著者
岩本 和久 梅村 博昭
出版者
稚内北星学園大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究では1960年代以降のロシア文学に見られるスターリニズム表象の系譜について、リアリズムとポストモダニズムの間で揺れる現代ロシア文学の変化を参照しながら検討した。また、それら文学作品が21世紀のロシアにおいてテレビ・ドラマ化され、新たに神話化されていく様を検討した。それらを通し、現代ロシア文化におけるスターリニズム表象の志向として、悲劇の告発とユートピアの賛美という対立する要素を明らかにした。
著者
山本 英子 武田 善行 梅村 恭司 山本 幹雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.71, pp.9-15, 2000-07-28
被引用文献数
2

本論文では,情報検索に利用でき、かつ表記の揺れに寛容な類似度を提案する.表記の揺れに対応することができる編集距離という手法があるが,この手法では情報検索精度が弱いことが知られている.そこで,本論文では,情報検索の性能を持ち,かつ表記の揺れにも対応することができるダイナミックプログラミングを用いた類似度の計算法を提案し,その情報検索性能が単語に基づく手法とngramに基づく手法と比較した結果,効果的であり,かつ提案した手法が表記の揺れに寛容であることを報告する.In this paper, we propose a similarity measure suitable for information retrieval and tolerant for morphological variation. Edit distance is well-known similarity measure that can cope with variations. Unfortunately, edit distance is not suitable for information retrieval due to its performance. We have improved The behavior of edit distance by extending its definition. We have compared the proposed similarity measure with the popular similarity measures for information retrieval.
著者
梅村 晃由 谷内 宏 内倉 章夫 白樫 正高 AKIO Uchikura HIROSHI Taniuchi
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1987

二年間にわたり、装置の設計、試作、実験を繰返えした結果として、まず水力輸送の各装置について、(1)雪分率測定機:管内を流れる雪水混合体中の雪の割合いを、試料を採取することなく、連続的に測定する装置として、実用化の目途を得た。(2)雪分率調整機:管内を流れる雪水混合体から水のみを抽出する(あるいは水を加える)ことにより、それより下流の雪の分率を調整する装置として、実用化の目途を得た。(3)雪押込機:雪を水と混合してポンプに吸い込ませるための攪はん混合装置の制御系の改善を行った。また市販のスラリーポンプの雪水混合特性を調べ、雪の水力輸送に適するものを選んだ。両者を結合して、市民の使用に適する雪押込機を製作した。つぎに、これらの装置を組合わせて、高い雪分率の輸送実験を行い、雪水二相流の流動特性について、つぎのような点を解明した。(1)流速一定の条件の下の、高い雪分率における直管内圧力損失(2)仕切り弁における圧力損失と閉塞の発生機構(3)雪塊の間欠的投入に伴う、輸送系内の雪分率の変動挙動開発された装置の市内現場における実用試験は、小雪年が続いたため、山から雪を運んで行われ、つぎのことを確認した。(1)装置は所期の輸送能力を有する。(2)閉塞は管路の収縮部における雪塊の停滞によって起る。(3)雪の投入を制御するための警報装置は所期の作動をする。しかし、この装置を市民に使ってもらって、稼動率や信頼性を知る試験は小雪のため行うことができず、今後の課題として残された。
著者
梅村 晃由 松本 昌二
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1987

豪雪都市において, 雪害を経済的に評価する根拠を確立するために, 都市のある地域で, ある時刻に何円の損害が生じているかを雪害度と定義し, これを積算する方法を先に提案した. 今回は, この方法を長岡市の代表的な商業地区, 工業地区および住宅地区に適用し, その有用性を検証した. このとき, 毎日の積雪の変化を推計するための除排雪分析法を導入し, 毎日の雪害度の変化を気象や除排雪作業の条件と関係づけて試算するようにした. 主な結果はつぎのようにまとめられた.(1)観測地点は, 2km×5kmの平坦な市街地の中にあるにもかかわらず, 自然積雪深には, 場所によってかなりの差がみられた. 一般に, 繁華街では積雪が少なく, これは地域暖房および自動車の排熱が融雪を促進しているものと考えられる.(2)商業地域では, 除雪が頻繁に行われ, 堆雪深は他の地域より低い状態に保たれた. このため除雪費用が高くなり, その分, 他の地域と比べて雪害度があがったと考えられる.(3)自動車および歩行者の交通量は, 全ての地域でほとんど積雪の影響を受けておらず, 商業地域では, むしろ自動車交通量が増加する傾向さえみられた. 一方, バイクや自転車は, 積雪深が増えるにつれて交通量が減少することがわかった. これより, 本年度のような小雪のときは, 有雪時と無雪時で道路の利用率の変化はなく, 除排雪に要する費用が雪害度の主要部分をなすことがわかった.(4)上記の結果は, 62年冬および63年冬のデータに基づいているが, この年はそれぞれ数年に1度, 2年に1度の小雪年であり, 雪害度の検証のためには, さらに, 大雪年についての調査が必要である.
著者
末田 香里 磯口 由香里 梅村 優子
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.167-171, 1988-03-01

乳歯う蝕に関わる要因を明らかにする目的で,4才児の母親にアンケート調査を行った.有効回答160をう歯保有者と非保有者の2群に分けて,う歯予防の処置,子供の食べものの好み,親のおやつの与え方を比較した.その結果,1)歯磨きの仕方,フッソ塗布の普及率はう歯保有者と非保有者の間で差はなかった,歯科検診受診,デンタルフロスの使用率はう歯保有者の群で高かった.2)子供自身の食品の好き嫌い,市販のおやつの好みに両群で差は認められなかった.3)親のおやつを与える回数,時刻,市販のおやつの買い方,家庭で作るおやつの種類に両群で差は認められなかった.しかし,手作りおやつを与える留意点としてう歯保有者群においては非保有者群に比し,子供の好みが優先される傾向にあった.う歯保有者と非保有者群の間では親の意識に差があるのではないかと推測された.
著者
梅村 晋一郎 吉澤 晋
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

生体組織の超音波加熱を促進するキャビテーション気泡の強力な超音波パルス照射による生成を,まず,高速度カメラを用いて研究した.そのために,生体に類似した超音波特性をもち光学的に透明なゲルファントムを作成し,実験を行った.強度10kW/cm^2程度以上の超音波パルスにより,目的の気泡をゲル中に生成できること,また,100μs程度以下の短いパルスを用いれば,超音波焦点付近に限局して生成できることを確かめた.次に,生成したキャビテーション気泡により,摘出生体組織を超音波加熱凝固するスループットを顕著に改善できることを確かめた.さらに,第2高調波重畳波を用いることにより,目的のキャビテーション気泡を発生するに必要な超音波強度を顕著に低下させ得ることを見出した.
著者
大羽 和子 山本 淳子 舟橋 由美 小原 明子 石井 現相 梅村 芳樹
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.102-108, 1999-05-20
被引用文献数
3

1)キタアカリ(VC高含有品種)および男爵薯の生育に伴って,塊茎の重量,デンプン価,ビタミンC(VC)量が増大し,7月下旬に最大になり以後減少した。2)ジャガイモ(7品種)塊茎を冷却(4℃)貯蔵するとVC量も(GLDHase活性も1ヶ月後に顕著に減少し,1〜2ヶ月の間は変が少なく,2〜3ヶ月後に再び減少した。3ヶ月後のVC量が著しく減少する時期および貯蔵2ヶ月以降のVC含量の低い時期に高くなった。3)収穫直後に塊茎を4℃に移すとその2〜3日後にVC量およびGLDHase活性が増大し,以後減少した。4)ジャガイモ塊茎を15℃に貯蔵した方が,4℃に貯蔵した場合よりもVC量の減少が小さく,GLDHase活性は低く保たれた。
著者
梅村 又次 中川 清 伊藤 繁 斎藤 修 熊谷 文枝
出版者
創価大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1987

「新潟県100年の生活史」研究は、日本人の生活構造の諸側面には、都市と農村との間に多大な格差が存在するとの仮定のもとに出発したものである。「地方の時代」といわれる現在、各地域の社会・経済構造の基礎ならびに、その影響を様々な角度から分析することは、各地域の今後の発展の方向づけをする上で極めて重要であると考えられる。新潟県は、その地理的、地形は、歴史的現況等から、細分化して考える必要がある。そこで、本研究では、西日本型とも言われる佐渡地域、最も新潟県らしい湛水田稲作単作地帯満原地方の新潟市、そして山村の豪雪地帯にある漁沼の三地域に焦点を当てた。そして、研究成果として以下四点の論文を中心に報告書をまとめた。1.初等教育の普及と教育の成果(梅村又次)2.新潟県における食生活の変遷(熊谷文枝)3.人口変化の歴史的パターン(斎藤修・中川清)4.戦前期新潟県経済の位置(伊藤繁)これらの論文により、生活史の分析が、歴史的横の側面と、地域的縦の側面の双方からのアプローチが同時になされなければならないことがわかっている。そして、分析結果をもとにして、地域の住民が、幸せであると感じつつ余生を過ごせるような環境作りに励むことが必要である。それは、この研究の対象地域である新潟に対してのみ言うのではなく、日本全域に対して言えることである。その様な点に生活史研究の意義があろう。換言すると、多角的に生活水準の諸側面の歴史的推移を研究することにより、その生活史のダイナミズム分析が可能となる。地域社会を歴史的、かつ総合的に分析することは、日本の他地域・全体との係りの中で把える事を可能にし、地域社会の将来の総合的システム構築への施策となろう。
著者
庄垣内 正弘 熊本 裕 吉田 豊 藤代 節 荒川 慎太郎 白井 聡子 間野 英二 梅村 坦 樋口 康一
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2002

本研究の目的は、ロシア科学アカデミー東方学研究所サンクトペテルブルグ支所に保管されている中央アジア古文献の調査と整理、未解明文献の解明であった。この目的を遂行するために研究代表者あるいは分担者は度々ロシアに出向いて調査し、また、ロシアから専門家を招いて共同研究をおこなった。また中01央アジア古文献研究に携わるロシア以外の国へも出向き、当該国の研究者を招聘して研究の推進に役立てることもした。研究代表者庄垣内はロシア所蔵の未解明ウイグル語断片について研究し、『ロシア所蔵ウイグル語文献の研究』(2003,374p.+LXXVII)を出版した。ロシア科学アカデミー東方学研究所E.クチャーノフ教授は荒川慎太郎の協力を得て、『西夏語辞典(夏露英中語対照)』(2006,800p.)を出版した。語彙を扱った世界初の西夏語辞典である。一方、同研究所上級研究員A.サズィキンは、樋口康一の協力も得て、『モンゴル文「聖妙吉祥真実名経」』(2006,280p.)、『モンゴル語仏典カタログ』(2004,172p.)を出版した。吉田豊と熊本裕はそれぞれソグド文献、コータン語文献研究に従事した。また梅村坦等はロシア所蔵文献カタログ作成に取り組んだ。間野英二はチャガタイ語文献『バーブルナーマ』ロシア所蔵写本を、藤代は同じくシベリア言語資料を、白井聡子はハラホト出土のチベット語仏教仏典をそれぞれ研究し、解説とテキストを出版した。研究成果の詳細についてはメンバーによる論文集CSEL vol.10、及び報告書冊子を参照されたい。古文献の研究には膨大な時間と労力を必要とする。本研究も予定の計画を完遂できたとはいえないが、とりわけロシア人研究者の協力をえて、一般に公開できる程度の質を保持したかなりの量の成果をあげたものと満足している。
著者
藤沢 法義 梅村 匡史 曽我 聰起
出版者
札幌国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究の目的は、授業映像の簡便な撮影・編集・配信用システムを安価に構築することである。平成18年度は、(1)授業映像撮影方法への影響要素による授業分類法の検討整理、(2)ワイヤレスマイクを利用した授業映像撮影法の有効性の検証、(3)編集作業無しでビデオカメラ2台撮影映像のPinP合成を可能にするSMILジェネレータの改良を実施した。ただし、授業中に教室内を広範囲に移動する教員をカメラマン無しで撮影する方法など、適用可能な授業形態範囲を拡大する課題を残した。平成19年度は、先ず授業担当教員一人で撮影できる授業形態範囲拡大のために市販の自動追尾撮影用機材能力を評価した。その結果、超音波送信器の方向にパン動作する自動追尾回転台の性能に良好な結果を得た。ただし、被写体である教員の動作によってはパン動作が不適切になるため授業中の教員が適宜自身の動作で対応する必要があることも判明した。次に、安価、簡便に授業映像を編集してインターネット配信する手段、方法について検討を加えた。Podcastを利用したビデオ配信環境が整備され盛んに利用されている現状とモバイル機器を学習機材として利用できる可能性を重視し、授業映像をPodcast配信する手段、方法などの実証試験を実施した。その成果として、省力化可能なビデオカメラ映像ファイル保存形式やファイルコンバータ、映像編集ソフト、Podcast配信支援ソフトなどの組合せを提示した。近年、OCWやiTunes Uなどで授業映像を組織的に公開している大学が増加している。公開の有無に関係なく、特別な組織や設備が無くても教員が手軽に自身の授業映像を学習支援やFDなどに活用できる手段のひとつを本研究が提供できた。
著者
越塚 宗孝 森 雅人 梅村 匡史
出版者
札幌国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

本研究は、パーソナルツーリズムにおける、地域社会と観光の調和ある観光開発に重点を置き、北海道内外の地域社会を事例として研究を進めた。その中で、次の(1)〜(3)のような提言を行った。(1)観光者、観光事業、観光地は「IT化」「環境との調和」「地域文化理解」といった現代社会のうねりを受け止め、新たな観光の姿を提示することが必要であること。(2)持続的観光政策に基づく、観光地づくりの新たな枠組みとプログラムが必要であること。(3)提供した情報によって誘導した観光者への対応は、リアル企業が質を強調して行われる必要があること。さらに、産業クラスター研究会東オホーツクの方々とのコラボレーションによって、「農林漁業者関連施設の観光面における現状及び課題に関する調査」「東オホーツク地域への市場の期待と要望に関する調査」を実施し、以下のような広域連携による自律型経済圏形成推進に関わる課題を析出した。(1)広域連携による持続的アクションプログラムの推進。(2)オンライン・オフラインによる市場とのコンタクト(3)東オホーツク地域における観光対象の質的向上。以上の調査結果と課題を踏まえ、農業や漁業と観光との関わりを基盤とする自律型経済圏形成に向けた実験プロジェクトの検討を行った。
著者
梅村 魁
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
vol.75, no.891, pp.607-612, 1960-11-20
著者
梅村 孝司
出版者
北海道大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2002

1.強毒トリインフルエンザウイルスはマウスの脳に持続感染する強毒トリインフルエンザウイルスの経鼻接種により多くのマウスは脳炎によって死亡するが、生き残ったマウスの脳を調べたところ、接種後48日まで脳病変、ウイルス抗原およびウイルスRNAが残存していた(Vet.Microbiol.,2003)。インフルエンザウイルスは8本のRNA分節から成っているが、PB2を除く7本の分節がこれらマウスの脳組織中に証明され、インフルエンザウイルスが脳組織中に持続感染する可能性が示された。2.ウイルスゲノムはマウスの脳に感染後60日まで残存するHsN3亜型の強毒トリインフルエンザウイルスを経鼻接種されて生き残った43匹のBALB/cマウスの脳を接種後180日まで経時的に病理検索し、接種後60日までウイルスゲノムが脳組織中に残存することが分かった。3.新しいインフルエンザウイルスが持続感染した脳で誕生する可能性少ない前項と同じHsN3亜型の強毒トリインフルエンザウイルスをBALB/cマウスに経鼻接種し、接種後20日後に別の亜型のインフルエンザウイルス(A/WSN/33(H1N1))を脳内接種(重感染)した。重感染より6日後に脳組織を採材し、ウイルス分離、ウイルスゲノム検索および病理検査を行った。しかしながら、重感染させた脳組織からウイルス粒子は分離されず、両亜型ウイルスゲノムの再集合も見られなかった。これは重感染ウイルスが宿主免疫によって脳から排除されたことを示している。従って、脳内に残存しているインフルエンザ、ウイルスゲノムが重感染した別のインフルエンザウイルスにレスキューされ、新しい合の子ウイルスが脳内で誕生する可能性は低いことが実験的に確認された。
著者
喜田 宏 梅村 孝司 迫田 義博 伊藤 壽啓 小笠原 一誠 河岡 義裕 岡崎 克則
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2003

本研究は、家禽と家畜のインフルエンザの被害を未然に防ぐとともに、ヒトの新型インフルエンザウイルスの出現に備え、その予防と制圧に資することを目的とする。・動物インフルエンザのグローバルサーベイランスによるウイルス分布の解明2006年秋、日本、モンゴルにおいて採取された渡りガモおよびハクチョウの糞便材料からのウイルス分離を試みた。1,201検体の材料から合計55株のインフルエンザAウイルスを分離同定した。これらの分離株にはH5やH7亜型のインフルエンザウイルスは含まれていなかった。これまでのウイルス分離の成績と合わせると、H1-H16およびN1-N9までの144通りの組合せのうち、133通りのウイルスの系統保存を完了した。・インフルエンザウイルスの病原性決定因子の同定2006年夏、モンゴルの湖沼で死亡野烏が再び発見され、死亡したオオハクチョウおよびホオジロガモの臓器材料からH5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルスが分離された。分離されたウイルスは、2005年中国やモンゴルの野生水禽から分離された高病原性のH5N1ウイルスと8つの遺伝子分節すべてが近縁であった。また、このウイルスに対して哺乳動物が高い感受性を示すことが動物試験から明らかにした。・ベッドサイド早期迅速インフルエンザ診断法の開発A型インフルエンザウイルスH5およびH7亜型抗原を特異的に検出する簡易診断キットを開発した。本キットの有用性を実験感染動物の材料を用いて評価したところ、NP検出キットより感度は劣るが、H5およびH7抗原を特異的に検出でき、ベットサイド診断法として有用であることが確認された。
著者
渡邊 洋 梅村 浩之 吉田 千里 松岡 克典
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.84, no.5, pp.491-500, 2001-05-01
被引用文献数
4

没入型VR装置(CAVE)を用いて広域視野(前面、床面、両側面)に、エンドレスループ状のトンネル内部を進行するヴェクションを生じさせるオプティカルフローを模擬した視覚環境下で、中心視野における奥行順序判断の感度としきい値を調べた。実験の結果広域視野にオプティカルフローが与えられた場合、奥行判断の感度が高くなり回転方向に依存してしきい値がシステマティックに変化することが示された。この結果を説明するものとして被験者のimplicitな基準面の参照と周辺視野情報からの体性感覚の変化が考えられた。