著者
入江 道生 西村 豪生 金子 雅志 別所 寿一 飯尾 政美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.448, pp.407-410, 2011-02-24

コンシステント・ハッシュ法を適用したスケールアウト型のセッション制御サーバにおいて,複数のクラスタメンバを同時に追加する際,追加前にセッションデータを収容していたクラスタメンバの特定に時間やコストがかかるといった問題が生じる.セッション制御サーバにおいては,このようなメンバ追加時のコスト増や遅延増は,セッションの切断や不成立に繋がりサービス品質を損ねる.本研究では,セッションデータの収容位置の高速・低コストな特定のためのアドレス表の管理方式として,2つの方式を提案し,それぞれの特徴について比較・考察を行う.
著者
金森 克浩 坂本 清美 村 一浩
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.22, pp.38-39, 2006-08-26

発達障害児の言語心理指導への活用を目的として「産・学・官」三者による協働体制により、療育現場や教育現場での指導に活用を目的として、多点入力の可能なタッチパネルディスプレイと療育支援ソフト「たっちゃんのコネク島」開発した。本システムでは、肢体不自由児や重度の知的発達の遅れのある子ども、自閉性障害の子どもへの指導場面で、自己効力感の高まり、因果関係の理解やコミュニケーション場面を作り出すなどの効果が見られた。本発表では、そのシステムの概要と指導事例を報告する。
著者
金田 明彦
出版者
仁愛大学
雑誌
仁愛大学研究紀要 (ISSN:13477765)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.141-149, 2006-03-31

実践的なコミュニケーション能力の育成とコミュニケーション・デザイン概念の具現化のために,また,特色ある大学教育像の模索の一つとして学生プロジェクト教育に取組んでいる.仁愛大学開学2年目より開始した数々の学生プロジェクトの中で,継続的に実施され,学内外での認知も得られてきた本学の入学式プロジェクトは一つのモデル事業といえる.その活動のねらいとプロセス,およびその運営については,先輩から後輩へと伝えられていき,本学の完成年度と連動し一つの活動形態が完成された.また,その実践的な活動の中で様々なコミュニケーション・シーンを体験していくことにより,参加学生のリーダー・シップの醸成やコミュニケーション能力を高めてきている.実証的評価はこれからであるが,学生による組織と事業との関わりの中で,事業成果や教育効果を高めていると認識している.
著者
碓井 真吾 中村 公子 齋藤 義正 山岸 由幸 海老沼 浩利 鈴木 秀和 今枝 博之 橋本 志歩 金 善惠 峰岸 一博 中塚 誠之 橋本 統 緒方 晴彦 齋藤 英胤 日比 紀文
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:13489844)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.56-57, 2010-12-10 (Released:2013-07-25)
参考文献数
3

A 34-years-old woman, who had received Kasai operation due to congenital bile duct atresia at the age of 0, was pointed out esophageal varices and liver cirrhosis at one year and a half before pregnancy. At 25 weeks pregnancy, the esophageal varices was ruptured and she received endoscopic variceal ligation after emergent admission. Although the variceal bleeding was well controlled, the fetus grew up slowly and its growth arrest was recognized by ultrasound examination at 29 weeks pregnancy. Caesarean section was performed and a boy of 842g was delivered. Genital bleeding, however, continued postoperatively because of poor uterine contraction, and a large amount of blood transfusion was necessary. Both of uterine arterial embolization was performed by interventional radiology and she was discharged on the postoperative 15th day. The newborn grew up and was also discharged on the 92nd day of his birth.
著者
和食 雄一 金子 良則 杉山 稔恵 山田 宜永 祝前 博明
出版者
Japanese Society of Zoo and Wildlife Medicine
雑誌
日本野生動物医学会誌 (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.57-67, 2014
被引用文献数
3

トキ(<i>Nipponia nippon</i>)は 1981年にわが国の野生下から絶滅し,2003年には最後の日本産個体が死亡した。そこで,わが国は,国家プロジェクトという位置づけのもとに,中国の飼育下個体群由来の 5羽をファウンダーとする飼育下個体群を創設している。本研究では,遺伝的多様性を保持するために必要な収容能力と今後導入すべきファウンダー数を予測する目的から,国内飼育下個体群の人口学的パラメーターを推測した。その結果,著しい個体群成長が認められた一方,世代時間および有効集団サイズには低い値が認められた。したがって,これらのパラメーターの上昇を含めた遺伝的多様性の増加と維持のための努力の必要性が示唆された。また,既存の 5羽のファウンダーが非近交個体で相互間に血縁関係がないと仮定し,収容能力を 200羽とした場合には,今後一切中国から個体を導入しない条件下では遺伝子多様性が 100年後に 60%程度にまで低下すると予測された。より信頼性の高いパラメーター値を得るために人口学的分析の継続が必要であるが,本研究の結果から判断する限り,新たなファウンダーの継続的な導入が必須であると考えられた。
著者
松葉 豪 辺見 幸大 辻 秀人 河井 貴彦 金谷 利治 豊原 清綱 遠藤 浩平
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
pp.2014-0039, (Released:2015-03-19)
参考文献数
29
被引用文献数
3 2

溶融混練でブレンドさせたポリ(L-乳酸)(PLLA)とポリ(D-乳酸)(PDLA)試料のガラス状態から昇温時および溶融状態からの降温時の結晶化(ガラス結晶化・メルト結晶化)でのモルフォロジーの変化を追跡した.ガラス結晶化では,PLLA(PDLA)の単体からなるHomo晶とステレオコンプレックス結晶(Sc晶)が観測された.昇温に伴い,長周期は約20 nmから約63 nmとなり,コンホメーションが変化していた.Homo晶の融解後は, Sc晶の間にHomo晶の融解物が存在するため広がった密度ゆらぎ(63 nm)と,Sc晶の長周期(23 nm)の二つの相関が観測された.ミクロンよりも小さい微結晶は粗い界面をもつクラスターを形成した.一方,メルト結晶化では,降温に従ってSc晶のみが成長し,長周期の長さは, 70 nmから40 nmと減少していた.また,非常に界面のなめらかな微結晶が成長していた.
著者
金崎 彰三 原 克利 河野 正典 糸永 一朗 加来 信広 藤川 陽祐 津村 弘
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.665-667, 2009-09-25 (Released:2009-11-24)
参考文献数
8

咳嗽により発症した腹直筋血腫の1症例を経験したので報告する.症例は77歳男性,糖尿病の既往歴があった.肺炎による激しい咳嗽後に右上腹部の疼痛と腫脹が出現した.超音波検査にて腹壁膿瘍が疑われたが,CTにより腹直筋血腫と診断し得た.保存的加療により症状は軽快した.3カ月後のCTでは血腫は著明に縮小しており,経過は良好である.
著者
品川 森一 金子 健二 古岡 秀文 石黒 直隆
出版者
帯広畜産大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1998

伝達性海綿状脳症の病原体プリオンは従来の微生物不活化処理に高い抵抗性を示し、その不活化には132℃1時間、1-2Nの苛性ソーダ或いは数%の次亜塩素酸ソーダへの浸漬などの厳しい処理が要求される。しかし、精密医療機器のほとんどはそのような処理には耐えられえない。医療器機のプリオン汚染は、比較的低濃度或いは,洗浄により低濃度とすることが可能と考えられる。本研究は、このような低濃度の汚染プリオンを除くための、温和な処理によるプリオン不活化法の開発を目的とした。液化酸化エチレン(LEO)は2%程度で完全ではないが目的にあった程度にプリオンを不活化する。その作用機構は、プリオン蛋白のリジンを始め5種のアミノ酸と反応して比較的特異性を持って切断されるため,不活化がおきることが判った。しかし、処理に数十時間と長時間を要することと、沸点が10□と低く爆発性であり、取り扱いが難しい難点があった。LEOに代る化合物のスクリーニングを目的として、3種のエポキシ化合物、6-プロピオラクトン、プロピレンオキサイド及びグリシドール(GLD)のスクレイピープリオンに対する影響を抗体の反応性を指標に調べたところ、GLDが有望であった。GLDはやはりプリオン蛋白と結合して、LEOの場合より速やかに低分子に断片化することが判った。3及び5%GLDによりPBS中で室温処理のマウスを用いたバイオアッセイにより、プリオンの感染性が、千分の一以下に低下することが判ったが十分とは言えなかった。より有効に処理する条件を見いだすために、GLDの効果に及ぼすGLDの濃度、温度、塩、pHの影響を抗体との反応性により調べた。抗原としての反応性は短時間に減少するが、なお僅か残存し、残りは時間と共に徐々に消失した。調べた範囲のGLD5%、50℃、pH7.8まででは高い方がより効果的であった。マウスを用いたバイオアッセイに長時間を要するため、これらを合わせた条件で処理した試料の成績を本研究期間内で終えることはできなかった。
著者
細川 淳子 佐藤 弘美 高道 香織 天津 栄子 金川 克子 橋本 智江 元尾 サチ
出版者
日本老年看護学会
雑誌
老年看護学 : 日本老年看護学会誌 : journal of Japan Academy of Gerontological Nursing (ISSN:13469665)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.81-88, 2004-03-15
被引用文献数
2

平成14年度春のグループ回想法プログラムにおけるビデオ撮影によって得られた表情の画像と,その表情時の回想内容を重ね合わせながら,一事例(A氏,88歳男性)にみられる特徴的な表情を捉える試みを行った.さらに,その表情が日常生活でもみられるかを観察した.結果,5回の回想法でみられたA氏の特徴的な表情として【難しい表情】【見定める表情】【笑いの表情(社交的な微笑み・照れ笑い・口を大きく開けた笑い)】【困った表情】【おどけた表情】の5つが抽出された.また,3日間の日常生活における対人交流場面との比較では,困った表情やおどけた表情は観察されず,難しい表情と見定める表情は各々1場面観察された.笑いの表情では,社交的な微笑みは1場面,照れ笑いは数回,口を大きく開けた笑いは,アクティビティケア時に観察された.日常生活では全般的に表情が変わらない時間が長かった.表現された表情から回想法での刺激が対象にとってどんな意味をもったのかを吟味することで回想法プログラムの評価を行い,そこで引き出された力を日常生活の中で活かしていくケアが重要だと考える.
著者
古川 周 山縣 健佑 金 修澤 北川 昇
出版者
Showa University Dental Society
雑誌
昭和歯学会雑誌 (ISSN:0285922X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.147-163, 1992
被引用文献数
13

調音動作のスムースさを判定するためには, 音発生中のみならず, それ以前の口腔の動態を観察することが重要である.そこで, 正常者10名について [sa, ma] の発音前後を含めて, (1) 切歯点, (2) オトガイ点, (3) オトガイ中間点, (4) 下口唇, (5) 上口唇の運動経路を解析した.MKGによる切歯点または顔面側貌上の標点とリアルタイム音声周波数分析表示装置 (SSD) による声紋の両画面をハイスピード・ビデオ装置によって同一テープに記録する.テープを低速再生し, モニター上で声紋像を参照して子音発音時点を求め, 調音運動開始から子音発音終了後までを4時限に区分して標点の座標を入力する.運動経路の複雑さを表現するため, 直線距離 (SL), 移動距離累計 (TL), 迂回度 (T/S), 移動範囲面積 (AR), 方向変更角度 (TH), 速度 (V) を演算処理するソフトを開発し, 比較したところ以下の結果を得た.1.調音運動開始時から子音発音開始時までは複雑な動きをするが, 特に子音発音開始時点の400msec前から200msec前までの間は移動が少ない.2.上口唇以外では, 子音発音開始前より子音産生中の方が直線距離と移動範囲面積, 速度は大きく, 迂回度と変更角度の値が小さく, 子音発音中には直線的に早い速度で移動している.3. [sa] では, 切歯点では音産生前にいったん開口し, 子音開始位で再び咬頭嵌合位に接近する.子音発音開始位では, ほとんど静止状態になるが, 子音発音中央位では開口し, 速度も大きい.したがって, 子音発音開始位で [s] 音の固有の構えになる.4. [ma] では, 下口唇とオトガイ点が子音開始位で [m] 音特有の構えになる.切歯点は子音発音開始時点の200msec前から子音発音開始位までの動きが小さく, むしろ子音産生に先だって一定の構えになる.5.このように単音節の発音時には, 発音中央位よりも子音開始位あるいはその直前の位置が重要と思われる.
著者
大蔵省財政金融研究所
出版者
財務省
巻号頁・発行日
1994-07-30
著者
和久 光靖 橋口 晴穂 栗田 貴代 金子 健司 宮向 智興 青山 裕晃 向井 良吉 石田 基雄 鈴木 輝明
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.1-17, 2011-01-05
被引用文献数
4

顕著な貧酸素水の発生源となり周辺の浅場生態系に致命的な打撃を与えている, 埋め立て用土砂採取跡地(浚渫窪地)およびその周辺海域における酸素の消費過程を解明するため, 主たる酸素消費物質である粒子状物質の沈降フラックスを測定した。2007年6月から2007年7月の間に計4回, 浚渫窪地の内外の3測点において, 浚渫窪地上面(CDL-3.5m)と浚渫窪地海底(CDL-6.9, -6.4m)に相当する深度にセディメントトラップを設置した。懸濁態炭素の沈降フラックス(PC flux)は, 0.35〜15.3gm^<-2>d^<-1>と観測日により大きく変動し, 膨大なPC flux(9.48〜15.3gm^<-2>d^<-1>)が-6.9, -6.4m層で観測された。膨大なPC fluxの観測時には, 浚渫窪地周辺の浅海域において, 浚渫窪地から湧昇した貧酸素水に起因すると推察される底生生物の大量へい死と, そこから浚渫窪地内部への海水流入が認められた。観測されたPC fluxを上方からの沈降成分と, 水平輸送に由来する成分へ仕分けた結果, 膨大なPC fluxの観測時, 水平輸送成分は, 多いときには上方からの沈降成分の7〜11倍に相当した。これらのことから, 浚渫窪地周辺の浅海域での底生生物の大量へい死に伴い激増した粒子状物質が, 海水の流動によって浚渫窪地に輸送された結果, 膨大なPC fluxがもたらされたと考えられた。このように, 浚渫窪地は, 窪地内部の貧酸素水に起因する周辺浅海域の底生生物のへい死を招き, 浚渫窪地へ膨大な量の粒子状有機物の集積を引き起こし, 貧酸素化を加速すると示唆された。
著者
小野 金次郎[作詞]
出版者
ビクター
巻号頁・発行日
1954-02
著者
安達 茂実 古谷 徳夫 三沢 芳夫 石田 道雄 金沢 浩二 竹内 正七 田中 耕平
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.38, no.11, pp.2031-2036, 1986-11-01

概要 近年、絨毛癌に対する化学療法において、etoposlde(VP-16)やclsplatm(CDDP)の投与が試みられ、その有効性が報告されている。今回、Nude Mouse (以下NM)移植絨毛癌細胞株GCH-1に対するVP-16、CDDPの抗腫瘍効果をMTXとの比較において検討するとともに、VP-16、CDDPの組織内移行濃度とその抗腫瘍効果およひ副作用との関連性についても検討し、以下の結果を得た。 1)腫瘍増殖抑制率Inhlbltlon Rate (IR)はVP-16 82 6%、CDDP 74 6%、MTX 36 2%てあり、VP-16およひCDDPのIRはMTXのIRに比較して有意であつた。 2)VP-16、CDDP、MTX投与群担癌NM、非担癌NMにおける薬剤投与前との比体重の推移をみると、CDDP投与群に有意の比体重減少が観察された。 3)担癌NMの血清β-HCGの推移は、腫瘍の増大と並行して上昇する傾向を示し、腫瘍増殖抑制効果のみられた薬剤投与群では明確な上昇は観察されなかつた。 4)VP-16 25mg/kg、 CDDP 5mg/kg を担癌NMにone shot にて腹腔内投与し、腫瘍、血液、各臓器におけるVP-16、CDDP濃度の経時的推移をみた。投与後05時間において、血中濃度に対する腫瘍、肝、腎濃度を比較すると、VP-16では各々0 10倍、0 59倍、0 32倍、CDDPでは2 68倍、2 85倍、5 42倍であつた。したがつて、VP-16はその血中濃度の割には各組織への移行率は低く、一方、CDDPはその血中濃度の割には各組織への移行率が高かつた。次に、投与後4時間までの推移をみると、VP-16の濃度は急速に減少し、投与後05時間における濃度に比較して、血液、肝、腎濃度はほぼ10%以下に減少した。これに対し、腫瘍濃度はなお37 1%の遣残を示した。CDDP濃度の減少はVP-16に比較して連延し、血液、肝、腎濃度はなお50〜60%の遺残を示し、腫瘍濃度はむしろ減少が早く、約20%の遺残に過ぎなかつた。