著者
奥田 稔 高坂 知節 三宅 浩郷 原田 康夫 石川 哮 犬山 征夫 間口 四郎 新川 秀一 池野 敬一 松原 篤 稲村 直樹 中林 成一郎 後藤 了 小野寺 亮 遠藤 里見 亀井 民雄 室井 昌彦 馬場 廣太郎 島田 均 舩坂 宗太郎 大橋 伸也 鄭 正舟 小澤 実佳 八木 聰明 大久保 公裕 後藤 穣 服部 康夫 上野 則之 柏戸 泉 大塚 博邦 山口 潤 佃 守 池間 陽子 坂井 真 新川 敦 小林 良弘 佐藤 むつみ 山崎 充代 藤井 一省 福里 博 寺田 多恵 小川 裕 加賀 達美 渡辺 行雄 中川 肇 島 岳彦 齋藤 等 森 繁人 村上 嘉彦 久松 建一 岩田 重信 井畑 克朗 坂倉 康夫 鵜飼 幸太郎 竹内 万彦 増田 佐和子 村上 泰 竹中 洋 松永 喬 上田 隆志 天津 睦郎 石田 春彦 生駒 尚秋 鈴木 健男 涌谷 忠雄 宮國 泰明 夜陣 紘治 森 直樹 田頭 宣治 宮脇 浩紀 青木 正則 小林 優子 高橋 正紘 沖中 芳彦 遠藤 史郎 池田 卓生 関谷 透 奥園 達也 進 武幹 前山 忠嗣 恒冨 今日子 増山 敬祐 浅井 栄敏 土生 健二郎 中崎 孝志 吹上 忠祐 角田 憲昭 渡辺 隆 野口 聡 隈上 秀伯 吉見 龍一郎 茂木 五郎 鈴木 正志 大橋 和史
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.633-658, 1996-09-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
21

通年性アレルギー性鼻炎患者211例を対象に, KW-467910mg/日 (KW群) の有効性, 安全性および有用性をoxatomide 60mg/日 (OX群) を対照薬として多施設二重盲検群間比較試験により検討した.最終全般改善度の「改善」以上は, KW群61-6%, OX群57.6%で, 両群間に有意差は認められなかつたが, 同等性の検証を行った結果, KW群はOX群と比較して同等ないしそれ以上と考えられた. 概括安全度の「安全性に問題なし」と評価された症例は, KW群68.0%, OX群61.4%で, 両群間に有意差は認められなかった. 主な副作用症状は両群とも眠気であった. 有用度の「有用」以上は, KW群54.9%, OX群50.5%であり両群間に有意差はなかったが, KW群の方がやや有用率が高かった.以上の成績より, KW-4679は通年性アレルギー性鼻炎に対して, 臨床的に有用性の高い薬剤であると考えられた.
著者
上岡 裕美子 斉藤 秀之 大橋 ゆかり 飯島 節
出版者
茨城県立医療大学
雑誌
茨城県立医療大学紀要 (ISSN:13420038)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.97-108, 2010-03

脳卒中者(以下患者)への理学療法の目標設定方法としてチェックリスト式患者参加型目標設定法(Patient Participation Goal-setting Method using Checklist: PPGMC)を用い、また目標達成度の測定にGoal Attainment Scaling (GAS) を用いて、その臨床有用性を検討した。3組の患者と担当理学療法士(以下PT)を対象に事例検討を行った。PPGMCは生活機能目標チェックリストと目標共有シートからなり、患者とPTが一緒に利用する。手順は、1)生活機能目標チェックリストに希望する目標をチェックする、2)目標を話し合う、3)決定した目標を目標共有シート記入する、4)理学療法を実施しGASで定期的に評価する、とした。最後にPTへ質問紙調査を行った。その結果、どの事例もPPGMCを用いることで各患者独自の生活機能目標を設定できた。質問紙から、PPGMCは活動・参加に関する患者の希望を把握しやすい、GASを用いて目標を段階的に達成し共通の認識を持つことで患者の意欲向上につながった、との意見が得られた。これらより脳卒中者への理学療法においてPPGMCとGASの使用が臨床的に有用であることが示唆された。
著者
廣橋 満 木戸 勝 山本 栄仁 小島 裕 實川 浩一郎 藤井 節郎
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.41, no.9, pp.1498-1506, 1993-09-15 (Released:2008-03-31)
参考文献数
23
被引用文献数
6 10

The reactivities of 5-fluorouracil (5-FUra) degradation inhibitors, 2, 4- (2) and 2, 6-dihydroxypyridines (3), were investigated. Acylation of 2 and 2, 4-bis(trimethylsilyloxy)pyridines with equimolar amounts of acid chlorides preferentially occurred at the 4-OH and 2-OH positions, respectively, and the structure of monobenzoylated 5-chloro-2, 4-dihydroxypyridine (2b) was determined as 4-benzoyloxy-5-chloro-2-pyridone (5b) by X-ray crystallo-graphic analysis. Compounds 2 and 3, as well as the N-2-tetrahydrofuryl (11), N-alkyl (12), and N-carbamoyl (14) derivatives of 2, exhibit dynamic keto-enol tautomerism. The acyl derivatives of these pyridines are labile and are thought to be active esters. Monoacyl ester derivatives of these pyridines were combined with 5-FUra analogs to develop novel antitumor agents containing an inhibitor of 5-FUra degradation. One of them, 3-[3-(6-benzoyloxy-3-cyano-2-pyridyloxycarbonyl)benzoyl]-1-ethoxymethyl-5-fluorouracil (BOF-A2) (22b), was the most effective and is currently undergoing late phase-II clinical trials.
著者
上田 修一 武田 節夫 山脇 一郎 山下 純一 安本 三治 橋本 貞夫
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.125-131, 1982-01-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
20
被引用文献数
5 8

A hydroxylated metabolite of 1-(tetrahydro-2-furanyl)-5-fluorouracil (FT), 1-(trans-3-hydroxytetrahydro-2-furanyl)-5-fluorouracil (trans-3'-OH-FT, VIII) and its isomer, 1-(cis-3-hydroxytetrahydro-2-furanyl)-5-fluorouracil (cis-3'-OH-FT, VI), were synthesized and isolated at high purity. As compounds related to FT metabolites, 2, 3'-anhydro-1-(cis-3-hydroxytetrahydro-2-furanyl)-5-fluorouracil (2, 3'-anhydro-FT, V), 1-(2, 5-dihydro-2-furanyl)-5-fluorouracil (3', 4'-dehydro-FT, XII) and 1-(5-acetoxytetrahydro-2-furanyl)-5-fluorouracil (5'-AcO-FT, XI) were also synthesized. The antitumor activities of these compounds against sarcoma 180 and L 1210 were examined. The activities of cis-3'-OH-FT (VI) and 2, 3'-anhydro-FT (V) were found to be lower than that of FT. The activity of 5'-AcO-FT (XI) was the same as that of FT. 3', 4'-Dehydro-FT (XII) showed much greater activity than FT.
著者
武市 尚也 渡辺 敏 松下 和彦 飯島 節 西山 昌秀 海鋒 有希子 堀田 千晴 石山 大介 若宮 亜希子 松永 優子 平木 幸治 井澤 和大
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48100763, 2013

【はじめに、目的】 大腿骨頸部・転子部骨折 (大腿骨骨折) 患者における退院時の歩行自立度は退院先や生命予後に影響を与える. 先行研究では, 退院時歩行能力に関連する因子として年齢, 性, 認知機能, 受傷前歩行能力などが報告されている (市村, 2001). しかし, 術後1週目の筋力, バランス能力が退院時の歩行自立度に及ぼす影響について検討された報告は極めて少ない. そこで本研究では, 大腿骨骨折患者の術後1週目の筋力, バランス能力が退院時の歩行自立度に関連するとの仮説をたて, それを検証すべく以下の検討を行った. 本研究の目的は, 大腿骨骨折患者の術後1週目の筋力, バランス能力を独立変数とし, 退院時歩行自立度の予測因子を明らかにすることである.【方法】 対象は, 2010年4月から2012年9月の間に, 当院に大腿骨骨折のため手術目的で入院後, 理学療法の依頼を受けた連続305例のうち, 除外基準に該当する症例を除いた97例である. 除外基準は, 認知機能低下例 (改訂長谷川式簡易認知機能検査: HDS-R; 20点以下), 入院前ADL低下例, 術後合併症例である. 調査・測定項目として, 入院時に基本属性と認知機能を, 術後1週目に疼痛と下肢筋力と下肢荷重率を調査および測定した. 基本属性は, 年齢, 性別, 術式である. 認知機能評価にはHDS-Rを, 疼痛評価にはVAS (Visual Analog Scale) をそれぞれ用いた. 疼痛は, 安静および荷重時について調査した. 下肢筋力の指標には, 膝関節伸展筋を用い, 検者は筋力計 (アニマ株式会社, μ-tasF1) にて被検者の術側・非術側の等尺性筋力値 (kg) を測定し, 体重比 (%) を算出した. バランス能力の指標には下肢荷重率を用いた. 測定には, 体重計を用いた. 検者は被検者に対し, 上肢支持なしで体重計上5秒間, 最大荷重するよう求め, その際の荷重量 (kg) を左右測定し, 体重比 (%) を算出した. 歩行自立度は退院1日前に評価された. 歩行自立度はFIMの移動自立度 (L-FIM) に従い, 歩行自立群 (L-FIM; 6以上) と非自立群 (L-FIM; 6未満) に分類した. 統計解析には, 退院時歩行自立群および非自立群の2群間における基本属性および術後1週目の各因子の比較についてはt検定, χ²検定を用いた. また, 退院時の歩行自立度を従属変数, 2群間比較で差を認めた因子を独立変数として, ロジスティック回帰分析を実施した. さらに, 退院時歩行自立度の予測因子とロジスティクス回帰分析で得られた予測式から求めた数値 (Model) のカットオフ値の抽出のために, 受信者動作特性 (ROC) 曲線を用い, その感度, 特異度, 曲線下面積より判定した.【倫理的配慮、説明と同意】 本研究は当院生命倫理委員会の承認を得て実施された (承認番号: 第91号).【結果】 退院時における歩行自立群は48例, 非自立群は49例であった. 基本属性, 認知機能は, 年齢 (自立群73.9歳 / 非自立群81.8歳), 性別 (男性; 35% / 10%), 術式 (人工骨頭置換術; 56% / 29%), HDS-R (27.2 / 25.9) であり2群間に差を認めた (p<0.05). 術後1週目におけるVASは安静時 (1.0 / 1.8), 荷重時 (3.7 / 5.0) ともに非自立群は自立群に比し高値を示した (p<0.05). 膝伸展筋力は術側 (22.0% / 13.8%), 非術側 (41.8% / 27.6%) ともに自立群は非自立群に比し高値を示した (p<0.05). 下肢荷重率も術側(75.3% / 55.8%), 非術側 (98.2% / 92.3%) ともに自立群は非自立群に比し, 高値を示した (p<0.05). 2群間比較で差を認めた因子を独立変数としたロジスティクス回帰分析の結果, 退院時歩行自立度の予測因子として, 術側膝伸展筋力 (p<0.05, オッズ比; 1.14, 95%信頼区間; 1.04-1.28)と術側下肢荷重率 (p<0.05, オッズ比; 1.04, 95%信頼区間; 1.01-1.08) が抽出された. その予測式は, Model=術側膝伸展筋力*0.131+術側下肢荷重率*0.04-4.47であった. ROC曲線から得られたカットオフ値は, 術側膝伸展筋力は18% (感度; 0.72, 特異度; 0.77, 曲線下面積; 0.78), 術側下肢荷重率は61% (感度; 0.76, 特異度; 0.68, 曲線下面積; 0.76), そしてModelは0.77 (感度; 0.76, 特異度; 0.87, 曲線下面積; 0.82) であった.【考察】 大腿骨骨折患者の術後1週目における術側膝伸展筋力と術側下肢荷重率は, 退院時の歩行自立度を予測する因子であると考えられた. また, ロジスティクス回帰分析で得られた予測式から算出したModelはROC曲線の曲線下面積において上記2因子よりも良好な判別精度を示した. 以上のことから, 術側膝伸展筋力および術側下肢荷重率の両指標を併用したModelを使用することは, 単一指標よりも歩行自立度を予測する因子となる可能性があるものと考えられた.【理学療法学研究としての意義】 本研究の意義は, 術後早期における退院時歩行自立度の予測因子およびその水準を示した点である. 本研究の成果は, 急性期病院において転帰先を決定する際の一助になるものと考えられる.
著者
高松 節子 タカマツ セツコ Setsuko Takamatsu
雑誌
浦和論叢
巻号頁・発行日
no.37, pp.75-129, 2006-12

この論文では、先ず通時的な異分析の意味を明らかにしていく。Jespersenの異分析論を整理し、更にこれらの例に関する他の解釈を調べる。逆成、民間語源、意味構文についての考察をする。次に幼児の聞き誤りと異分析について調べる。Jespersenは幼児の聞き誤りが通時的な異分析につながると指摘した。通時的異分析は、語をはじめて学ぶ者による聞き誤りによっておこされると理解される。固定しない幼児の聞き誤りは共時的異分析といってよい。最後に郡司の異分析論を調べる。郡司はことばが現実よりも操作しやすいという事実を指摘している。そのことが思うままにことば遊びができることにつながる。これは歴史的な語の変化につながらないが、共時的な異分析と理解してよい。郡司はことばを用いる歴史の中において分析能力を備えることと、異分析感覚の発達は重要なことであると説明している。ことばを分析することが出来たから文字をもつことが出来、文字を用いることが異分析能力を発達させた。ことばによって新鮮な表現をする意図が異分析であると理解される。
著者
柴田 優子 布施谷 節子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.61, pp.294, 2009

<B>目的</B>若い女性は、今も昔も大人の女性への憧れと、身長を高く脚をきれいに見せたい欲求や、衣服とのコーディネートからハイヒールを履いてきた。しかしながら、美しい歩容はなかなか見受けない。そこで、裸足歩行とハイヒール歩行とを実験によって比較し、その違いを明らかにする中で、美しい歩容を追求したいと考えた。<BR><B>方法</B>被験者は20歳代女性45名である。実験に用いた靴はヒール高8cmのピンヒールでポインテッドトゥであり、サイズはS,M,L,LLの4種類を用意した。被験者は各自が最も適合すると判断した靴を履き、反射マーカーを右体側の耳珠点、肩峰点、大転子点 膝蓋骨側面、踵点、外果点、甲の中央、つま先につけ、10m歩行を3回繰り返した。裸足歩行も同様に行った。これを2台のビデオカメラで撮影し、右足離床から着地し次の離床までを1歩として捉えた。1歩のスタート時から膝が最高点に達した時点と次の離床時までについて、左右前後上下の変化量として各マークのXYZ座標値の差を算出した。また、上体と腰、膝、足首の空間角度を捉えた。解析はヒューテック製Mpro3Dによった。<BR><B>結果</B>(1)裸足歩行では、上体の上下動が小さく、足部は外側に大きく蹴り出し、踵を高く上げているのに対して、ハイヒール歩行は上体の上下動が大きく、踵をあまり上げず、床面にほぼ平行に移動し、歩幅が小さく上体がやや後ろに引けていることがわかった。 (2)膝の上下の動きを経時変化で見ると、裸足歩行は個人差が見られるのに対して、ハイヒール歩行はパターン化した動きであった。(4)ハイヒールを履きなれた人とそうでない人を比較すると、履きなれない人は左右上下のブレが大きいことがわかった。
著者
田中 義則 白井 滋久 湯本 節三 松川 勲 萩原 誠司 黒崎 英樹 山崎 敬之 鈴木 千賀 大西 志全 角田 征仁
出版者
北海道立総合研究機構農業研究本部
巻号頁・発行日
no.99, pp.47-60, 2015 (Released:2015-07-06)

「トヨハルカ」は,1993年に北海道立十勝農業試験場(農林水産省大豆育種指定試験地)で,ダイズシストセンチュウ抵抗性,低温抵抗性,低温着色抵抗性の白目中粒系統である「十系793号」を母,ダイズシストセンチュウ抵抗性の白目中粒系統である「十交6225F8」を父に人工交配した雑種後代から選抜・固定し,2005年に北海道の優良品種に認定され,2008年に品種登録された。本品種は,「トヨムスメ」と同様に中生の白目大粒で,ダイズシストセンチュウ抵抗性が強く,同品種より低温抵抗性が強く,同品種で問題となる低温によるへそおよびへそ周辺着色が極めて少なく外観品質に優れる。耐倒伏性に優れ,草型は分枝が少ない主茎型で最下着莢節位が高いことから,コンバイン収穫適性に優れる。加工適性は煮豆に適し,特に味噌に好適である。「トヨハルカ」を「トヨムスメ」の一部に置き換えて普及することで,道産大豆の安定生産と品質向上が期待される。
著者
山本 有子 庭前 京子 地田 千枝 赤壁 節子 星野 一宏 諸橋 昭一 笹倉 寿介
出版者
富山大学
雑誌
富山大学工学部紀要 (ISSN:03871339)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.121-129, 1997-02

Alpha-mannosidase is widely distributed in plant seeds and microorganisms. The purification of the enzyme recently received increasing attention because the enzyme was used to determined the carbonhydrate structures of oligo-mannoproteins, which has specific biological activities. An α-mannosidase was purified over 100-fold from Wata callus by successive chromatography with overall yield of 8%. The purified enzyme had a molecular mass of 250 kDa. This enzyme had the same optimum pH at 4.5 and optimum temperature at 50℃ as one from jack bean. This enzyme appeared to be metal enzyme containing Zn^<2+>. The enzyme hydrolyzed p-nitrophenyl- α -mannoside, methyl- α -n-mannopyranoside, benzyl- α -Dmannopyranoside, α(1->2)-mannobiose, α(1->3)-mannobiose, and α(1->6)-mannobiose, with Km of 0.527mM, 0.182mM, 0.190mM, 1.06mM, 0.696mM, 5.10mM, respectively The hydrolysis of various α-linked mannobiose indicated that the enzyme hydrolysizes the α-mannobiose in the order of α(1->6) > α(1->3) > α(1->2), unlike the conventional α-mannosidae.近年,生体細胞の細胞表面あるいは酵素表面に結合した糖鎖が,細胞の生理活性あるいは酵素活性に多大な影響を示すことが報告されている。例えば,maltoseを加水分解するヒトの腸間酵素は重量に対して30-40% の糖を含んでいるが,papainの加水分解に対して抵抗性を示す。一方,酵母の細胞壁と結合したmannoseを多量に含む糖鎖は,酵母の性的凝集反応を引き起こすことが知られている。特に,Saccharomyces cerevisiaeにおける糖鎖の構造は古くから検討されており,糖鎖の構造は,mannoseがα(1→6)結合で結合したoligo-mannose骨格に,側鎖として2,3個のmannoseがα(1→2),または,α(1→3)結合したmannobioseとmannotrioseが結合されていると報告されている。近年,この糖タンパクの生物学的役割を明らかにするため,oligo-mannose型糖鎖の構造を解明することが重要となってきた。そこで,この糖鎖の結合状態を決定するために,特定の結合部位のみを加水分解することが可能なα-mannosidaseが必要とされている。現在まで,jack beanから精製したα-mannosidaseが安価で入手しやすいことから,oligo-mannoseの構造決定に使われてきた。しかし,この酵素は加水分解速度が遅く,さらに,基質特異性としてα(1→2),α(1→3),α(1→6) 結合の順に切断するため,mannose含量を決定するために利用できるが,明確な構造決定に利用できなかった。また,近年,発見された微生物由来のα-mannosidase は,主にα(1→2),α(1→3)結合を特異的に加水分解すると報告されている。従って,oligo-mannose型糖質の構造決定を行うために新しい切断特性を有するα-mannosidaseの検索とその性質を決定することが急務となってきている。そこで我々の研究室では新しい起源からα-mannosidaseを生産回収することを目的として担子菌植物などを用いて検索した結果,綿カルスの細胞内にα-mannosidaseを高濃度に蓄積することを発見した。本研究では,この綿カルスからα-mannosidaseを高純度に精製することを検討した。さらに,精製した酵素の至適pH,反応速度パラメーター,基質特異性等の特性を,従来報告されているα-mannosidaseと比較検討した。
著者
鈴木 敦士 山本 幸弘 原 節子
出版者
成蹊大学理工学部
雑誌
成蹊大学理工学研究報告 (ISSN:18802265)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.1-8, 2011-12

The inhibitory effects of polyphenols ontained in plants extracts such as a rooibos tea extract(RTE) and a green tea extract(GTE) on digestive enzymes such as porcine pancreatic lipaseand a-amylase were investigated in the present work, since those polyphenols are expected to havevarious physiological activities. In addition, quercetin(Qu) and rutin(Ru) which are main constituents of RTE, and epigalocatechingallate(EGCG) and epigalocatechin(EGC) which are main constituents of GTE were evaluated to clarify the relation between the inhibitory effect and the structure of polyphenols.As results, it was found that GTE showed strong inhibitory effect for the lipase,and RTE gave the effect for amylase.The correlation between the chemical structures of plant polyphenols and inhibitory effects for the lipase and a-amylase wa ssuggested.
著者
田端 節子 飯田 憲司 木村 圭介 岩崎 由美子 中里 光男 鎌田 国広 広門 雅子
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.111-115, 2008-04-25
参考文献数
12
被引用文献数
1 19

HPLCおよびLC/MS/MSを使用した同時分析法により,市販食品中のオクラトキシン(OT) A, Bおよびシトリニン(CIT)の低濃度(0.1 &mu;g/kg)までの汚染実態調査を行った.また,一部の試料についてはアフラトキシン(AF)などのカビ毒についても調査を行った.その結果,157試料中,国産表示の2試料を含む44試料から0.11~4.0 &mu;g/kgのOTAが検出され,カカオパウダー,インスタントコーヒーなどで検出率が高かった.OTBは,OTA含量が比較的高い試料から0.10~1.8 &mu;g/kg検出された.また,穀類でOTAとCITおよびデオキシニバレノール,カカオでOTAとAFとの複合汚染が認められた.コーヒー豆中のOTAは約30%が抽出液に移行した.

1 0 0 0 OA 芥子園画伝

著者
王安節 等摸古
出版者
前川文栄堂
巻号頁・発行日
vol.初集 鳥獣,棲閣式 上, 1881
著者
金高 節子 宮田 勝保 中村 良治
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.5-12, 1990-08-25 (Released:2010-08-06)
参考文献数
11
被引用文献数
4

This work was concerned with the characterization of nonkeratinous and keratinous proteins of human hair eluted by permanent wave lotion I (PWL-I). Polyacrylamide gel electrophoresis, infrared spectroscopy and amino acid analysis method were applied.From these examinations, the following results were obtained. (1) Nothing was eluted from human hair by hot water (60°C, 3hr treatment), whereas some extracts were obtained using alkaline solution, surfactant solution, or PWL-I (permanent wave lotion I). (2) The mass of the proteins extracted by PWL-1 accounted for about 1% of the total mass of the hair and tended to increase with an increase in pH. (3) It was confirmed that the molecular weights ranged from 5, 000 to 65, 000 by SDS PAGE. (4) The amino acid composition of the PWL-1 extracts was similar to that of colagenous proteins which was unexpected. The composition was diffrent from that of intercuticular material, δ, eluted by formic acid. Therefore, we suspected that the PWL-1 extract was eluted from the δ layer among the cortical cells.In addition, it was clarified that a part of keratinous protein was extracted from hair which was damaged by repeated treatments of PWL or breached by hydrogen peroxide and ammonia water. It is thought to be eluted from the matrix in the cortical cell which is composed of amorphous keratin of high sulfer content.These results will help clarify the mechanism of the elution of intercellar material of humann hair and the mechanism of hair damage by external treatments.
著者
原田 洋平 森﨑 みなみ 松尾 隆徳 内田 美代子 阿佐美 美保子 井戸 裕彦 洲加本 節子
出版者
九州理学療法士・作業療法士合同学会
雑誌
九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 (ISSN:09152032)
巻号頁・発行日
pp.87, 2016 (Released:2016-11-22)

【はじめに】当院では、自閉スペクトラム症児に対し、主に対人意識を高めることを目的に、ESDMを参考にした小集団での療育を実施している。療育の効果判定として、PEP-Ⅲを使用し、療育効果について検討したので報告する。今回の報告について対象者へ口頭で説明を行い了解を得ている。【対象】平成25~27年度に、当院通院中の児の中で、早期集団療育開始時、終了時にPEP-Ⅲによる評価ができた、自閉スペクトラム症児33名(男性21名、女性12名)。開始評価時平均月例29.1±6.66、終了評価時平均月例34.2±4.45。全例とも「呼びかけても反応しない」「視線が合わない」など、行動面や対人面における対応能力の低さから、集団生活場面で困り感がある場合が多かった。【方法】1回約1時間の療育を週1回の頻度で、12~24回実施。1グループ最大3名の児に「児の対人意識、特に保護者への意識を高め、愛着形成を促すこと」「保護者が児の特性を理解し、適切な対応方法を学び、実戦できるようになること」を目標に実施。感覚運動遊び等の自由遊び(スイング、すべり台、ラダー、トンネル等)、挨拶、名前呼び、親子遊び(リトミックやマッサージ等)、保護者への振り返り等を行った。保育士、言語聴覚士、心理士合計6名でグループ活動を行い、作業療法士は、言語聴覚士と交互に、隔週で活動に入り、感覚面や姿勢運動面を中心にアセスメントや保護者へのライブコーチングを行った。アセスメント結果に基づく目標設定やホームエクササイズ等について、スタッフや保護者へアドバイスを行った。【方法】療育開始時と終了時にPEP-Ⅲと養育者レポート評価を実施し、比較検討した。有意差検定はT検定により行い、解析にはFree JSTATversion13.0を使用した。【結果】PEP-Ⅲの10領域のうち「認知/前言語」「表出言語」「理解言語」「微細運動」「粗大運動」「視覚―運動模倣」「感情表出」「対人的相互性」「運動面の特徴」「言語面の特徴」の10領域において効果が得られた(有意差1%未満)。特に「粗大運動」「視覚―運動模倣」では、4ヶ月以上の発達年齢向上が見られた。養育者レポートの3領域のうちでは、「適応行動」においてのみ、有意水準1%で効果が得られた。「気になる行動」「身辺自立」において、特に有意差は見られなかった。【考察】感覚運動遊び等の自由遊びをとおして、心身の発達が促され、空間内でダイナミックに自己の身体を利用した運動の経験をとおして、PEP-Ⅲのスコア向上に繋がった可能性がある。特にスタッフや保護者や他児の遊びを模倣すること、援助要求のやりとりを行うこと、モデルを見ながらの集団活動の経験をとおして、「対人的相互性」のスコア向上に繋がったと思われる。養育者レポートの「適応行動」に有意差が見られた背景としては、「ホームワーク等をとおして、生活場面において養育者の対象児への関わりがなされやすくなった。PEP-Ⅲは視覚的検査課題が多く盛り込まれており、視覚課題での効果判定がしやすい反面、言語課題等での効果判定がしにくい一面もあると思われ、今回の報告の限界であると考える。【まとめ】主に対人意識を高めることを目的とした小集団での療育によって、PEP-Ⅲのスコアにおいて変化が見られ、有意な効果が見られた。その長期効果については、今後も検討が必要。症例数を増やし、生活場面での変化や長期的なスコアの変化を追跡していくことが必要。【倫理的配慮,説明と同意】今回の報告について対象者へ口頭で説明を行い了解を得ている。
著者
熊懐 節子
出版者
九州大学
巻号頁・発行日
1968

博士論文