著者
森 美穂子 堤 明純 高木 勝 重本 亨 三橋 睦子 石井 敦子 名切 信 五嶋 佳子 石竹 達也
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.113-118, 2005 (Released:2006-01-05)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

交代勤務経験の有無と退職後の生活の質,特に睡眠の質との関連性を明らかにするために,ある製造会社の退職者777名を対象に質問紙調査を行った.質問内容は,既往歴,現在の健康状態,食習慣,アルコール,喫煙,運動,睡眠,在職中の勤務状況(職種,交代勤務経験,交代勤務経験年数,副業),現在の就業状況,社会参加,学歴,性別,年齢,退職後の年数であった.「現在の健康状態(オッズ比4.318,95%信頼区間2.475-7.534)」「交代勤務経験(2.190,1.211-3.953)」「現在の就業状況(1.913,1.155-3.167)」「食習慣(1.653,1.055-2.591)」が多変量解析によって退職後の睡眠障害と有意に関連した.退職後の睡眠障害を防ぐには正しいライフスタイル,良好な健康状態を保つことが,特に交代勤務経験者において大切である.
著者
越智 亮 片岡 保憲 太場岡 英利 沖田 学 森岡 周
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A0437, 2005 (Released:2005-04-27)

【目的】 心的な“緊張”が動作遂行能力に負の影響をもたらすことは日常生活において頻繁に見受けられる.これは,普段なら対応づけられている主観的な努力と客観的に要求された値との間の対応関係が乱れることが一つの原因として挙げられる可能性がある.本研究では,表面筋電計を用い,心的負荷を加えることにより筋活動量とその再現能力がどのように変化するかについて肘関節での等尺性収縮にて検証する. 【方法】 健常男性12名を被験者とした.平均年齢20.8±4.2歳,平均体重61.9±7.6kgであった.測定肢位は背もたれのない座位とした. BT(base task):肘関節屈曲90°,前腕回外90°位にて,重量負荷となる容器(プラスティック製バケツに各被験者の体重の5%にあたる水を入れ蓋をしたもの)を母指球と小指球の直上にくるよう置き,容器取手部分を注視させ,20秒間保持させた. BT-rep(BT-reproduce):BT後,即座に出力再現課題を試みさせた.固定された机の裏面に肘関節屈曲90°になるよう手掌面を当て,BTと同じ位の出力になるよう肘関節屈曲の等尺性収縮を行わせ,力量調節が完了した時点で被験者自身に合図させてから10秒間保持させた. MLT(mental load task):BT後10分間の休憩を与えた後,BTと同様の容器を用い上肢負荷を与え,容器取手上にガラス製のコップに水を満水にして置いた.容器の重さとコップの水の総重量はBTの負荷重量と一致するよう,容器内の水の量を調節した.コップ内の水を絶対にこぼさないように指示し,コップを注視させ20秒間保持させた. MLT-rep:BTと同様,出力再現課題を試みさせた.尚,BT,MLT共に課題間に休息を与えずに3施行ずつ行い,課題施行前後に血圧及び脈拍数を測定した. 筋活動の導出にはNoraxon社製MyoSystem1200を用い,被験筋は利き腕の上腕二頭筋,腕橈骨筋,上腕三頭筋とした.全課題において,遂行開始時より3秒後から5秒間のEMG波形を導出し,被験者の5秒間の最大等尺性随意収縮を100%とし,正規化した.統計処理には対応のあるt-検定を用いた.再現課題は絶対値の差(BT-rep-BT,MLT-rep-MLT)を算出し,平均値と標準偏差から散布度の比較を行った.【結果】 BTとMLTの比較において,MLTでは上腕二頭筋,腕橈骨筋,上腕三頭筋に筋活動量の有意な増加(p<0.001)が認められた.血圧及び心拍数もMLTで有意に増加(p<0.001)していた.絶対値の差の平均と標準偏差を比較した結果,MLT-repでバラツキが大きかった. 【考察】 ある動作のための筋活動量は脳・神経系によって無意識にプログラムされており,この過程に心理的修飾が加わることで適切な力量調節能力が損失させられ,筋出力の再現能力も低下することが考えられた.
著者
森富賢一郎 田辺誠
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.71-73, 2011-03-02

本研究では、携帯電話のGPS機能を用い、WEB上で利用者から最寄のバス停留所を検索し、案内するシステムを開発した。このシステムは、利用者が送信した住所や、携帯電話のGPS機能を用いて取得した位置情報と、データベースに登録されたバス停留所の緯度・経度の情報を基に、両者間の距離を計算し、利用者の近傍に位置するバス停留所の一覧と地図を表示するものである。このシステムではGoogleの提供するGoogle Static Maps APIを用い地図の表示を、Google Geocoding APIを用い住所から緯度・経度への変換を行う。このシステムの有用性を宇部市交通局のバスデータを用いて検証した。
著者
〓 春明 越田 淳一 森山 典子 王 暁丹 有働 武三 井上 興一 染谷 孝
出版者
一般社団法人 日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料学雑誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.76, no.6, pp.865-874, 2005-12-05 (Released:2017-06-28)
参考文献数
34
被引用文献数
3

九州各地の堆肥化施設23カ所から,牛糞,鶏糞,生ゴミおよび下水汚泥を原料とした堆肥計29点を採取し,糞便汚染指標菌(大腸菌群,大腸菌およびサルモネラ菌)について培養検査した。1)これら堆肥試料のCECは31.4〜79.0cmol_ckg^<-1>の範囲(平均55.4cmol_ckg^<-1>)で,炭素率(C/N比)は7.6〜25.4の範囲(平均15.3)にあり,他の性状と合わせ,多くが完熟堆肥であると判断された。2)デスオキシコーレイト寒天培地により大腸菌群が29点中11点(38%)から検出され10^2〜10^6cfug^<-1> dry matterの菌数レベルであった。大腸菌群陽性堆肥試料4点のうち3点からの分離株は,大腸菌群に属するE. coli, E. vulneris, Pantoea sp., Buttiauxella agrestisと同定された。しかし,Serratia marcescensのみが分離された試料が1点,本菌とE. coliが分離された試料が1点あった。大腸菌群には属さない腸内細菌科の細菌であるS. marcescensは赤色色素を生産するため,分離培地上で大腸菌群の赤いコロニーと誤認されたものと推察された。一方,得られたE. coli5株は,病原大腸菌免疫血清試験ですべて陰性であった。3)堆肥試料12点についてクロモカルト・コリフォーム培地による大腸菌の直接培養検査およびMLCB寒天培地によるサルモネラ菌の検出を試みた結果,大腸菌はいずれの試料からも検出されず,サルモネラ菌は2点(17%)から検出され,その菌数は10^3cfug^<-1> dry matterのレベルにあった。4)堆肥原料(牛糞,鶏糞,生ゴミ等)8点のうち大腸菌群およびサルモネラ菌がいずれも6点(75%)から,大腸菌が5点(63%)から検出され,菌数はいずれも10^2〜10^8cfug^<-1> dry matterであった。5)堆肥製造施設6カ所における堆肥化過程での糞便汚染指標菌の消長を7例について追跡した結果,糞便汚染指標菌が減少して製品中で消失する場合,いったん消失するが製品で再度検出される場合,全く消失しない場合,原料から製品まで検出されない場合の4通りが観察された。発酵温度が高くてもサルモネラ菌などが生残する場合があり,その原因について,再増殖や交叉汚染の可能性を考察した。6)上記の諸結果に基づき,堆肥の製造過程における温度管理や交叉汚染防止などの適切な衛生管理の重要性を指摘した。

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著者
森田 愛子
出版者
日本読書学会
雑誌
読書科学 (ISSN:0387284X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3-4, pp.113-123, 2015-03-31 (Released:2017-01-28)
参考文献数
14
著者
永井 大円 大森 理聡
出版者
日本デジタル教科書学会
雑誌
デジタル教科書研究 (ISSN:21887748)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.1-19, 2020-09-30 (Released:2020-11-06)
参考文献数
15

本研究は,授業者のアイトラッカー(視線計測装置)の活用が,授業者の授業力向上に効果的であるかどうかを検証することを目的とした。授業者にアイトラッカーを使用してもらい,録画した画像を見ながらインタビューを行い,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチによる分析を行った。また,動画編集ソフトを用いて画像を静止画として抽出し,カテゴリに分類した。これら二つを分析した結果,視線には,授業者の癖,意図的な視線,事後に意味づけられた視線の存在があることが明らかとなった。また,授業内で,気になる生徒が継続的に変化していた。この結果は,ビデオカメラによる定点撮影では困難であった授業者の授業時の視線とその意図の関係性を明らかにするものであり,意図的には気づくことができない指導を視覚化する上でアイトラッカーの使用が有用であることが示された。
著者
原田 晋 松永 亜紀子 宮地 里江子 正木 太朗 森山 達哉
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.56, no.12, pp.1515-1521, 2007-12-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
20

【目的】スパイスアレルギーは特に北欧諸国からは多数の報告が認められるが,本邦での報告は稀である.今回,当科で経験した2症例に対して諸検査を施行し,本症の発症機序に関する考察を加えた.【方法と対象】臨床経過からセリ科スパイスアレルギーと考えられた2症例に対して,花粉類・食物類の特異的IgEの測定,スパイス類・セリ科野菜類のプリックテスト・Immunoblotを施行した.但し,症例1 32歳男性では花粉症の既往はなく,症例2 46歳女性は春夏秋を通して花粉症症状を有していた.【結果】症例1では花粉類の特異的IgEは弱陽性のみ.Immunoblotは10〜12kDaおよび60kDaの部位で陽性.症例2では多数の花粉類の特異的IgEが陽性.Immunoblotは14kDaおよび60kDaの部位で陽性.プリックテストは2症例共にセリ科のスパイス類で強陽性を示し,セリ科のスパイスアレルギーと診断した.【結論】以上の結果より,症例1はスパイス自体の感作によるクラス1アレルギーを,症例2は花粉類との交叉反応により発症したクラス2アレルギーを疑った.本症には,このように複数の発症機序が存在するのではないかと推測される.本邦においても,今後スパイスアレルギーの発症が増加する可能性も考えられ,注目すべきアレルゲンである.
著者
山口 麻里 山本 彩乃 安富 陽平 長尾 洋 大野 貴司 森 英樹
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.245-249, 2018 (Released:2019-03-30)
参考文献数
17

症例は70歳代,男性。眼の違和感に対し市販の点眼薬を使用開始したところ,眼囲に瘙痒を伴う紅斑,腫脹が出現した。点眼薬の使用を中止の上,ステロイド軟膏の外用を行い,数日間で症状は軽快した。パッチテストでは,点眼薬で陽性。成分パッチテストではアミノカプロン酸で陽性だった。アミノカプロン酸はかつては止血剤として使用されていた抗プラスミン剤だが,現在医療用剤は販売終了している。しかし,止血,抗アレルギー,抗炎症作用と様々な作用を有するため,現在でも医薬品や医薬部外品の成分・添加物として汎用されている。日常生活品にも多岐にわたって使用されており,アミノカプロン酸に対しアレルギーを有する患者は注意が必要である。 (皮膚の科学,17 : 245-249, 2018)
著者
羽田 清貴 加藤 浩 井原 拓哉 中野 達也 深井 健司 辛嶋 良介 宮本 崇司 森口 晃一 嶋村 剛史 岡澤 和哉 奥村 晃司 杉木 知武 川嶌 眞之 川嶌 眞人
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.43 Suppl. No.2 (第51回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0237, 2016 (Released:2016-04-28)

【はじめに,目的】臨床において,歩き始めに膝痛や不安定感などの症状を訴える変形性膝関節症(以下,膝OA)患者は少なくない。膝関節へのメカニカルストレスの指標として外部膝関節内反モーメント(以下,KAM)が注目されており,膝OAの病態進行の危険因子の1つとして考えられている。また,膝OA患者に対して体幹や骨盤の回旋運動を改善させる理学療法を実施すると,歩容の改善だけでなく膝痛が減少する患者を経験する。そこで本研究の目的は,膝OA患者の歩き始めにおける胸椎・骨盤回旋運動とKAMとの関連性について検討することである。【方法】対象は膝OA患者7名(平均年齢70.3±10.9歳。以下,膝OA群)と健常成人15名(平均年齢35.0±11.7歳。以下,対照群)で全例女性であった。課題動作は5mの歩行路上の自由歩行とした。計測下肢から一歩目を踏み出し,床反力計を踏むように指示した。一歩目の歩幅の距離は被検者の身長の40%になるように設定した。歩行時は目の高さに設置した前方の目標物を注視させた。動作は5回実施した。計測方法は,赤外線カメラ8台を備えた三次元動作解析装置Vicon-MX13(Vicon Motion Systems社製)と床反力計(AMTI社製)1基を用いて実施した。三次元動作解析装置,床反力計のサンプリング周波数は100Hzとした。直径14mmの反射マーカーを身体51箇所に貼付した。得られたマーカー座標から胸椎セグメント,骨盤セグメント,両大腿セグメント,両下腿セグメント,両足部セグメントの8剛体リンクモデルを作成し,胸椎・骨盤の絶対及び相対回旋角度変化量,KAM第1ピーク値と第2ピーク値を算出した。統計学的解析はDr.SPSS II for Windows 11.0.1 J(エス・ピー・エス・エス社製)を用い,正規性の有無に従って,2群間の比較には2標本の差の検定を,KAMと胸椎・骨盤回旋角度変化量の関連性の検討にはPearsonの積率相関係数,またはSpearmanの順位相関係数を用いた。なお有意水準は5%未満とした。【結果】KAMの第1ピーク値と第2ピーク値[Nm/kg]は,対照群でそれぞれ0.35±0.09と0.31±0.09,膝OA群でそれぞれ0.57±0.16と0.53±0.16であり膝OA群が有意に高値を示した。胸椎相対回旋角度の変化量及び骨盤絶対回旋角度の変化量[deg]は,対照群で18.39±7.20と14.89±6.57,膝OA群で10.79±3.97と7.79±5.05であり膝OA群が有意に低値を示した。また,胸椎相対回旋角度の変化量及び骨盤絶対回旋角度の変化量は,KAMの第1ピーク値及び第2ピーク値と負の相関関係が認められた。【結論】歩き始めにおけるKAMは膝OA群が大きかった。臨床において,歩き始めに膝痛を訴える膝OA患者は,KAMの増大が疼痛の誘発原因の1つになっている可能性が示唆された。また,胸椎や骨盤の回旋可動域の低下は,KAMを増大させる一要因になる可能性が示された。膝OA患者のKAMを減少させるための理学療法戦略として,歩行時の胸椎や骨盤の回旋運動に着目する必要性があるかもしれない。
著者
森 達
出版者
東洋大学法学会
雑誌
東洋法学 (ISSN:05640245)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.1-25, 1967-05
著者
中島 直久 野田 康太朗 守山 拓弥 森 晃 渡部 恵司 田村 孝浩
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業農村工学会論文集 (ISSN:18822789)
巻号頁・発行日
vol.86, no.2, pp.I_225-I_234, 2018 (Released:2018-11-01)
参考文献数
35

春季におけるトウキョウダルマガエルの生息場保全策の検討に向けて, 本種が冬眠から目覚めて地上へ這い出す際に残す這い出し穴の形状を特定し, ニラ畑と裸地の2圃場において這い出しの時期と, その時の地温および降水量との関連を調べた.対象地の這い出しは4月中旬~5月下旬に行われ, 2山のピークが確認された.調査日間の日平均這い出し穴数, 日最高・最低地温, 期間最大連続雨量を指標とすると, 這い出しは日最高地温が12~15℃の範囲で開始した.両圃場において日平均這い出し穴数と期間最大連続雨量との間に正の相関関係が認められた.これらの結果から, 本種は日最低地温が特定の温度以上において降雨がある場合に, 越冬を終了して地上へ這い出すと推測された.
著者
村上 尚 宮本 忠幸 石村 和敬 桑島 正道 田中 敏博 年森 清隆
出版者
徳島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

Juvenile Visceral Steatosis(JVS)mouseにはカルニチン輸送担体の活性がない(BBRC223:283,1996)。即ち、ヒトのprimary carnitine deficiencyのanimal modelである。このマウスのオスでは妊よう性の低下があるので、その原因を検索した。研究実績の概要は以下のとおりである。1.原因遺伝子の同定JVSマウスは常染色体劣性の遺伝形式をもつ、単一遺伝子疾患である。原因遺伝子は、第11番染色体上に局在することを、1996年に報告していた。1998年にhuman OCTN2(Na^+dependent carnitine transporter)が報告されたので、mouseOCTN2をclonigし、その第6trnsmembrane domainにあるcodon352のCTG(Leu)が、JVSマウスではCGC(Arg)に変異していることを見い出した。2.精巣の分析JVSマウスのオスは生殖能が極めて悪く、その原因を知る目的で組織学的分析を行った。その結果、精巣上体の体部と尾部の間で、閉塞(6例中5例が完全、1例が不完全)し、完全閉塞の場合、尾部には精子が見られなかった。精巣上体は精子を通過させながら、成熟させていく極めて大切なorganであり、JVSマウスがヒトの閉塞性無精子症のanimal modelになりうる可能性を示した。3..カルニチン輸送に対する阻害剤の発見3-〈2,2,2-trimethylhydrazinium)propionateがカルニチン輸送に対する阻害剤であることを見い出した。将来本研究を推進させるのに有力な武器になりうると考えられた。
著者
阿部 敏紀 相川 達也 赤羽 賢浩 新井 雅裕 朝比奈 靖浩 新敷 吉成 茶山 一彰 原田 英治 橋本 直明 堀 亜希子 市田 隆文 池田 広記 石川 晶久 伊藤 敬義 姜 貞憲 狩野 吉康 加藤 秀章 加藤 将 川上 万里 北嶋 直人 北村 庸雄 正木 尚彦 松林 圭二 松田 裕之 松井 淳 道堯 浩二郎 三原 弘 宮地 克彦 宮川 浩 水尾 仁志 持田 智 森山 光彦 西口 修平 岡田 克夫 齋藤 英胤 佐久川 廣 柴田 実 鈴木 一幸 高橋 和明 山田 剛太郎 山本 和秀 山中 太郎 大和 弘明 矢野 公士 三代 俊治
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 = ACTA HEPATOLOGICA JAPONICA (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.47, no.8, pp.384-391, 2006-08-25
被引用文献数
18 56

極く最近まで殆んど不明状態にあった我国のE型肝炎の実態を明らかにする目的で,我々は全国から総数254例のE型肝炎ウイルス(HEV)感染例を集め,統計学的・疫学的・ウイルス学的特徴を求めてこれを解析した.その結果,[i]HEV感染は北海道から沖縄まで全国津々浦々に浸透していること;[ii]感染者の多くは中高年(平均年齢約50歳)で,且つ男性優位(男女比約3.5対1)であること;[iii]我国に土着しているHEVはgenotype 3とgenotype 4であるが,後者は主に北海道に偏在していること;[iv]年齢と肝炎重症度との間に相関があること;[v]Genotype 3よりはgenotype 4による感染の方が顕性化率も重症化率も高いこと;[vi]発生時期が無季節性であること;[vii]集積症例全体の約30%は動物由来食感染,8%は輸入感染,2%は輸血を介する感染に帰せしめ得たものの,過半の症例(約60%)に於いては感染経路が不明のままであること;等の知見を得た.<br>
著者
森 数馬 岩永 誠
出版者
The Japanese Psychological Association
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.85.13401, (Released:2014-10-01)
参考文献数
101
被引用文献数
2

While enjoying music and other works of art, people sometimes experience “chills,” a strong emotional response characterized by a sensation of goose bumps or shivers. Such experiences differ from having goose bumps as a defense response or from shivering in reaction to cold temperatures. The current paper presents the phenomenon of music-induced chills and reviews the chill-related emotional response, autonomic nervous system activity, and brain activity. It also reviews the musico-acoustic features, listening contexts, and individual differences that cause chills. Based on the review, we propose a hypothetical model regarding the evocation of music-induced chills. Furthermore, we investigate the strong emotional response associated with chills by exploring the relationship between music-related chills and non-music-related chills, and discuss future research directions.