著者
小合 由起 砂金 信義 太田 隆文 宇留野 強
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.125, no.12, pp.1009-1011, 2005-12-01 (Released:2005-12-01)
参考文献数
2
被引用文献数
6 7

This study aimed to examine the effects of banana juice on levodopa bioavailability in rats. When a levodopa preparation (EC-Doparl tablets) was orally administered with banana juice made by mixing with a fresh banana and water, there were significant decreases in Cmax (17.4±2.5 vs. 8.6±3.1 μg/ml; α=0.05) and AUC (1882.8±49.2 vs. 933.5±286.6 μg•min/ml; α=0.05) for levodopa. On the other hand, administration of the levodopa preparation with a commercial beverage containing 10% banana juice resulted in no significant change in Cmax or AUC. These results indicate that concomitant intake of levodopa preparations with banana juice, but not with a commercial banana beverage, may cause a drug-food interaction reducing levodopa bioavailability, and we should pay attention to such interactions during levodopa therapy for patients with Parkinson's disease.
著者
国末 浩範 市原 周治 野村 修一 野上 智弘 森 秀暁 大谷 裕 石堂 展宏 太田 徹哉 臼井 由行 田中 信一郎
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.118-121, 2009-01-01 (Released:2011-12-23)
参考文献数
10
被引用文献数
1

症例は96歳の女性で,既往歴として平成19年2月に心嚢液貯留に対し,心嚢—腹腔開窓術を施行されていた.平成19年7月初旬,急に激しい腹痛が出現し,当院を紹介され受診した.腹部は軟らかいが,腹部全体に圧痛を認めた.腹部CTにて心嚢内に腸管が嵌頓するように入り込んでおり,心嚢—腹腔開窓孔による心嚢内ヘルニア嵌頓を疑い開腹術を施行した.開腹所見ではトライツから370 cmの小腸が約30 cm心嚢—腹腔開窓孔から心嚢内に入り込み絞扼され腸管が壊死していた.開窓孔を広げ腸管を腹腔に戻し,小腸部分切除を施行した.また,開窓孔は肝円索にて緩めに覆い閉鎖した.術後の経過は良好で第24病日に退院した.心嚢—腹腔開窓孔による心嚢内ヘルニア嵌屯はまれであるので報告する.
著者
長澤 泰子 太田 真紀
出版者
学校法人 開智学園 開智国際大学
雑誌
日本橋学館大学紀要 (ISSN:13480154)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.3-13, 2006-03-30 (Released:2018-02-07)

障害児・者は,障害そのものへの支援と心理面の支援を必要としている。吃音を持つ子ども達も例外ではなく,一般に,公立小学校の通級指導教室,通称ことばの教室において言語と心理の両面からの支援を受けている。しかし,言語の通級指導教室が殆どない中学校へ入学した時点で,この特別の支援は中断してしまう。我々は三論文を通して,ことばの教室における教師と子どもの相互交渉を分析し,よりよい関係を確立するための教師の留意点を報告した。障害の有無にかかわらず,思春期は自己をみつけ悩みながら,自己概念や自尊感情を築き上げる時期である。たとえ,小学校でよい関係を培ったとしても,中学校において吃音を持つ人としての支援がなければ,吃音のある中学生は一人で吃音について悩み,ネガティブな自己概念を作り上げる危険性を抱えている。本研究は,思春期の吃音児の実態や支援に対する要望を把握することを目的とし,2つの調査を実施し,その結果を報告するものである。調査1は,通級指導教室を持つ公立小学校657校に対して行われた。そのうち,小学校の通級指導教室の指導を終了し,自己概念尺度および吃音指導,直面している問題,相談する相手などに関する質問紙に回答することに同意した吃音のある中学生12名と彼らを指導した小学校通級指導教室の教師が本研究の対象である。生徒はみな卒業時に,「指導を受けなくても,もう大丈夫」と言っていた。生徒が記入した調査結果に対して,教師のコメントや分析を求めた。結果は以下の通りである。1) 対象者は全て小学校時代に「もう大丈夫」と言った生徒たちであったが,約半数の生徒は再び吃音を気にして,中学校でも支援を受けたいと思っていた。2) 対象児の中には,吃音に対し十分な指導を受けられなかったと不満を感じている者がいた。調査2は,調査1の参加者である一名の生徒を対象に,小学校4年生からの約3年間の追跡調査である。結果次の通りである。1) 彼の自己評価に影響を及ぼしていた要因は,学級の雰囲気,学校における経験,教師や親からの支援であった。2) 彼の中学校の全生徒は同じ小学校出身であったため,彼は良好な友人関係の中で中学生活をおくっていた。しかし,中学校にことばの教室があるならば,そこで支援を受けたいと感じていた。
著者
法橋 尚宏 太田 浩子 林 綺婷 和辻 雄仁
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
pp.20220519160, (Released:2022-07-12)
参考文献数
32

エスノグラフィックリサーチは,“エスノグラフィックインタビューと参加観察を主とするフィールドワーク(現地調査)によって,イーミックとエティックな視点から対象の生活世界で起きている現象や文化を記述する方法論”である。これは方法のトライアンギュレーションであり,フォーマルインタビュー,インフォーマルインタビュー,参加観察,質問紙調査,既存の書籍・文献・ウェブサイト資料の収集,写真撮影,映像撮影などを行う。データ収集と分析を繰り返しながら,問いや仮説を精緻化する。信用可能性,確認可能性,脈絡に応じた意味,反復的パターン形成,飽和,転用可能性などを質的評価基準として,信憑性を保証する。すべてのデータは定性化してフィールドノーツに記述し,コーディングを行い,コードの類似性と相違性の観点からカテゴリー化した後,テーマにそってストーリー化して報告書にまとめる。
著者
黒田 広生 小川 紀雄 貫名 至 太田 善介
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.500-505, 1983-11-30 (Released:2009-11-24)
参考文献数
25

Alzheimer 病に代表される痴呆を主徴とする疾患や Huntington 病, Parkinson 病などの不随意運動を伴う疾患において, 脳内γ-アミノ酪酸 (GABA) 代謝の異常が指摘されている. 近年の人口の高齢化に伴い, 軽度の不随意運動や知的レベルの低下を呈する老齢者の増加が認められ, これらの老年者においても脳内GABA代謝に何らかの異常の存在することが予想される. そこで今回, 脳内GABA代謝に与える加齢の影響について研究する目的で, 脳内のGABA代謝異常を鋭敏に反映すると考えられている脳脊髄液中GABA (CSF-GABA) 濃度を各年代について測定し, 比較検討を行った.対象は健常人ボランティアおよび神経・精神疾患を有さね患者, 総計34名 (内訳: 男19名, 女15名). 年齢は21歳から81歳におよび, 平均年齢は49歳であった. CSF-GABA濃度測定にはGABA radioreceptor assay (GABA-RRA) 法を用いた.その結果, コントロール群 (20代および30代) のCSF-GABA濃度131±7.5pmoles/ml (mean±SEM) に比し, 50代, 60代, 70代, 80代の対象群のCSF-GABA濃度は有意な低下を認め, 特に70代ではコントロール群の50%, 80代では30%と著しい低値を示した. しかし, 40代では有意差は認めなかった. CSF-GABA濃度と年齢との間にも有意な負の相関関係が認められた (p<0.01). しかもこの関係は男性群, 女性群ともに成立し, 女性群においてより著明であった.これらの結果は, 年齢が進むにつれて脳内GABA代謝に著しい変化が起こることを示しており, 高齢者ほど脳内GABA代謝異常に伴う種々の症状が発現しやすい状態にあることを予測させるものであった.
著者
久我 秀功 太田 健太郎 伊川 雄希 坂下 泰靖 西田 周平 溝兼 通矢 岡本 哲
出版者
マツダ株式会社
雑誌
マツダ技報 (ISSN:02880601)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.102-106, 2019 (Released:2019-12-02)
参考文献数
1

新型MAZDA3の開発では,CO2排出量低減技術の一環として,実際の市場環境に近い走行状態で車両全体の風流れの運動エネルギーマネジメントを行い,空気抵抗の低減とサーマルマネジメント効率化の両立を目指した。この実現にむけ,フロントグリルを通過する風を用いてラジエーターを効率的に冷却するための導風構造を設定し,無駄な風を極限まで減らした。そして,アクティブエアシャッターをラジエーターの全面に配置し,シャッター開度を6段階で制御することで,走行シーン毎にエンジンルーム内の部品温度をコントロールするとともに,排出する際に生じる風流れの運動エネルギー損失が最少となる風量にコントロールした。更に,冷却に用いた風を排出する際,車両周りの風流れの運動エネルギー損失量が最少となるように構造を作り込むことで,クラストップレベルの空気抵抗係数とCO2排出量の低減に貢献した。
著者
太田 匡彦 大園 誠一郎 池田 朋博 中農 勇 平尾 佳彦 渡辺 秀次 高島 健次 平尾 和也
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.95, no.5, pp.705-710, 2004-07-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

(背景) 最近, 健康ブームで, スポーツ人口が増加しているが, 一部に運動後血尿を認める場合があり, 運動性血尿として注目されている. そこで, 最も一般的な運動であるランニングと血尿の検討を夏季において行った.(対象と方法) 泌尿器科的疾患のないヘルシーボランティア109名に運動前安静時尿採取後, 5kmランニングを行い, 運動後尿を採取した. 評価可能例は90名で運動前後尿につき, 検尿, 尿沈査, フローサイトメトリーにより赤血球数, 赤血球形態について比較した.(結果) 運動後の尿中赤血球数増加例が83名であり, 運動後顕微鏡的血尿例 (赤血球数3個/hpf以上) は32名であった. そのうち赤血球形態学的検討で dysmorphic pattern が23名と最多であった.(結論) ランニングにより血尿が誘起され, 糸球体性血尿が中心と考えられた.
著者
太田 成男 上村 尚美 ウォルフ アレクサンダー 井内 勝哉 西槙 貴代美 一宮 治美
出版者
日本医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

分子状水素(H2)は、様々な細胞内情報伝達調節と遺伝子発現制御によって、健康増進・疾患の予防に寄与する。本研究では、H2がどのように遺伝子発現を制御するメカニズムを解明することを目的とする。フリーラジカル連鎖反応にH2は介入して、酸化リン脂質を改変し、Ca(2+)シグナリングを通して遺伝子発現を制御することを明らかにした。これに加えて、H2は、PGC-1α遺伝子発現増加を促し、脂肪酸とステロイド代謝を亢進する。メカニズムとして、H2が4-ヒドロキシ-2-ノネナールを減少させ、Akt/FoxO1シグナリングとその一連のシグナリングを通して、PGC-1αは間接的に制御される。
著者
飯塚 遼 太田 慧 菊地 俊夫
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.128, no.2, pp.171-187, 2019-04-25 (Released:2019-06-01)
参考文献数
41
被引用文献数
8 5

With rapid globalisation and urbanisation, urban agriculture is experiencing many changes, for instance, in the preferences of consumers, who require more food security. In many cities across the world, urban agriculture is also positioned for food production and community building. In Japan, interest in urban agriculture has grown steadily, supported by the enactment of an urban agriculture law in 2015. Urban agriculture studies have been a controversial topic of research since around the 2000s in many academic fields, including geography. However, there have been few studies on the relationship between agricultural management, or farmers, and urban residents, although capturing interactions among urban residents as consumers and intentions for consuming urban agricultural space are critical when considering the sustainability of urban agriculture. Interactions are explored between farms and urban residents in the context of diversified agricultural management based on a case study using Kodaira city in the Tokyo Metropolis. Because the area is one of the urban agricultural areas of the Tokyo Metropolis, where many independent farmers survive, Kodaira city is a suitable study area to explore the diversification of farming and communication with urban residents. Literature, such as previous studies, is analysed. Then, public survey data is analysed to illustrate the spatial distribution of agricultural management patterns and classify them. In addition to qualitative analysis from field research, interviews with case farmers reveal the decision making of farmers in adopting specific methods of agricultural management and interactions with urban residents. Hence, interactions between farmers and urban residents exist based on agricultural management in Kodaira city. The classification of interaction styles is based on features of the area in a definite pattern. Such interaction styles prevent excessive competition among farms, attract stable customers, and realise sustainable management. Finally, urban agriculture in Kodaira city is founded on interactions with urban residents through the diversification of agricultural management.
著者
太田 昌博 高畑 雅彦
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

生体内の様々な臓器にリン酸カルシウム結晶(ハイドロキシアパタイト)が沈着する『異所性石灰化』のメカニズムは未解明であり治療法も確立されていない.本研究では,日常診療においてよく遭遇する腱や靭帯に生じる異栄養性石灰化を研究対象とし,“慢性炎症による軟部組織の石灰化抑制機構の局所的な破綻”という観点からメカニズムの解明を目指す.異所性石灰化が誘導される動物モデルを用いて,局所で炎症回路(炎症アンプ)が誘導されること,さらにIL-6シグナルの慢性的賦活化により,生体内の石灰化を抑制するピロリン酸(PPi)代謝制御機構が破綻し,異所性石灰化が誘導されることを証明し,治療法開発の研究基盤を確立する.
著者
遊磨 正秀 小野田 幸生 太田 真人
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.142-149, 2021-05-20 (Released:2021-05-28)
参考文献数
21
被引用文献数
3 1

琵琶湖流入河川においては瀬切れが頻発している.その一つである安曇川の下流部に伏流時水位をも計測できる低水位対応型水位計を設置し,2005-2008年に記録した河川水位から瀬切れの発生状況を把握した.安曇川下流部においては5月から12月まで様々な時期に瀬切れが生じていた.瀬切れ時の河川水位と降水量,農業用水取水,琵琶湖水位との関係を検討した結果,農業用水の取水や琵琶湖の低水位が関与していることが示唆された.琵琶湖と流入河川を回遊する魚類等の保全のためにも,低水位環境をモニタリングができる水位計ならびに流量監視カメラの設置が必要であることに加え,農繁期・農閑期および治水期・非治水期の各季節における河川・琵琶湖における水管理の再検討が必要である.
著者
相川 慎也 芦原 貴司 天野 晃 有末 伊織 安藤 譲二 伊井 仁志 出江 紳一 伊東 保志 稲田 慎 井上 雅仁 今井 健 岩下 篤司 上村 和紀 内野 詠一郎 宇野 友貴 江村 拓人 大内田 研宙 大城 理 太田 淳 太田 岳 大谷 智仁 大家 渓 岡 崇史 岡崎 哲三 岡本 和也 岡山 慶太 小倉 正恒 小山 大介 海住 太郎 片山 統裕 勝田 稔三 加藤 雄樹 加納 慎一郎 鎌倉 令 亀田 成司 河添 悦昌 河野 喬仁 紀ノ定 保臣 木村 映善 木村 真之 粂 直人 藏富 壮留 黒田 知宏 小島 諒介 小西 有人 此内 緑 小林 哲生 坂田 泰史 朔 啓太 篠原 一彦 白記 達也 代田 悠一郎 杉山 治 鈴木 隆文 鈴木 英夫 外海 洋平 高橋 宏和 田代 洋行 田村 寛 寺澤 靖雄 飛松 省三 戸伏 倫之 中沢 一雄 中村 大輔 西川 拓也 西本 伸志 野村 泰伸 羽山 陽介 原口 亮 日比野 浩 平木 秀輔 平野 諒司 深山 理 稲岡 秀検 堀江 亮太 松村 泰志 松本 繁巳 溝手 勇 向井 正和 牟田口 淳 門司 恵介 百瀬 桂子 八木 哲也 柳原 一照 山口 陽平 山田 直生 山本 希美子 湯本 真人 横田 慎一郎 吉原 博幸 江藤 正俊 大城 理 岡山 慶太 川田 徹 紀ノ岡 正博 黒田 知宏 坂田 泰史 杉町 勝 中沢 一雄 中島 一樹 成瀬 恵治 橋爪 誠 原口 亮 平田 雅之 福岡 豊 不二門 尚 村田 正治 守本 祐司 横澤 宏一 吉田 正樹 和田 成生
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.Dictionary.1, pp.1-603, 2022 (Released:2022-03-31)
著者
西村 良太 森 雷太 太田 健吾 北岡 教英
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.IDS-F_1-13, 2022-05-01 (Released:2022-05-01)
参考文献数
30

In this study, we propose a method for generating response utterances which take into account contexts and topics of the dialog by complementing omitted words such as subjects in the input utterances of dialog systems. In order to complement omitted words in the input utterances, an automatic anaphora resolution based on the centering theory is performed. To achieve highly accurate anaphora resolution, we also performed spoken-to-written style conversion based on sequence-to-sequence model using LSTM as a preprocessing. The results of evaluation experiments using NUCC, the Nagoya University Conversation Corpus showed that our proposed complementation method works robustly against errors in spoken-to-written style conversion.
著者
上田 嘉紀 太田 豊
出版者
一般社団法人 エネルギー・資源学会
雑誌
エネルギー・資源学会論文誌 (ISSN:24330531)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.84-93, 2022 (Released:2022-05-10)
参考文献数
38

As the electrification of the transportation sector is being promoted to achieve carbon neutrality, the promotion of battery electric vehicles (BEVs) has become an urgent issue. One of the concerns about BEVs from the user's point of view is the range anxiety that the vehicle may not be able to reach its destination due to power shortage. However, few studies have clarified the timing of the anxiety felt by users. In this study, a questionnaire survey was conducted on domestic users who switched from an engine vehicle to a BEV. As a result, it was found that the timing at which BEV users felt range anxiety and wanted to recharge their vehicles tended to be influenced by recharging habits based on individual personality factors, rather than environmental factors such as BEV driving experience and the density of rechargers. In addition, the SoC ratio of the timing of wanting to recharge was found to be correlated with the timing of recharging the BEV and the timing of recharging the cell phone.
著者
太田 祥一郎 河田 隼季 牟田 将史 益子 宗 星野 准一
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2017-HCI-172, no.10, pp.1-8, 2017-02-27

近年では,年間に放送されるアニメ作品は 200 本を超え,関連グッズなどのコンテンツを含めた広義のアニメ市場規模は 1 兆 8250 億円に昇る.しかし,アニメ作品と市場の発展に伴い,数多くのアニメ作品の中からユーザが自分の嗜好に合った作品を見つけ,それらの関連コンテンツの全容を把握することは困難となっている.そこで本研究では,ユーザの潜在的嗜好を反映した,アニメ作品や関連コンテンツを横断的に推薦することができるアニメ作品推薦システム “AniReco” を提案する.本システムは,アニメの視聴回数とジャンルや声優などの指標によって分類したアニメ作品情報を用いてユーザの嗜好を算出し,ネットワーク図による視覚化を通した推薦を行う.システム利用姓,推薦内容の検証を目的とした評価実験を行った結果,提案システムがユーザの嗜好に合ったアニメ作品を推薦可能であることを確認した.
著者
許 鳳浩 阿部 哲朗 鈴木 信孝 太田 富久 川端 克司
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.1-8, 2017-03-31 (Released:2017-04-05)
参考文献数
16

シイタケ菌糸体抽出物は癌化学療法との併用時に,患者のQOLを維持・改善することが報告されている.本研究では,様々な治療背景および様々なステージのがん患者のQOLに及ぼすシイタケ菌糸体抽出物の影響を検討した.16施設で73症例を対象にシイタケ菌糸体抽出物を4週間(1,200 mg/day)連日経口摂取させ,摂取前後のQOLをEORTC-QLQ-C30調査票でスコア化した.シイタケ菌糸体抽出物摂取後のQOLスコアは被験者全体では,摂取前スコアに比べ,心理的,疲労スコアで有意に改善した.特にステージ3,4の被験者では,総体的,身体的スコアの改善も観察された.シイタケ菌糸体抽出物の経口摂取の併用は,進行性がん患者のQOLを改善することが示唆された.