著者
山本 智弘 大塚 久哲 松田 泰治 山口 斉
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
地震工学研究発表会講演論文集 (ISSN:18848435)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.989-992, 1997 (Released:2010-06-04)
参考文献数
3
被引用文献数
1

鉄筋コンクリート橋脚を1自由度系にモデル化し弾性最大応答水平力を作用させたときの弾性最大応答変位を求めた。次に弾完全塑性のバイリニア型復元力特性を有する1自由度系にモデル化し、エネルギー一定則および変位-定則により弾性最大応答変位を用いて最大応答変位を推定し、非線形時刻歴解析結果と比較しエネルギー一定則および変位一定則がどのような領域で適用できるかについて分析を行った。また、プレート境界型の地震と内陸直下型地震という2種類の地震で、適用範囲がどのようになっているのかを分析した。
著者
山本 真也 魚里 博 川守田 拓志 中山 奈々美 中谷 勝己 恩田 健
出版者
日本眼光学学会
雑誌
視覚の科学 (ISSN:09168273)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.134-139, 2010 (Released:2019-11-08)
参考文献数
16

目的:乱視眼において瞳孔径は最小錯乱円サイズ(直径)を変化させるため,同じ乱視度数でも瞳孔径により網膜像への寄与が異なることが考えられる。そこで,乱視と瞳孔,視機能との関係を調査したので報告する。方法:対象は11名11眼(平均年齢21.9±1.4歳)である。測定にはコントラスト視力装置に電子瞳孔計を内蔵した改良型CAT-2000(Menicon社)を用いた。また,実瞳孔径のコントロールができないため,本実験は人工瞳孔を使用した。視力測定はシクロペントラート塩酸塩(サイプレジン®)点眼後,人工瞳孔2.0~5.0 mm(0.5mm単位)と乱視0~3.0 D(0.5 D単位)を組み合わせ,昼間視コントラスト100%にて行った。結果:乱視が1.0 D以上では,瞳孔径が大きくなると視力は有意に低下した。乱視が強くなるほど瞳孔径拡大に伴い視力がより低下する傾向が認められた。結論:乱視眼では,瞳孔径が大きいと最小錯乱円サイズ拡大による網膜像の質の劣化を導き,その結果,視機能に影響を与えている可能性が示唆された。
著者
山本 龍生 阿部 智 大田 順子 安藤 雄一 相田 潤 平田 幸夫 新井 誠四郎
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.410-417, 2012-07-30 (Released:2018-04-06)
参考文献数
12

「健康日本21」の歯の健康に関する目標値「学齢期におけるフッ化物配合歯磨剤(F歯磨剤)使用者の割合を90%以上にする」の達成状況を調査した.  2005年実施のF歯磨剤使用状況調査対象校のうち,協力の得られた18小学校(対象者:8,490 名)と17中学校(対象者:8,214名)に対して,調査票を2010年に送付し,小学生の保護者と中学生自身に無記名で回答を依頼した.回収できた調査票から回答が有効な12,963名(小学生:6,789名,中学生:6,174名)分を集計に用いた. F歯磨剤の使用者割合は89.1%(95%信頼区間:88.6〜89.7%)(小学生:90.0%,中学生:88.1%,男子:88.0%,女子:90.2%)であった.歯磨剤使用者に限るとF歯磨剤使用者割合は92.6%(小学生:94.9%,中学生:90.2%)であった.F歯磨剤使用者の中で,歯磨剤選択理由にフッ化物を挙げた小学生(保護者),中学生は,それぞれ47.9%,15.8%であった.歯磨剤を使わない者の約3〜4割は味が悪いことを使わない理由に挙げていた. 以上の結果から,学齢期におけるF歯磨剤の使用状況は,2005年(88.1%)からほとんど変化がなく,「健康日本21」の目標値達成には至らなかった.今後はF歯磨剤の市場占有率の向上,歯磨剤を使わない者への対応等,F歯磨剤使用者の割合を増加させる取り組みが求められる.
著者
山本 敏之
出版者
日本神経治療学会
雑誌
神経治療学 (ISSN:09168443)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.669-673, 2021 (Released:2022-04-28)
参考文献数
33

Pneumonia is the most common cause of death in Parkinson's disease (PD), with dysphagia as the presumed cause of death. Patients with PD, who are older than 63.5 years and take more than 475mg/day of L–dopa, are at risk for dysphagia in the pharyngeal phase. However, silent aspiration is common in PD ; thus, patients may not be not aware of the risk of dysphagia. In light of this, these patients must be screened for dysphagia–related complications. Patients with PD complicated by severe oropharyngeal dysphagia have three clinical characteristics : higher modified Hoehn and Yahr stage, low body mass index, and increased difficulty in keeping food or drink in the mouth. Moreover, PD patients with severe oropharyngeal dysphagia are more likely to respond affirmatively to the following questions : “Have you lost weight in the past year?,” “Do you cough when you take some medicines?,” and “Do you have difficulty moving the food in your mouth while eating?” The Swallowing disturbance questionnaire is also useful in identifying PD patients with dysphagia. In the treatment of dysphagia in PD patients, those with poor motor symptoms should first be treated with medication. However, dysphagia in PD is not only an extrapyramidal system abnormality, but also the result of a combination of multiple causes, and does not improve with drug treatment alone. One treatment option is the chine down posture, which is useful in improving swallowing in PD patients, and is more effective when combined with expiratory muscle strength training. Further, some motor swallowing exercises on swallowing dynamic may reduce the difficulty in moving food in the mouth when chewing. Patients who have poor laryngeal elevation should be trained to strengthen the swallowing muscles, whereas those with delayed swallowing reflex onset, liquid food should be thickened to slow its passage through the pharynx. Additionally, PD patients with severe dysphagia should be considered for gastrostomy, for medication and nutritional management.
著者
山本 啓介
出版者
学習院大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

本年度は、前年度までの和歌会作法書類の資料調査を整理し、現存和歌会作法書目録の作成を進めた。同目録は現在のところ当初目標と設定した調査をほぼ終了しているが、なお未調査の資料も少なくないため、これらの継続的調査を完了した段階で発表する予定である。上記の調査にあわせて、室町中・後期を中心に和歌会に関する古記録を収集調査し、内容をデータとしてまとめている。また、現存和歌懐紙・短冊の調査もあわせて行い、和歌会作法書との対応関連についても考察を行っている。以上の成果として、和歌会作法書の生成、及び伝授の諸相の研究の進展が挙げられる。室町後期飛鳥井流の書に『和歌条々』という書があり、当主自筆原本が多く伝来している。これらの内容整理、分析、及び伝授の様相を考察し、「飛鳥井家の和歌会作法伝授-『和歌条々』を中心に-」(「和歌文学研究」2010年6月)に発表した。さらに、伝授の考察という点で、共通点の少なくない飛鳥井流蹴鞠書『蹴鞠条々』についても併せて調査を進め、これらの様相を照合することから飛鳥井家の和歌伝授の様相をさらに考究した。その成果は中世文学会秋季大会(2010年10月於県立広島大学)において「中世における和歌と蹴鞠-『蹴鞠条々』と『和歌条々』の伝授を中心に-」として口頭発表を行った。また同発表の成果をまとめた同題の論文を「中世文学」五六号(2011年6月)に掲載する予定である。これらの一連の研究は、室町後期における和歌の作品の背景の様相解明に加え、地方武家相など含めた様々な層における文学・文化享受の有り様を知る上でも、当時における芸道伝授の一面を知る上でも重要なものであると位置づけうる。
著者
山本(前田) 万里 奥田 祐 大菅 武 物部 真奈美
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.12, pp.586-591, 2014-12-15 (Released:2015-01-31)
参考文献数
33

茶葉中の健康機能性成分であるメチル化カテキン,エピガロカテキン(EGC),テアニンを給茶機RICH+®を用いて短時間で自動抽出する条件を検討した.最適抽出条件と飲用カップ1杯(120 mL)当たりの最大抽出量は次のとおりであった.茶葉中にメチル化カテキンを1.7 %含有する「べにふうき」緑茶1.9 gを94°C20秒間攪拌抽出することによって19 mgのメチル化カテキンが抽出された.EGC/EGCG含有比1の「ゆたかみどり」緑茶1.5 gを10°C30秒間攪拌抽出することによってEGC/EGCG含有比2.5のEGC 39 mgが抽出された.テアニンを1.4 %含有する「さえみどり」緑茶1.7 gを65°C20秒間攪拌抽出することによってテアニン20 mgが抽出された.メチル化カテキン,EGCに関しては,健康機能性が期待される1日必要成分量のおよそ 1/2量であった.
著者
山本 正宣
出版者
日本信頼性学会
雑誌
日本信頼性学会誌 信頼性 (ISSN:09192697)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.144-153, 2009-03-01 (Released:2018-01-31)

システム安全工学について,まずシステムを定義し,その安全性について一般的事項を記述する.システムの安全性を構築するための手順,システムの危険源分析手法のチェックリスト方式,FMEA,HAZOP,FTA及びETA,並びに安全性設計のハードウェア,ソフトウェア,伝送系及び計算機を使用する場合の設計手法,評価手法について解説する.さらに鉄道信号システムを事例とした安全性の構築と評価の概要を記述する.
著者
濱口 謙一 西田 豪 坂本 登 山本 裕
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会論文誌 (ISSN:13425668)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.32-39, 2015-01-15 (Released:2015-04-15)
参考文献数
18

This paper proposes an error estimation of a numerical method for solving Hamilton-Jacobi equations of nonlinear optimal control problems, called stable manifold method. Then, a rapid numerical algorithm is derived from the estimation. In the algorithm, the convergent sequence with respect to solutions on stable manifolds that are equivalent to the pair of optimal feedback gains and trajectories is improved. The new algorithm has three advantages, rapid calculation, extended radius of convergence and low memory consumption.
著者
山本 佐和子
出版者
同志社大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究は、中世室町期の「抄物」について、多くの先行説を類聚・列挙した「編纂抄物(集成抄物、取り合わせ抄物)」の言語研究資料としての性格を明らかにすることを目的として、文献資料の発掘・調査と言語事象の記述研究を行っている。本研究課題以降には、この種の抄物について、抄物の成立時期半ばの1530年頃から最末期の織豊期にかけて、公家・高家に漢籍注釈書として受容される様相を書誌学・文献学的調査によって明らかにし、その言語的特徴の由来を考察する予定である。今年度は、2018年度に研究発表した、中世後期~近世の注釈書における文末表現「~トナリ」について使用実態と文法的性格を論文にまとめ、抄物の成立背景と言語的特徴は、抄物と同時期の古典講釈・注釈史の中で捉え直す必要があることを指摘した。本研究では一昨年度までに、建仁寺両足院蔵「杜詩抄」に一般の仮名抄には殆ど見られない文末表現「ヂャ」や「ゾウ〈候゛〉」等が認められることを指摘してきたが、「~トナリ」もその一つである(約220例使用)。一方で、「~トナリ」は近世以降の通俗的な注釈書・学習書では多用されている。論文では、注釈表現「~トナリ」が、応仁の乱以降、即ち、口語的な仮名抄の多くが作られた時期と同時期に成立した「源氏物語」「伊勢物語」等の和文の注釈書で、原典の解釈(当代語訳)を示す用法で多用されるようになる実態を明らかにした。注釈書においてこの種の定型的な「~トナリ」が多用された要因には、当時の言語変化(亀井孝「言語史上の室町時代」『図説日本文化史大系』4、1957年)及び、古典の受容層の拡大・変容による注釈書の質的変容(伊井春樹『源氏物語注釈史の研究 室町前期』桜楓社、1980年)が関わっていると考えられる。
著者
大崎 篤史 芦谷 啓吾 大庫 秀樹 山岡 稔 市村 隆也 李 治平 永田 耕治 茅野 秀一 宮川 義隆 山本 啓二 中元 秀友 今枝 博之
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:13489844)
巻号頁・発行日
vol.87, no.1, pp.160-161, 2015-12-12 (Released:2016-01-06)
参考文献数
10

A 60-oyear-oold male visited a clinic because of gastric discomfort. This symptom was temporarily improved by a proton pump inhibitor, but it was worsened by discontinuation of the drug. He was referred to our hospital. Esophagogastroduodenoscopy showed an elevated lesion with multiple whitish small granular protrusions in the duodenal second portion, occupying two thirds of the circumference. The lesion was diagnosed to be a follicular lymphoma by histopathological examination including immunostaining of the biopsy specimens. He was admitted to our hospital. Abdominal CT scan showed no lymph node metastasis. Capsule endoscopy of the small intestine showed lymphoid follicles in the distal ileum in addition to the duodenal lesion. Bone marrow aspiration showed no invasion of lymphoma cells. This case was diagnosed as stage I according to the Lugano international conference classification. He underwent monotherapy using rituximab four times. However, the lesion did not respond. Therefore, radiotherapy was added which induced regression of the duodenal lesion. Follow-oup capsule endoscopy did not show any lesion in the distal ileum. As long-term outcome after treatment for duodenal follicular lymphoma is not known, strict observation is considered to be necessary.
著者
山本 容子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 44 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.527-530, 2020 (Released:2020-11-27)
参考文献数
9

アメリカの初等・中等教育段階の科学教育と関連づけた環境教育におけるネイチャージャーナリングの活用の特徴として,以下の点が挙げられる.1点目は,学校内における花壇,菜園の設置等,ネイチャージャーナリングのための環境整備である.2点目は,定期的で継続的なネイチャージャーナリングの時間の確保である.3点目は自然観察記録のみならず,人間と自然との関わりについての議論で考えたことなども含めた多様な記録である.これらの特徴は,日本の理科教育における自然観察活動や記録方法とも共通点が多いが,日本でもアメリカの実践のように,理科を主とした,人間と自然との関わりに関する全ての学習活動における描画や記述を,個人の冊子に継続的に記録することで,より一層,自然体験活動への意欲が高まり,子供たちが自分と自然との関わりについて考える機会が増える可能性がある.
著者
角田 孝彦 山本 雅章 三橋 善比古 野村 和夫
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.81-86, 1981 (Released:2010-06-04)
参考文献数
23
被引用文献数
1

青森県のシソ栽培農民において手指を中心とする皮膚炎を経験し, 患者6例, 対照10例にシソの葉とその抽出液, 使用農薬, 無農薬の葉などのパッチテストを施行した。患者では, 農薬使用のシソの葉で6例中5例陽性, シソの葉のアルコール抽出液は6例全て陰性, 使用農薬では被検5例全て陽性, 無農薬のシソの葉とアオジソの葉は被検5例全例陰性であった。今回の皮膚炎の原因は, 葉に残留した農薬の可能性が最も高いと推定した。
著者
山本 晴義
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.325-335, 1980-08-01 (Released:2017-08-01)
被引用文献数
3

In order to ascertain whether or not the therapeutic mechanism of fasting therapy lies within the changes occurring within the central nervous system, an electroencephalogram was recorded before, during and after fasting therapy. This therapy consisted of complete fasting for 10 days with subsequent resumption of regular meals for 6 days. EEG data was passed to the computer using a Sanei Model Signal Processor 7TO7. The resultant power spectrum covered the frequency range from D.C. to 25Hz with 0.195Hz resolution. Such spectra were obtained from the left occipital region at various stages of the therapy. During the experiment, patients were awake with their eyes closed. Changes in EEG power spectra through therapy were examined by peak frequency and percent energy. The average peak frequency of forty patients was 10.3Hz before fasting, but it decreased to 9.5Hz following 10-day fasting. After the recovery phase, it again increased to 10.1Hz. This decrease in peak frequency through fasting correlates statistically with a decrease in blood sugar level (r=+0.36,P<0.05). Subsequently, the percent energy was obtained at a frequency range of 4 to 20Hz. This range was divided into three parts : 'theta' with a range of 4 to 8Hz, 'alpha' with a range of 8 to 13Hz, and 'beta' ranging from 13 to 20Hz. The average percent energy of 40 patients for 'theta', 'alpha' and 'beta' was, respectively, 16%, 63%, 21% before fasting, 18%, 65%, 17% after 10-day fasting, and 15%, 70%, 15% after the recovery phase. The percent energy of 'alpha' after fasting therapy was significantly higher than that of the pre-fasting stage (P<0.001), while the percent energy of 'beta' after fasting therapy was significantly lower than that of the pre-fasting stage (P<0.001). The significantly higher percent energy of alpha waves indicates the stable psychological state of the post-fasting period. On the other hand, the beta waves decreased during the fasting period, and they did not reappear again in the same fashion even after the recovery phase. As these waves indicate psychological conditions of anxiety, tension and irritation, their decrease may imply objectively that fasting can ease these symptoms. These neurophysiological findings imply that Altered States of Consciousness, or ASC, have much to do with the psychotherapeutic effect. Since ASC can be attained easily through fasting, it is suggested that fasting therapy is an effective somatopsychic approach.
著者
山本 緑
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.142, no.5, pp.521-526, 2022-05-01 (Released:2022-05-01)
参考文献数
29
被引用文献数
1

Pharmacological cognitive enhancement (PCE) refers to the use of biochemical enhancers for achieving improved mental performance in healthy individuals. One particular use of PCE prevalence is the misuse of these enhancers among university students for academic performance enhancement. The prevalence rates demonstrate the use of a broad spectrum of substances for PCE that can be classified as OTC, prescription, and illegal drugs. Given that certain substances have been widely used for years, their long-term effectiveness and side effects in the healthy population are essential to know. The question of safety and efficacy or benefit versus risk is not only of individual and societal interest but also bears implications for regulatory and policy decision-making. As far as safety is concerned, there is a particular problem with healthy children, whose brains are still in development. Soft enhancers, such as energy drinks, might be commonly used worldwide. Performance pressure, stress, and psychiatric disorders may be associated with PCE use and need to be considered when planning anti-PCE-themed educational activities. In an increasingly complex information society, demands for cognitive functioning are growing; however, it is doubtful whether we should welcome the use of PCEs for the support of work productivity or the improvement of our life quality. Societal discussions on PCE might give an opportunity to consider a meaningful life in all aspects.
著者
中川 隆之 飯田 慶 喜多 知子 西村 幸司 大西 弘恵 山本 典生
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

哺乳類とは異なり、鳥類の聴覚器官である基底乳頭では、有毛細胞再生が自発的に誘導され、聴覚機能も再生される。鳥類とは異なり、哺乳類では有効性が期待できるレベルの聴覚機能再生は報告されていない。近年、鶏に関する遺伝子情報が充実し、網羅的遺伝子解析手法を用いて、これまで困難であった鳥類における有毛細胞再生に関連する遺伝子およびシグナルの詳細な分子生物学的解析が可能となった。鳥類における旺盛な有毛細胞再生機構を哺乳類における有毛細胞再生活性化に応用し、哺乳類蝸牛における有毛細胞再生効率を向上させ、新しい感音難聴治療薬開発につなげる。