著者
古川 貴雄 森 薫 有野 和真 林 和弘 白川 展之 野村 稔
出版者
科学技術・学術政策研究所
巻号頁・発行日
2014-11 (Released:2015-02-05)

本調査研究では、計算機科学の中でも応用研究の傾向が顕著なウェブ関連研究を例に、当該領域における萌芽的研究の発展過程を分析する手法を提案し、その有用性について検討する。2002年から2011年に開催されたWorld-Wide Webカンファレンスのセッションを取り上げ、プロシーディングペーパーのアブストラクトを用いたテキスト分析により、セッション間を接続するネットワークを生成した。その結果、萌芽的な研究と考えられるソーシャルネットワークやマネタイゼーション研究の発展する過程が示された。さらに、カンファレンスセッションの時系列ネットワーク分析により次の知見が得られた。(1) 過去のセッションとの接続が多い収束セッションは、過去の研究トピックを統合したと考えられる。(2) その後のセッションとの接続が多い分岐セッションは、他の研究に影響を与えたセッションと考えられる。テキスト分析の安定性などの課題は残るが、提案手法は萌芽的研究の発展過程の分析に有用と考えられる。
著者
野村 直之
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.60, no.12, pp.507-512, 2010-12-01

Web2.0と総称されたITへの人々の関わりとIT自身の変化により,前世紀にはありえなかったスケールの情報爆発が起こった。新興Webサービスに押される形で,先に変化した顧客側に引っ張られる形で企業が「2.0」的変革(エンタープライズ2.0ともグランズウェルとも呼ばれる)を起こし始めた。ライフログに象徴される大量の行動履歴や不定形のクチコミ,多量の写真や動画が一般ユーザからネットに投稿されるようになり,もはや産業界で,メタデータによる交通整理が待ったなしの状況になっている。本稿では,そこで必要となる5W1Hメタデータ自動抽出技術,その応用としての自動匿名化やカレンダー自動連携サービス,ツイッターを初めとするソーシャルメディアのサービス向上の可能性,そして,パーソナル広告など,関連の将来市場について論ずる。
著者
野村 秀明 小峰 春香 澁谷 雪子 瀬藤 晃一 宇佐美 真
出版者
神戸常盤大学
雑誌
神戸常盤大学紀要 = Bulletin of Kobe Tokiwa University (ISSN:18845487)
巻号頁・発行日
no.9, pp.93-101, 2016

近年の社会の高齢化に伴い、寝たきり患者数は200万人を超え、その10%以上に褥瘡の発生を見る。褥瘡の発生・増悪は直達力の他に、二次的なリスク因子が存在し、加齢に加え、栄養障害が強く相関している。この論文は、高齢者褥瘡患者についての臨床症例を通して、栄養と褥瘡治療の関連性について検討することである。今回、18名の高齢者褥瘡患者を対象に、栄養評価による栄養障害の程度、栄養管理法、および栄養療法を施行した後の褥瘡の治療反応性について検討した。その結果、対象患者は全例中等度〜高度の栄養障害を有し、その半数以上に高度の褥瘡を認めた。チーム医療による栄養管理を行った結果、18例中12例に治療効果を認め、この治療反応性は、経口摂取群、経腸栄養投与群に多く見られた。以上より、褥瘡患者では栄養障害が存在するため、局所の創管理に加えて、チーム医療による全身的な栄養管理をより生理的な栄養投与ルートを介して行うことが必要であると考えられた。
著者
藤井 恵介 川本 重雄 平山 育男 溝口 正人 後藤 治 大野 敏 藤川 昌樹 光井 渉 大橋 竜太 清水 重敦 藤原 重雄 加藤 耕一 角田 真弓 野村 俊一 上野 勝久
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、日本の建築と都市にかかわって、<天災・人災→被害→修理・再建・再生>というプロセスについて、日本の7世紀から20世紀まで、実例を調査、収集する。そして特にその際に起きた技術革新と建築様式の変化を明らかにすることが目的である。主要な成果は以下の通り。①安元3年(1177)に起きた京都大火と治承4年(1180)の南都焼討は、大仏様を誘発する契機となり、和様を中心様式から引きずり下ろした。②明治24年の濃尾地震(1891)は、その後の近代建築の耐震性上昇などの大きな誘因となった。しかし、被害が過剰に報告されるなど、情報が操作された点も多い。
著者
金井 明人 野村 なつき
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

映像作品においては,編集によって「違和感」あるいはその前段階としての「戸惑い」を認知時に生じさせることができ,それが映像への没入度と関係している.本発表では、近年の代表的な映像作品における「戸惑い」の認知を分析すると共に、それが物語的な切断を意図した映像編集の有無によって変化することを立証する.
著者
石田 晃造 木野村 修一 阪本 光男 朝倉 康博 筒井 亨
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.17, no.23, pp.1-6, 1993-03-26

Kansai Telecasting Corporation has developed a new CM Bank System called KIS-2. In this system we adopted A.P.C. controlls standby and start of groups of CM materials and the CM Bank System takes CM materials out of Magneto-Optical disks one by one to broadcast, so that we can easily cope with change of broadcasting format.
著者
野村 晋一 茨木 弟介 白旗 総一郎
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獸醫學雜誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.135-147, 1969-06-25

ニジマスの心電図と呼吸運動を無線的に記録し,魚類の生態研究に新しい技術を導入することを企図し,その基礎的な実験を行なった.成績の概要はつぎの通りである.1)脊髄穿刺により不動化した後,開胸し,心表面誘導による波形を記録した.穿刺による出血は,従来の記載に反し,極めて微量であった.静脈洞,心房,心室波の波形はBAKKER(1913),KIscH(1948),OETs(1950),NOSEDA(1963)らの記載とほぼ一致した.この成績に基づき,ラジオ・テレメーターの入力として用いる心電図の誘導方法を決定した.この誘導法は,一種の胸腔内誘導であるが,電極装着後,2ケ月以上を経過しても生存した.波形は唾乳類,鳥類などと同様であったが,まれにBAKKERのV波を確認した.2)水温と心拍数の相関々係はおよそ直線的であった.水温の上下に比例して,心拍数は増減したく水槽内).3)中禅寺湖で水温の垂直分布に従って,計測した心拍数は温度の下降に比例して減少したが,水温の上昇に追従できなかった.実験槽で行った実験結果から考えられる適応時間を与えても同様であった.4) 中禅寺湖に放流したニジマスにつき,水深50m,水温4.3°Cまでの心拍数をFM式ビート・メーターにより計測した.水温の変化による心拍数の変動は,実験室内でえた成績とほぼ同様であった.5)養鱒池に放流したニジマスにつき,心拍数の日周変化を計測した.心拍数は早朝に少なく,午後ないし夜間に増加した.因みに水温は9.5°Cを維持していた.
著者
野村 正雄
出版者
東京大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1991

角運動量理論、即ち、ウィグナー・ラカー代数としての回転群について一大拡張をした。発展させた数学的技法は量子群代数に関するものである。物理空間は、通常の可換な空間を拡張したもので、量子空間と呼ばれている非可換空間を採った。著しい成果は、全ての物理量と関係式が擬共変性を満足するよう理論を構成できたことである。これは、全ての観測量(遷移確率)は量子空間での或種の一次変換(擬一次変換)に不変という要請に沿うものである。擬共変性により、全ての量を一般化された意味のスカラー、ベクトル、あるいはテンソルとして規定することができる。ウイグナーとエッカートによる基本的定理を、一般化されたウイグナー・エッカート定理として捉えた。また、一般化単位テンソルという概念にも到着した。回転群表現論で重要である種々の関数、例えばクレブシュ・ゴルドン係数 ラカー係数(一般的にn-jシンボル)の拡張形を研究し、その拡張形相互の関係式を確立した。これらの関数がフエイス型とヴァテックス型のYang-Baxter関係式を構成する一基本関数系をなすことを指摘した。ついで、この共変形式のもとで、フェルミオン・ボソンの生成消滅演算子の自然な拡張を見いだしそれらの交換関係を規定した。一般化スピノールと生成消滅演算子を対応させるのに何通りもある。その一つとしてBCS・ボゴリューボフの定式化の量子群的拡張をした。この拡張を用いて、Symplecton代数で知られる角運動量代数を、量子論的拡張した。さらに、この共変理論をSU_q(n)の理論に拡張した。ヤング図表についての新しい拡張も見いだしている。
著者
野津 翔太 野村 英子 石本 大貴 本田 充彦
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2016年大会
巻号頁・発行日
2016-03-10

原始惑星系円盤(以下、"円盤")は、⽐較的単純な分⼦種(e.g., H2O, CO, CO2, HCN)から複雑な有機物(COMs)まで様々な分⼦種を含む。最近ではSpitzer宇宙望遠鏡や、地上の⼤型望遠鏡(e.g., VLT, Keck)による⾚外線分光観測などで、⽐較的単純な分⼦種の様々な輝線が検出され始めている (e.g., Pontoppidan et al. 2010a&b, Mandell et al. 2012)。円盤はほぼケプラー速度で回転しているため、円盤から放射される輝線はドップラーシフトを受け広がっている。この輝線のプロファイル形状の解析から、輝線放射領域の中⼼星からの距離の情報が得られる。これまで我々は、円盤の化学反応ネットワーク計算と放射輸送計算の⼿法を⽤いて、H2O輝線プロファイルの観測から円盤内のH2O分布、特にH2Oスノーラインを同定する可能性を調べてきた。その結果、アインシュタインA係数が⼩さく、励起温度が⾼いH2O輝線を⽤いた⾼分散分光観測を実施する事で、H2Oスノーラインの位置を同定できる可能性が⽰されている(Notsu etal. 2016a, ApJ submitted & 2016b in prep.)。ここで円盤内では凝結温度の違いにより、分⼦種ごとにスノーラインの位置は異なると考えられる。その為、円盤ガス・ダスト中のC/O⽐は、中⼼星からの距離に応じて変化すると考えられる。例えばH2Oスノーラインの外側では、多くの酸素がH2Oの形でダスト表⾯に凍結する⼀⽅、炭素の多くはCOなどの形で円盤ガス中に留まるので、ガス中でC/O⽐が⼤きくなる。また、近年系外惑星⼤気のC/O⽐が測定され始めているが(e.g., Madhusudhan et al. 2014)、円盤と惑星⼤気のC/O⽐を⽐較する事で、惑星形成理論に制限を加えられる事が⽰唆されている(e.g., Oberg et al.2011)。そこで我々は、これまでの化学反応計算を発展させ、円盤ガス・ダスト中のC/O⽐や、⽐較的単純かつ主要な分⼦種(e.g., H2O, CO, CO2, HCN) の組成分布を調べている。同時に放射輸送計算も進め、C/O⽐などを同定するのに適した輝線の調査を進めている。その結果、同じ分⼦種のアインシュタインA係数(放射係数)や励起温度が異なる輝線を使う事で、円盤内の異なる領域のC/O⽐に制限を加えられる事が分かってきた。例えばHCNの場合、3μm帯の輝線では円盤外側、14μm帯の輝線では円盤内側の構造に迫る事が可能である。これは14μm帯の輝線の⽅が3μm帯の輝線と⽐べ、ダストの吸収係数が⼩さく励起温度が低いため、円盤内側のHCNガスが豊富な領域を追う事が出来るからである。本発表ではまずT-Tauri円盤の場合の解析結果を中⼼に報告し、将来の近-中間⾚外線の分光観測 (e.g., TMT/MICHI, SPICA) との関係についても議論する。また時間の許す範囲で、Herbig Ae星の場合の解析結果の報告と議論も⾏う。
著者
野村 周平 岸本 年郎 渡辺 泰明
出版者
国立科学博物館
雑誌
国立科学博物館専報 (ISSN:00824755)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.257-286, 2000
被引用文献数
1
著者
藤原 秀次郎 野村 裕知
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1177, pp.44-47, 2003-02-03

問 主力の衣料品チェーン「ファッションセンターしまむら」は2002年で47店舗出店し、816店舗となりました。新規出店を抑制していたファーストリテイリングの「ユニクロ」に比べると、積極姿勢が目立ちます。 答 しまむらグループは、若者世代を狙う生活雑貨店「シャンブル」、ベビー・子供用品店「バースデイ」など全部で5つの業態があります。