著者
古池 達夫
出版者
日本薬史学会
雑誌
薬史学雑誌 (ISSN:02852314)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.230-234, 1997-12-30
参考文献数
10
被引用文献数
1
著者
鈴木 圭 山﨑 博司 今村 宰 古川 茂樹 小幡 義彦
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
日本エネルギー学会誌 (ISSN:09168753)
巻号頁・発行日
vol.96, no.6, pp.157-166, 2017-06-20 (Released:2017-06-30)
参考文献数
39

エマルジョン燃料の噴霧燃焼過程においては二次微粒化発生により混合促進効果が期待できる一方で,水の蒸発による潜熱吸収によって発生熱量の大幅な減少が見込まれる。これを抑制することを目的としてエマルジョンの添加水分の一部をアルコールに置き換えた。本研究ではエタノールを添加した燃料/ 水エマルジョンの液滴燃焼時の二次微粒化特性,特にミクロ爆発発生について検討を行った。実験ではn-ヘキサデカンをベース燃料とし,水およびエタノールを混入させ界面活性剤で安定化させたエマルジョンを用いた。n-ヘキサデカンおよび界面活性剤の体積割合はそれぞれ0.7および0.03で一定とし,添加水分の一部をエタノールに置き換えた試料を用いた。エタノールの体積割合は0.0,0.03,0.05,0.08と変化させた。初期液滴直径は1.1 mmおよび1.3 mmとし,通常重力下静止空気中で燃焼実験を行った。液滴燃焼過程は高速度ビデオカメラで撮影し,ミクロ爆発発生までの待ち時間を計測するとともに,懸垂線をプローブとしたAcoustic Emission(以後,AE)計測によりミクロ爆発発生の強度の測定を行った。併せて液滴温度測定を行うとともに,ガラス細管内に保持した供試燃料の相分離過程を調べた。ミクロ爆発発生待ち時間をミクロ爆発の初期発生までの待ち時間とそれ以降の待ち時間に分けて検討を行った。その結果,後者はワイブル分布で近似でき,その形状母数は2となること,ミクロ爆発発発生までの待ち時間はエタノール含有により長くなる傾向があるが,その主な要因は最小発生時間の遅れであることを示した。併せて待ち時間分布と温度計測結果を用いてミクロ爆発発生時の温度とAEピーク電圧の算術平均を検討した結果,液滴直径,エタノール含有に関わらず同じ温度領域で発生するミクロ爆発のAEピーク電圧は同じであること,また低い温度領域で発生するミクロ爆発のAEピーク電圧は低くなることを示した。
著者
高寺 政行 大谷 毅 森川 英明 乾 滋 南澤 孝太 佐藤 哲也 鋤柄 佐千子 大塚 美智子 金 キョンオク 宮武 恵子 松村 嘉之 鈴木 明 韓 載香 柳田 佳子 古川 貴雄 石川 智治 西松 豊典 矢野 海児 松本 陽一 徃住 彰文 濱田 州博 上條 正義 金井 博幸 坂口 明男 森川 陽 池田 和子 鈴木 美和子 北折 貴子 鄭 永娥 藤本 隆宏 正田 康博 山村 貴敬 高橋 正人 中嶋 正之 太田 健一 堀場 洋輔
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2012-05-31

我が国ファッション事業の国際化に寄与する研究を目指し,国際ファッション市場に対応する繊維工学的課題の解決,国際ファッション市場に通用するTPS/テキスタイル提案システムの構築を行った.国際市場に実績ある事業者を対象とし,現場の調査,衣服製作実験,商品の評価を行い我が国との比較を行った.欧州・中国と日本における衣服・テキスタイル設計,評価および事業の違いを明らかにし,事業と技術の課題を明らかにした.デザイナーのテキスタイル選択要件を調査し,テキスタイルの分類法,感性評価値を組み込みTPSを構築した.日欧で評価実験を行い有効性を確認した.また,衣服・テキスタイル設計評価支援の技術的知見を得た.
著者
古屋 正貴
出版者
宝石学会(日本)
雑誌
宝石学会(日本)講演会要旨
巻号頁・発行日
vol.36, 2014

宝石における変色性は宝石鑑別団体協議会の定義のように,自然光で緑&sim;青緑色,電灯光(A光源)で赤&sim;紫赤色に変化するものが一般的であるが,それ以外にも色が変わったり,変わって見える宝石がある.昨今宝石のさまざまな特性が注目される中でこれまでの変色性とは異なる色の変化を示すものについていくつか紹介したい.<br>光の当たることで色が変わって見える宝石がある.パキスタンの石全体に微少インクルージョンを含むピンクサファイアは,白い光を受けるとその微小インクルージョンが光を散乱して,青色を帯びる.これは青いシラーの出るムーンストーンと同じでレイリー散乱によるものである.また,この効果はスリランカ産のピンクサファイアやタジキスタン産のルビーでも見られる.<br>似たように光が当たることで色が変わって見える効果はアンデシンでも見られる.緑のアンデシンでは同じファイバー光を当てても,石を透過すると緑色で,石に反射すると橙赤色になる.透過法と反射法で紫外-可視分光を測定すると図1(PDFのFigure.1を参照)のようになる.その仕組みとしては内包される微小な銅片に光が反射すると橙赤色に発色し,透過光では微小な影として色に影響を与えないものと考えられる.<br>また,近年見られるスキャポライトは,極めて明瞭なテンブレッセンスを示す.この石のテネブレッセンスは,無色だったものが10秒ほどの短波紫外線照射で,鮮やかな帯紫青色に変わる.(PDFのFigure.2を参照)また,この帯紫青色は強い可視光を当てると数秒で元に戻るという可逆性もある.<br>このように色が変わったり,変わって見える宝石はいろいろあり,それが宝石の特徴となっている.
著者
成田 朋子 Tomoko Narita 名古屋柳城短期大学 Nagoya Ryujo Junior College
雑誌
研究紀要 = Nagoya Ryujo Junior College annual report of studies (ISSN:13427997)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.89-103, 2013-12-20

今日では幼児期の比較的早い時期から様々な習い事をする風潮にあるが、それら早期の経験が子どもの発達に寄与するものであるためには、どのような経験であっても、後から振り返ってやってよかったと思える経験であることが必要であると考えられる。本学学生とその保護者に対して習い事についてのアンケート調査を行い、1997年に行った調査結果と比較検討した。学生たちはピアノ、習字、水泳等2.67種類の習い事を、自分の意思で、あるいは親に勧められて6 歳3 か月から11歳6 か月頃まで行っていた。これらは概ね1997年と同様の結果であったが、1997年に比べて習い事を始めるに際して親の意向がより強い傾向がみられた。そして、平均より早くから親の意向で始めた場合に、その習い事をしたことに対する否定感情が生まれる危険性が示され、子どもの気持ちを尊重することの大切さが示唆された。早期教育という用語について、また早期教育熱が高まった要因についても考察し、乳幼児期は子どもが育つための基礎を整えるという意味において大切な時期であることを確認した。
著者
浅野 秀剛 中部 義隆 瀧 朝子 宮崎 もも 古川 攝一 植松 瑞希 西田 正宏 大平桂一 桂一 徳原 賜鶴子 田中 宗博
出版者
公益財団法人大和文華館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009-04-01

物語の絵画化をめぐる諸問題について、物語・和歌系、説話・仏典系、童蒙・勧戒系の三つのグループを中心に研究を進めてきた。特に、『徒然草』と、能・幸若舞・歌舞伎といった舞台芸能のテクストの絵画化をめぐっては、シンポジウムを開催し、国文学・美術史、双方の立場から発表・議論を行い、その問題点や特色について理解を深めることができた。2013年度末には、これまで5年間に行った研究会、シンポジウム、展覧会の成果を報告書にまとめた。
著者
若生 麻弥 郡司 竜平 岩出 幸夫 古川 宇一
出版者
北海道教育大学
雑誌
情緒障害教育研究紀要 (ISSN:0287914X)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.163-170, 2003-02-05

特殊学級に通う小学2年生のA君(自閉症)との、見通しを持ち、A君が安心・納得して行動の切り替え がスムーズにできることを目指した取り組みについて述べたものである。構造化のアイディアを用いて、朝準備ボード、アナログ時計の勉強と合わせたA君個人の時間割ボード、一貫した接し方などの取り組みを行った。この間A君は、朝準備ボードやA君個人の時間割ボードを自分なりの使い方で用い、見通しを持つことができるようになり、行動の切りかえがスムーズにできるようになってきた。ごほうびとして用いた「やったね!」(=クルクルをしてもらえる)は行動の動機付けとなっただけでなく、若生と喜びを共感しあう関係を築いたと思われた。
著者
鍋谷 大二郎 宮城 一也 上 若生 橋岡 寛恵 金城 武士 古堅 誠 原永 修作 藤田 次郎
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.246-250, 2017

<p><b>背景.</b>気管支結石症は,本邦では結核感染による石灰化リンパ節が原因として多かったが,近年は気道分泌物由来の結石症が増加している.今回,繰り返し気管支鏡的除去術を要した分泌物由来の気管支結石症を経験した.<b>症例.</b>51歳女性.結核感染症の既往や石灰化リンパ節はない.高度の側弯症があり,若年時より下気道感染を繰り返していた.38歳時には胸部CTで気管支拡張と気管支内腔の結石を指摘されていた.43歳時に呼吸不全の改善を目的に気管支鏡下に最初の除石術を行った.その後も同様の理由で度々除石術を要し,8年間で計7回の除石術を行った.除石術に関連する合併症は認めなかった.結石の主成分は炭酸カルシウムであった.気道の加湿の改善と排痰方法の変更の後は,2年以上再発を認めていない.<b>結論.</b>側弯症と気管支拡張による持続的な気道クリアランス不良により,分泌物由来の気管支結石を繰り返したと考えられる.気管支内腔に遊離する結石であったため,気管支鏡による除石術は安全で実用的であった.</p>
著者
片岡 竜太 渡邊 友希 阿部 有吾 船登 雅彦 佐藤 仁 古屋 良一
出版者
The Japanese Society for Temporomandibular Joint
雑誌
TMJ : journal of Japanese Society for Temporomandibular Joint = 日本顎関節学会雑誌 (ISSN:09153004)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.150-155, 2009-08-20
参考文献数
9
被引用文献数
2

TCH(Teeth Contacting Habit)や日中クレンチングの為害性とその是正法の説明および咬合の変化が目的でない単純スプリントの装着が,TCH・日中クレンチングの意識化にどのような効果があるかアンケート調査を中心に検討した。<br> 対象症例はTCH・日中クレンチングを行っていることが疑われた患者95名で,初診時に自覚に関するアンケートを実施した。次に単純スプリントを日中のみ2週間装着後に,その自覚の有無と自覚した場面に関するアンケートを実施した。その結果,装着前に自覚がなかった患者(24%)のうち,全員が装着後TCH・日中クレンチングを自覚した。装着前に「たまに」自覚していた患者(21%)の85%,「しばしば」(31%)の87%,「いつも」(24%)の83%が新たな場面で自覚したと回答した。気づいた場面では,「考え事をしている時」(自覚した患者の51%),「電車に乗っている時」および「パソコンをしている時」(同28%),「書き物をしている時」(同23%)などが上位であった。<br> 日中クレンチングの意識化と是正法の指導を含めた総合的な治療の効果を検討するために,クローズドロックと臨床的に診断された42例について,初診時から2週間ごとに自力無痛最大開口域の変化を観察し,他施設における結果と比較した。自力無痛最大開口域は初診時と2週後および2週後と4週後に有意に増加し,12週まで増加した。<br> したがって,説明に加えて,スプリントを短期間日中装着することにより,TCH・日中クレンチングを意識化しやすくなったことから,是正に有効である可能性が示唆された。<br>
著者
木村 洋章 渡辺 俊典 古賀 久志 張諾
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.94, pp.65-70, 2006-09-12
参考文献数
11

著者らは情報の圧縮性に着目した新たなマルチメディアデータ解析手法の研究を進めている.PRDC(Pattern Representation Scheme using Data Compression)[1]と呼ぶこの新概念の中では,二つのデータX,Yの類似度を,それらを圧縮辞書D1,D2,…,Dnで圧縮した時の圧縮率ベクトルの類似度で判断する.本論文ではPRDCを用いた新文書検索システムの可能性を探る.部分的ではあるが,文書分類,公知/特異句抽出,文書要約,など将来の高自立・適応文書検索システムの実現に重要な機能を実現できる可能性を提示する.キーワード 文書解析,情報検索,要約,新句抽出,データ圧縮We have been studying a new multimedia data analysis scheme based on the concept of compressibility. In this new concept of PRDC(Pattern Representation Scheme using Data Compression)[1], we consider two data, let them X and Y, are similar if their compressibility vectors under a set of compression dictionaries D1, D2, ..., Dn are similar. Here we investigate the possibility of new document retrieval system using the PRDC. We prove that PRDC has possibilities to solve several fundamental problems including, document classification, common/distinguished phrase extraction, and summary, that should be realized in the future highly autonomous and adaptive document retrieval systems.Key words Document analysis, Retrieval, Summarization, New phrase detection, Data compression