著者
北川 英裕美 片岡 健司 駒谷 喜代俊
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.116, no.8, pp.874-882, 1996-07-20 (Released:2008-12-19)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

This paper presents a computer aided system for making the train timetable, DIAPLAN-II (Train Diagram Planning Support System). It is designed to prepare the timetable of complicated lines including junctions and sections with different number of tracks such as single, double and four. We have already developed the DIAPLAN for double-track lines. It has employed the integrated framework of simulation and scheduling to emulate human experts' scheduling process on a computer, and it has been successfully applied to the co-operative work between man and computer in the timetable planning. Based on this experience, we employ the same framework to develop our new system. In this system, we define some additional functions to adjust the arrival and departure order of trains at a station in our framework, because it is the critical point for making the timetable of those complicated lines. A timetable generated by DIAPLAN-II shows its usefulness in the co-operative timetable planning.
著者
北川 美香 キタガワ ミカ
出版者
大阪大学日本語日本文化教育センター
雑誌
大阪大学日本語日本文化教育センター授業研究
巻号頁・発行日
vol.12, pp.17-21, 2014-03-31

本稿は2013年度春学期に大阪大学日本語日本文化教育センターの授業「漢字研究」で学生の犯したミスを分析し、それを踏まえて試行した幾つかの漢字学習法を報告し、効率的な漢字教授法を考察するのが目的である。今回の授業は日本語能力試験Nl合格を目標に掲げていたため、ある程度の漢字力を備えた学生が集まった。しかし、漢字圏の学生では、簡体字などの異体字との混同によるミスが目立ち、非漢字圏の学生では、漢字の字形そのものがしっかりと身についていない学生が少なからず見られた。漢字圏の学生には、簡体字・繁体字・日本漢字の違いを明確にするのが重要である。一方、漢字の字形に関する知識が不確かな学生は視聴覚を刺激したり、語呂合わせを用いたりする方法が効果的であった。最初のプレースメントテストで誤答の種類によって学生を分別すれば、その後の授業展開が効率的に行えるだろう。
著者
松下 征司 上田 喜敏 宮本 忠吉 中原 英博 橋詰 努 北川 博巳 土川 忠浩 永井 利沙 竜田 庸平 直江 貢 米津 金吾 佐々木 寛和 山上 敦子 藤澤 正一郎 末田 統
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.A3P2084-A3P2084, 2009

【はじめに】<BR> 車いすは歩行困難な高齢者や障害者にとって使用頻度の高い福祉用具の一つであり,使用者のシーティングや駆動特性等については多くの報告がある.しかし,車いす駆動が身体機能に及ぼす影響についての報告は,まだ散見される程度である.本研究では,基礎的実験として車いすのタイヤ空気圧の違いによる身体負荷を酸素摂取量と駆動トルクから算出した仕事率より評価したので報告する.<BR><BR>【対象と方法】<BR> 対象は,ヘルシンキ宣言に基づき本実験に同意の得られた健常男性3名(A:体重71kg・56歳,B:63kg・32歳,C:72Kg・27歳)である.実験装置として,トルク計(共和電業製)とロータリ・エンコーダ(小野測器製)を内蔵した計測用車いすを用い,酸素摂取量の計測には携帯型呼吸代謝測定装置VO2000(S&ME社製)を使用した.なお,事前にダグラスバッグ法(以下,DB法)によるVO2000の検証を行った.心拍計はS810i(ポラール社製)を使用し,主観的運動強度はボルグ指数を用いた.実験方法に関して1回の計測はVO2000により走行開始前5分間の安静時酸素摂取量を計測した後,10分間1周60mのコースを10周走行した(時速約3.6km/h).1周回毎(1分毎)に心拍数とボルグ指数を記録した.車いすの駆動ピッチは60ピッチ/分とし,計測開始前に10周練習走行を実施した.車いす走行中の身体負荷を比較するため,タイヤの空気圧(300kPa,200kPa)をパラメータとした.<BR><BR>【結果】<BR> 車いす駆動に使われた酸素摂取量は駆動時平均酸素摂取量-安静時平均酸素摂取量より求まる.酸素摂取量より仕事率の被験者平均値を求めると 200kPaは約206[W],300kPaは約151[W]となった.また,車いすを駆動するのに必要とされる仕事率は,計測用車いすから得られる駆動トルク[Nm]と車輪の回転角より算出した.駆動トルクより,10周走行中の平均仕事率を算出すると空気圧200kpaの被験者平均値は約22.2[W],300Kpaは約14.9[W]となった.心拍数とボルグ指数においては,200kPaでの心拍数の被験者平均値は115.3[bpm],300kPaは105.3[bpm]であった.200kPaのボルグ指数平均値は約12.9,300kPaで約10.9であった.すべての計測項目において各被験者ともタイヤ空気圧の低い場合が高い場合と比較して運動負荷が高くなる傾向を示した.<BR><BR>【考察】<BR> 酸素摂取量および駆動トルクより算出される仕事率は,タイヤ空気圧の違いに対し同じような傾向を示し,身体負荷の違いを明らかにできた.被験者間の仕事率を比較すると,全体の傾向は一致しているが個人差も観察された.原因として年齢や体格,運動能力などの個人因子の影響が考えられ,今後これらを含めたより詳細な検討を行う予定である.
著者
山田 実 高宮 三郎 金川 秀也 北川 章夫
出版者
Japanese Society for Engineering Education
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.51-54, 2003-03-20
被引用文献数
1 1

大学における卒業研究は,課題設定とその解決方法について少人数の単位で教員から直接の指導を受け,さらにその結果を論文としてまとめ,口頭発表をするなど,総合的な教育効果を有している.しかし,卒業研究は個別の教員や研究室単位で実施されているため,教育の内容や成果について学科や学部全体としての成果を把握するのが困難である.そこで,筆者等の学科では,学生自身と教員による卒業研究での達成度評価を平成13年度に試行した.結論としては,各学生は固有の個性を有しているが,学科等での平均をとると,その個性が消えてしまい.統計処理について慎重であるべき事が判った.平成14年度では,中間発表と最終発表で評価を実施し,達成度の進歩を評価する予定である.
著者
三好 孝典 今村 孝 上 泰 真下 智昭 石橋 豊 小山 慎哉 上木 諭 寺嶋 一彦 兼重 明宏 青木 悠祐 北川 秀夫 三枝 亮 大場 譲 河合 康典
出版者
豊橋技術科学大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

マスターである人間の運動や力覚を遠隔地において忠実に再現しようとするロボットをテレコピーロボットと定義したとき,自身のコピーロボットが遠隔地に存在し,その遠隔地に居る人間(マスター)のコピーが目前に存在する環境において,1.テレコピーロボットの概念の提示と,それを実現するための全方向移動機能を有した双腕コピーロボットの製作.2.通信遅延に対して安定な4chバイラテラル制御アルゴリズムの提案と実装.3.コピーロボットによるバイラテラル遠隔制御の実現.を行い,目前のコピーロボットを通じてあたかも遠隔地のマスターと直接力学的インタラクションをしているかのような体験が実現可能であることが実証された.
著者
北川 透
出版者
梅光学院大学
雑誌
日本文学研究 (ISSN:02862948)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.141-152, 1991-11-01
著者
北川 正子 田垣 冴里 堀 由美
出版者
北海道社会保険病院
雑誌
北海道社会保険病院紀要 = Proceedings of Hokkaido Social Insurance Hospital (ISSN:13496093)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.62-65, 2003-12-31

当施設において、平成13年度に発生した転倒197件のうち、要治療に至った25件を、事故報告書、看介護記録を用い調査・分析を行った。その結果、転倒事故者は、脳血管障害後遺症を有する利用者に多い、全員転倒既往歴がある、半数の転倒事故は入所40日以内に発生しており環境変化の影響が考えられる、転倒場所は居室が多く日常生活動作に関連して起きている、一部介助あるいは見守りの必要な利用者に多い、という結果が得られた。高齢者の転倒事故を防止する事は非常に困難であり、特に施設入所者の、可能な限り自由な生活を尊重しようとすればするほど、転倒防止は困難となる。しかし、看護・介護に携わる我々には、利用者一人一人の特性を総合的に判断・分析し、転倒を予測した先回りのケアを提供していく必要がある。
著者
金原 佑樹 山田 秀則 北川 喜己 市川 敦子 長瀬 亜岐 筧 裕香子
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.675-679, 2014-10-31 (Released:2015-01-24)
参考文献数
9

精神科病床のない救命救急センターである当院において,精神科病院から紹介・救急搬送された身体合併症患者の診療改善点を見つける目的で,当院の現状と傾向を調査・検討した。2007年6月1日〜2012年5月31日の5年間における,近隣10施設の精神科病院から救急搬送され入院となった患者全303症例に対して診療録から後ろ向きに観察し,精神科基礎疾患,診断名,疾患分類,転帰,在院日数について調査・検討した。結果,統合失調症患者の身体合併症には肺炎,骨盤・下肢骨折,イレウス,低Na血症の頻度が高い特徴があり,また精神科疾患を基礎に持ち身体疾患を合併した患者の入院加療は,病棟運用に影響を及ぼすことがわかった。身体合併症の重症化を未然に防ぐ取り組みと,精神科病院との連携によるスムーズな診療,精神疾患に対する正しい知識と的確な看護における負担感の把握が,今後の病棟運用改善の重要課題である。
著者
村田 志朗 前坂 明男 宮崎 為夫 木下 弘治 北川 和久 田近 由美子 滝元 徹 加勢 満
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.81, no.7, pp.655-664, 1978-07-20 (Released:2008-03-19)
参考文献数
23
被引用文献数
5 7

Nine hundred and fifty one cases of epistaxis were observed for the past 7 years. Epistaxis was observed more frequently in males than in females and was frequently observed in children.It occured more frequently from May to August, showing a peak in June.The negative correlation was observed statistically between the frequency of epistaxis and the atmospheric pressure.Hemorrhagic diathesis was examined in 114 cases. About 28 per cent of them showed abnormality, especially in the capillaly fragility.Children with nasal bleeding showed the tendency of disliking of foods containing vitamine C.
著者
後藤 修 竹内 裕也 北川 雄光 矢作 直久
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.57, no.8, pp.1632-1640, 2015 (Released:2015-08-29)
参考文献数
13
被引用文献数
1

内視鏡と腹腔鏡を用いて胃を開放させずに任意の部位を過不足ない範囲で全層切除する非穿孔式内視鏡的胃壁内反切除術(non-exposed endoscopic wall-inversion surgery:NEWS)について概説した.腹腔内汚染や医原性腹膜播種の可能性を理論的に払拭できる本法は,経口的に回収できる腔内もしくは壁内発育型胃粘膜下腫瘍や,リンパ節転移陰性が期待できるが内視鏡治療が技術的に困難な早期胃癌が良い適応となる.さらに,本術式をセンチネルリンパ節ナビゲーション手術と融合させることで,リンパ節転移の可能性が否定できない早期胃癌に対してもより低侵襲な胃機能温存手術を提供することができる.正確な漿膜マーキング,腹腔鏡下漿膜筋層切開・縫合,内反した病変周囲の粘膜切開,縫合糸近傍の粘膜下層切開など,技術的にも新規性に富む過程が満載されている.解決すべき課題は多いが,本法は内視鏡を用いたより理想的な胃癌低侵襲手術の一つとして期待が寄せられている.
著者
上野 祐樹 北川 秀夫 柿原 清章 寺嶋 一彦
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.78, no.789, pp.1872-1885, 2012 (Released:2012-05-25)
参考文献数
11
被引用文献数
6

Holonomic omni-directional mobile robots are very useful at narrow or crowded areas because of their high mobility performance, and omni-directional mobile robots equipped with normal tires are desired for their ability to surmount the difference in ground level as well as their vibration suppression and ride comfort. Up to the present, the caster-drive mechanism using normal tires has been developed to realize a holonomic omni-directional mobile robot, but some problems have been left. In this paper, we present an effective system to control the electric caster-drive wheel of omni-directional mobile robots, Differential Drive Steering System (DDSS) using differential gearing is proposed to improve the operation ratio of motors. The proposed DDSS generates the driving and the steering outputs effectively from utilizing two motors. Simulation and experimental results show that the proposed system is effective for both of the mobility and energy saving.
著者
北川 信 古家 和彦 中村 俊一 鈴村 恵太
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.672, pp.145-154, 2001-03-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
14
被引用文献数
3 5

明石海峡大橋ケーブルの防食方法として, ケーブル内部に乾燥空気を送り込み, 内部水を強制的に排除させる送気乾燥システムを世界で初めて適用した. 本システムの導入に際し, 乾燥空気を送気した小型ケーブル試験体の腐食試験結果を, 送気しなかった試験体と比較することにより, 送気乾燥システムの防食効果を確認した. さらに, ケーブル試験体から除湿された水分を計測することにより, 内部水が除湿されるプロセスを定量的に把握し, 除湿メカニズムを明確にした. また, 湿度および付着塩分が亜鉛メッキ鋼線の腐食におよぼす影響を室内実験により調査し, 送気システムによる亜鉛メッキ鋼線の耐久寿命を推定した. その結果, ケーブル内を相対湿度60%以内に保てば, きわめて長期の耐久性が得られることを見い出した.
著者
藤堂 恵美子 樋口 由美 北川 智美 今岡 真和 上田 哲也 安藤 卓 高尾 耕平 村上 達典 脇田 英樹 池内 俊之
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2016, 2017

<p>【はじめに,目的】</p><p></p><p>訪問リハビリテーション(以下,訪問リハ)の効果はエビデンスが確立されているものの,ADLのみを指標にした研究が多く,活動・参加を含めた生活機能への効果は十分明らかではない。また,先行研究では訪問リハプログラムの違いによる効果は検証されていない。しかしながら,実際は評価に基づき優先順位をつけ複合的に介入している。そこで本研究は,訪問リハプログラムの優先性が生活機能に与える影響を検証することを目的とした。</p><p></p><p>【方法】</p><p></p><p>対象は,平成26年4月~平成28年3月にA訪問看護ステーションの介護保険による訪問リハを開始し,3ヶ月間追跡可能であった30名(平均年齢82.4±7.5歳,女性24名)とした。全介助の者,本研究の主旨を理解できない者は除外した。調査項目は基本属性に加え,生活機能として身体機能(立ち座り動作テスト),精神機能(GDS5,転倒自己効力感,主観的健康感),ADL(FIM),IADL(老研式活動能力指標),生活空間(LSA)を調査した。訪問リハプログラムは身体機能,活動,環境因子の3つに対して最も優先した介入を,担当理学・作業療法士に記入させて追跡後に集計した。</p><p></p><p>統計解析は,ベースラインの群間比較にはχ2検定またはMann-Whitney U検定を用い,p値が0.1未満の項目を説明変数,介入の優先性を目的変数としたロジスティック回帰分析を行った。ベースラインと3ヶ月後の比較にはχ2検定またはWilcoxonの符号付順位和検定を用いた。有意水準は5%未満とした。</p><p></p><p>【結果】</p><p></p><p>主疾患名は運動器疾患19名,脳血管疾患6名,その他5名であった。なお,入院歴がある者は15名であった。</p><p></p><p>訪問リハの優先プログラムは,全訪問回数のうち50%以上が活動であった者は19名,環境因子は11名で,身体機能への介入が50%を超えた者はいなかった。そこで,活動優先群と環境優先群の2群で分析した結果,ベースラインでは基本属性や身体機能,活動に差はなく,GDS5得点のみ環境優先群は有意に高かった。探索的に年齢とFIMの移動項目で調整しても,GDS5は環境因子への介入優先に対する独立関連因子であった(調整オッズ比3.34)。ベースラインと3ヶ月後の生活機能の比較では,LSAで両群共に有意な改善がみられ,活動優先群は15.3点から29.3点に,自宅圏外へ外出可能な者が6名から15名に増加,環境優先群は16.5点から28.3点に,自宅圏外へ外出可能な者が5名から9名に増加した。加えて,活動優先群では立ち座り動作で上肢支持が不要な者が有意に増加し,環境優先群では転倒自己効力感が有意に改善した。その他の項目では有意差を認めなかった。</p><p></p><p><b>【結論】</b></p><p></p><p>訪問リハ開始から3ヶ月間では,活動および環境因子への介入の優先性が高かった。介入の優先性によって身体機能や精神機能への効果が異なるが,生活空間は介入の優先性に関わらず拡大することが示唆された。</p>