著者
山田 飛鳥 山田 あすか
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.78, no.690, pp.1751-1760, 2013-08-31 (Released:2013-11-30)
参考文献数
15
被引用文献数
2

Research considered that the recollections in which accumulated memories of scenes at school might contribute to forming one's view of schools and attitude and attachment to learning. Based on Previous studies, this paper aims to clarify the elements constituting memories of school buildings and scenes at school recalled by adults when thinking back to their school days. The classification and analysis of evaluation structures of scenes in memory and of contents of accumulated memories described by adults resulted as follows:1) "Playing" scenes are the majority of memorable scenes. It shows that the “playing” plays a very important role in school life. Scenes relating to “leaning,” the main purpose of school, account for approximately 10.9 percent of all the memorable scenes. In addition, scenes relating to other school lives such as lunch time scenes account for few numbers.2) "places" as an element which remains in memory. And "Natural element" is important which remains in memory 3) "What was in the classroom", and "Light and the scenery from a window" built the impression about a classroom.
著者
山田 秀秋 谷田 巖 渡辺 信 南條 楠土 今 孝悦
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
2020
被引用文献数
1

<p> 石垣島名蔵湾北部および西表島船浦の潮間帯砂泥域において,コアマモおよび他の海草類の被度を調べるとともに,平均潮位からの水深を測定した。干潮時に,ドローンによる空撮も実施した。両海域ともに,ラグーン状の窪地もしくはその周辺にコアマモ群落が広く認められ,コアマモの被度は水深50 cm前後で最も高かった。コアマモの分布面積はいずれも10 ha以上に及び,琉球列島で最大規模の群落とみられた。沖縄ではコアマモ群落の多くが著しく衰退しているが,船浦では,比較的長期間大規模群落が維持されていると考えられた。</p>
著者
酒匂 信匡 山田 良透
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.665-668, 2015-06-15

東京大学,京都大学,国立天文台で開発しているNano-JASMINE 衛星は,星の撮像データから時々刻々の星の位置を求めることで,精密な星図を描くミッションである.星の位置を高精度に決めるため,4000万観測から,星の運動,衛星の姿勢,軌道,装置の変形等の数百万パラメータを同時に解く巨大逆問題となる.成果物は,天文学のほか,人工衛星の恒星センサ等の実利用の他,プラネタリウム,科学館などでも使われる.さまざまな情報技術に支えられたミッションであり,衛星システムの開発者・天文学者・情報科学者の共同作業としても興味深い.搭載系でのデータ取得から地上解析の仕組みまで,小型天文衛星のデータ処理の流れを本稿で解説する.
著者
林 友直 市川 満 関口 豊 鎌田 幸男 豊留 法文 山田 三男
出版者
宇宙科学研究所
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集: M-3SII型ロケット(1号機から3号機まで)(第1巻) (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
no.29, pp.173-184, 1991-06

M-3SII型ロケット(1&acd;3号機)打上げに用いたレーダ系の構成は, 基本的には地上装置及び搭載機器共に従来のM-3S型ロケットと同様であるが, レーダ搭載機器の性能改善, 小型軽量, 簡素化等信頼性向上の観点から見直しを行ない次のような変更を打なった。(1) 1.6GHz帯レーダトランスポンダ(1.6RT)アンテナの送受共用化(2) 5.6GHz帯コマンドデコーダ(5.6DEC)の更新(3)レーダトランスポンダ電源電圧の18V系への変更レーダ地上装置系(1.6GHz帯4mφレコーダ及び3.6mφレーダ, 5.6GHz帯精測レーダ)はロケット第二段計器部に搭載された各々のレーダトランスポンダからの電波を自動追跡し, 実時間におけるロケットの飛翔経路標定を打なった。さらに, 精測レーダからは飛翔中のロケットに対し電波誘導コマンドコードの送出を行ない, 総べて正常に作動した。しかし, このM-3SII型ロケットでは第二段ロケットエンジンの燃焼ガスによる電波減衰が従来のM型ロケットに比べて大きく生じた。本文では, これらのロケット追跡に用いた地上装置と, 今回変更したレーダ搭載機器の概要と追跡結果並びにデータ処理により得られたロケットの速度・加速度の大きさ及びそれらの方向等について報告する。資料番号: SA0167009000
著者
山田 和人
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.24-35, 1986-03-10 (Released:2017-08-01)

ややもすると、改作は原作よりも低く評価されがちであるが、必ずしもそうとばかりはいえない。改作がなければ原作そのものが今日にいたるまで伝えられなかったといえる。そこには明らかに原作に対する改作者の作品解釈があり、その当時の観客の感性や思考が直接、間接に影響をおよぼしているはずである。それをもういちど評価しなおしていくことは今後の浄瑠璃研究にとっても重要な課題のひとつと考えられる。改作をそのように理解したうえで、そこに示されている改作の原作に対する作品解釈を手掛かりにして、原作の作劇法について考えてみたいというのが本稿の試みである。具体的には『傾城反魂香』を手掛りにして、その改作『名筆傾城鑑』との比較考察を試み、原作のドラマを推進する女主人公としての、みやの造型に迫る。
著者
山田 茂 久野 敏行 中村 清隆 小原 正紀 加文字 幸雄 郷 義明
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.51-56, 1979

小学校5学年男女, 78名を, 2群に分け, A群41名に, a歯みがき剤を, B群37名に, b歯みがき剤を, 1ヵ月間使用させ, その間における歯面清潔度と, PMA指数を, 調査した。<BR>実験集計終了後, A群は2.5% Chlorhexidine digluconate (以下CHDGと略称) 含有歯みがき剤, b群はPlaceboであることが判明した。使用歯みがき剤は, スイスHawe-Noes Dental社製のもの (商品名Plak Out) である。<BR>歯面清潔度は, 日数の経過と共に, 改善の傾向を示し, 15日後と, 30日後は, 1%の危険率でCHDG含有パスタ使用群が勝っていた。PMA指数は, 歯面清潔度ほど明確でなかったが, 日数の経過と共に, いくぶんCHDG含有パスタ使用群が優る傾向を示し, 30日後では, 5%の危険率で勝っていた。<BR>実験期間中は副作用を認めなかった。
著者
那須 文実 山田 和子 森岡 郁晴
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.9-18, 2015 (Released:2015-02-16)
参考文献数
27
被引用文献数
2 2

目的:潰瘍性大腸炎は寛解と再燃をくり返すことから,患者の職場における支援方法を検討する際は,再燃期を念頭に置いて考える必要がある.本研究では,患者が就業にあたり直面している困難さと前向きな気持ちを現在と症状の悪化時で把握することと,前向きな気持ちを維持する要因を明らかにすることを目的とした.対象と方法:就業中あるいは就業経験のある患者を対象に,無記名の自記式質問紙調査を実施した.ここ1週間および仕事をしていて症状の一番強かった時の就業上の困難(17項目)と前向きな気持ち(4項目)は,自作の質問項目を用いて尋ねた.本研究では,ここ1週間を現在,仕事をしていて症状の一番強かった時を悪化時とした. 結果:質問紙は70名から回収された(有効回答率32.0%).患者の平均年齢は43.8歳であった.疾患を発症した時の平均年齢は33.8歳であった.術後の2名を除いて,全員が服薬していた.現在の状況は,53名(75.7%)が寛解期にあり,ほとんどの者(91.4%)は体調管理がうまくいっていた.現在における就業上の困難は,「職場の人たちから病気が理解されない」(41.4%),「昇進や出世が遅れると感じる」(38.6%)など,職場環境に関するものが多かった.悪化時では,体調管理がうまくいかなくなり,通院頻度が多くなるが,上司・同僚に相談する者は少なかった.悪化時における就業上の困難は,「体力的にしんどい」(80.0%),「食事やお酒を断る」(72.9%)など,症状に関するものが多かった.悪化時でも前向きな気持ちが維持できていた者は,業務上の配慮を受けておらず,職場に病気相談相手がいた. 結論:潰瘍性大腸炎患者に対する職場での支援としては,患者が上司・同僚に自分の病気のことを話したり普段から受診したりしやすい,あるいは上司・同僚が病気や仕事について話せる相談者になるといった職場づくりなどが重要であることが示唆された.
著者
高橋 彰子 福原 一郎 高木 伸輔 井手 麻衣子 新田 收 根津 敦夫 松田 雅弘 花井 丈夫 山田 里美 入岡 直美 杉山 亮子 長谷川 大和 新井 麻衣子 加藤 貴子
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48100455, 2013

【はじめに、目的】重症心身障害児者(以下;重身者)は,異常筋緊張など多様で重層した原因で症候性側弯が発症進行する.側弯の進行予防に対して理学療法が施行されるが,それ以外にも日常生活で使用する側弯装具が処方される場合も多い.今までは,ボストン型装具や硬性コルセットなどが広く使用されているが,大きく,通気性も悪く,服が着にくい,また痛みを訴えるなどのデメリットもあった.近年,3点固定を軸に側弯進行を予防し,装着感がよく,通気性なども改善された動的脊柱装具(DSB 通称プレイリーくん)が開発された.開発者の梶浦らは,多様な利点で,重身者の症候性側弯に有効であると述べている.しかし,親の子に対する装具装着の満足度や,理学療法士による効果判定などの関連性や,装具装着による変化に関しての報告は少ない.そこで,動的脊柱装具を処方された重身者の主たる介護者の親と担当理学療法士にアンケート形式で満足度と装具の効果について検討することを目的とした.【方法】対象は当院の外来患者で動的脊柱装具を作成した側弯のある児童または成人17名と,担当理学療法士6名とした.対象患者の平均年齢15.9歳(3~22歳),GMFCS平均4.7(3~5),Cobb角平均82.46(SD31.62)°の側弯を有していた.装具に対する満足度や効果の実感に関するアンケートを主たる介護者の親と担当理学療法士と分けて,アンケートを2通り作成した.親へのアンケートは,装具装着の見た目,着けやすさ,姿勢保持のしやすさ,皮膚トラブル,装着時間,総合的な満足度などの装具使用に関する項目に関して,20項目の質問を紙面上で答えさせた.理学療法士には姿勢変化,治療的効果などの評価の4項目に関して紙面上で記載させた.その他,装具装着前後でのCobb角を算出した.統計処理はSPSS ver20.0を用いて,質問紙に関しては満足度合を従属変数とし,その他の項目を独立変数として重回帰分析を実施し,関連性についてはpearsonの相関を用いた.理学療法士の効果判定に関係する因子の検討では理学療法士の評価を従属変数として,効果に対する要因,Cobb角を独立変数として多重ロジスティック解析を実施した.各質問紙項目内による検討に関してはカイ二乗検定を用いた.また,Cobb角の変化に関しては対応のあるt検定を用いた.危険率は5%未満とした.【倫理的配慮、説明と同意】全対象者と全対象者の親に対して,事前に本研究の目的と方法を説明し,研究協力の同意を得た.【結果】Cobb角は動的脊柱装具作成装着前後で有意に改善した.動的脊柱装具に関する親の満足度と関連する項目はCobb角の変化ではなく,体に装具があっていると感じている,装具の着けやすさ,装具を装着したときの見た目と関連していた.満足度と装着時間とは正の相関をしており,満足度が高い人ほど装着時間も長かった.理学療法士の評価は満足感と関連していなく,姿勢保持のしやすさ,Cobb角と関連していた.【考察】今回GMFCSレベル4~5のADLで全介助を要し,側弯の進行の危険性が高い方を対象としており,親の関心や理学療法士の治療選択も側弯予防は重要な目標の1つである.重身者の親の満足度は主に子どもの装着に関係する項目と最も関連していた.理学療法士の効果検討としてはCobb角,姿勢保持と関連していた.動的脊柱装具装着の前後で側弯に改善がみられることは,梶浦らの報告とも同様で,この体幹装具が側弯に対して長期的な効果の可能性も示唆された.その装具に関する理学療法士の効果判定はCobb角と関連が強く姿勢の変化を捉えている傾向にあった.親の満足度は最も快適に使用できる項目であり,満足しているほど装着時間が延長することが考えられる.今回のアンケートより,装具に対する親への感想を聴取することで生活状況の確認となり,満足度を高めるように作成することが可能となると示唆された.【理学療法学研究としての意義】重身者にとって側弯は内臓・呼吸器疾患と直接的に結びつきやすく側弯の進行予防は生命予後に関しても重要である.側弯進行予防の理学療法を効果的にするためにも,使いやすい側弯装具は重要な日常生活器機である.新たに開発された動的脊柱装具の満足度と効果についてアンケート調査を行った.親が実際の装具使用を肯定的に感じているほど,装着時間も長く,親の満足度に関連する因子として,装着しての見た目や,子の過ごしやすさも重要な因子であることが今回示唆された.
著者
谷村 憲司 蝦名 康彦 渥美 達也 山田 秀人 荒瀬 尚
出版者
日本生殖免疫学会
雑誌
Reproductive Immunology and Biology (ISSN:1881607X)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.24-32, 2016 (Released:2018-08-05)
参考文献数
10

抗リン脂質抗体症候群(APS)は、抗リン脂質抗体(aPL)を有する患者が血栓症や妊娠合併症を呈する症候群である。APSでは、他の自己免疫疾患と同様に疾患感受性の主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスII(HLA-II)アレルが存在することが知られているが、その機序は不明である。また、健常人の血清中にも存在するβ2-グリコプロテインI(β2GPI)が、何故、APS患者におけるaPLの主要抗原となり得るのか? についても不明である。 一方で、荒瀬らは、関節リウマチ(RA)患者の血清中にHLA-II分子と変性IgGの複合体に対する自己抗体が存在し、それがRAの病態に関連していることを報告した。今回、ミスフォールドβ2GPIとHLA-II複合体がAPSの病態と関連するかを調べた。 β2GPIのみを293T細胞に遺伝子導入しても細胞表面にβGPI は発現しなかったが、β2GPI とHLA-IIの両方を遺伝子導入するとβ2GPI が細胞表面に発現することを確認した。さらに、免疫沈降によって、細胞表面でHLA-II分子とβ2GPIが複合体を形成していることを明らかにした。また、HLA-IIと共沈降したβ2GPI の分子量からHLA-IIに結合したβ2GPIはペプチドではなく、full-lengthのβ2GPIであることが分かった。次に、ヒト抗カルジオリピン・モノクローナル抗体(EY2C9)と患者血清中の自己抗体がリン脂質非存在下で、APS感受性アリルのHLA-II(HLA-DR7)とβ2GPIの複合体を認識することが分かった。APS患者の83.3%(100/120人)において、β2GPI/HLA-DR7複合体に対する自己抗体が陽性であり、抗カルジオリピン抗体、抗β2GPI 抗体のそれぞれが陰性であるAPS患者の約50%でβ2GPI /HLA-DR7複合体に対する自己抗体が陽性となった。続いて、APS患者と健常人の流産絨毛を用いて、proximity ligation assay(PLA)を行った。APS患者の流産絨毛では、脱落膜の血管内皮細胞にMHCクラスIIとβ2GPIの共発現を認めたが、健常人の流産絨毛では認められなかった。最後に、EY2C9がβ2GPI/HLA-DR7複合体を発現した293T細胞に対して特異的に補体依存性細胞傷害を発揮することを証明した。
著者
山田 千春
出版者
北海道大学大学院教育学研究院
雑誌
北海道大学大学院教育学研究院紀要 (ISSN:18821669)
巻号頁・発行日
vol.120, pp.179-198, 2014-06-30

全専各連は,専修学校が学校教育法第1 条に規定されていないために起こる取り扱いでの格差を改善しようと,専修学校の1 条校化運動を推進してきた。それに関する議論は,専門学校を中心に行われているので,本稿では,高等専修学校に焦点を当て,筆者が北海道の高等専修学校の管理職に行った聞き取り調査をもとに,1 条校化をめぐる論点の整理を試みた。調査の結果,小規模校では,資格のある教員の確保や施設面での充実を義務付けられる点から専修学校のままを望んでいた。一方,中規模校では,教員数の増加や教育施設のより一層の充実を期待し,1 条校化を望んでいた。それらを踏まえて,高等専修学校の1 条校化をめぐる論点として,1,全専各連の1 条校化の要望と現場との間に意見のギャップがある点,2,格差の改善を優先するのか,教育における自由度を優先するかという点,3,教員資格の基準について,4,学園内における他の学校との関係性の問題,以上4 つの論点を見出すことができた。
著者
小菅 李音 高木 正則 佐々木 淳 山田 敬三
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.613-614, 2018-03-13

近年,MOOCの出現により,講義映像を利用した反転授業の実践も行われている.著者らが所属する大学においても教科書や演習問題を含むeラーニング教材に加え,重要部分の補足説明のために独自に制作した講義映像を公開して反転授業を行っている.この映像は前年度までの授業評価アンケートに基づいて制作しているが,これだけでは詳細なニーズを十分に把握しきれていない問題がある.そこで,本研究では,新規映像の制作や既存映像の改善に対する詳細なニーズを抽出するために,チャットボットを利用したニーズ抽出支援システムを提案する.具体的には,学習ログ,映像視聴ログ,チャットログを分析することで,詳細なニーズの抽出を試みる.
著者
上平 修 小野 佳成 佐橋 正文 山田 伸 大島 伸一
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, pp.1095-1098, 1993-06-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
5
被引用文献数
1

薬物治療に反応しない難治性非細菌性慢性前立腺炎患者13例に対して, Biodan 社製“プロスタサーマー”を用いて経直腸的温熱療法を行った.治療は外来通院にて, 1回の治療で前立腺を42℃~43℃に加温, これを60分間行い, 週2回の割合で合計6回施行した.3ヵ月経過観察できた11例のうち, 6例 (55%) に自覚症状の消失, または改善を認めた. 9例中4例 (44%) にEPS中の白血球数の正常化を認めたが, 自覚症状の推移と白血球数の正常化の間には明らかな相関を認めなかった. 治療中とくに合併症を認めなかった.慢性前立腺炎に対し, なぜこの治療が効果があるのかは必ずしも解明されていないが, 一部の症例において効果があることは事実であり, 温熱療法は難治性慢性前立腺炎の新しい治療法となりうる可能性が示唆された.
著者
水谷 光 穴田 夏樹 内藤 祐介 堀 耕太郎 堀江 里奈 山崎 広之 山田 有季
出版者
メディカル・サイエンス・インターナショナル
雑誌
LiSA (ISSN:13408836)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.75-85, 2020-01-01

関西地方の麻酔科医たちが「症例カンファレンス」を実際に集まってやってみた。 通常の「症例カンファレンス」は,提示症例に対して各施設が周術期管理計画を原稿で示し,相互のやりとりはない。別の施設で働く麻酔科医が顔を合わせて,提示症例に対して思うことを述べることによって,互いのプランに取り入れられること,足りないことなどがその場で発見できるのではないか。それは読者にとっても新しい発見につながるのではないか。そんな思いで今回の「リアル症例カンファレンスin Osaka」は開催された。
著者
中野 允裕 石黒 勝彦 木村 昭悟 山田 武士 上田 修功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.286, pp.197-204, 2013-11-12

本稿では,関係データ解析への応用を目的として,無限サイズを持つ行列の長方形分割を行う確率過程について議論する.関係データ解析法の一つとして、与えられたデータを行列として表現し、その行列を少数の長方形クラスタに分割する手法が広く利用されている。長方形分割を表す確率的生成モデルとして従来Chinese restaurant processの積やMondrian processなどが用いられてきたが,これらは限られたクラスの長方形分割しか表現することが出来なかった.より一般に任意の長方形分割を生成しうる確率モデルとしてGilbert tessellationが知られているが,これは統計的な振る舞いの解析が困難であることが知られている.そこで本稿では,有限確率モデルの無限拡張によって長方形分割のための確率過程を構成する方法を提案する.はじめに,確率過程構成の常套手段であるKomogorovの拡張定理を用いた方法を示し,その問題点を明らかにした後,より洗練された構成法として有限のベイズ階層モデルに関する射影系をOrbanzの拡張定理によって無限拡張する方法を提案する.

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著者
大塚 孝治 牧島 一夫 早野 龍五 藤田 宏 関藤 守 半田 利弘 山田 康嗣 程 久美子
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.3-7, 2011-01

有馬朗人先生が文化勲章を受章/物理学専攻 田中靖郎名誉教授が文化功労者に/瑞宝重光章を受章 物理学専攻 山崎敏光名誉教授/数理科学研究科の儀我美一教授が紫綬褒章を受章/附属臨海実験所において技術シンポジウムを開催/第18回東京大学理学部公開講演会,開催される/生命科学系GCOEの第4回理学系リトリート開催/「なぜ私は理学を選んだか」理学部ガイダンス@駒場/iGEM2010 に東大チームが参加「数独を解く大腸菌」