著者
岩瀬 豪 稲岡 秀陽 尾木 敦子 友澤 明徳 國仲 加世子 高安 郁代 中村 真紀 北川 一智
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.1377-1380, 2012 (Released:2012-12-17)
参考文献数
7

【目的】摂食嚥下障害をもつ高齢者の機能的自立度評価法 (Functional Independence Measure ; 以下, FIMと略) の点数がどの程度であれば, 経皮内視鏡的胃瘻造設術 (Percutaneous Endoscopic Gastrostomy; 以下, PEGと略) による経腸栄養管理後に日常生活動作 (Activities of Daily Living; 以下, ADLと略) の向上が期待できるかを検討する. 【対象及び方法】PEGを施行した30例について, その背景とPEG前後のFIMの点数を調べ, 後ろ向きの検討を行った. 【結果】PEG前の認知FIMの点数が10点以上の症例は, 胃瘻による経腸栄養管理の3ケ月後に運動ないし認知FIMの有意な改善を認めた. 【結論】PEG前のFIMのうち, 認知FIMの点数が良い症例は, 胃瘻による経腸栄養管理後にADL向上が期待できる可能性が示唆された.
著者
古市 昌一 尾崎 敦夫 松川 仁 岩瀬 正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.84, no.12, pp.1610-1622, 2001-12-01
被引用文献数
4

本論文では, 異機種分散シュミュレーッション統合アーキテクチャーHLAをベースとした, 並列分散シュミュレーションシステム構築実行モデルPDS/HLAを提案する.PDL/HLAモデルは, プログラマは実行する計算機のアーキテクチャーを意識することなく, シュミュレーションの対象とする実行主体の振舞いを定義することによりプログラミングを行う.並列分散計算機環境へのマッピングは, 実行主体の生成や消滅及びイベントの発生を定義するファイルの中で, PDS/HLAで定める負荷分散プログラマを指定することにより静的に行う.標準仕様HLAをベースとしているため, 既存のHLA準拠シュミュレータを組み合わせた効率の良いシステム開発を行うことができるともに, 対象とする問題規模が増加した際には, プログラムを変更することなく, 実行計算機の台数を増やすことにより対処できることが特徴である.本論文では, 提案するPDS/HLAモデルの有効性を示すため, 本モデルをベースとした開発実行支援環境MARINEを実装し, 教育・訓練用のウォーゲームシュミュレーションシステムに適用して性能評価を行い, プログラムの記述性の高さと, 分散計算機環境上での並列処理の効果について議論している.
著者
伊藤 裕一 岩瀬 義昌 中尾 彰宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.448, pp.747-752, 2011-02-24

無線WANは広く一般に使われるようになったが,その帯域は動画やクラウドの利用に十分なものでない場合が多い.その一方で,様々な種類のWANデバイスを持つ多くのユーザは帯域を常時使用しているわけではない.本研究ではこの問題を,(1)複数の無線WANユーザ間での帯域共有(2)仮想ネットワークの利用(3)ネットワーク状態に応じた資源の戦略的運用,という3つの手法により解決する.第一の手法では,余剰帯域を持つユーザが帯域を必要とするユーザに無線WAN帯域をad-hoc WLANを経由して提供し,マルチパスネットワークを構築する.そして,第二の手法である「IP-Layerでマルチパス通信を仮想化する」ことにより,マルチパスをシングルパスに隠蔽してアプリケーションとサーバに提供する.最後に,第三の手法により,ネットワークの状態に応じて動的に最適な通信手法を決定することで,様々な環境において構築された仮想ネットワークの性能を向上させる.本研究では,これらすべての仕組みをClick modular routeというソフトウェアルータを利用して実装する.構築したシステムの実環境における性能測定の結果,通常の通信と比較して25%から60%の性能向上結果が得られることを示す.
著者
藤井 一雄 岩瀬 元治郎
出版者
京都府立医科大学
雑誌
京都府立医科大学雑誌 (ISSN:00236012)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.292-297, 1934

余等ハ先ノ研究ニ於テぐるたみん酸及ビちすちんヲ含有セル血液ヲ以テ家兎ノ剔出肝臟ヲ灌流シタルニ臟器並ニ血液中ノぐるたちをん量ハ何レモ僅ニ増加スルヲ見タリ.依テ余等ハ更ニ進ンデ青酸加里,硝酸すとりひにん並ニふゑのーるノ家兎剔出肝臟ぐるたちをん含有量ニ對スル影響ヲ攻究シテ次ノ成績ヲ得タリ.1)灌流實驗ニ際シ青酸加里ハ血液内ぐるたちをん含量ノ強キ増加ヲ來サシムルモ肝臟ノぐるたちをん含有量ニハ影響ヲ見ズ.2)すとりひにんヲ以テ肝臟ノ灌流ヲ行フニ肝臟並ニ血液ノぐるたちをん量ハ變化セズ.3)ふゑのーるヲ以テ肝臟ノ灌流ヲ行ヘバ血液ノぐるたちをん量ハ著シク減少スレ共肝臟内ぐるたちをんノ減少ハ著シカラズ.
著者
岩瀬 元治郎 藤井 一雄
出版者
京都府立医科大学
雑誌
京都府立医科大学雑誌 (ISSN:00236012)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.287-291, 1934

ぐるたちをんハ生體ニ於ケル唯一ノ自家酸化物質ニシテ酸化及ビ還元ニ關與ス.ぐるたちをんノ構造及ビ組成ニ關シテハHopkinsハ其ノ發見當時ニ於テぐるたちをんハちすちん及ビぐるたみん酸ヨリ成ルDipeptidナラムト思考セシモ其後詳細ナル研究ノ結果Dipeptidニ非ズシテぐりちん,ぐるたみん酸及ビちすていんヨリ成ルTripeptidチルコト明カトナレリ.1930年Binet,Blanchetiere及ビArnandet等ハちすちん及ビぐるたみん酸ヲ含有セル枸櫞酸血液ヲ以テ副腎ヲ灌流セルニ臟器及ビ血液中ノぐるたちをんハ最初ノ倍量ニ増加セルヲ見タリ.依テ余等ハ岩瀬ガ改良シタルSkramlickノ灌流裝置ヲ使用シ家兎ノ剔出肝臟ヲちすちん並ニぐるたみん酸ヲ含有セシメタル血液ヲ以テ39℃ニテ30分間灌流ヲ行ヒテ是等ノあみの酸ヨリぐるたちをんガ肝臟内ニ於テ合成セラルヽ哉ヲ研索シタルニ對照實驗ニ比シ肝臟並ニ血液内ぐるたちをん量ノ増加スルヲ見タルヲ以テ其ノ合成能力有ルヲ知リ得タリ.
著者
野嶋 佐由美 中野 綾美 池添 志乃 畦地 博子 田井 雅子 畠山 卓也 升田 茂章 槇本 香 小松 弓香理 岩瀬 信夫 山口 桂子 服部 淳子 岩瀬 貴子 濱尾 早苗 坂本 章子 中山 洋子
出版者
高知県立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究は医療施設及び専門看護師(以下、CNS)と研究―臨床の連携のシステムを構築し、『家族看護エンパワーメントガイドライン』の臨床への導入と看護介入の評価の検証を行うことを目的として行った。CNSは家族の問題を瞬時に判断し、情緒的支援を行いながら、家族の意思決定の支援や日常生活・セルフケアの強化、対処行動や対処能力の強化等の介入を融合しながら実践していた。介入によって家族の生活にも好循環が生まれていた。さらにCNSは、他の看護師や病棟全体の変化をもたらしていた。また一般看護師の本ガイドラインに沿った家族看護実践の実態として家族行動力を強化していく項目の実践度が高いことが見出された。
著者
寺田 和憲 岩瀬 寛 伊藤 昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.95, no.1, pp.117-127, 2012-01-01
被引用文献数
2

哲学者Dennettは人間が他者の振舞いを理解し予測するために意図,設計,物理の三つのスタンスを使い分けているとし,哲学的論考によってその妥当性を示した.しかし,人間が本当にそのようなスタンスを使い分けているかどうかは定かではなく心理学的研究によってその存在が証明されているわけではない.そこで,本研究では,スタンスを科学的に定義し,実際に振舞い理解において用いられているかどうかを検証するために三つの心理実験を行った.まず,Dennettのスタンスをアニメーション化し,アニメーションに対する被験者の印象記述を分析することで,振舞い理解のための四つの言語的概念カテゴリーを明らかにした.次に,60個の様々な対象の振舞いを参照基準として用いることで,四つのうち三つの言語的概念カテゴリーがDennettのスタンスと近いものであることが分かった.しかし,Dennettの主張のような原理帰属による理解がなされているという直接的証拠は得られなかった.議論から,実際の振舞い理解においては振舞いの性質が注目され,意図,決定,受動,複雑の四つの概念的カテゴリー化が行われていると結論づけた.
著者
藤澤 政紀 岩瀬 直樹 寺田 信幸
出版者
明海大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

視覚刺激と重心動揺に対する姿勢制御との間におけるフィードバックループの研究がなされている.しかし,咬筋の収縮が姿勢制御におよぼす影響についてはあまり知られていない.本研究では,重心動揺に影響を与える3D動画を用い,軽度の咬みしめと下顎安静位という下顎位の違いが重心動揺に及ぼす影響について検討した.被験者は顎関節症のない5名の男性とし,左右の咬筋,前脛骨筋,腓腹筋に電極を貼付し,バーチャル空間内の重心動揺計に立たせた.そして,被験者には軽度の咬みしめとして,最大咬合力の10%MVCを維持する練習をさせた.下顎安静位は上下の歯の無接触状態を指示した,その後ジェットコースターの3D動画を80秒間観賞させ,明らかに姿勢が変化した時間帯の筋電図と重心動揺のデータを分析対象区間とした.その結果,右側の腓腹筋以外は筋電値は下顎安静位よりも軽度の咬みしめ時の方が有意に高く,下顎安静位よりも軽度の咬みしめ時の方が,重心動揺は有意に安定することが確認できた.以上により,上下の歯の接触は姿勢の安定化に影響を与えると考えられた.
著者
籠田 勝基 岩瀬 俊男 小島 敏之 新山 雅美 波岡 茂郎
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獸醫學雜誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.131-138, 1979-04-25

非タンパク態窒素化合物の豚発育に及ぼす効果を知るために, クエン酸2アンモニウム(DAC)を用いて豚の飼養試験を実施した. 給与飼料は厳しい低タンパクの条件のもとで, 必須アミノ酸はNRC標準の要求量を満たすように添加し, 非必須アミノ酸が窒素の制限因子となるように設計された. すなわち, 1) 粗タンパク(Cp)含量6.4%, 非必須アミノ酸制限(基礎飼料区). 2) 基礎飼料+DAC 3.6%添加(DAC区). 3) DAC区とCPを等しくしたDAC無添加区(Positive Control, PC区)である. 消化エネルギーは各区とも3.3kcal/gとした. 平均体重22.5kgのsecondary SPF豚12頭を4群に分け, それぞれ単飼ケージに収容し, 1日2回の制限給餌で28日間飼養した. 日増体重および飼料要求率の測定とともに窒素代謝試験とHt, TP, BUNおよび血中アンモニアを測定した. DAC区の平均日増体重は508gで基礎飼料区の426gおよびPC区の455gより有意に高い値を示した(P<0.05とp<0.10). 飼料要求率は基礎飼料区3.14, DAC区2.86およびPC区2.94で基礎飼料区が他の区より高い傾向を示した. Ht, TPおよび血中アンモニアは何れの区でも正常範囲内にあり, 臨床所見からもアンモニア中毒は認められなかった. 以上の成績から, 非必須アミノ酸を制限因子とした飼養条件下ではDACが豚の発育に利用されることが明らかとなった.
著者
佐伯 修 佐久間 一浩 大本 亨 岩瀬 則夫 小林 真人 山本 稔 安藤 良文 高山 晴子 高瀬 将道 山本 卓宏 高田 敏恵 奥間 智弘
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

多様体間の可微分写像に現れる特異点を大域的観点から研究し,その特異点と多様体の微分位相幾何学的性質について種々の新しい知見を得た.たとえば,多くの位相的4次元多様体の上には無数の可微分構造があることが知られているが,そのうちで特異点が簡単な写像を許容する可微分構造は一意的であることが示された.またそうした大域的研究が特異点の局所的研究に役立つ例も発見した.こうして,写像の特異点や特異ファイバーと,多様体や写像の同境類の間の深い関係を明らかにし,多くの具体的成果を得た.
著者
瀧口 正樹 岩瀬 克郎 松本 絵里子 有田 恵美子 大平 綾乃 玉井 恵子 平良 暁子
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

マウスは昼夜サイクルの暗期に活動・摂食し,明期に休眠・絶食する。通常,絶食期後半にはグルコースが不足し糖新生系酵素遺伝子が活性化されるが,このリズムは栄養条件により変動する。今回,この変動に随伴するコルチコステロン,グルカゴン,インスリン等の液性因子の変化を長期絶食,高脂肪食,炭水化物/タンパク質比各種食条件下において明らかにした。また,恒明条件下での概日行動リズム周期の延長を示した遺伝子標的破壊マウスは,暗期後半の光パルス照射による行動開始位相前進が亢進傾向を示し,また暗期始点6時間前方変位後の行動開始位相の再同調に要する日数に短縮傾向を示し,日周行動リズムの光刺激応答性の亢進が示唆された。
著者
川合 將義 渡辺 精一 粉川 博之 川崎 亮 長谷川 晃 栗下 裕明 菊地 賢司 義家 敏正 神山 崇 原 信義 山村 力 二川 正敏 深堀 智生 斎藤 滋 前川 克廣 伊藤 高啓 後藤 琢也 佐藤 紘一 橋本 敏 寺澤 倫孝 渡辺 幸信 徐 超男 石野 栞 柴山 環樹 坂口 紀史 島川 聡司 直江 崇 岩瀬 宏 兼子 佳久 岸田 逸平 竹中 信幸 仲井 清眞
出版者
大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2007

高エネルギー高強度陽子ビーム場の材料は、強烈な熱衝撃や放射線によって損傷を受ける。衝撃損傷過程と影響を実験的に調べ、その緩和法を導いた。また放射線損傷を理論的に評価するコードを開発した。さらに、損傷に強い材料として従来の材料に比べて強度の4倍高く室温で延性を持つタングステン材と耐食性が4倍高いステンレス鋼を開発した。衝撃実験における応力発光材を用いた定量的な方法を考案し、実用化の目処を得た。
著者
鴻野 英明 岩瀬 照雄 飯野 俊幸 宇野 武男
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.24, no.19, pp.37-41, 2000-02-25

ハイビジョン放送ならではの迫力ある映像と音声で大自然の驚異や大景観を画面から体感してもらう生中継シリーズ。昨年5月22日、23日の2日間、世界最大の峡谷・グランドキャニオンから、5月30日は300mを越える巨岩が立ち並ぶモニュメントバレーから生中継を実施した。富士山が17個も入ってしまう広大なエリアのグランドキャニオンからの中継は峡谷の崖上にある展望地「デザートビュー」をメインポジションとし出先現場を3ヵ所設け生中継を実施した。
著者
岩瀬 真生 石井 良平 高橋 秀俊 武田 雅俊 橋本 亮太 橋本 亮太
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

統合失調症を初めとする精神疾患に対して経頭蓋磁気刺激治療を行い、近赤外分光法を用いて治療中の血流同時測定を行ったところ、治療中に血流変化がみられることが観察されたが、何人かの被験者では磁気刺激による刺激のアーチファクトが測定に混入することが判明した。近赤外分光法により課題施行中の血流変化により、健常者と疾患群の判別解析が可能なことが明らかになり、磁気刺激治療への反応性予測に応用できる可能性がある。
著者
岩瀬 正則 長谷川 将克
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

木質系バイオマスあるいは廃プラスチックと酸化鉄を混合・圧縮し、これを流量1000cc/minのアルゴン気流下、高周波誘導加熱炉内にてモリプデンサセプターを用いて1400〜1800℃の高温に加熱したマグネシアるつぼ内へ投入して、急熱した。なお[Pt-20Rh]-[Pt-40Rh]熱電対により温度を測定した。発生するガスは、これを捕集してガスクロマトグラフィーによりCO,CO2,CH4,H2を定量し、水蒸気発生量は重量測定によって求めた。いっぽう凝縮相は炭素、酸素、鉄をLECO炭素、酸素分析装置あるいは化学分析により定量した。以上より反応生成物の化学種、存在比、分圧比等を求めた。その結果、上記の条件下では、気相中の主成分は水素と一酸化炭素であり、炭酸ガスならびにメタンはほとんど生成しないこと、および凝縮相には金属鉄が生成することを明らかにした。以上の実験結果を不均一系熱力学を用いて解析し、気相と金属鉄については、ほぼ熱力学平衡が成立すること、および金属鉄中の炭素に関しては、生成する固体炭素の結晶性に依存し平衡には到達する場合と相でない場合があることを見出した。すなわち、木質系バイオマスでは、鉄中への浸炭が非常に迅速に進行するが、プラスチックでは、浸炭が遅れることを見出した。これらの結果を総合し、炭酸ガスおよびメタンを生成させず、一酸化炭素と水素を副産物として得ることのできる製鉄法の基礎学理を確立することができた。上記の目的を達成するための具体的条件をまとめれば以下のようである。1.混合圧縮体を急熱することが必要。2.温度は高温ほど望ましい。3.圧縮体中のC/Oモル比を1.1以上にする。