著者
工藤 値英子
出版者
岡山大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011

一般市中病院に肺炎のため入院した患者を対象として,肺炎と歯周病との関連性について統計学的に検討した。歯周病が重度であるほど肺炎に罹患しやすく,特に,誤嚥性肺炎になりやすい可能性があることが示唆された。これまでに私が参加した研究から,歯周病細菌感染度検査である病歯周病細菌に対する血中IgG抗体価が,歯周病重症度と有意に正の相関があることが分かっている。従って,この歯周病細菌に対する血中IgG抗体価による細菌学的評価が肺炎患者の早期スクリーニング検査に有効かもしれない。
著者
田村 正秀 三好 正浩 工藤 伸一 吉澄 志麿 伊木 繁雄 沢田 春美
出版者
北海道立衛生研究所
巻号頁・発行日
2002-11-29

北海道では、道内の各保健所を窓口とするHIV抗体検査について、道立衛生研究所が週一回まとめて検査を実施している。検査結果の告知は、検体の送付及び確認検査に要する日数を考慮して採決の2週間後に行っているが、検査依頼者にとっては待機日数が長く心理的負担が大きい。そこで、簡便かつ短時間で血液中におけるHIV抗体の有無が判定できるイムノクロマトグラフィー法を応用したHIV抗体迅速診断キットが、即日告知をふまえた検査手法として保健所への導入が可能であるかを検討し、その結果を報告した。
著者
水谷 政美 山本 英樹 工藤 哲三
出版者
宮崎県工業技術センター
雑誌
研究報告 = Report of Miyazaki Prefecture Industrial Technology Center & Miyazaki Prefectural Food & R&D Center (ISSN:13455974)
巻号頁・発行日
no.52, pp.85-87, 2009-01 (Released:2011-03-05)

芋焼酎には、麦焼酎や米焼酎と比較して多くのメタノールが含まれていた。メタノールは、もろみ中でエタノールと同様に時間とともに増加し、蒸留においてもエタノールと同様の留出挙動を示し、分離除去することは困難であると考えられた。そこで、酵母添加前の芋焼酎一次もろみを加熱処理したところ、エタノール収率や香気成分量等に影響せずにメタノール生成量を削減できると考えられた。
著者
小野 博 穂屋 下茂 田中 周一 工藤 俊郎 加藤 良徳
出版者
福岡大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

多くの教員は学生のコミュニケーション能力を感覚的に把握しているが、数値化された測定方法が共通化されていないため、測定方法を開発した。学習に際し大学生に求められるコミュニケーション能力の構成要素は、(1)発信力、(2)受信力、(3)初対面積極性、(4)学習積極性の4要素が重要だと考えた。約6、000名の学生に質問紙調査を実施した(1)質問紙の評価、(2)教員の面接による評価、(3)客観的な日本語力調査を実施し、学生のコミュニケーション能力と基礎学力等の検討を行い、教員の感覚と一致する測定方法を開発した。
著者
工藤 浩二
巻号頁・発行日
2013

筑波大学博士 (カウンセリング科学) 学位論文・平成25年3月25日授与 (甲第6552号)
著者
柳原 英孝 河上 雅範 工藤 峰一 外山 淳 新保 勝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.83, no.5, pp.1266-1273, 2000-05-20
被引用文献数
4

画像を低周波成分と高周波成分の二つの成分に分離し, 各成分を別々に符号化する2チャネル符号化において, 低周波成分の符号化にスプライン曲面を用いる手法を提案する.本手法では, 原画像から抽出した標本点をもとに, スプライン曲面を用いて原画像を近似することにより, 少ないビット数で滑らかな低周波成分を得る.高周波成分は原画像と低周波成分との差分を離散コサイン変換符号化を用いて符号化する.実験により, 本手法が従来の多チャネル符号化方式やJPEG方式と比較して, より高品位な再生画像を得ることができることを示す.
著者
副島 雄児 田尾 周一郎 平井 康丸 金山 素平 木村 俊道 堀 優子 井川 友利子 大村 武史 宮嶋 舞美 工藤 絵理子
出版者
九州大学附属図書館
雑誌
九州大学附属図書館研究開発室年報 (ISSN:18813542)
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.34-43, 2013-09

九州大学の全学教育科目「コアセミナー」は,各学部が必要とする初年次教育の実施を目的として設定され,学部ごとに特徴的な内容と方法を取り入れたセミナーが実施されている.今回,特色ある試験的な取り組みとして,九州大学附属図書館との連携によって,コアセミナーへのビブリオバトルの導入を行った.受講学生へのアンケート調査の結果から,「読む」,「伝える」,「聴く」などのスキルアップについての成果,「関心の広がり」,「コミュニケーション力の増加」,「人に対する興味・関心の深まり」などの内面的な側面に対する成果などを見てとることができるなど,初年次教育の教材としての有効性を確認することができた.今回の取り組みは,学部担当教員と附属図書館職員との教職連携による教育現場での実践例として,今後の教育改善や教育開発研究に参考となることが期待される.
著者
工藤 力男
出版者
日本語学会
雑誌
國語學 (ISSN:04913337)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.56-58, 2001-03-31
著者
甲谷 繁 宮部 豪人 吉岡 英斗 工藤 昭彦
出版者
兵庫医療大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、ナノ細孔構造を有する光触媒を創製し、通常の熱反応では起こり得ない新規な化学反応を光で誘起することを目指した。まず、メソポーラス型タンタル酸光触媒(m-Ta2O5)を調製し、二酸化炭素とエタノールから乳酸への一段階合成を試みた。しかし、疎水性の二酸化炭素はm-Ta2O5の親水性ナノ細孔内へ吸着されにくく、反応効率は向上しないという問題点が判明した。そこで、既報に従ってメソポーラスシリカ表面の一部をフッ素化して疎水性を持たせたナノ細孔構造体に酸化チタンを担持した光触媒を作成した。これについてUV照射下でOHラジカル発生能を検討したところ、優れた光触媒能を有することが明らかとなった。
著者
小森 貞男 副島 淳一 工藤 和典 京谷 英壽 阿部 和幸 古藤田 信博 小松 宏光 伊藤 祐司 別所 英男
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.880-889, 1998-11-15
参考文献数
16
被引用文献数
4 2

前報で設定した各S遺伝子型に対応した品種・系統を利用して,栽培品種を中心により広範に品種・系統のS遺伝子型の解析を試みた.その結果15種類のS遺伝子型のうち(S_Jb, S_Je)および(S_Je, S_Jd)型を除く13種類で品種との対応が以下のように明らかになった.下線を付したものが,今回新たにS遺伝子型が判明した品種・系統である.[table]
著者
板垣 達也 松本 哲也 竹内 義則 工藤 博章 大西 昇
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.472, pp.13-18, 2012-03-02
参考文献数
4

本研究では車外の警告音を認識してドライバーに伝えるシステムを提案する.システムは警告音の倍音構造の存在を示す倍音らしさという特徴量を用いて基本周波数の推定を行う.そして基本周波数の推定値を用いて音を識別(クラクション,救急車,消防車,パトカー)する.クラクションとサイレン音を予め録音し,それらを単独あるいは合成した音を入力して実験した.SNR0dBの環境において,クラクションと救急車(高音),消防車とパトカー(一定)において約80%以上の正解率で基本周波数を推定できることを示した.また,屋外を実際に走行している救急車のサイレン音を録音した信号でも実験を行い,ドップラー効果によって基本周波数が変化しても,推定可能であることを示した.
著者
佐藤 達雄 塩原 由紀江 大森 明文 芳野 未央子 久芳 慶子 高田 圭太 池田 由紀 元木 悟 小倉 秀一 工藤 光夫
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.303-307, 2009-07-15
参考文献数
13

黒色の液状マルチ資材が地温ならびにコマツナの生育,収量に及ぼす影響を明らかにするため,処理量を1,0.5,0.25 L・m<sup>−2</sup>区および無処理区の4水準3反復,播種日を2007年9月21日,10月5日,10月20日および2008年1月22日の4水準として組み合わせ,栽培試験を行った.その結果,液状マルチ資材は,散布量に関わらず無処理に比較して増収することが明らかになった.地下5 cmの温度を解析したところ,液状マルチ散布により最高地温は上昇するが,9月21日播種を除き最低地温は低下した.この現象はコマツナの生育初期に顕著であったが,生育に伴って,その差は小さくなった.播種後10日間の毎正時積算地温に有意な差は認められなかった.地温の日較差の増大はコマツナの増収に寄与した可能性が考えられた.<br>
著者
甲本 亮太 工藤 裕紀 高津 哲也
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.615-630, 2011-09-20 (Released:2012-12-27)
参考文献数
45

秋田県沿岸におけるハタハタ仔稚魚の水深別分布と摂餌生態を調べるため,2009年2-5月に仔稚魚の分布密度と食物組成および餌サイズ組成を調査した。仔稚魚は水温7.3-12.2°Cの底層に分布し,水深0.5-5 m の産卵場から個体発生的に水深60 m 以深に移動した。また稚魚は,水温13.2°C以上の底層には分布しなかった。ハタハタの孵化仔魚は脊索長が約12 mm あり,他の海産魚類の仔魚に比べて口器および形態が発達した段階で孵化していた。体長12-30 mm の仔魚の餌は浮遊性あるいは底生性のカイアシ類コペポダイトが高い割合を占め,40 mm 以上ではアミ類が優占した。コブヒゲハマアミはハタハタ稚魚の成育場に同期的に出現し,他の浮遊性あるいは底生性の甲殻類に比べて大型であることから,稚魚の重要な餌生物の一つであると考えられた。
著者
乗木 新一郎 海老原 真弓 工藤 純子
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.205-217, 2000-07-05
被引用文献数
2

1995年12月から1996年12月の一年間, 東京湾湾口部の水深890mの790m層で時間分画式セジメントトラップを用いて沈降粒子を集めた。全粒子束は5-65g m~-2day~-1であった。粒子中の全二酸化ケイ素, アルミニウムそしてマンガンの濃度は, それぞれ, 47-62%, 4.4-7.3%, 800-1400ppmであった。春季から秋季にかけて, 陸源粒子束と生物起源二酸化ケイ素粒子束が増大したことによる全粒子束の極大が, 5回観測された。その時, 丁度東京湾上を台風または低気圧が通過していた。二つのことが考えられる。一つは, 表層堆積物の舞い上がりによる粒子の再移動であり, もう一つは, 台風の通過によって成層化が崩れて栄養塩の豊富な亜表層の海水が表面に出てきて, その後の日照時間の増加によってプランクトン増殖が促進されたことによる一時的な生物活動の増大である。また, 東京湾中央の表層堆積物には正のガドリニウム異常があったが, 沈降粒子には異常が見られなかった。このことから, 粒子が東京湾湾口の海底斜面に沿って外洋へ移動する経路があることを明らかにした。
著者
山本 達之 山本 直之 安藤 正浩 秋吉 英雄 伊村 智 工藤 栄
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

砕氷艦しらせが,H24,25年度の2か年連続して接岸に失敗したために,南極昭和基地周辺でのリアルタイム分光分析の実施を断念せざるを得なかった。このため,夏隊期間中の研究計画のうち,比較的遂行が容易な研究計画は実施されたが,本研究計画遂行の前提となるヘリコプターが,物資輸送に専念することとなったためである。そこで,生体固体の採取を断念して,すでに確保されていた死亡個体解剖学的研究を中心に計画を変更し,アデリーペンギン眼のガングリオン細胞分布の様子と種間差に関する基礎的データを得ることができた。
著者
工藤 憲一 猿渡 康文
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2010年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.83, 2010 (Released:2010-11-15)

EverDay Low Price (EDLP) 政策の普及や,公正取引委員会による排除措置命令等に伴い,コンビニエンスストア (CVS) の価格政策に対する疑問も呈されている。 本研究では,CVSの価格政策をEDCP (EveryDay Convenient Price) として再定義し,そこに含意される経済合理性を再認識することを目的とする。 16店舗のCVSとスーパーマーケットを対象にフィールド調査を行って時間価値を計測し,加工食品の価格に対して線形重回帰分析を試行した。 EDCPの価値は,EDLPの価値に時間価値を加えた一般化価値として理解しうる。CVSが提供する最大の時間価値は新商品の訴求による品揃えの新鮮さであり,長時間営業や立地利便性による時間価値は優位性を失う可能性もある。また,消費期限までの残時間は時間価値として有意ではなく,経済合理性の観点からは,CVSの見切り販売は必ずしも支持されない。