著者
曽根 淳史 古川 洋二 中塚 繁治 田中 啓幹
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.80, no.6, pp.902-906, 1989-06-20
被引用文献数
1

急速な転帰をとった膀胱原発絨毛癌の一剖検例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.症例は70歳男性,1986年6月10日,肉眼的全血尿を主訴に来院した.膀胱鏡で後壁に母指頭大の乳頭状腫瘍と左側壁に米粒大の非乳頭状腫瘍を認め,生検の結果,未分化癌であったため強く入院を勧めたが拒否し放置していた.1987年1月30日に全身倦怠感,呼吸困難および体重減少を主訴に再来した.入院時,左女性化乳房を認め,血中hCG-βは101ng/mlと異常高値を認めた.腫瘍はすでにほぼ膀胱全体を占める程度に増大していた.入院後17日目,肺水腫及び心不全のために死亡した.剖検では膀胱腫瘍の大きさは10×10×3cmで,病理組織学的にsyncytiotrophoblastを認め,さらにhCG-βの免疫組織学的染色により同細胞内にhCG-β陽性顆粒が認められた.本症例は本邦第8例目と考えられた.
著者
古藤田 喜久雄
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土質工学会論文報告集 (ISSN:03851621)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, 1974-09-15

最近の山留め工法の特長は無音無振動施工法でありつぎのような工法がある。場所打ちグイまたはモルタル注入グイ柱列, 土グイと建込み既製グイ併用, 建込み鋼管グイ柱列, 特殊建込みPCグイ柱列, RC造り連続地下壁など, これを本体工事の一部に使用する際にはつぎの点の検討が必要である。泥水中コンクリートの品質と鉄筋付着強度, 地下壁と本体の接続部(シャコネクターおよび鉄筋の溶接), 施工中に生じる残留応力および変形, 施工精度, 設計断面の確保, 各壁体エレメント間に付着する泥水被膜など。さらにこれをピヤと兼用する際にはつぎの点についても検討しなければならない。布状ピヤの支持力および沈下性状, 内柱基礎との支持力および沈下性状の相違, 地下壁に作用する偏心荷重の処理, 壁底に沈積するスライムの除去など。新工法の開発に際しては事前の載荷試験を行なうほか, 実際工事においても実験を繰返し, 経験を積み重ねて行く必要がある。日本建築センターに申請中のものに清水建設, 大林組, フジタ工業, 竹中工務店などの工法があり, その他の会社でも独自の研究開発が進められている。
著者
古市 真智子
出版者
中部大学現代教育学部
雑誌
現代教育学部紀要 (ISSN:18833802)
巻号頁・発行日
no.1, pp.157-164, 2009-03

本研究は、保育者への質問紙調査から、保育所における「特別な支援が必要な子」の実態と行動特徴について明らかにしたものである。調査は、A 市公私立保育所12園の年少、年中、年長クラスを対象に行われ、回収率は100%であった。その結果、「特別な支援が必要な子」として抽出された子どものうち、「知的発達に明らかな遅れのある子ども」(以下、「知的障害有群」)が2 0 .9%、「知的発達に明らかな遅れのない子ども」(以下、「知的障害無群」)が79.1%であった。行動特徴についての質問項目のうち、「他児のことばを気にしすぎる」「ちょっとしたことでも意地悪をされたと思ってしまう」などの項目は、「知的障害無群」の方が「知的障害有群」よりも該当する子どもの数が有意に多かった。また、「知的障害無群」の行動特徴は、「ルール違反. 対人トラブル」「感情統制の困難」「不器用• 行動の遅さ」「相互性•疎通性の低さ」「注意集中の困難」に分けられることが示された。
著者
小林 進 落合 武徳 堀 誠司 鈴木 孝雄 清水 孝徳 軍司 祥雄 剣持 敬 島田 英昭 岡住 慎一 林 秀樹 西郷 健一 高山 亘 岩崎 好太郎 牧野 治文 松井 芳文 宮内 英聡 夏目 俊彦 伊藤 泰平 近藤 悟 平山 信夫 星野 敏彦 井上 雅仁 山本 重則 小川 真司 河野 陽一 一瀬 正治 吉田 英生 大沼 直躬 横須賀 収 今関 文夫 丸山 紀史 須永 雅彦 税所 宏光 篠塚 典弘 佐藤 二郎 西野 卓 中西 加寿也 志賀 英敏 織田 成人 平澤 博之 守田 文範 梁川 範幸 北原 宏 中村 裕義 北田 光一 古山 信明 菅野 治重 野村 文夫 内貴 恵子 斎藤 洋子 久保 悦子 倉山 富久子 田村 道子 酒巻 建夫 柏原 英彦 島津 元秀 田中 紘一
出版者
千葉大学
雑誌
千葉医学雑誌 (ISSN:03035476)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.231-237, 2000-10-01
被引用文献数
1

今回,千葉大学医学部附属病院において,本県第1例目となるウイルソン病肝不全症例に対する生体部分肝移植の1例を実施したので報告する。症例(レシピエント)は13歳,男児であり,術前,凝固異常(HPT<35%)とともに,傾眠傾向を示していた。血液型はAB型,入院時の身長は176.0cm,体重は67.0kgであり,標準肝容積(SLV)=1273.6cm^3であった。ドナーは姉(異父)であり,血液型はA型(適合),身長は148.0cm,体重は50.0kgと比較的小柄であり,肝右葉の移植となった。術後は極めて良好な経過をたどり,肝機能は正常化(HPT>100%)し,術後72病日で退院となった。
著者
安岡 彰 前崎 繁文 山田 洋 笹山 一夫 岡三 喜男 古賀 宏延 河野 茂 神田 哲郎 原 耕平 田中 光 荒木 潤
出版者
日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.287-291, 1991-05-25

症例は54歳男性。昭和59年, 口腔癌のため摘除術を受けた。昭和62年1月, 胸部X線写真にて空洞を伴う多発結節影を指摘された。3月には一過性に血性膿性痰を多量に喀出し, 全身状態の悪化と気胸がみられたため, 昭和62年6月1日入院となった。入院時胸部X線写真で両側に薄壁の空洞を伴う多発結節陰影を認め, 気管支ファイバースコープにて, 右上葉気管支分岐部のspurに空洞へ通じる瘻孔が観察された。空洞壁は灰白色を呈し, 心室腔様の凹凸不整な内腔を示していた。内腔の生検ではsquamous cell carcinomaの所見が得られ, 転移性肺癌と考えられた。空洞の末梢側には小孔がみられ, 気管支の末梢側開口部と思われた。同部の造影で右B^3の気管支が描出された。肺腫瘍の空洞内を気管支ファイバースコープで観察し得た例は数例報告されているが, 転移性肺癌の報告は極めて稀である。気管支を融解するようにして空洞形成が見られたことは, 空洞形成の機序を考える上で興味深い症例と思われた。
著者
古屋 聡一 櫻井 幸一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.96, no.237, pp.55-65, 1996-09-06

本稿ではLOKI91に対して確率カウンタを用いた線形解読法の理論的効率評価を行なう. この攻撃の解析から確率カウンタを1.50×2^<21>個用いて, 4, 6, 7, 9, 10段LOKI91を攻撃した場合, [Tokita, Sorimachi, Matsui, -ASIACRYPT'94, LNCS 917, Springer-Verlag, 1994.] による2<13>個のカウンタを用いた線形解読法よりも最少6%程度の平文暗号文組数で攻撃できることを示し, 12段LOKI91については僅かであるが, 鍵の全数探索よりも計算量の少ない線形解読法による初めての結果である. また, 特に4段LOKI91については最新の結果である非線形表現を用いた多重線形解読による攻撃 [Knudsen, Robshaw, -EUROCRYPT'96, LNCS 1070, Springer-Verlag, 1996.] の場合よりも1/4の平文暗号文組数で攻撃が可能であることを示した.
著者
眞鍋 昇 木下 亜紀子 山口 美鈴 古屋 良宏 永野 伸郎 山田-内尾 こずえ 明石 直嗣 宮本-蔵満 恵子 宮本 元
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.125-133, 2001-02-25
被引用文献数
1

アドリアマイシン(ADR : 5mg/kg, i.v.)誘発性腎疾患ラットの腎における細胞外マトリックス(ECM)成分を免疫組織化学的に測定し, 併せて生化学および病理組織学検査も行った.ADR投与ラットは高アルブミン尿症, 低アルブミン血症, 高コレステロール血症を発症し, その病態は経時的に重篤化した.腎皮質のIおよびIV型コラーゲン, フィブロネクチンならびにラミニン含量は, ADR投与10日後には対照の329, 317, 263および295%に増加し, 28日後には1, 211, 930, 1, 057および1, 012%にまで顕著に増加した.これらECMの変化は血清クレアチニンおよび血中尿素体窒素の変動と高い相関を示した.腎皮質の組織切片を用いた免疫組織化学的定量法は腎疾患の精密な診断や予後予測に貢献することが期待される.
著者
市野 順子 箕牧数成 山口 和泰 垣 智 東 郁雄 古田 重信
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告デジタルドキュメント(DD)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.28, pp.143-150, 2002-03-15

近年,様々な形式の電子文書が普及し,蓄積されている.しかし,それらの再利用や検索についてはあまり考慮されていない.本研究では,文書中の図表に着目し,様々な形式の電子文書から図表領域を特定し,図表に関連する様々な情報を網羅的に抽出することを目指す.本稿では図表領域及び,図表に関連するテキスト情報を抽出する手法について述べる.提案手法はルールベースを基本としている.11文書90図表を対象に抽出を行ったところ,図表領域の特定は,再現率97%,適合率80%,キャプション,本文図表説明文の抽出は,それぞれ3位適合率85%,3位適合率90%の結果を得た.Although electronic documents have come into wide use and a mass of data is stored, reuse or retrieval of these documents has not been considered much. In this study, focusing on the charts in documents, we attempt to specify chart areas and extract information about charts from electronic documents in various forms. In this paper, the method of extraction of chart areas and text information is examined. The algorithm is based on rules. An experiment in the validity of chart retrieval was made on 11 documents and 90 charts, and the results show: recall 97% and precision 80% in specifying chart areas; and precision (3-CUTOFF) 85% and 90% in extracting captions and chart explanations respectively.
著者
原 正之 石川 裕一 古市 幸生
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.1-7, 2003-02-05
被引用文献数
4

副資材無添加豚ぷん堆肥をエキストルーダーを用いて直径5mmのペレットに成型するための最適成型条件と品質劣化防止のための乾燥条件を検討し,合わせて製品ペレットの物理性およびハンドリング改善効果について明らかにした。1)エキストルーダーによる成型では,原料堆肥の水分条件および機械の軸回転速度条件が処理速度およびペレット強度に大きく影響する.直径5mmのペレット作成のための最適成型条件は,原料堆肥の水分がO.38〜0.40kgkg^<-1>,機械の軸回転速度条件については,混練軸15rpm,押出軸14rpmであった。この条件での処理速度は1.9kgmin^<-1>であり,成型時のバレル内平均温度は63℃であった。2)最適水分条件で成型されたペレットは,,袋詰め保管時に糸状菌の増殖による外観品質の著しい低下が認められた。こうした微生物の増殖による品質の劣化は,、ペレットの水分を15kg kg^<-1>以下にまで乾燥することで防止できる。直径5mmペレットを50℃で乾燥する場合の乾燥速度は0.0021kg kg^<-1>min^<-1>であり,製品水分を長期保管が可能な0.15kg kg^<-1>にするためにはおよそ2時間の通風乾燥が必要である。3)乾燥した直径5mmの製品ペレットの切断強度は4.3kg cm^<-2>,耐久性指数は0.98であり,流通および保管に耐える十分な強度を有する。製品ペレットの乾物1t当たりの容量は,長さ1cmのペレット.で原料堆肥の68%となり,成型による容量の圧縮効果が認められた。また,製品ペレット散布時の粉塵発生量は原料堆肥の1/10程度であり,成型化による防塵効果が認められた。
著者
小森 貞男 副島 淳一 工藤 和典 小松 宏光 京谷 英壽 伊藤 祐司 別所 英男 阿部 和幸 古藤田 信博
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.73-82, 1999-01-15
被引用文献数
2 3

前報までに品種との対応のつかなかった(S_Ja, S_Jc), (S_Ja, S_Je), (S_Ja, S_Jf), (S_Jb, S_Jc), (S_Jb, S_Jd), (S_Jb, S_Je), (S_Jb, S_Jf), (S_Jd, S_Je)の各S遺伝子型に対応する品種・系統を選抜するため, 'はつあき', 'レッドゴールド'および'金星'のS遺伝子型の解析, 'はつあき'戻し交雑実生群, 'いわかみ'と'ゴールデン・デリシャス'の交雑実生群, '国光'X'紅玉'の交雑実生群の解析を行った.その結果, 以下に示した15種類のS遺伝子型に対応する品種・系統が決定された.そのうち下線を施した品種・系統のS遺伝子型が本報告で新たに判明したものである.(S_Ja, S_Jb)'ゴールデン・デリシャス' (S_Ja, S_Jc) <(4)-424>___-, <(4)-425>___- (S_Ja, S_Jd) '東光' (S_Ja, S_Je) <'レッドゴールド'>___-, <'金星'>___-, <カロ不明>___-, <レロ18>___- (S_Ja, S_Jf) <(4)-4186>___-, <(4)-4195>___- (S_Jb, S_Jc) <'はつあき'>___-, <盛岡52号>___-, <(4)-511>___- (S_Jb, S_Jd) <(4)-300>___-, <(4)-330>___-, <(4)-725>___-, <(4)-4189>___-, <(4)-4190>___- (S_Jb, S_Je) <(4)-150>___-, <(4)-743>___- (S_Jb, S_Jf) <盛岡53号>___-, <(4)-1>___-, <(4)-6>___-, <(4)-15>___-, <(4)-516>___-, <(4)-4187>___-, <(4)-4270>___-, <(4)-4271>___- (S_Jc, S_Jd) '紅玉', 'ひめかみ' (S_Jc, S_Je)'デリシャス', <(4)-161>___-, <(4)-247>___-, <(4)-267>___- (S_Jc, S_Jf) 'ふじ', <'新光'>___-, <イ-661>___-, <(4)-69>___-, <(4)-104>___- (S_Jd, S_Je) <東北5号>___-, <イ-172>___- (S_Jd, S_Jf)'千秋', 'いわかみ', <イ-687>___- (S_Je, S_Jf) '国光'
著者
宮崎 将之 樋口 野日斗 田中 正剛 上田 哲弘 加藤 正樹 辻 裕二 古藤 和浩 高柳 涼一
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.50, no.9, pp.514-519, 2009 (Released:2009-09-24)
参考文献数
13

症例は49歳男性.1999年よりB型慢性肝炎に対してラミブジン治療が行われていた.2004年に肝炎増悪を伴ったHBV DNAのYVDD変異が出現したため,ラミブジン・アデフォビル併用療法が開始された.2008年7月よりウイルス量が増大し,肝炎の再増悪が出現した.アデフォビル耐性株によるbreakthrouh hepatitisを疑い,エンテカビル・アデフォビル併用療法に変更し,ウイルス量の低下とともに肝炎改善が得られた.HBV DNA塩基配列の解析にてA181V/T変異,N236T変異が確認され,アデフォビル耐性株によるbreakthrouh hepatitisと診断した.ラミブジン耐性ウイルスに対するアデフォビル併用療法の経過中に,アデフォビル耐性ウイルスによるbreakthrouh hepatitisを発症した報告は極めて稀少であり,文献的考察を加え報告する.
著者
小村 伸朗 柏木 秀幸 青木 照明 古川 良幸
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.30, no.10, pp.1985-1989, 1997-10-01

嚥下困難を主訴とし, 逆流性食道炎を併発したCREST症候群の1症例を経験した. 上部消化管造影検査では食道はアカラシア様に拡張し, 下部食道の狭小化が認められた. アカラシア分類に当てはめるとFlask type, Grade IIIに相当した. 内視鏡では約5cm長にわたりSavary & Miller III度の全周性の食道炎が存在し, 24時間pHモニタリング検査では食後期のみに一致した酸逆流が観察され, pH4未満時間は9.8%と著明に延長していた. 本症例に対して食道通過障害の解除, 逆流防止機構の修復を目的として腹腔鏡下にHeller-Dor法を施行した. 術後には嚥下困難をはじめとする症状は消失し, 食道の狭小化は解除された. また, 食道炎は瘢痕像となり, pH4未満時間も0%になった. 強皮症の食道機能障害に付随する症状への外科手術アプローチとして, 本手技は有用であると考えられた.
著者
馬場 嘉信 富崎 理代 角田 ちぬよ 田中 淳子 秀 佳余子 津波古 充朝
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.853-857, 1993-12-05
被引用文献数
4 1

DNAの高分解能分離を達成するために, キャピラリーゲル電気泳動におけるゲル組成が, DNAの分解能に与える影響について検討した.1本鎖DNAの分離においては, 非架橋ポリアクリルアミドのゲル濃度について検討し, 最適条件下では, オリゴマーから250塩基までの1本鎖DNAが60分以内に1塩基の違いのみでベースライン分離された.又, 2本鎖DNAの分離においては, 架橋ポリアクリルアミドゲルのゲル濃度及び架橋度を検討し, 最適条件下では, PCR生成物を含む100から12000塩基対の2本鎖DNAが, 40分以内に10塩基程度の違いで分離された.その際の理論段数は, 1m当たり数百万段であった.
著者
古賀 克也
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.156-162, 1958-10

ベンゼン, n-ブタノールを溶剤とし20℃で精製蛹油の均一系における鹸化速度をメタノール性, エタノール性及びブタノール性加里を用いて調べ次のごとき結果を得た.(1)0.4規定苛性加里による鹸化反応は見掛上2分子反応に一致するが稀釈濃度(0.2規定及び0.1規定)では2分子反応には一致しないことが明白に認められる.(2)鹸化価曲線より油分子全体としての反応速度は時間経過と共に逓減することがみられる.(3)反応各時間の鹸化価の比より異種溶媒, 異種濃度間の相対的速度を比較すれば, アルコール性加里液の鹸化速度はメタノール<エタノール<ブタノールの順序に大きくなる.苛性加里の濃度と鹸化速度の関係は溶媒を異にした場合もほぼ類似値を示す.
著者
山崎 節雄 中平 美和 瀧 真佐留 古閑 健次 小沢 悦子 伊勢谷 修 関 守雄
出版者
公益社団法人日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術學會雜誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.46, no.8, 1990-08-01

APコリメータは、空間分解能感度等よりHRコリメータとHSコリメータのほぼ中間的性能を有し、感度はHRコリメータの2倍以上であるため従来の検査時間(30分)の半分ですむそのため、DOUBLE SCANモード(fig-7)を用いると小脳から頭頂葉全体の脳血流イメージングも可能である。また、^<99m>TC脳血流製剤を用いた場合1 SCAN 5秒の短時間DYNAMICデータ収集(fig-8)も可能ではあるが、さらに検討が必要と思われた。