著者
平井 啓久 古賀 章彦 岡本 宗裕 安波 道朗 早川 敏之 宮部 貴子 MACINTOSH Andrew カレトン リチャード 松井 淳 中村 昇太
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

病原体が通常宿主特異性を持つために、宿主と病原体は頑健な宿主寄生体関係を示す。これを病態生理的発現型と見なすことができる。その特性を基盤にして、アジアの霊長類(特に多様性の高いテナガザル類ならびにマカク類)に焦点をあて、これらに感染する病原体(ウイルス(サルレトロウイルス)、細菌(ヘリコバクター)、寄生虫(マラリア原虫))との共進化を以下の項目からひもとく。(1)双方の遺伝子の分化機構を明確にする。(2)霊長類の生物地理学的分化との総合的見知から、病原体と宿主霊長類の双方の進化史を描く。(3)宿主応答機構ならびにゲノム内分化機構から宿主寄生体関係史を遺伝生理学的に明らかにする。
著者
土田 義郎 松井 利仁 永幡 幸司 塩川 博義 川井 敬二 森原 崇 船場 ひさお
出版者
金沢工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

音環境の評価には、量だけでなく意味が関与する。良好な音環境の実現には、文化的視点も必要であり、マネジメント思考も求められている。本研究で得た成果は次の3点である。(1)主観の影響や、居住地・世代による音源の聞き取り頻度の差といった点から、音環境全体の評価に関する成果を得た。(2)ガムラン音楽や商店街の音環境の他、海外(アジア地域)における鉄道騒音や道路騒音のように幅広い音環境に対して、質的な情報と量的な情報の相互作用についてテキスト・マイニングやPAC分析を用いて成果を得た。(3)個人の認識を可視化し、深層面接を行うツールを用い、認知構造の同定手法に関する成果を得た。
著者
杉原 潤之輔 松井 敦典 大森 義彦
出版者
鳴門教育大学
巻号頁・発行日
1987

1.62年度は,現代における四国偏路の実態を把握することを第1課題とし,1番札所における観察調査といくつかの先行研究の検討から以下の知見を得た.(1) 偏路の年齢は50〜60歳代が全体の2/3を占め,若年層は少い.(2) 交通手段としては自家用車利用の偏路が最も多いが,人数としては団体バス利用者が最多である.(3) 徒歩巡拝者は全体の5%未満で,全行程徒歩による巡拝者はさらに小少とみられる.(4) 日程的には,日帰り偏路が多く,宿泊を伴う場合も,何回かに分けて回る人が多い.(5) 1回きりではなく,何回も回る人が多い(3回以上35%).2.上記の一般的傾向に加えて,特に徒歩巡拝者に焦点をしぼって一歩踏み込んだ調査を行い,以下の知見を得た.(1) 調査対象として選んだ徒歩巡拝全国友の会のメンバー61名(平均年齢 65.1歳,男子25名,女子36名)は,1番から23番に至る阿波ー国162キロの行程を6泊7日・1日平均10時間歩行のペースで全員完歩した.(2) 道中最も苦しかったコースとして11番〜12番・20番〜21番の山道をあげた人が67%と多かったが,最も気に入ったコースとして同じ道をあげた人が同じように67%いたことは興味深い.(3) 徒歩巡拝者のために旧へんろ道を昔のまま状態で保存して欲しいという要望が強く,道中印象に残ったものとして古い丁石や道標をあげた人が多い(51%).(4) この企画は88ヶ所を4期に分けて全行程徒歩巡拝するものであり,全員が第2期に当る次回も参加予定である.
著者
三田 千代子 小池 洋一 柳田 利夫 山田 政信 山ノ内 裕子 拝野 寿美子 田中 祐司 柴崎 敏男 田村 エミリオ 加藤 博惠 堀 永乃 高木 和彦 松尾 隆司 松井 謙一郎 渡会 環
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

日本の外国人就労者である日系ブラジル人は、ホスト社会、エスニック集団、ホームランドの3社会に同時に存在している。エスニック集団はホスト社会に組み込まれたものであるが、ホームランドとの繋がりを維持しているのは、IT機器や携帯電話といった容易で安価で迅速なコミュニケーション手段の普及の結果である。すなわち、物理的に存在しているホスト社会は、ブラジル人就労者にとっては絶対的空間であり、種々のコミュニケーション手段によって社会的関係を維持しているホームランドは相対的空間である。この2つの空間に人が生きているということは、グローバル化時代だからこそ可能となったことである。
著者
松井 かおり 今井 裕之 吉田 達弘 McAvinchey Caoimhe 田室 寿見子 各務 眞弓 山田 久子 MURAKAMI Vanessa Cristiny
出版者
朝日大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、海外にルーツがあり多様な文化的背景を持つ子ども達が日本人地域住民と協同して行うドラマ・プロジェクトを調査し、これらの子ども達の発達を支えるドラマ活動の意義と可能性について考察を行った。調査は、外国人集住地区で活動する可児市国際交流協会や、移民大国であるUKのロンドン大学や演劇ユニットと連帯して行われ、複数回のドラマ・ワークショップ、国際シンポジウムを実施して、ドラマ活動を支える環境づくりについても議論した。
著者
松井 徳光 田畑 麻里子
出版者
武庫川女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本応募研究課題の主要な実験内容は、食肉を発酵する担子菌のスクリーニングを行い、心筋梗塞や脳血栓などの血栓症を予防する担子菌由来および発酵作用によって生じる抗トロンビン活性、線溶活性、抗酸化活性および免疫力を高めガンを予防するβ-D-グルカンなどを有する機能性食肉を製造することである。研究の結果、食肉の発酵にはスエヒロタケが適しており、発酵に伴って肉懸濁液中のトリグリセライド量が減少し遊離脂肪酸が増加していること、トータルコレステロールおよび遊離コレステロールも減少の傾向を示したこと、それぞれの発酵期間後に独特の風味を呈することなど、機能性のみならず、新しい加工食品として有効であることが示唆された。さらに詳細な実験が必要であるが、本研究で、担子菌で食肉を発酵させることによって、脂肪分やコレステロールが分解できることが明らかとなり、担子菌による食肉の発酵は、より健康的な食肉の製造に適していることを確信した。
著者
野間 晴雄 森 隆男 高橋 誠一 木庭 元晴 伊東 理 荒武 賢一朗 岡 絵理子 永瀬 克己 朴 賛弼 中俣 均 平井 松午 山田 誠 山元 貴継 西岡 尚也 矢嶋 巌 松井 幸一 于 亜 チャン アイン トゥアン グエン ティ ハータイン チャン ティ マイ・ホア 水田 憲志 吉田 雄介 水谷 彰伸 元田 茂光 安原 美帆 堀内 千加 斎藤 鮎子 舟越 寿尚 茶谷 まりえ 林 泰寛 後藤 さとみ 海老原 翔太
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

東アジア世界に位置する歴史的地域としての東シナ海,日本海,黄海・渤海・中国東北地方,広義の琉球・ベトナム,朝鮮半島の5つの部分地域として,環東シナ海,環日本海沿岸域の相互の交流,衝突,融合,分立などを広義の文化交渉の実体としてとらえる。それが表象された「かたち」である建築,集落,土地システム,技術体系,信仰や儀礼,食文化等を,地理学,民俗建築学,歴史学・民俗学の学際的研究組織で,総合的かつ複眼的に研究することをめざす。いずれも,双方向の交流の実体と,その立地や分布を規定する環境的な側面が歴史生態として明らかになった。今後はこの視点を適用した論集や地域誌の刊行をめざしたい。
著者
安井 夏生 高田 信二郎 松井 好人 高橋 光彦 二川 健 谷口 寿章
出版者
徳島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

<家兎実験>家兎脛骨を用いて骨延長実験を行い、術直後よりbisphosphonate(minodronate)を腹腔内投与し、延長仮骨における骨吸収を抑制した。また延長終了時に仮骨内にFibroblast Growth Factor(bFGF)などの骨成長因子を局所投与し、骨癒合に及ぼす影響を観察した。それぞれの実験でテトラサイクリン2重標識を行い、骨形態計測にて延長仮骨のリモデリングを観察した。対照群(生理食塩水投与群)では延長仮骨は典型的な3層構造を呈したが、bisphosphonate投与群では骨吸収層(骨改変層)が消失し、延長仮骨は骨透明層とそれをはさむ骨硬化層の2層構造を呈した。FGF投与群では骨癒合が有意に促進された。骨形態計測によるとbisphosphonate投与群では延長仮骨での骨吸収が著明に抑制されているが、骨形成は対照群と比べて差が無かった。FGF投与群では骨形成が著明に充進していた。DEXAおよびp QCTで延長仮骨の骨密度を測定したところ、bisphosphonate投与群もFGF投与群も対照群に比して有意に高い骨密度を示し、結果的に骨癒合期間の短縮が見られた。延長終了後3週間で抜釘し、3点曲げ試験にて延長仮骨の強度測定を行った結果、bisphosphonat投与群の仮骨はコントロール群の仮骨に比して有意に高い骨強度を示した。以上の結果から骨延長における骨吸収の抑制と骨形成の促進は、ともに延長仮骨の骨癒合を促進し、結果的に治療期間を短縮させると結論した(Bone 2006印刷中)。<マウス実験>マウス下腿骨を延長するために小型のリング型創外固定器を独自に開発した。このシステムの確立により遺伝子改変動物の骨延長が可能となった。マウスでも延長仮骨は中央にfibrous interzoneを有する層状構造をとり、延長を停止すると速やかに骨癒合が完成した。またbisphosphonate投与によりマウスでもリモデリングが抑制され、骨癒合が促進される傾向にあった。骨延長に伴う下腿三頭筋の長さや質量の変化を計測したところ、延長量に比例して両者は増加することが分かった。ただし筋肉の断面積は延長中いったん減少し、延長を停止すると元にもど回復する傾向がみられた。Chondromodulineやosteoactivinのノックアウトマウスやトランスジェニックマウスを用いて行った骨延長の実験結果については論文作成中である。
著者
阿部 宜輝 木原 満 小林 勝 松井 伸介 浅川 修一郎 長瀬 亮 冨田 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OFT, 光ファイバ応用技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.32, pp.39-42, 2008-05-08
被引用文献数
4

現状の現場組立コネクタは、光ファイバ端面間のPhysical Contact (PC)接続を実現するために、端面を研磨した光ファイバと屈折率整合剤を用いた構造である。今回、光ファイバ端面の研磨と屈折率整合剤を使用せずにPC接続を実現する新しい構造の現場組立コネクタについて検討した。光ファイバ端面を研磨せずにPC接続を実現する光ファイバ端面形状と光コネクタの構造の設計と評価結果について報告する。
著者
栗山 敏秀 青井 利一 前田 裕司 伊東 隆喜 上野 吉史 中家 利幸 松井 信近 奥村 浩行
出版者
近畿大学生物理工学部
雑誌
Memoirs of the Faculty of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University (ISSN:13427202)
巻号頁・発行日
no.27, pp.39-46, 2011-03

[要旨] 冬季に、自動車のドアや玄関の金属製ノブに手が触れた瞬間、「パチッ」と火花が飛んで痛みを感じた、という事はよく経験する。これは、身体にたまった静電気が金属との間で放電したためで、この時、身体の電圧は10,000ボルト以上になっている。カミナリも、よく知られているように、雲が帯電(静電気を帯びること)し、雲と雲、雲と地面などの間で放電する現象である。 我々は、医療、福祉、そして生活の向上に貢献したいと願い、人体の帯電を含め、さまざまな静電気を測定する技術を開発している。とくに、最近のLSI(集積回路)や液晶パネルにおいて、静電気により壊れるという現象が頻繁に起こっており、人体だけではなくモノ同士の接触、剥離による静電気の発生にも取り組んでいる。静電気は目に見えないので対策が困難であるが、これを見ることができる装置ができれば、それを防ぐ設計や対策に役立つと考えられる。今回、シリコン・マイクロマシーニング技術(半導体製造技術などによりシリコンを微細加工する技術)を用いシリコン製マイクロミラーを製作し、これを光学的な手段と組み合わせて静電気を測定する装置を開発し、摩擦帯電装置を用いた人体の帯電モデルについて適用した。 [Abstract] A silicon micro-mirror array fabricated by MEMS (Micro Electro-Mechanical Systems) process has been made for an electrostatic field distribution measurement system. Each silicon micro-mirror is suspended by two thin torsion bars, which is made by semiconductor process. Deflection of each micro-mirror is measured optically by using an optical scanner and PSD(Position Sensitive Detector). The electrostatic field distribution measurement system is applied to a human body model.
著者
松井 年行 奥田 延幸 小杉 祐介
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.499-503, 2002-07-15
被引用文献数
1

カイラン20品種の遺伝的関係を12種類の12塩基プライマーと, それら2種類のプライマーを組み合わせて用いたRAPD法により検討した.DNAフィンガープリントの多型性によってカイランの品種は3グループに分類された.第1グループは9品種で, 'Large leaf kailaan'(圓葉白花)の様な白花で縮葉の品種群(8品種)並びに白花か黄花である'Nanjing huanghua (huang)'(南京黄花(黄))の品種群(1品種)を含んでいた.第2グループは6品種で, 'Huanghualenye'(黄花)の様な黄花で濃緑葉の品種群(2品種)と'Huanghuagelin'(黄花格林)の様な黄花で淡緑の品種群(4品種)に分類された.第3グループは5品種で, 白花か黄花の品種の'Nanjing huanghua (bai)'(南京黄花(白))と'Hei'(黒)や'Small leaf kailaan'(尖葉白花)の様な白花で平滑葉の品種群(4品種)に分類された.また, 白花カイランが中国本土から台湾へ広がる過程で, 黄花カイランへ分岐したことが示唆された.
著者
松井 健太郎 平野 一視 田中 敏光 大西 昇
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.97, no.595, pp.15-22, 1998-03-12
被引用文献数
10 4

サッカー中継の状況理解の支援と臨場感向上を目的として, プレイ中の選手, 及び任意の視点から見たシーンを動画像で生成するシステムを開発した.まず, カメラキャリブレーションの理論に基づき, 位置, 姿勢が未知のカメラで撮影された画像の座標系からワールド座標系への変換式を求める.そのために, グラウンド上のライン, ゴールバー, ポストを抽出し, 直線近似されたラインの交点を参照点として変換パラメータを計算する.次に, テンプレートマッチングにより選手, ボールを追跡し, 変換式を用いてグラウンド上, 即ちワールド座標系での位置を計算する.最後に, 選手座標系列を曲線運動に近似し適当な運動動作を当てはめ, オペレータが指定した選手, 及び任意視点から見た適当な方向のシーンの動画像を生成する.本システムは, TV放送画像を入力とし, カメラの内部・外部パラメータの計測, 設定を必要としないことを特徴としている.本システムにより, 実際のカメラは配置できないようなアングルや, プレイ中の選手の目からのシーンを再現することが可能であり, 試合の解析や解説等に有効であると考える.
著者
大道 信勝 神岡 邦和 植田 邦義 松井 光二 大貝 理治
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.107, no.1242, pp.128-133, 1999-02-01
被引用文献数
7 35

The tetragonal-to-monoclinic phase transformation of Y_2O_3-doped tetragonal ZrO_2 polycrystals(Y-TZP)was investigated by annealing at 140°C in hot water. Sintered bodies of Y-TZP were prepared by sintering at temperatures ranging between 1300 and 1500°C, using a 3mol% Y-TZP fine powder, synthesized by means of the hydrolysis method, as a starting powder. X-ray diffraction measurements on the sample surfaces and Rietveld analyses revealed that the amount of cubic phase increased and the Y_2O_3 concentration within the tetragonal phase decreased as the sintering temperature increased. Scanning electron microscopy measurements also showed that the grain size on the sample surfaces increased as the sintering temperature increased. When the sintered bodies were subjected to annealing in hot water, the phase-transformation rate on their surfaces increased as the sintering temperature increased. This behavior can be explained by both the decrease in the Y_2O_3 concentration within the tetragonal phase and the increase in the grain size.
著者
中山 雅人 松井 唯 西浦 敬信
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.388, pp.25-30, 2013-01-17

近年,超音波を利用することで超指向性を実現できるパラメトリックスピーカが注目されている.パラメトリックスピーカは超音波を可聴音波で変調した振幅変調波を放射し,振幅変調波が空気の非線形性により目的とする可聴音波に自己復調する原理で駆動する.パラメトリックスピーカより復調する可聴音波は,キャリア波と側帯波との差音として考えることができる.そこで本研究では,振幅変調波をキャリア波と側帯波に分離して,異なる方位よりそれぞれ放射することで,特定の領域のみで可聴音波を復調させることで再生領域の制御を試みる.さらに本稿では,パラメトリックスピーカを複数に増やすことで,側帯波による高調波歪みの影響の軽減を試みる.最後に,実環境における評価実験を行い,提案手法の有効性を確認した.
著者
池本 幸生 松井 範惇 坪井 ひろみ
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

社会的企業は、経済性を維持しつつ、援助や支援に頼ることなく社会的目的を達成する持続的活動として多くの国で実践されている。このような活動を成り立たせている仕組みは利他的動機から生まれており、アマルティア・センのケイパビリティ・アプローチによって説明することができる。本研究では、バングラデシュのグラミン銀行の活動、ベトナムのコーヒー、タイの有機農業を事例とし、その仕組みと効果に関する分析を上記の枠組みで分析を行った。
著者
森長 誠 松井 孝典 月岡 秀文
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

2013年の報告で,複数の測定点におけるジェット戦闘機騒音の録音データを基に, F-15, F-4, T-4 の分類をニューラルネットワークおよびSVMによるモデルで行った.本稿では,特徴ベクトルの精査に力点を置き,具体的には周波数特性の時間変化情報のパラメータ化,主成分分析を用いた高次元データの圧縮を行った。さらに,最適学習機械の選定を行った。
著者
舟場 保之 寺田 俊郎 小野原 雅夫 加藤 泰史 大越 愛子 松井 佳子 牧野 英二 舟場 保之 大橋 容一郎 御子柴 善之
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

2001年9月11日のいわゆるテロ事件が印象づけた国際社会の諸問題に、カント哲学やヘーゲル哲学のみならず、法哲学やジェンダー論、宗教学、教育学、環境論といった最も広い意味における哲学の立場から応答することを試みた「<9.11>を多角的に考える哲学フォーラム」における議論を発展・継承させ、その後いっそう緊張を強めた状況の中でグローバル・コミュニティが必要とする倫理、すなわちグローバル・エシックスを構築するうえで基盤となる理論的な研究を行った。研究に際して、テロリズムと暴力、正義と法、戦争と平和、人権とジェンダー、地球環境、多元主義と教育といった問題群をテーマ化し、一般に開かれた形で研究会を運営・開催しながら、公共空間における哲学的思考のあり方を模索すると同時に、公共空間そのものの創出を実現した。それは、カントが『啓蒙とは何か』のなかで主張したような、個々人がそれぞれの社会的な身分からは独立した「学者としての」「公共的な理性使用による異議申し立て」を行えるような公共圏そのものであり、言葉の力のみを頼りとする参加者たちが対等の立場で議論し合う空間であった。ここにおいて、具体的には、哲学の伝統がこれまで積み重ねてきた議論(たとえば、カントの永遠平和論やバトラーのジェンダー論など)を思想的な資源として活用しつつ、これらに哲学的反省を加えながら、その他の学問分野の専門家や市民とのコミュニケーションのなかで対話的・反省的思考を重ねることによって、グローバル・エシックスを形成するためにクリアしておかなければならない諸問題の所在を明確なものとし、グローバル・エシックス構築のための理論的基盤を明らかにすることができた。