著者
伊東 明彦 小林 由美子 杉原 正泰
出版者
日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.5-10, 1989-02-20
被引用文献数
1

The significance of depth of score, the kinds of binders and granules for compression on dividing of scored tablets was investigated. Scored tablets with the rate of depth of score per thickness varying with 10, 20 and 30% were prepared using hydroxypropylcellulose (HPC), potato starch, acacia and gelatin as binder and sieved granules in three particle sizes and no sieved granules as granules for compression. Dividing strength of the scored tablets decreased with an increase in depth of score and was affected by the kinds of binders. Weight variation of the divided tablets was the smallest on the tablet of 30% depth of score prepared from sieved granules irrespective of the kinds of binders and physical characteristics of granules. However, when the rate of depth was lower than 20%, the weight variation of the divided tablets was affected by the kinds of binders and physical characteristics of the granules. With 20% depth of score, tablets using potato starch and gelatin as binder showed little weight variation. In case of the 10%, tablets using potato starch and granules of 16-32 mesh showed better results. Tablets prepared with non-sieved granules showed effect of particle size distribution of granules on weight variation of divided tablets even in the case of the 30% depth.
著者
松久保 隆 杉原 直樹 須山 祐之 古賀 寛
出版者
東京歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、学齢期(学校歯科保健)における食育の推進に口腔に関連した要因がどのように関連しているかを検討することを目的とした。また、医師会が行った生活習慣病リスクに口腔に関連した要因がどのように関連しているかについても検討し、次の結果をえた。(1)う蝕有病に関連する要因は、朝食の欠食であり、歯肉炎の有無(口腔清掃状態と関係する、ついでう蝕原因菌であるS. mutansとLactobacilliのレベル、歯列不正、就寝前の飲食などであった。(2)生活習慣病のリスクは、運動が嫌い、朝食の欠食、S. mutansレベル(10^5以上)であった。S. mutansレベルが関連しているのは、食生活の乱れを示していると考えらた。(3)小学校4、5年生の食べられる食品の多さに関連する要因(食品受容応答)は、保健行動に関連する知識(生活習慣病の知識、朝食(欠食)、フッ化物配合歯磨剤を使用、歯科医院での歯口清掃指導の有無)や習慣と口腔内の機能的な状態である唾液分泌速度や咬合状態が関連していた。検討したすべての項目で朝食の欠食が強く関連する要因であることが示された。これは規則的な食習慣は、う蝕のみならず、生活習慣病のリスクを大きく下げることを示唆するもので、学校保健活動における食育の重要性を示すものと考えられた。
著者
藤木 篤 杉原 桂太
出版者
名古屋工業大学技術倫理研究会
雑誌
技術倫理研究 (ISSN:13494805)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.23-71, 2010

本稿では、日米両国における工学倫理の教科書の変遷過程を概観し、その後のわが国に適した教科書を作成する上での課題について述べる。アメリカにおける近年の出版動向を確認すると、従来アメリカ式の工学倫理の特徴とされたプロフェッショナリズムはさらに強調され、同じく特徴として挙げられてきた個人主義的傾向は勢いを弱めつつあることが明らかになる。一方わが国の教科書は、アメリカに強く影響を受けているにもかかわらず、上記の点、すなわちプロフェッショナリズムを前提とする社会契約モデルを採用するか否か、また個人主義的傾向をとるか否かについて、執筆者ごとのスタンスの違いが表れるため、未だ標準化という方向へ向かっていない。こうした状況は、工学倫理導入当初からわが国において議論され続けてきた問題、すなわち「専門職概念をどのように受容するべきか」という問題へと帰着する。つまり、わが国で技術者が置かれている実際の立場と、社会契約モデルが前提とする技術者像の間に乖離があるために、両者の間に齟齬が生じ、結果的にこのような複雑な状況を生み出しているのである。したがって、われわれは今後、技術者の社会的地位とその責任について議論を行う必要がある。日本に適した工学倫理の教科書を作成するためには、我々はあらためてこの問題に向き合わねばならない。
著者
柴田 博 杉澤 秀博 杉原 陽子 黒澤 昌子
出版者
桜美林大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2004

1.既存のパネルデータの解析と公表生涯現役の意義と生涯現役の条件の解明という視点から、パネルデータを再解析した。具体的には、ボランティアや介護などの無償労働が高齢者に与える影響、無償労働の継続に関連する要因については杉原が、就労継続、中断、引退が高齢者の心身の健康、家庭生活、地域生活に与える影響については杉澤が分析した。2.第4回パネル調査の実施とデータベースの作成平成17年10月に第4回パネル調査を実施した。これまでの調査の中で強硬な拒否を示した人を除く対象者に対して調査を実施した。今回のパネル調査から、対象者の高齢化により健康上の理由で未回収になる可能性が高くなることを想定し、健康上の理由で調査に応じられない人に対しては、家族など対象者の状態をよく知っている人からの「代行調査」を実施した。さらに、回収率を維持するために、第4回パネル調査の未回収者のうち、不在・体調不良などの理由で未回収であった者に対しては、平成18年1月に追跡調査を実施した。以上の結果、本人回答による回収数は2,603、代行調査の回収数は65、代行調査を加えた回収数は2,668となった。回収率(代行をくわえた場合)は第1回パネル調査の完了者対比では67.1%であった。3.4回のパネルデータの解析(1)就労、ボランティア、家事・介護などのプロダクティブな活動が心身の健康に与える影響について、その因果メカニズムも含めて解析した。(2)ボランティア活動や奉仕活動の維持・促進要因を階層、地域、就労などとの関連で解明した。(3)就労に関しては、定年後の再就業の要因を、就労推進策、階層、職業観、経済、健康の面から多角的に検討するとともに、定年後の就業の質について定年前と比較することで解明した。(4)失業、定年退職が心身の健康に与える影響について解明した。
著者
石川 由香里 杉原 名穂子 喜多 加実代 中西 祐子
出版者
活水女子大学
雑誌
活水論文集. 健康生活学部・生活学科編 (ISSN:13482572)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.79-107, 2004-03-31

The purpose of this study is to clarify the effects of parenting during child socialization on the following three points. First, describing the transformation of parents' educational awareness and their behavior toward their children as the child grows. Second, whether parents' educational awareness varies according to locality. Third, how gender problems occur. In this paper, we report in four parts : parents-child relationship, parents' educational behavior, parents' thinking of desirous character for their child's future, and parents' educational experience. We relate these themes with children's degree, their locality and gender. Concerning gender, we analyze differences in parents' educational consciousness or educational behavior according to the child's sex. Further, we show that the mother's consciousness of gender is itself prescribed by her social class and educational qualifications, moreover there are correlations between the mother's educational career and her type of work. In different social classes, if people show variation in their awareness of children's education, whether it will be connected to the reproduction of social class.
著者
栗山 満美子 中尾 心人 木下 亮輔 清利 紘子 杉原 雅大 武田 典久 深井 美樹 山田 和佳 北島 聖晃 露木 琢司 村松 秀樹
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.72, no.4, pp.307-313, 2023 (Released:2023-12-22)
参考文献数
13

〔背景と目的〕呼吸器診療において,胸水を用いたセルブロック(Cell Block;CB)は頻用されている。一方で気管支鏡検査において鉗子・ブラシ洗浄液を用いたCBが病理診断に有用であったという報告は少なく,この有用性を明らかにするために後方視的に症例検討を行なった。 〔対象と方法〕2016年6月から2021年5月の間に当院で気管支鏡検査時に,鉗子・ブラシ洗浄液を用いたCBを作成した症例を検討対象とし,これにより追加情報が得られた症例について詳細な検討を行なった。 〔結果〕対象期間中に鉗子・ブラシ洗浄液を用いたCBを作成したのは138例であった。このうち102例でEBUS-GSを用いていた。最終診断は肺癌114例,感染症10例,転移性肺腫瘍8例,リンパ増殖性疾患2例,サルコイドーシス1例,器質化肺炎1例であった。CBにより追加情報が得られたのは13例で,すべて悪性腫瘍の症例であった。 〔結論〕気管支鏡検査における鉗子・ブラシ洗浄液を用いたCBは一部の症例において病理診断に有用である。
著者
椿 俊和 小澁 達郎 松田 秀一 岩崎 郁美 杉原 雄三 赤澤 晃 小幡 俊彦 飯倉 洋治
出版者
THE JAPANESE SOCIETY OF PEDIATRIC ALLERGY AND CLINICAL IMMUNOLOGY
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.124-133, 1993-08-25 (Released:2010-04-30)
参考文献数
26

気管支喘息児の家庭における空気清浄機の効果について検討を行った. 対象は, 国立小児病院アレルギー科に通院中の5~13歳の中等症以上の気管支喘息児17名で, これを空気清浄機にフィルターを装着した群12名と装着していない群5名の2群に分けて検討した. 第一製薬社製ベルフロースーパーを使用し, 観察期間・使用期間・観察期間の3つの期間に分けて, 臨床症状および呼吸機能の変化を朝, 昼, 夜に分けて評価した. 結果は, フィルター装着群では呼吸困難・疾・鼻水・睡眠障害に有意な改善が認められた (p<0.05). 喘息に関しては夜間に有意な改善が認められた (p<0.05). しかし, フィルター未装着群では改善はみられなかった. また, 呼吸機能に関しては有意な上昇は認められなかった.以上より, 空気清浄機は気管支喘息児の治療に有効な一手段であり, 症状改善に有用と思われた.
著者
髙橋 健一郎 本間 哲 鈴木 恵子 加藤 文代 杉原 茂孝
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.87, no.Extra1, pp.E118-E124, 2017-05-31 (Released:2017-07-31)
参考文献数
30

We present a case of Kawasaki disease (KD) complicated by clinically mild encephalitis/encephalopathy with a reversible splenial lesion (MERS). A 2-year-old boy was brought to the emergency outpatient unit because of recurrent convulsions. He had experienced two episodes of KD at the age of 1 year. Both episodes had been treated with high dose intravenous immunoglobulin therapy (IVIG; 2 g/kg/day) and the patient had recovered from both episodes without any sequelae. He was diagnosed as having KD based on the presence of 5 out of 6 criteria. After hospitalization, the patient exhibited a persistent disturbance of consciousness and was diagnosed as having MERS based on the presence of enhanced signals in the splenium of the corpus callosum on the 3rd day of illness. Initial treatment with IVIG plus pulsed methylprednisolone (30 mg/kg/day×3 days) for MERS was started. However, a high fever recurred on the 7th day. Additional treatment with IVIG plus intravenous prednisolone (2 mg/kg/day) was started on the 8th day. The patient's body temperature normalized on the 9th day and maintenance therapy with prednisolone was continued until the 28th day. Despite some risk factors for coronary artery lesion, the patient was discharged without any sequelae because of twice IVIG and aggressive steroid therapy including steroid pulse therapy.
著者
杉原 毅彦 沖山 奈緒子 渡部 直人 鈴木 美穂子 宮坂 信之 上阪 等
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会総会抄録集 第36回日本臨床免疫学会総会抄録集 (ISSN:18803296)
巻号頁・発行日
pp.160, 2008 (Released:2008-10-06)

【目的】我々は、新規多発性筋炎(PM)モデルマウスであるC蛋白誘導筋炎(CIM)を確立し、IL-1欠損マウスでは筋炎の発症が抑制されることを示した。そこで、IL-1がPMの治療標的分子として有用であることを検討する。【方法】組換えヒト骨格筋C蛋白フラグメントをC57BL/6マウスに1回免疫し、CIMを誘導した。CIM筋肉中におけるIL-1の発現をリアルタイムPCR法と免疫染色法により検討した。IL-1レセプターアンタゴニスト (IL-1Ra)及び抗IL-1レセプター抗体 (IL-1RAb)で筋炎に対する治療効果を検討した。CIMマウスリンパ球のフラグメントに対する反応性を、フラグメントをパルスした抗原提示細胞で刺激した時の3Hサイミジン取り込みを測定して検討した。【結果】IL-1は免疫して7日目の発症早期からCIM筋肉中で発現が認められた。IL-1Raを免疫と同時に投与したところ、発症抑制効果を認めた。免疫して7日目からIL-1Ra及びIL-1RAbを投与したところ、両者とも用量依存性に組織学的スコアの改善を認めた。IL-1RAbのほうが、より少ない投与量、投与回数で治療効果を得られた。その治療効果の機序についてT細胞の増殖反応を検討したところ、抗原特異的T細胞のプライミングの阻害ではなかった。【結論】今後、IL-1を標的とした治療はPMの新規治療法として期待される。
著者
澤田 美雪 兼松 健也 鈴木 紫帆 増田 友紀 中村 文子 杉原 匡美 吉井 秀徳
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.325-330, 2023-07-25 (Released:2023-07-25)
参考文献数
21

「糖尿病教室」は,患者治療の一環として実施される生活指導の場である。しかし,通院は時間的・身体的な負担が大きく,続かないことも経験される。そこで糖尿病教室の受講状況とヘモグロビンA1c(HbA1c)の関連を後方視的に解析し,有効かつ実践的な糖尿病療養指導のあり方を検証した。対象は2013年から2021年までに当センター糖尿病・内分泌内科主催の糖尿病教室を受講し,HbA1cを測定し得た339名である。患者年齢の中央値は66歳,男性が57.2%である。糖尿病教室では医師,理学療法士,管理栄養士,薬剤師,看護師,臨床検査技師の講義を受講する。初回受講と最終受講の前後1ヶ月内にHbA1c(NGSP)をHLC-723G11(東ソー)で測定した。受講前後のHbA1cの変動は,悪化28名(8.2%),不変120名(35.4%),改善104名(30.7%),著効87名(25.7%)であった。著効例は,男性・理学療法受講者で有意であった。HbA1c値8.0%以上の群では,男性・3回以上受講・理学療法受講者で有意に著効した。看護師/臨床検査技師受講者の著効率も高かった。糖尿病患者におけるHbA1cの改善は,受講回数が多いこと,理学療法の受講が有効であり,糖尿病教室の成果が示された。糖尿病は,多職種がチームとして取り組み,患者を支えることが重要である。
著者
藤原 佳典 杉原 陽子 新開 省二
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.293-307, 2005 (Released:2014-08-06)
参考文献数
77
被引用文献数
10

急速に少子高齢化が進むわが国においては高齢者の社会活動をいかにして,社会全体の活性化につなげるかが問われている。高齢者ボランティアの活用はその方策の一つとして注目されているが,わが国において高齢者ボランティアと心身の健康に関する研究は緒についたばかりである。 本研究では,すでに30年以上も前からボランティア活動への参加が健康に及ぼす効果について研究がなされてきた北米における研究を概観することにより,以下の点が明らかになった。①高齢者のボランティア活動は高齢者自身の心理的な健康度を高める。②ボランティア活動は死亡や障害の発生率の抑制といった身体的健康を高める効果が示されているが,心理的効果に比べて先行研究の数が乏しい。③性や人種,健康状態,社会経済状態,社会的交流の多寡等によってボランティア活動の効果が異なる可能性がある。身体的な健康に対しては高年齢の者ほど効果は強いが,社会的交流の活発な者,不活発な者のいずれが,より強い効果を得やすいかは議論が分かれる。④ボランティア活動の内容による心身の健康への効果の相違を分析した研究は数少ない。⑤心身の健康に最も好影響を及ぼす量的水準は,概ね活動時間が年間40~100時間程度とするものが多いが,必ずしも一致せず,現時点で時間やグループ数についての至適水準を示すことは難しい。⑥ボランティア活動に参加すると心理的,身体的および社会的要因が改善することにより心身の健康度を高めると考えられてきたが,これらの要因の媒介効果は比較的弱く,メカニズムに関しては未解明の点が残されている。 以上を踏まえ,わが国の地域保健事業のプログラムの一つとして高齢者ボランティアの活用を考慮した場合に,まず優先されるべき研究課題は高齢者の健康維持・向上に望ましいボランティア活動の内容,従事時間や所属グループ数の探索であろう。一方,ボランティア参加者はもともと健康度が高い可能性があるので,今後は長期間の追跡や介入研究によるエビデンスを蓄積する必要があろう。 地域保健事業への導入を検討する際には,地域活動に関心が薄いとされる層の健康づくりの方策にもつながる可能性があるが,これらの層がボランティア活動へ参加・継続しやすくするためにはできる限り低年齢で,生活機能が高いうちから,ボランティア活動を啓発する機会を提供していくことが,望ましいと言えよう。
著者
杉原 茂雄 佐藤 裕一 千葉 尚 三野 正幸
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 2006年 日本液晶学会討論会 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
pp.90, 2006 (Released:2008-03-13)

液晶セルに4つの信号を印加することにより円形の絞りを作ることができる。この絞りは液晶の透過率-電圧特性からなだらかな透過率分布を持ったものとなる。これを用いて点像を撮影した場合,高い空間周波数までコントラストが高く,位相の反転のない像が得られることが光学的伝達関数の計算から明らかになった。この液晶絞りをカメラレンズの前に置いて実景を撮影したところ,期待した効果が得られ,さらにこの透過率分布をなだらかにするセル構造を検討した。
著者
名和 一成 杉原 光彦 村田 泰章 風間 卓仁 西田 究 菅野 貴之 小山 悦郎 大久保 修平 奥田 隆
出版者
日本測地学会
雑誌
測地学会誌 (ISSN:00380830)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.59-67, 2008 (Released:2013-02-25)
参考文献数
17
被引用文献数
1

We carried out continuous gravity observation with a Scintrex CG-3M gravimeter at Asama Volcano Observatory from September 4 to October 22 in 2007.We tried to detect hydrological gravity effects after heavy rainfall by Typhoon 200709 (FITOW). To detect hydrological gravity effects we supposed a simple tank model as proposed for the Matsushiro superconducting gravimeter observation, which model represented immediate gravity increase and gradual decrease after rainfall. Parameters of the tank model were estimated using an ABIC minimization iversion method and precipitation data as inputs. As a result, hydrological gravity effects were extracted from gravity residuals although gravity residuals included a large non-linear drift. And the extracted hydrological gravity effects corresponded to temporal gravity changes simultaneously observed with an FG5 absolute gravimeter. Our success promises expanding opportunities of continuous observation by using CG-3M gravimeters in the future.
著者
柳沢 志津子 杉澤 秀博 原田 謙 杉原 陽子
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
pp.22-100, (Released:2023-04-10)
参考文献数
54

目的 本研究は,都市部に居住する高齢者において,社会経済的地位と口腔健康との関連のメカニズムについて,心理および社会的要因の媒介効果に着目して検証し,口腔健康の階層間格差への対応に資する知見を得ることを目的とした。方法 東京都に位置する自治体で住民の社会経済階層が高い区と低い区を選択し,それぞれの自治体に居住する65歳以上の住民1,000人ずつの計2,000人を住民基本台帳から二段無作為抽出し,訪問面接調査を実施した。分析対象は,回答が得られた739人とした。分析項目は,口腔健康に主観的口腔健康感,残存歯数,咀嚼能力の3項目の合計点数を用いた。社会経済的地位は,教育年数と年収とした。媒介要因の候補は,社会生態学モデルを用いて,自尊感情,うつ症状,社会的支援とした。分析は多重媒介分析を行った。結果 心理社会的要因のうち,個別の要因については有意な媒介効果を確認できなかったものの,心理社会的要因全体では年収と口腔健康の媒介要因として有意な効果がみられた。心理社会的要因全体の媒介効果は,教育年数と口腔健康との間では有意ではなかった。結論 低所得者の口腔健康が悪い理由の一部に心理社会的要因が関与しており,ライフステージごとに実施される予防活動と心理社会的リスク要因全体を軽減する取り組みを組み合わせることで,社会経済的地位による口腔健康の格差を解消できる可能性が示唆された。

1 0 0 0 鐵城詩集

著者
杉原義威著
出版者
寺西丹造
巻号頁・発行日
1921