著者
松井 紫朗 高橋 悟
出版者
京都市立芸術大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

通常、自己定位を失うような不安定な状況は、避けられるべき事態とされる。しかし、神経科学の視点から見て、このような動揺状況から抜け出すため、身体のさまざまな感覚、記憶や言葉と結びつけ、新たな定位の獲得のために活発に活動する脳内は、あらゆる関係性に向け開かれた状態にあると考えられる。このような、知的思考の連鎖が起きる現象について、これを可能性と捉え探求するのが我々のねらいである。座位と立位で、正面に見据える姿勢、仰向きに見上げる姿勢で行ったいくつかの実験などから、頭部が傾くことによる体性感覚への入力、前庭覚への異なる刺激が、自己定位を含む対象物との距離や動きの認知に影響を与えることが分かった。
著者
松井 知己 平賀 智紀
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 = [O]perations research as a management science [r]esearch (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.219-223, 2013-04-01

本稿では,サッカーチームの強さに対し,Analytic Network Process (ANP)を用いた分析を行う.ANPを用いた分析では,分析に用いる項目間の関係を考慮に入れることにより,項目別の強さの推定が可能となる.提案モデルを実際のスポーツデータに用いた際の結果についても報告を行う.
著者
松井宗一郎 著
出版者
文化書房
巻号頁・発行日
1932
著者
津田 勝利 松井 嘉孝 川端 昭子 田北 雅夫 宮崎 隆治 清水 賢一 上田 義夫 砂川 正興 竹永 昭雄
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, 1974-06-25

63才,男子30才よつ約27年間某アスベスト工場に勤務,昭和41年1月せき,たん,呼吸困難を訴え当科受診し胸部レ線像の結果,右上野に結核病巣を伴うアスベスト肺結核と診断され入院を含む通院加療にて肺結核は陳旧化した.しかし,昭和46年10月の胸部レ線像にて左上野に異常陰影が出現し,約1年後には直径3cm大の腫瘤陰影を呈し,諸検査の結果扁平上皮癌と診断されたが,肺機能その他の面から手術不能にてMMC総量40mg投与および対症療法を施行するも一般状態悪化し昭和48年3月11日死亡した.
著者
中村 康弘 松井 甲子雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.36, no.8, pp.2057-2062, 1995-08-15
被引用文献数
16

この論文では、コンピュータネットワークを介して送受される電子出版物が、印刷されたハードコピーの状態で二次配布される問題に着目し、電子形態で取り引きされる英語の文書にあらかじめ署名を埋め込み、印刷配布された文書の認証を行う一つの方法を提案している。まず、電子出版の著作権保護およびそれらの二次配布の問題を考察し、電子文書こ密かに版権者の署名を埋め込む方法を示す。すなわち、英文の語間に設定されるスペース(空白)を単なる区切り符ではなく一つの情報源とみなして、各単語の左右にあるスペースをその長短により1対の信号に見立てるものである。署名したい情報をビット列に分解し、必要ならば版権者のもつ暗号化鍵でランダム化し、その0,1情報を単語間のスペースに写像しつつ、文書を編集する。この方法によれば、編集された文書上に署名は顕在化せず、無断コピーを企図する第三者の注意も引かず、また文書体裁もほとんど変わらない。さらに、この署名法に対する攻撃、および、多世代にわたるハードコピーによる署名の劣化消失などの問題に対する強健性について検討し、十分に実用に耐えうるものであることを示す。
著者
松井 信夫
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會誌 (ISSN:00214728)
巻号頁・発行日
vol.71, no.594, pp.984-990, 1968-07-05
被引用文献数
1
著者
松井 吉康
出版者
神戸学院大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2010

思考の究極の問いは「まったく何もないのか、そうではないのか」であるが、そこで問われているのは「端的な無」という可能性の真偽である。こうした可能性としての「無」と「無ではない」を問うことで、「無ではない」という現実(もしくは真理)に先立つ次元を問題にすることができるのである。こうした「無の論理」は「現実以前」を扱うことができるのである。その結果「無ではない」という真理が、「無から成立する何らかの働きもしくは出来事」ではないことが明らかとなる。
著者
松井 孝一
出版者
矯正協会
雑誌
刑政 (ISSN:02874628)
巻号頁・発行日
vol.124, no.11, pp.84-93, 2013-11
著者
平松 幸三 箕浦 一哉 松井 利仁 宮北 隆志 長田 泰公 山本 剛夫
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.56, no.8, pp.556-564, 2000-08-01
参考文献数
24
被引用文献数
1

特殊空港周辺で実施されている家屋防音工事が生活実態上どの程度生活環境の改善に寄与しているのかを検討するため, 嘉手納基地周辺において質問紙調査を行い, 家屋防音工事の実施状況, それに対する満足度と効果の有無並びにうるささ, 生活妨害, 環境質に関する回答を分析した。その結果によると, 騒音曝露地区では, 家屋防音工事への満足度が高く, その効果を評価する回答が多かったが, 高度曝露地区ではそれらの回答率が著しく低かった。多重ロジスティック分析を行って生活妨害の反応に関するオッズ比を家屋防音工事実施群と非実施群とで比較したところ, 両群において反応に差が認められなかった。このことから家屋防音工事が生活環境を改善することにはなっていない, と結論された。
著者
桐生 拓司 松井 英介 塩谷 真由美 星 博昭 酒井 聡 下川 邦泰
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.49-53, 1996-02-20

症例は47歳男性.1976年多発性肺軟骨性過誤腫のため腫瘍摘出及び中葉部分切除術を施行された.その後無症状で経過していたが, 1994年7月上気道炎のため近医を受診した際, 胸部異常影を指摘され当院放射線科紹介となった.画像上右胸壁を基底として胸腔内に大小結節状に進展する腫瘤影及び中葉に結節影がみられた.エコー下針生検にて軟骨の増生像が認められ, 軟骨性過誤腫の再発と診断し, 同年12月13日手術を施行した.多発性肺軟骨性過誤腫は稀な疾患で, 内外で15例が報告されているにすぎない.本疾患の特徴として, (1)若年発生であること(平均発症年齢34.3歳)(2)再発が高率(6/15 40.0%)で, 再発までの期間が長いこと(平均期間12.7年)(3)若年女性で胃平滑筋腫瘍, 副腎外傍神経節腫を合併することがあること(肺軟骨性過誤腫を含めたこれら3疾患は"Carney syndrome"として報告されている)を挙げることができる.
著者
高林 純示 松井 健二 松田 一彦 佐藤 雅 松村 正哉 五味 剣二
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2007

本研究では(1)植物の香りの生合成経路であるフィトオキシリピン経路の間接防衛に果たす役割の全体像の解明とその応用の研究から、みどりの香りの生態機能に関する多くの新知見を得た。とくに除虫菊の研究から新たな植物防衛の機構が明らかになった。また(2)植物の揮発性物質が生態系の生物間相互作用ネットワークに及ぼす影響の解明とその応用に関する研究では、相互作用・情報ネットワークの概念を確立するとともに、揮発性物質の利活用による害虫防除法を発見した。
著者
田窪 行則 有田 節子 今仁 生美 郡司 隆男 松井 理直 坂原 茂 三藤 博 山 祐嗣 金水 敏 宝島 格
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

日本語共通語、韓国語、英語、琉球語宮古方言のデータにもとづいて、日常言語の推論にかかわるモデルを構築し、証拠推論の性質、アブダクションによる推論と証拠推論との関係を明らかにした。時制、空間表現、擬似用法と推論の関係を明らかにした。関連性理論を用いた推論モデルの構築に関して推論の確率的な性質について研究を行い、一般的な条件文と反事実条件文の信念強度を共通の計算によって扱える計算装置を提案した。
著者
松井 丈晴
出版者
日本法政学会
雑誌
法政論叢 (ISSN:03865266)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.1-17, 2010

In Japan, "Manager" is defined under Article 41(2) of the Labor Standards Act, as a person in a position of supervision or management or person handling confidential matters, regardless of the type of enterprise, to which the provisions regarding working hours, rest periods and days off set forth in this Chapter, Chapter VI and Chapter VI-II do not apply. In contrast, in the United States "Manager" is defined under Sec.13 (a) (1) of the Fair Labor Standards Act. In court cases between McDonald's Corporation in America and Japan, the courts settled questions concerning the definition of "Retail Store Manager". Through a comparison of the. American and Japanese McDonald's Corporation court decisions, I analyzed trends in judicial precedents concerning the concept of "Manager" following the revision of the American Code of Federal Regulations in 2004. Furthermore, by highlighting the differences between the American and Japanese concepts of "Manager", I examined what constitutes a "Manager" in Japan.