著者
有馬 昌宏 森田 勝弘 徐 娜
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.145-148, 2014 (Released:2014-08-06)

戸籍および住民基本台帳に関する情報システムは住民生活に密接にかかわるものでありながら、東日本大震災においてその脆弱性が問題として顕在化した。われわれが2011年の1月から2月にかけて実施した全国の1,747の市区町村を対象とした住民関連情報システムの実態調査では、住民関連情報システムのバックアップ体制おび共同化に向けての意識が自治体種別によって異なることが明らかとなっている。本研究では、このバックアップ体制と共同化への意識の違いを、人口規模、財政力、地域特性などの観点から定量的に分析し、今後の自治体の住民関連情報システムの在り方についてについて検討する。
著者
藤本 薫喜 渡辺 孟 坂本 淳 湯川 幸一 森本 和枝
出版者
日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.443-450, 1968
被引用文献数
12 105 89

Various calculation formulas of body surface area are designed by the measured values of body surface area and other physical measurements, e.g. height, weight, chest circumference etc, of 201 Japanese of both sexes from neonatal to old age.<br>Statistically comparing the formulas, the following three may be used for all ages of Japanese with the slightest possibility of error.<br>1. Newborn (under 1 year) <i>S</i>=W<sup>0.473</sup>×H<sup>0.655</sup>×95.68<br>2. Young child (1-5 years) <i>S</i>=W<sup>0.423</sup>×H<sup>0.362</sup>×381.89<br>3. Over 6 years to old age (for general use) <i>S</i>=W<sup>0.444</sup>×H<sup>0.663</sup>×88.83<br>(<i>S</i>: Surface area in cm<sup>2</sup>, W: Body weight in kg, H: Height in cm)
著者
荒木 和秋 小糸 健太郎 清水池 義冶 井上 誠司 杉村 泰彦 淡路 和則 吉岡 徹 森 久綱
出版者
酪農学園大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

細断型梱包被覆機の登場は、日本の畜産業および酪農における自給飼料の生産および流通に大変革をもたらしている。本調査研究では以下のことが明らかになった。第一に、牧草や青刈りとうもろこしのサイレージおよび食品残渣を圧縮梱包することで長期保存を可能とする調製革新をもたらしている。第二に、圧縮梱包された自給飼料やTMRの広域流通を可能とする流通革新をもたらしている。第三に岩手県において青刈りとうもろこしの収穫、調製、給与の各作業の効率化による飼料構造の大変革をもたらしている。このことから細断型ロールベーラは日本畜産の競争力強化と飼料自給率の向上の有効な手段となりうることを明らかにした。
著者
松下 一徳 真野 隆充 堀永 大樹 森 悦秀 村松 慶一 田口 敏彦 上山 吉哉
出版者
山口大学医学会
雑誌
山口医学 (ISSN:05131731)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2+3, pp.43-47, 2008-06-30 (Released:2008-07-22)
参考文献数
10
被引用文献数
1

近年,口腔腫瘍切除後の顎欠損による咬合機能ならびに審美性の回復にインプラントが用いられるようになった.われわれは,腓骨による下顎骨再建後にインプラント義歯を用いて咬合機能の回復を行った1例を報告する.42歳の女性が左下顎歯肉の腫脹を主訴として平成16年当科を紹介受診した.左側下顎骨エナメル上皮腫の診断により,下顎骨区域切除後,血管柄付き腓骨皮弁による顎骨再建を行った.術後13カ月に再建用プレートを除去し移植骨にインプラント一次手術を行った.インプラント二次手術後,インプラント周囲炎が認められたため,口蓋歯肉をフィクスチャー周囲に移植し,付着歯肉を形成した.上部構造として磁性アタッチメントを利用したオーバーデンチャーを作製し,咬合機能の回復を得た.
著者
堀内 功 澤井 英明 小森 慎二 赤谷 昭子 香山 浩二
出版者
兵庫医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

TNSALP遺伝子のゲノムDNAをPCR法にて増幅した。ゲノム遺伝子は12エクソンに分かれているため、PCR法に用いるプライマーはそれぞれのエクソンについて合成する必要がある。しかも細胞1個にはTNSALP遺伝子は1対(2個)しか含まれていないため、これを遺伝子増幅するためには増幅対象領域についてPCR反応を繰り返して2度行ういわゆるnested PCR法が必要となる。この方法に必要なTNSALP遺伝子のプライマーの塩基配列はすでに報告されているので、これらの情報を用いて、細胞1個より増幅可能な条件を検討した。増幅された遺伝子がTNSALPであるかどうかについてはそれぞれの増幅された遺伝子内に存在する制限酵素部位が、既知のTNSAPLの遺伝子配列と一致するかどうかで判断した。同じ増幅法であっても細胞融解の方式によって増幅の程度の差が出ることが判明した。すなわち蛋白融解酵素を用いたものよりもアルカリ溶解法を用いた方が正確な増幅が期待できることがわかった。しかし、allele drop out(ADO)と呼ばれる、2本の染色体のうちの1本がうまく増幅されない減少についての検討を次に行った。低アルカリホスファターゼ症は常染色体劣性遺伝形式をとる疾患であるので、ADOがあっても正常のalleleの増幅がみられれば、少なくとも保因者であり、罹患はしていないと診断できる。しかし、あまりにADOの頻度が高いと、正確な診断という意味では問題が生じる。文献上はいずれの方法が良いかについては相反する報告があり、増幅する遺伝子によって違いがあるものと考えられた。そこでADOの頻度を検討して、さらに増幅率を加味して検討した結果、TNSALP遺伝子の増幅についてはアルカリ溶解法を用いた方が、増幅効率とallele drop outの率から考えて、良いと考えられた。
著者
後藤 昌弘 岩田 惠美子 大久保 郁子 西中 未央 森 元幸 森 一幸 中尾 敬
出版者
神戸女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

北海道産5品種,長崎県産5品種2系統を用いて,化学成分分析,テクスチャー測定,官能検査を行い,品種による調理適性を明らかにすることを試みた。官能検査の総合評価から,北海道産ジャガイモの収穫直後では,「ピルカ」が揚げ加熱,「はるか」がゆで加熱に,貯蔵6ヵ月では「ピルカ」が電子レンジ加熱,「はるか」が揚げ,蒸し,電子レンジ加熱に,長崎県産春作の「西海31号」は電子レンジ加熱,「西海37号」は蒸し加熱,ゆで加熱,秋作では「アイユタカ」は揚げ加熱,「さんじゅう丸」は揚げ加熱,「西海31号」は電子レンジ加熱,「西海40号」は揚げ,電子レンジ,ゆで,焼き加熱に適していると考えられた。
著者
森島 啓子
出版者
日本育種学会
雑誌
育種學雜誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.265-274, 1975-10-31
被引用文献数
1

ダリスグラスはアポミクシスを行う多年草で,わが国には牧草として導入される以前から雑草として定着している。本実験はこの種の持つ雑草性,すなわち撹乱環境に対する適応性の機構を知るために行なったものである。熊本・宮崎・静岡の各県で採集した20の自生集団を用いて,1)各種形質の変異,2)ふみつけ反応性,3)スズメノヒエおよびメヒシバとの競争を調査した。得られた主な結果は次のとおりである。 有性生殖する他の種に比べて遺伝的変異は著しく少なかった。しかし集団間および集団内に遺伝的変異が存在することが確められた。さらに,各地区の分布中心の集団より周辺の集団の方が遺伝的変異を多く含む傾向が見出された。このことはまれに起る有性生殖によって遺伝的変異を増した集団が新しい生育地に移住したことを示唆する。また,ふみつけに対する抵抗性を持つこと,表現型可変性が大きいこと,他種が占有している場所では幼植物は死亡しやすいが,混みあっていない場所では旺盛に生長し他種に勝つことなどが明らかになった。 ダリスグラスの雑草性は,ストレス抵抗性,競争力,大きい表現型可変性,無性的な種子による移住力に基づいているのであろう。その雑草性を発現する遺伝子型はアポミクシスによってそのまま繁殖すると考えれる。
著者
森 玲奈 北村 智
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.309-318, 2013

ワークショップは教育工学の研究対象として認識されてきた.しかしながら,教育工学研究としてのワークショップの評価について,十分な議論が行われていない.そこで本稿では,第一に,ワークショップの教育評価について,ワークショップと学習目標との関係に着眼し,検討を行なった.第二に,教育工学研究としてワークショップを評価する方法について,都市計画研究における方法と認知科学研究における方法を参照し,検討を行なった.検討の結果,第一に,ワークショップの教育評価では,我々は明示された学習目標と明示されていない学習目標を分ける考えを示した.加えて,「予期されなかった学習」の重要性を指摘した.第二に,都市計画研究における評価方法を検討した結果,研究の妥当性・有用性を考える上で,実践の置かれた文脈と同様に,実践に対する研究者の立場を詳述することが重要であることと,参加者・研究者のみならず,企画者・運営者を含めた多様な関わりを踏まえた多面的な分析に,有用な知見を見いだせる可能性があることを示した.第三に,認知科学研究における相互作用分析の研究を踏まえると,言語行動のみならず,非言語行動を含めたマルチモーダルな分析を行うことが有効ではないかと提案した.
著者
熊谷 圭知 石塚 道子 大城 直樹 福田 珠己 森本 泉 森 正人 寄藤 晶子 倉光 ミナ子 関村 オリエ
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究では、欧米中心に展開してきたジェンダー地理学を再構築し、日本からの発信とグローバルなネットワーク構築をめざした。具体的には、1)2013年8月の京都国際地理学会において、「ジェンダーと地理学」研究委員会と共同し、プレ会議(奈良)を開催。2)海外の主導的なフェミニスト地理学者(2012年年1月にDivya Tolia-Kelly氏、2013年3月にDoreen Massey氏)を招聘。学会での議論の場を創出した。研究成果は、2014年,英文報告書(Building Global Networks through Local Sensitivities )に刊行し、内外に発信した。
著者
大室 健 森田 寿郎
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.76, no.766, pp.1503-1513, 2010-06-25

Movable structures can change their shape because each of the components are connected by hinges. This paper discussed a mechanism design method that can relocate hinges based on a fourbar linkage mechanism. In this paper, "structural fabric" is defined as the arrangement of the hinges, and "shape" is also defined as the structural externals made from the arrangement of the hinges. By this definition, changes of the shape by the hinge's angle without changing the hinge arrangement is different from changes in the structural fabric. On the other hand, origami can transform by changing its structural fabric because it can freely relocate creases as hinges. However, there have been no rigid body structures that have origami-like characteristics, since there has been no mechanism that can relocate hinges. So we have designed HDRM (Hinge Double Relocation Mechanism) which can relocate hinges, and have constructed movable structures by combining the HDRM. Contents of this paper is as follows; First, a mechanism design requirement that can relocate hinges by the planar linkage have became clear. The design requirement has been expanded to spatial linkage mechanisms which have been named HRM (Hinge Relocation Mechanism), through the mechanical analysis of the spherical quadric crank chain mechanism. Next, the HDRM that relocates hinges in a singular configuration has been invented by adapting the mentioned requirement. The requirement of making movable structures from HDRM has been cleared by solving the Hamiltonian path problem. Finally, from evaluations using kinematical and interference analysis on the 3D-CAD, it has been confirmed that the constructed movable structures can change into various shapes by changing the structural fabric.
著者
石森 洋行
出版者
立命館大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

廃棄物や循環資材埋立地盤からの化学物質溶出量を正確に評価することを目的として、化学物質の長期溶出特性に及ぼす溶出試験条件(流速、試料粒度、バッチ法とカラム法の違い)を調べるとともに、埋立地盤内に発生する水みちを有効間隙率の点から定量的に評価する手法を開発することで溶出量に及ぼす水みちの影響を調べた。
著者
渡辺 秀樹 大森 文子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

英語の動物名で人間比喩義を持つものを類ごとに全て収集・リスト化し、イヌ科、ネコ、鳥類、昆虫の人間比喩用法、代表的詩人の動物名使用の特徴について研究論文を発表した。本研究では動物名の縁語も含めて人間比喩用法における動物名の類義・対義のグループや複雑な構造性を明らかにしたが、このメタファーの構造性の提示が本研究の成果であり学界でも注目された。その成果は既に日本英語学会全国大会シンポジウム「これからのコロケーション研究」の講師として口頭発表し、今後『英語動物名メタファーの構造と歴史』(仮題)という学術書に記す。
著者
小森田 精子
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.281-284, 1998
参考文献数
5

化学教育における実験の意義を論考するために,まず,近代・現代化学における実験の目的と性格を合成実験を中心に,化学的実験と物理的実験の関係も含めて論述する。次に,化学教育の目的を明らかにし,学習実験の意義と性格について述べる。ここでは,特に化学の基本概念と基本法則を理解することの重要性を指摘するとともに,その歴史的成立過程を実験と理論の役割を中心に概観する。最後に,学習実験の方法について二つの視点から論考し具体的な提案をする。
著者
森 眞理子 河上 志貴子 横山 美佳 ユ キョンラン
出版者
京都大学図書館機構
巻号頁・発行日
2013-12-11

会期・会場: 2013年12月11日(水)13:30~17:00 : 京都大学附属図書館3階ライブラリーホール ; 主催: 京都大学図書館機構. 共催: 国立大学図書館協会近畿地区協会. 協賛: 大学図書館近畿イニシアティブ.
著者
土田 義郎 松井 利仁 永幡 幸司 塩川 博義 川井 敬二 森原 崇 船場 ひさお
出版者
金沢工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

音環境の評価には、量だけでなく意味が関与する。良好な音環境の実現には、文化的視点も必要であり、マネジメント思考も求められている。本研究で得た成果は次の3点である。(1)主観の影響や、居住地・世代による音源の聞き取り頻度の差といった点から、音環境全体の評価に関する成果を得た。(2)ガムラン音楽や商店街の音環境の他、海外(アジア地域)における鉄道騒音や道路騒音のように幅広い音環境に対して、質的な情報と量的な情報の相互作用についてテキスト・マイニングやPAC分析を用いて成果を得た。(3)個人の認識を可視化し、深層面接を行うツールを用い、認知構造の同定手法に関する成果を得た。
著者
森 貴史
出版者
関西大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

イギリス海軍ジェームズ・クックの第2次世界航海に同行したゲオルク・フォルスターは、その知見を『世界周航記』(1778-80)として出版した。この航海記は、現代の視点で通常の航海記文学として読めば、クックの航海を年代記的に記しているにもかかわらず、非常に難解なカオス的な構造をもった航海記であるとの仮説に立脚し、この著作を「文学テクスト」および「自然科学と文化史のデータベース」としての両面から分析した論考を、ドイツで上梓した。