著者
藤井 博英 山本 春江 大関 信子 角濱 春美 坂江 千寿子 阿保 美樹子 出貝 裕子 板野 優子 佐藤 寧子 樋口 日出子 瓦吹 綾子 田崎 博一 中村 恵子
出版者
青森県立保健大学紀要編集委員会
雑誌
青森県立保健大学紀要 (ISSN:13455524)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.79-87, 2003-03

国立情報学研究所の「学術雑誌公開支援事業」により電子化されました。In Aomori (JAPAN), there are shaman called "ITAKO" or "KAMISAMA", and they do prediction, fortune telling and medical care with their spiritual or religious power. This paper is intended as an investigation of the culture of shaman and mental health in Aomori. The participants in this survey were 670 people from the southern ares of Aomori prefecture who were outpatients because of chronic illness. We conducted this survey using a questionnaire form and a structured interview that mainly consists their experience of consulting to shaman. The following results were obtained: 232 (34.6%) informants had experience of consulting a shaman. Compared with gender, females had a greater tendency to consult. They consulted to shaman about "personal illness" and "family illness", and they had a need for healing. Their impressions after consulting a shaman were mainly "a feeling of healing", and "a felling of calm" (each from approximately 30% of 232 informants). It was found from the result that some people use both hospital care and shaman, and they feel healing and calm from the shaman while complying with their doctor. From this result we may say that shaman supplement or coexist with doctors for people having a chronic in this area.
著者
奈良林 直 佐藤 修彰 辻 雅司 千葉 豪
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

新規制基準では、国内全ての原発に格納容器フィルタードベントシステム (FCVS) の設置を義務づけた。しかし、FCVS 関する公開文献は限られており、ヨーロッパの既存のFCVS は小児甲状腺癌の原因物質である有機ヨウ素の除染係数(DF)が低い。本研究では、有機ヨウ素に対して高い除染係数(DF)を有する銀ゼオライト(AgX)を使用し,より高性能なFCVSの開発を実施した。北大は、FCVSの二相流特性の安定化、スクラビングノズルの最適化を、東北大学では、放射性ヨウ素を使った吸着試験を分担し、放射線検出器のカウント値の高精度な測定可能とし、世界最高性能のDFを有するFCVSの開発に成功した。
著者
市野 順子 磯田 和生 上田 哲也 佐藤 玲美
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.1162-1173, 2015-04-15

本稿では,インタラクティブディスプレイの角度(0°・20°・45°・90°)が人々の社会的な行動に与える影響を探る.フィールドスタディでは,約4カ月間にわたり合計900人以上の来場者の量的および質的データを収集した.本研究から以下のことが明らかになった:(1)知的好奇心の高い来場者の注意を誘うには水平に近いディスプレイが効果的である.しかしディスプレイ空間にすでに人がいる状況では垂直が効果的である.(2)タッチジェスチャータイプのインタラクティブ展示を,時間をかけて体験してもらいたい場合は水平あるいは垂直が効果的である.特にルーペ機能を含む場合は垂直が有効である.(3)来場者は0°~45°のディスプレイ空間にいるとパーソナルスペースを意識しやすく,45°に近い方がそのサイズが大きい.コンテンツを介した人と人のコミュニケーションを促したい場合には,垂直のディスプレイが有効である.また,調査結果全体から,45°のディスプレイは,必ずしも0°と90°の中間的な性質を有した「無難」な角度ではないことが示唆された.これらの知見は,ミュージアムのインタラクティブ展示や,その他の公共の空間に設置するディスプレイを設計する際に有用である.
著者
三村 均 佐藤 修彰 桐島 陽
出版者
Japan Society of Ion Exchange
雑誌
日本イオン交換学会誌 (ISSN:0915860X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.96-108, 2011
被引用文献数
5 15

東日本大震災で発生した大津波は,福島第一原子力発電所を襲い,原子力発電の安全神話を覆すレベル 7 の原子力事故を引き起こした。国内最悪の事故はいまだ収束に至らず,発電所周辺住民は,震災と原子力事故という二重の苦しみの生活を強いられている。事故対策を進める上で,各タービン建屋地下の溜まり水など放射性物質を多く含んだ 20 万トン規模の高レベル汚染水が大きな障害となっている。海水が混入した高汚染水の浄化,特に Cs の選択的分離・除去に対しては,高選択性を有する無機イオン交換体の使用が効果的である。一方,発電所より大気中へ放出された Cs や I は福島県を中心に広範囲に拡散し,汚染された雨水の処理や土壌の除染が緊急の課題となっている。事故後数か月を経過した現在,セシウム(<sup>137</sup>Cs, <sup>134</sup>Cs)による放射能が主であり,放射性 Cs の選択的分離・除去用の吸着剤が重要な役割を担っている。最近,発電所サイトでは外国製技術を導入した除染プラントが稼動し始めたが,運転システムや廃棄物処理など課題がある。そこで,わが国独自の高汚染水処理システムの構築が急がれており,ここではイオン交換分離技術に大きな期待が寄せられている。特に汚染水処理現場では,わが国に豊富に産出する天然産ゼオライトの高い Cs 吸着能に期待が高まっている。ここでは,ゼオライトによる放射性核種の分離・除去,特に放射性 Cs の選択的分離・固化に関して解説する。<br>
著者
五十嵐 康人 大河内 博 北 和之 石塚 正秀 吉田 尚弘 三上 正男 里村 雄彦 川島 洋人 田中 泰宙 関山 剛 眞木 貴史 山田 桂太 財前 祐二 足立 光司 中井 泉 山田 豊 宇谷 啓介 西口 講平 阿部 善也 三上 正男 羽田野 祐子 緒方 裕子 吉川 知里 青山 智夫 豊田 栄 服部 祥平 村上 茂樹 梶野 瑞王 新村 信雄 渡邊 明 長田 直之 谷田貝 亜紀代 牧 輝弥 佐藤 志彦
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2012-06-28

初期の放射性Cs放出には従来想定されていた水溶性サブミクロン粒子に加え,直径数μmの不溶性粗大球状粒子が存在することを初めて明らかにした。典型的な里山では再飛散由来のCs濃度は,都市部での結果と異なり,夏季に上昇し,冬季には低かった。夏季のCs担体は大部分が生物由来であることを初めて見出した。放射性Csの再飛散簡略スキームを開発し,領域エアロゾル輸送モデルを用いて森林生態系からの生物学的粒子による再飛散,ならびに事故サイトから継続する一次漏えいも含め,フラックス定量化-収支解析を行った。その結果、他のプロセス同様、再飛散は、地表に沈着したCsの減少や移動にほとんど寄与しないことがわかった。
著者
吉田 充宏 佐藤 信也 松村 明光 鷹觜 利公
出版者
公益社団法人 石油学会
雑誌
石油学会 年会・秋季大会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.182-182, 2010

実験室におけるアスファルテンの溶剤分別において、目詰まりの問題のあるろ紙を用いる分離や、高価な高速遠心分離機を用いる方法に代わる手軽な方法として、テフロン製充填剤を用いて比較的多量のアスファルテンのカラム分離法を考案した。アスファルテンの構造解析を行うために、10gの減圧残油から回収を行うことを目的として、カラム内径、充填剤とアスファルテンの回収量の相関を検討した。アスファルテンの回収可能量はカラムの断面積に比例して増加し、内径30mmのカラムで10gの残油を処理できる見通しがついた。
著者
神野 由紀 辻 泉 山崎 明子 溝尻 真也 中川 麻子 飯田 豊 塩谷 昌之 塩見 翔 松井 広志 佐藤 彰宣 今田 絵里香
出版者
関東学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

大量生産の既製品が安易に購入できるようになった20世紀半ば、自己表現としての手作りが大衆化していく。本研究では雑誌調査などから、女性の手芸に対して男性は工作と呼ばれる手作り趣味が興隆した背景を明らかにした。男女の手作りは近代的なジェンダーの枠組みの中で、それぞれの領域を発展させていった。両者の関係は女性解放運動の影響、あるいは男性の家庭生活への接近などにより揺れ動きつつも、それを完全に越境することが困難な時代が続いた。しかし今日、こうしたジェンダーの枠組みを超えるような新たな手作りの文化も生まれてきていることも明らかになった。
著者
綾田 穣 石川 哲也 奥村 明彦 大橋 知彦 松本 英司 佐藤 顕 堀田 直樹 福沢 嘉孝 各務 伸一
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.10-15, 2006 (Released:2006-11-24)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

症例は53歳, 女性. 骨粗鬆症に対し, リセドロン酸ナトリウム (sodium risedronate hydrate : SRH) が投与され, その約6カ月後, 全身倦怠感が出現. 血液検査で肝胆道系酵素の著明な上昇を認めたため, 当科に入院となった. SRHによる薬物性肝障害を考え, DDW-J 2004ワークショップの薬物性肝障害診断基準案に基づいて診断を進めた結果, 病型は胆汁うっ滞型で, スコアは, (+6) : 「可能性が高い」と判定された. 肝生検では, 肝実質のび慢性のロゼット形成や胆汁栓, 軽度の門脈域の拡大などの所見が得られたため, 本剤による薬物性肝障害と診断した. 特徴的な組織像により肝生検が診断の一助となった, SRHによる薬物性肝障害の1例を経験したため, 文献的考察を加え報告する.
著者
佐藤 麻知子 佐竹 將宏 塩谷 隆信 菅原 慶勇 高橋 仁美 佐藤 一洋 河谷 正仁
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.37-42, 2002-04-20
被引用文献数
1

呼吸筋トレーニングの効果的な負荷圧に関する臨床研究は非常に少ない。本研究の目的は,呼気筋および吸気筋トレーニングの効果的な負荷圧を検討することである。健康な短大生36名(男性15名,女性21名;平均年齢±SD:21.4±2.7歳)を対象にした。呼吸筋力測定のみを行う対照群と最大呼気口腔内圧の20%および40%で呼気筋トレーニングを行う群(20%呼気筋トレーニング群,40%呼気筋トレーニング群),最大吸気口腔内圧の20%および40%で吸気筋トレーニングを行う群(20%吸気筋トレーニング群,40%吸気筋トレーニング群)の5群で検討を行った。各トレーニング群ではそれぞれの負荷圧でThreshold^<TM>を用い,1日2回15分ずつトレーニングを4週間継続させ,トレーニング前,1,2,3,4週後に呼吸機能,呼吸筋力を測定した。その結果,呼気筋トレーニングでは,20%呼気筋トレーニング群および40%呼気筋トレーニング群において2週間後から有意に呼気筋力が増加した。吸気筋トレーニングでは,20%吸気筋トレーニング群および40%吸気筋トレーニング群ともに3週間後から有意に吸気筋力が増加した。以上の結果は,呼気筋,吸気筋トレーニングともに,それぞれの20%最大口腔内圧が,健常若年者に対する呼吸筋トレーニングの効果的な負荷圧として十分であることを示唆している。
著者
佐藤 竜也 長沼 健 根本 潤 福地 開帆 山田 仁志夫
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-36, no.30, pp.1-8, 2017-02-24

ブロックチェーン技術は破壊的イノベーションとして,金融をはじめとした様々な分野で実用可能性が検討されはじめている.ブロックチェーン技術はトランザクションシステムへの適用が期待されているが,その実用化に向けてはトランザクション性能を中心とした現在の実力と残課題の把握が必要である.そこで報告者はブロックチェーン基盤のオープンソースソフトウェアプロジェクトである Hyperledger の基盤実装の一つである Fabric について,モニタリングを含めた検証環境を構築し,性能を中心とした評価を行った.さらに,評価結果に基づいて,実用化に向けた技術課題を抽出した.
著者
中村 大樹 佐藤 俊治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.514, pp.151-156, 2015-03-09

視覚数理モデルはヒトの視覚系を記述し,その入出力が予測できて始めて意味を成す.本研究ではまず,網膜像の動きを符号化するMT細胞の数理モデルで,回転するdrift illusionの背景輝度依存性が再現できるかどうかを調査する.さらに,MTモデルの入力として8^8=16,777,216種の画像を作成した.数値シミュレーションにより16,777,216種のモデル出力を得て,ヒトの回転錯視量を推定した.数理モデルの妥当性を評価するために,モデルが予測した錯視画像をヒトに提示し,実際にヒトが錯視を引き起こすかどうかを検証した.その結果,背景輝度依存性が説明でき,8^8種のパターンに対するモデル出力とヒトの錯視量が定性的に一致することを確認した.
著者
佐藤 健二 伊藤 宣夫 岡 充
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.5, pp.281-284, 1967

Braid silk sutures (size, 2-0) pretreated or non-pretreated with silicone (Toshiba Co., TSF 484) were subjected to gamma radiation and effects of irradiation on the tensile strength and the solubility of the sutures were investigated. On the other hand, grafting and water repellent degree of the sutures grafted by silicone with gamma irradiation, were compared with those of the siliconized sutures by heating. The tensile strength of the sutures were decreased with increasing radiation dose, but no difference was observed between the decreasing degree of the strength of the sutures irradiated at sterilization dose (2.5 Mrad) and that of the sutures autocraved. No significant decrease was observed in the water repellent of the grafted sutures for long boiling and for immersion in storage solution (ethanol or carbolic acid). It seems to be promissing to produce silicone grafted sutures sterilized by irradiation.
著者
松石 隆 松田 純佳 黒田 実加 佐藤 雅彦 佐藤 里恵 石川 創
出版者
利尻町立博物館
雑誌
利尻研究 (ISSN:09199160)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.83-88, 2017-03

Rishiri Island is located in the Sea of Japan off the west coast of Hokkaido, Japan. Stranding record at this island could be important information for understanding the migration of the cetacean in the Sea of Japan. A total of 21 stranding records were collected. Each stranding records consisted of one individual. The records include 6 Stejneger's beaked whales Mesoplodon stejnegeri (including one unidentified Mesoplodon), 4 Dall's porpoises Phocoenoides dalli (one truei-type, two dalli-type and one type unidentified), 4 harbor porpoises Phocoena phocoena, 3 Baird's beaked whales Berardius bairdii, 1 killer whale Orcinus orca, 1 beluga Delphinapterus leucas (sighting) and 2 unidentified cetaceans.