著者
小島 立
出版者
情報法制学会
雑誌
情報法制研究 (ISSN:24330264)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.22-35, 2019 (Released:2019-11-20)

The purpose of this article is to revisit the argument of the "Re-examination of the Scope of Illegal Downloading" of the contemplated revision of the Japanese Copyright Act in order to contribute to a better understanding of an important area of intellectual property law and information law. The expansion of the scope of illegal downloading was primarily understood as a countermeasure to combat "piracy", especially targeting unauthorized dissemination of "manga" contents on the internet. However, the regulation of the proposed bill prepared by the Agency for Cultural Affairs was so extensive that it would have had a serious chilling effect on the collection of information in our everyday activities. Although a number of committee members expressed strong reservations about the proposal, the council report was finalized. During the examination process within the Liberal Democratic Party (LDP), the circumstances repeatedly shifted because of the wide-ranging opposition from various creators including the Japan Cartoonists Association. Amid the resulting political turmoil, the submission of the bill was finally postponed. This author was involved both in the discussion at the committee under the council and the lobbying of several LDP politicians. Based on this direct experience, this article reviews the current state of the rule-making process and identifies various problems related to this issue. By doing so, the author would like to present lessons for the future policy-making and rule-making in the area of intellectual property law and information law.
著者
小島 千鶴 小寺 浩二 濱 侃 齋藤 圭
出版者
日本水文科学会
雑誌
日本水文科学会誌 (ISSN:13429612)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.61-70, 2017-08-28 (Released:2017-09-20)
参考文献数
29
被引用文献数
1 3

本研究では群馬県大間々扇状地における地下水の硝酸態窒素(NO3--N)汚染に着目し,9ヶ月の定期調査から,NO3--N濃度の空間分布及び,季節変動について考察を行った。分析の結果,27の調査地点のうち7割以上が人的汚染の影響を受けていることが示唆され,その中でも農用地が多い地域の地下水からは高濃度のNO3--Nが確認された。さらに,NO3--NとCl-・SO42-が強い相関を示したことから地下水のNO3--N汚染は施肥に起因していることが示唆された。また,地下水のNO3--N濃度及び水位の季節変動は降水量とほぼ対応しており,雨期は土壌からの溶脱によってNO3--N濃度が上昇したと考えられる。加えて,井戸の中には調査期間を通して環境基準値を超過した地点も複数確認され,地下水への汚染は一過性のものでは無く,ある程度長期的に生じていることが明らかとなった。
著者
小島 美世 山﨑 理 堀井 淳一 井上 陽子 鈴木 一恵 田邊 直仁 村山 伸子 小川 佳子 中川 圭子 草野 亮子 関 芳美 波田野 智穂 磯部 澄枝 栃倉 恵理 石田 絵美
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.78, no.5, pp.232-242, 2020

<p>【目的】新潟県では,1965年代から脳血管疾患対策として様々な減塩運動を展開してきた。しかし,脳血管疾患年齢調整死亡率は全国平均より高く,食塩摂取量も全国平均を上回る結果だった。そこで2009年度から新たな減塩運動「にいがた減塩ルネサンス運動」に10年間取り組んだ。その取組をとおし栄養・食生活分野におけるPDCAサイクルに基づく成果の見える栄養施策の展開を試みた。</p><p>【方法】実態把握から優先順位の高い健康課題の抽出と,その背景となる栄養・食生活の要因を分析し,その要因が改善されるよう施策を整理し目標達成を目指した。また,各々の施策の事業効果が目標達成にどう影響を及ぼしているかが見える化できるよう評価枠組を整理した。評価枠組は各施策の事業効果が質的,量的にどう影響を及ぼすかが明確になるよう結果評価,影響評価,経過評価に分け,目標達成に影響を及ぼす施策とその成果が分かるよう施策を展開した。</p><p>【結果】経過評価に位置付けた,市町村や関係機関での取組が増加した。影響評価に位置づけた,県民の高食塩摂取量に関連する食行動が有意に改善した。結果評価に位置づけた食塩摂取量や収縮期血圧値や脳血管疾患死亡数及び虚血性心疾患死亡数が減少した。</p><p>【結論】PDCAサイクルに基づく展開と,目標達成につながる評価枠組を整理し枠組順に客観的に評価したことで,施策が目標達成にどのように影響を及ぼしたのかその関連性を見える化することができた。</p>
著者
小島 悠揮 登尾 浩助 溝口 勝
出版者
明治大学農学部
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.47-65, 2008 (Released:2011-12-19)

水資源の有効利用のために、様々な蒸散量・蒸発散量推定法の中から、代表的な(1)土壌水分減少法、 (2)茎熱収支法、(3)熱収支バルク法の3手法の精度、適応条件を調査した。また、土壌をかく乱することなく土壌水分量が測定可能な、鉛直挿入式のTDRプローブ(マルチプローブ)を開発した。(1)土壌水分減少法では深さ0.55mのポット内にダイズを栽培し、その土壌水分変動を従来のTDR法とマルチプローブを用いて観測し、その減少量と重量法による結果を比較した。マルチプローブはその構造の影響を受け、ロッド長が短い場合に大きな誤差を示した。波形解析ソフト等により、構造の影響を解決できればフィールドヘの適用も可能になる。土壌水分減少法は、ダイズ1個体の蒸散量が微小であったため、本研究では精度は検討できなかった。しかし、根圏の水吸収を観測することができ、長期間の測定を対象とすれば非常に有効な手法であると考えられる。(2)茎熱収支法ではダイズの蒸散量を測定し、重量法と比較した。茎熱収支法はダイズの微小な蒸散量を7〜14%の精度で測定可能であった。しかし、蒸散量が少ない日や、反対に非常に大きな蒸散量を示した日に大きな誤差を示した。センサが非常に脆弱であり、慎重な扱いが必要な点と加熱により植物細胞を破壊してしまう点から、長期の測定には不向きであると考えられる。(3)熱収支バルク法ではキャベツ畑での気象データを用いて蒸発散量を計算し、ライシメータ法と比較した。本報では、計算に必要なアルベドを0.1、地中熱流量を純放射量の10%と仮定した。熱収支バルク法は、ライシメータ法に対して、20〜24%の誤差で蒸発散量の安定した推定が可能であった。感度解析の結果、アルベドと地中熱流量は蒸発散量の推定に大きな影響を及ぼし、実測が望ましいことが明らかになった。土壌水分減少法と熱収支バルク法を組み合わせると圃場における水分消費がより明らかになるので、高水準な水資源の有効利用が可能になると思われる。
著者
杉崎 健太郎 中林 巌 小島 糾 冨安 朋宏 明石 真和 伊保谷 憲子 吉田 雅治
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.44, no.9, pp.969-975, 2011-09-28 (Released:2011-10-26)
参考文献数
21

視神経脊髄炎(neuromyelitis optica:NMO)は重度の視神経炎と脊髄炎を特徴とする炎症性脱髄性疾患である.抗アクアポリン4(AQP4)抗体は2004年にLennonらによって報告され,NMOの診断に有用な抗体として知られている.今回経験した2例はともに抗AQP4抗体陽性であり,NMOに特徴的とされている3椎体以上の病変を伴うが,視神経炎の所見は乏しく,NMO関連疾患であった.急性期にはステロイドパルス療法が有効とされているが,無効な場合は血漿交換療法が有効であるとの報告もあり,今回経験した2例ともステロイドパルス療法に抵抗性であったため,血漿交換療法を行った.血漿交換療法としては,単純血漿交換(PE)に比べて血漿補充を必要としない免疫吸着療法(IAPP)を選択した.IAPP開始後より,2例とも速やかに症状の改善を認め,ステロイドを含めた免疫抑制剤の減量が可能であった.IAPPはステロイド治療抵抗性のNMOに有効な治療法の一つであると考えられた.
著者
本城 久司 北小路 博司 川喜田 健司 斎藤 雅人 浮村 理 小島 宗門 渡辺 泱 荒巻 駿三
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.89, no.7, pp.665-669, 1998-07-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
10
被引用文献数
2 4

(目的) 慢性期脊髄損傷患者の排尿筋過反射にともなった尿失禁に対する鍼治療の有用性について検討した.(対象と方法) 尿失禁を有する慢性期脊髄損傷患者の男性8名に鍼治療を施行した. 年齢は20~33歳 (平均27歳) であった. 損傷レベルは頚髄損傷4例・胸髄損傷4例であった. 全例ともウロダイナミクス検査により無抑制収縮が証明され, 排尿筋過反射と診断された. 鍼治療はステンレスディスポーザブル鍼 (直径0.3mm, 長さ60mm) を左右の第3後仙骨孔部 (BL-33) に刺入し, 10分間の手による半回旋刺激とした. 鍼治療は週1回の間隔で4回施行した. 鍼治療の効果について, ウロダイナミクス検査を治療直前, 初回治療直後および4回治療終了1週後に行って評価し, 臨床症状の変化は治療前と4回治療終了1週後で評価した.(結果) 鍼治療による副用はみられなかった. 8例のうち尿失禁が消失したものは3例であり, 他の3例に改善がみられた. 平均膀胱容量は治療前42.3±37.9mlであったのが, 治療終了1週後148.1±101.2mlと有意 (p<0. 05) に増大したが, 平均最大膀胱内圧には有意な変化はみられなかった.(結論) 慢性期脊髄損傷患者の排尿筋過反射にともなう尿失禁に対して鍼治療は有用であった.
著者
小島 教知
出版者
智山勧学会
雑誌
智山学報 (ISSN:02865661)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.139-152, 2021-03
著者
氷見 徹夫 高野 賢一 大國 毅 小笠原 徳子 正木 智之 小幡 和史 堤 裕幸 小島 隆 澤田 典均 横田 伸一
出版者
日本耳鼻咽喉科感染症・エアロゾル学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科感染症・エアロゾル学会会誌 (ISSN:21880077)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.1-5, 2014-01-20 (Released:2020-10-27)
参考文献数
12

Respiratory syncytial virus (RSV) is a major infectious agent causing serious respiratory tract inflammation in infants. However, an effective anti-viral therapy for RSV infection has not yet been developed. RSV upregulates the platelet-activating factor (PAF) receptor, which is a receptor for S. pneumoniae. Clarithromycin (CAM) and Fosfomycin (FOM) significantly suppress RSV-induced adhesion of S. pneumoniae on airway epithelium. Thus, these antibiotics might prevent secondary bacterial infections during RSV infection. In addition, several food materials have potent pharmacological effects on anti-viral infections. Therefore, we investigated the effects of curcumin and humulone on the replication of RSV. We found that curcumin and humulone prevented the expression of RSV/G-protein and formation of virus filaments in RSV-infected nasal epithelial cells. These findings suggest that curcumin and humulone have protective effects against the replication of RSV and that they are useful biological products for the prevention of and therapy for RSV infection.
著者
盛田 紗緒莉 小島 聡子
出版者
岩手大学人文社会科学部
雑誌
Artes liberales (ISSN:03854183)
巻号頁・発行日
vol.97, pp.29-42, 2016-01-29

一般に,大学は高校よりは広い地域から学生が集まっている。そのため,大学入学後異なる言語圏の出身者と話す機会が増え,言葉の地域差のヴァリエーションに興味を持つ学生は少なくない。岩手大学の学生は,東北地方出身者が8割以上を占め,中でも半数近くは岩手県の出身1)なので,首都圏の大学に比べれば,言語のヴァリエーションは少ないかもしれない。しかし,東北地方の面積は広大で内部の言葉の地域差は小さくなく,岩手大学の学生たちも,大学進学後に言葉の違いに気がつくことがあるのは他の大学の学生と同じである。 とはいえ,岩手大学の学生たちが大学で必ずしも「地元の言葉」で話しているというわけではない。近年は「方言ブーム」などもあって,方言に対する劣等感は減っているという指摘もあるが,東北地方では未だに方言に対するコンプレックスは根強く,学生たちも例外ではない。そのため,「地元の言葉」は出さないようにしている学生も少なくない。また,特に盛岡市など都市部出身の学生たちは,自身の言葉を「標準語である」と意識しているか,あるいは少なくとも「あまりなまっていない」と思っていることが多い。つまり,お互いに「標準語」で話していると思っている学生が多いのである。それにもかかわらず,通じない言葉があり,それが地域差によるものであると発見すると,一段と興味をそそられることも多いようである。 本研究では,そのような「標準語」的な表現の中で一部の学生たちが用いている「あるくない?」「するくない?」などと使う「クナイ」という形に注目し,東北地方における地域的な広がりと使用状況を明らかにしようとするものである。 「あるくない?」は動詞「ある」に「クナイ」という形式が付いた形で,「あるよね?」あるいは「あるんじゃない?」と同じような意味を持つ表現として用いられる。岩手大学では,主として秋田出身の学生が多く発話していることが観察される。しかし,岩手大学でも使用しない学生の方が多く,初めて聞いて驚く人も少なくない。一方,「あるクナイ」を使用する人は,相手に驚かれて初めて通じない場合があると気が付くようである。この形は,秋田県のいわゆる伝統的な方言の範疇に入るような表現ではなく,使っている人にも方言であるという意識はない。 そこで,本稿では,「あるくない」のような〈動詞+クナイ〉という形式が,どのような地域的な広がりを持ち,また,どのように用いられているのかについて,岩手大学の学生を対象に東北地方における実態を調査した。 その結果,秋田県では地域的にも広く用いられ,また,待遇的にも敬体で用いられることもあるなど,用法も広いことが明らかになった。さらに,周辺への広がりという点では,秋田県の南側に接する山形県では同様に用いられている可能性があるが,岩手県・青森県・宮城県・福島県ではほぼ用いられることがないことがわかった。
著者
小島 美子
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.343-361, 1990-03-30

“Folkloric musicology” is a science of which subjects of study are folk musics such as children's songs, balladry, and musics used in the folk art and the folk religions. “Folkloric musicology” is closely connected with ethnomusicology. However, it is not widely approved in Japan. One of the major factors is the fact that the methodology has not been established.On the other hand, the review on the methodology has been quite inadequate in the field of the music history in the study of Japanese music. Some parts where the music history and “Folkloric musicology” overlap with each other are closely connected and useful for the both sciences in terms of methodology. In this paper, issues on methodology are discussed focusing on the parts where these two sciences overlap with each other.In Chapter 1, it is discussed that the music history should observe the movements of music in every stratum. In the music history in Japan so far, attention has been paid only to the art music, but it is not possible to grasp precisely even the movements of the art music. If the considerations are given to the movements of music of the people living in the agricultural, mountain and fishing villages in all over Japan, i. e., the dynamics of the folk music, then it will become possible to grasp the total picture. In this sense, a help from “Folkloric Musicology” will be necessary.In Chapter 2, it is discussed that the music history must be a study of history that can hear the sounds. Since in the Japanese music history in the past, researches have been made mainly based on the bibliographical data, the most important question, with what sounds the music was actually performed, has been forgotten.In Chapter 3, it is discussed how it is possible to imagine the past sounds that had already disappeared. To achieve it, it is necessary to analyse the direction of changes, factors of changes, etc. in details using, as the clues, the art music remaining up until now and the present sounds of the folk music, in order to feel out the from of the old sounds. In order to do that, a help from “Folkloric Musicology” will be necessary.In Chapter 4, it is discussed that it will be effective for “Folkloric musicology” and the music history to utilize the other's methodology with each other by clarifying the scientific natures of the two learnings, and to utilize the results of studies with each other as the supplement.
著者
織田 顕信 小島 惠昭 蒲池 勢至 渡邉 信和 青木 馨 小山 正文
雑誌
同朋学園仏教文化研究所紀要
巻号頁・発行日
no.7, pp.281-538, 1986-07

翻刻:「明空上人伝記」、明空筆起請文、「二十四輩帳」、「関東二十四輩交名并規格記」、「常水府寺社秘録目録」、「廿四輩会合之儀」、「鳥栖無量寿寺古記抜萃及新記事誌」、鳥栖無量寿寺「伝来古文書見出帳」、鳥栖「無量寿寺略縁起」、「一谷山最頂院妙安寺縁起」、水戸善重寺由緒、慈願寺「信願御房三家四流之次第」、「粟野山慈願寺略縁起」、下妻「光明寺略縁起」、高田常敬寺「大谷本願寺之御系図」、一の谷妙安寺読み縁起、辺田西念寺読み縁起、仙台称念寺読み縁起、健武慈願寺読み縁起、野口寿命寺読み縁起、福島康善寺読み縁起、磯部勝願寺読み縁起、下倉田永勝寺読み縁起、関宿常敬寺読み縁起、高田常敬寺読み縁起
著者
都築 基弘 平野 正美 井野 晶夫 長谷川 明生 宮崎 仁 小島 博嗣 丸山 文夫 岡本 昌隆 松井 俊和 江崎 幸治
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.296-302, 2000

1984年8月から1998年1月までに受診した高齢者(60歳以上)AML全83例の特質を明らかにするために同時期に受診した若・壮年者(15&sim;59歳)114例と臨床像および検査所見の比較検討を行った。高齢者AMLは,白血病細胞側の特徴としてはMDS先行AMLが多く,<i>de novo</i> AMLのFAB分類ではM3が少なく,M0, M1の多い傾向がみられた。染色体検査では予後不良とされる5番,7番染色体の異常が多くみられ,予後良好な15;17転座,8;21転座,16逆位は少なかった。また白血病芽球のミエロペルオキシダーゼ陽性率50%未満の症例が多くみられた。宿主側の特徴としては,検査所見では末梢血芽球比率,総蛋白低値,フィブリノーゲン,クレアチニン高値を示した。performance status 3および4の症例が約40%を占めており,診断時肝障害,心疾患,明らかな感染巣を有する症例が多くみられた。高齢者AMLは若・壮年者に比し多くの予後不良因子をもつ集団であることが示された。

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著者
小島美子 小柴はるみ編
出版者
音楽之友社
巻号頁・発行日
1984
著者
中井 勇介 遠藤 良輔 小島 昌治 中野 明正 豊田 剛己 Nakai Yusuke Endo Ryosuke Kojima Masaharu Nakano Akimasa Toyota Koki
出版者
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
雑誌
宇宙航空研究開発機構特別資料 = JAXA Special Publication (ISSN:24332232)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-SP-19-001, pp.65-76, 2019-06-19

月面での長期間滞在または居住を可能にするためには、月面での生活で生じる有機性廃棄物の処理や植物生産のための元素資源の欠乏といった問題を解決する必要がある。月面農場ワーキンググループ第3グループでは、持続的な月面農場を確立させるために必要なシステムの一つを構築することを目的として、ISRU(In-Situ Resource Utilization;その場資源利用技術)などを念頭におきながら、月面における効率的な有機性廃棄物の資源循環のあり方について議論を行った。月-地球間の輸送は莫大なコストがかかるため、作物を生産するために必要な炭素や窒素などの元素は、その都度の交換輸送ではなく、月面での生活において生じる作物残渣などの有機性廃棄物から、効率的に回収して循環利用する必要があると考えられる。月面において生じる有機性廃棄物は、非可食部などの作物残渣や養液栽培廃液、尿、糞便などが想定された。それらを効率的に循環させるためには、月面での現地試験が必要であるが、地球上で実用化されている嫌気的処理であるメタン発酵や好気的処理である活性汚泥法、堆肥化などの微生物を利用した処理が有効であり、資源循環の中核を成すと考えられた。本稿では、これまでの第3グループの検討結果を取りまとめ、持続的な月面農場を確立するための資源循環システムや月の鉱物(レゴリス)の資源としての利用について提案を行う。