- 著者
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松本 五十生
落合 勝義
船越 昭治
中村 公一
真野 光雄
森田 貞夫
- 出版者
- Japanese Society of Tea Science and Technology
- 雑誌
- 茶業研究報告 (ISSN:03666190)
- 巻号頁・発行日
- vol.1991, no.74, pp.1-9, 1991-12-10 (Released:2009-07-31)
- 参考文献数
- 6
緑茶の消費向上と嗜好の多様化に対応するため,緑茶にない芳香をもち,苦渋味の少ない新香味茶の製造方法について検討し,図2に示す技術を確立した。(1)萎凋と発酵は煎茶用自動乾燥機を用い,温風温度35~40℃で30分が適当であった(重量減7~10%)。(2)攪拌は中揉機に金網胴をとりつけ,60分処理で好結果が得られた(重量減15%)。(3)静置は生葉コンテナーを用い,室温(27℃)に60分放置した。これにより強い芳香が発揚した。(4)マイクロ波加熱による殺青(ブランチング)は出力4KW,照射時間50秒,重量減45~50%が良好であった。(5)整形及び乾燥は揉捻機,再乾機,乾燥機を用い,揉捻15分,再乾と乾燥はともに60℃の排気温で,それぞれ40分が好適であった。(6)仕上げは火入れを行って青臭みを除き,9号で切断し,10号の篩目で仕分け,整形した(平均粒度1.27mm)。(7)一般消費者に対して,代表的試製茶の嗜好調査を実施したところ,46%の人が好き,やや好きと答えており,市販された場合購買嗜好も高く明るい見通しを得た。