの移民(佐藤郁)。以上が担当地域であるが、研究方法や一次資料として用いたテキストは、統計(数値)をもとにした分析もあれば、詩や小説などの文学テキスト、あるいはソングなど多岐にわたる。なお、各研究者によって地域分担が決まっているものの、地域を横断するものが移民であるゆえ、南・北アイルランド担当者が北米大陸について、そして北米大陸担当者が南・北アイルランドについて言及した場合もある。また、本研究の成否は、各地域の研究を有機的に関連付けられるかどうかにかかっており、次の3点の具体的な作業を前提としたものである。(1)各地域についての先行研究(二次資料)の収集・読解(2)各地域における現地調査、及び一次資料の収集・読解・データベース化(3)研究者間の日常的な情報交換と定期的な研究会の実施。