著者
田原 聖隆 高田 亜佐子 義家 亮 上宮 成之
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.21(第21回環境情報科学学術研究論文発表会)
巻号頁・発行日
pp.273-278, 2007 (Released:2010-01-30)

ライフサイクルアセスメント(LCA)の実施においては,製品製造による資源使用量および環境負荷物質排出量の明細表であるインベントリデータの収集が必要である。我が国では環境問題への関心の高まりから,インベントリデータの拡充が求められている。本研究ではインベントリデータの拡充を目的として,PRTRデータを既存インベントリデータへ導入する手法を提示し,既存インベントリデータとの差異について検討した。また,導入手法の一部について日本版被害算定型環境影響評価手法(LIME)によるLCIAを比較した。
著者
高田 学也
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.581, pp.66-75, 2009-07-13

子供の誕生、夏休みの旅行、友人の結婚式─。イベントごとに撮りためてあるたくさんのデジカメ写真を、「フォトムービー」でもっと楽しんでみてはいかがだろう。BGM付きの映像作品に仕立てることが、今では簡単にできてしまうのだ。DVDに収めて大画面テレビで楽しむのもいい。所用時間は、写真整理の片手間で十分。ぜひ試してみてほしい。
著者
臼杵 直也 中薗 和子 高田 十志和
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.417-417, 2011

環状高分子は線状高分子とは異なる物理特性を示す。しかし、環状高分子の効率的な合成法が少なく、また通常高希釈条件下で反応を行うために高収率で得ることが難しいという問題点がある。そこで本研究ではこのような問題点を克服する新規環状高分子合成法として、上に示すロタキサン構造を利用した線状と環状の平衡を満たす[1]ロタキサンポリマーの合成について検討したので報告する。この系が達成できれば環状高分子の合成にとどまらず、線状と環状のトポロジー変換を行えるため、投げ縄の内孔や物性の変化を利用した新しいアクチュエーターへの応用等が期待できる。
著者
早瀬 清 吉田 裕 亀井 達也 芝原 真一 西井 修 服部 俊洋 長谷川 淳 高田 雅士 入江 直彦 内山 邦男 小高 俊彦 高田 究 木村 啓二 笠原 博徳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.76, pp.31-35, 2007-05-24

低消費電力と高性能を備えた、4320MIPS4プロセッサSOCを90nmプロセスで設計した。それぞれのプロセッサには、32KBのデータキャッシュを内蔵しており、プロセッサ間のデータキャッシュのコヒーレンシを維持するためのモジュールを内蔵する。プロセッサ毎に処理量に応じた周波数制御と、プロセッサ間のデータキャッシュのコヒーレンシを維持するスリープモードの採用により、低電力を実現する。
著者
大村 浩久 高田 正 石田 英雄
出版者
九州大学
雑誌
九州大學農學部學藝雜誌 (ISSN:03686264)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.69-75, 1976-12

Three kinds of fish jelly products, "Kamaboko"(fish cake), "Chikuwa"(rolled fish cake) and "Satsuma-age"(fried fish cake) were then examined. The following range of constituents were estimated by chemical analysis. "Kamaboko": moisture 74.5~80.3(77.3±0.3)%; protein 7.0~13.0(10.3±0.7)%; fat trace~0.3(0.2)%; ash 2.1~3.2(2.7±0.1)%; sugar 2.9~9.8(6.3±0.9)%; starch 1.3~5.5(3.3±0.6)%; calorie 71~91(81±3)Cal.; saccharin and AF-2 not detected; sorbic acid 0~1.2(0.8±0.1)g/kg. "Chikuwa": moisture 62~73(68±2)%; protein 11.6~15.6(12.8±0.7)%; fat trace~0.3(0.2)%; ash 3.3~3.6(3.4±0.1)%; sugar 6.4~19.3(12.5±2.1)%; starch 1.7~5.6(3.4±0.8)%; calorie 94~139(116±8)Cal.; saccharin and AF-2 not detected; sorbic acid 0.3~1.4(0.8±0.2)g/kg. "Satsuma -age": moisture 64.9~70.0(68.7±1.0)%; protein 9.2~11.5(10.4±0.5)%; fat 2.8~4.1(3.6±0.2)%; ash 2.3~3.0(2.7±0.1)%; sugar 7.0~10.4(8.3±0.6)%; starch 5.2~6.9(6.2±0.3)%; calorie 125~148(132±4)Cal.; saccharin not detected; sorbic acid 0~1.45(0.82±0.21)g/kg; peroxide value 45.7~163.5(109.9±20.9)meq/kg. In several samples of "Kamaboko" and "Chikuwa", saccharin was not detected, while its use had been indicated on their label. Artificial colors, red No. 106 or/and yellow No. 5 were detected in some samples of "Kamaboko," too. Sensory tests suggested that expensive "Kamaboko" contained much protein and was evaluated better, whereas economical one of poor protein content contained much starch and had lower evaluation. Concerning "Chikuwa," too, evaluation seemed to have some relation with price and especially with starch content, while not towards protein content. However, there was no relationship of evaluation with price, constituents or peroxide value.常法に従い,カマボコ,チクワおよびサツマ揚げの調査を行なった.カマボコの平均成分は,水分77.3%,蛋白質10.3%,脂質0.2%,灰分2.7%,糖分6.3%,澱粉3.3%,熱量81カロリーであって,昭和47年度調査したものにくらべ,蛋白質および脂質含量ならびに熱量が若干低く,また対照よりは蛋白質および脂質が少なく炭水化物が多かった.サッカリンおよびAF-2は検出されなかったが,ソルビン酸は1業者を除いて使用され,その量は0.2~1.2g/kg,平均0.8g/kgであって昭和47年度調査したものよりも低かった.赤色に着色したものは,食用赤色106号単独またはそれと食用黄色5号とが併用されていた.一方チクワは,同一業者ではあるが,水分68.0%,蛋白質12.8%,脂質0.2%,灰分3.4%,糖分12.5%,澱粉3.4%,熱量116カロリーであって,カマボコよりも水分が少なく,蛋白質,糖分および熱量が高かった.昭和47年度調査したものにくらべて水分,蛋白質および脂質含量は低いが糖分および澱粉が多く,対照よりは水分含量は低いがとくに炭水化物含量が高く,したがって熱量も若干高かった.サッカリン,AF-2は検出されなかったが,ソルビン酸はいずれも使用され0.3~1.4g/kg,平均0.8g/kgであった.これに対してサツマ揚げは,水分68.7%,蛋白質10.4%,脂質3.6%,灰分2.7%,糖分8.3%,澱粉6.2%,熱量132カロリーであって,対照よりは,水分,蛋白質ならびに脂質含量は低いが炭水化物含量は高く,熱量はほぼ同等であった.サッカリンは検出されなかったが,ソルビン酸は0.6~1.45g/kg,平均0.82g/kg,過酸化物価は最低45.7から最高163.5と試料により広く変動した.官能テストの結果,カマボコでは一応蛋白質が多い高価なものが比較的高い評価を受け,一方廉価な試料は蛋白質は少くて澱粉が多く,その評価は低かった.チクワにおいても高価なものの評価は高いようであるが,蛋白質含量にはほとんど影響なく,むしろ澱粉の多いものの評価が低かった.サツマ揚げの評価と価格ないし成分あるいは過酸化物価との相関は認められなかった.
著者
早川 由紀夫 荒牧 重雄 白尾 元理 小林 哲夫 徳田 安伸 津久井 雅志 加藤 隆 高田 亮 小屋口 剛博 小山 真人 藤井 敏嗣 大島 治 曽屋 龍典 宇都 浩三
出版者
特定非営利活動法人日本火山学会
雑誌
火山. 第2集 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.S208-S220, 1984-12-28

Stratigraphy and thickness distribution of the pyroclastic fall deposits formed during the eruption of Miyakejima volcano on October 3-4, 1983, were studied immediately after the deposition. Of the total mass of 20 million tons erupted, 8.5 million tons were ejected as basaltic scoria to form a complex set of air-fall deposits east of the fissure vents. One million tons of the latter were ejected from the upper fissures as fire-fountain products. The rest was the product of phreatomagmatic explosions which occurred in the lower fissures where ground water chilled the magma to form dense scoria blocks which devastated villages. Explosion craters and a tuff ring were formed along the N-S trending lower fissures. Account of the general distribution of the deposits, nature of the constituents, mutual stratigraphic correlation and correlation with observed sequence are given.
著者
西岡 雅行 福田 正博 根来 俊一 高田 実 楠 洋子 益田 典幸 瀧藤 伸英 松井 薫 中島 俊文 小野山 靖人
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.335-341, 1991-06-20
被引用文献数
2

切除不能の肺非小細胞癌17例に対して,シスプラチン(100mg/m^2,day1),ビンデシン(3mg/m^2,dayl and day8)と胸部放射線照射(2Gy/day,day2〜15)の同時併用療法を行った.適格例は16例で,腫瘍効果はPR/2例,NC3例,PD1例,奏効率は75%であった.骨髄抑制は強く,食道炎も高頻度に発生したが一過性で,その他に重篤な合併症はみられなかった.本療法は許容範囲内の副作用で,高い奏効率が示されたことから,IIIA,IIIB期の切除不能肺非小細胞癌に有効な治療法と考えられた.
著者
佐藤 良彦 久米田 章仁 小山 武彦 高田 俊也 青柳 高弘 市川 憲一 和田 浩彦 古谷 隆徳 田中 けい子
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.55, no.6, pp.1073-1076, 1993-12-15
被引用文献数
5

ジュウシマツが水様下痢を呈し死亡した. 肝臓の軽度腫大と巣状壊死を認め, 主要臓器, 糞便からS. Typhimuriumが分離された. ニューカッスル病およびクラミジア症は陰性であった. 以上の成績からサルモネラ感染症と診断した. 有効薬剤の投与, 病鳥の淘汰を実施したが198羽が死亡し致死率は74%に達した. 疫学調査により, 県外から購入したジュウシマツが感染源と推定された. 本症例はジュウシマツにおけるサルモネラ感染症の最初の報告である.
著者
喜田 宏 伊藤 壽啓 高田 礼人 岡崎 克則 河岡 義裕
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1998

シベリアの水禽営巣地ならびに北海道で採取した野鳥の糞便からインフルエンザウイルスを分離し、シベリアに営巣する水禽が様々なHA亜型のインフルエンザウイルスを保持していることを明らかにした。NPならびにH5HA遺伝子の系統進化解析の結果、1997年に香港のヒトとニワトリから分離された強毒H5N1インフルエンザウイルスの起源がこれらの水禽類にあることが判った。したがって、今後ヒトの間に侵入する新型ウイルスのHA亜型を予測するため、シベリア、アジアを含む広範な地域で鳥類インフルエンザの疫学調査を実施する必要がある。北海道のカモから分離した弱毒H5N4ウイルスを用いて強毒H5N1ウイルス感染に対するワクチンを試製し、これが有効であることを示した。そこで、疫学調査で分離されるウイルスは新型ウイルス出現に備え、ワクチン株として系統保存する計画を提案した(日米医学協力研究会2000、厚生省1999)。中国南部のブタにおける抗体調査の結果から、H5ウイルスの感染は少なくとも1977年から散発的に起こっていたことが判明した。一方、H9ウイルスは1983年以降に中国南部のブタに侵入し、その後ブタの間で流行を繰り返していることが判った。
著者
東 正剛 三浦 徹 久保 拓弥 伊藤 文紀 辻 瑞樹 尾崎 まみこ 高田 壮則 長谷川 英祐
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

本研究プロジェクトにより、スーパーコロニー(SC)を形成するエゾアカヤマアリの感覚子レベルにおける巣仲間認識と行動レベルでの攻撃性の関係が明らかとなった。このアリは、クロオオアリの角で発見されたものと同じ体表炭化水素識別感覚子を持ち、巣仲間であってもパルスを発しており、中枢神経系で識別していると考えられる。しかし、SC外の他コロニーの個体に対する反応よりは遥かに穏やかな反応であり、体表炭化水素を識別する機能は失われていないと考えられる。また、SC内ではこの感覚子の反応強度と巣間距離の間に緩やかな相関関係が見られることから、咬みつき行動が無い場合でも離れた巣間では個体問の緊張関係のあることが示唆された。敵対行動を、咬みつきの有無ではなくグルーミングやアンテネーションなどとの行動連鎖として解析した結果、やはり咬みつきがなくてもSC内の異巣間で緊張関係が検出された。さらに、マイクロサテライトDNAを用いて血縁度を測定したところ、SC内の巣間血縁度は異なるコロニー間の血縁度と同じ程度に低かった。巣内血縁度はやや高い値を示したが、標準偏差はかなり大きく、巣内には血縁者だけでなく非血縁者も多数含まれていることが示唆された。これらの結果から、SCの維持に血縁選択はほとんど無力であり、恐らく、結婚飛行期における陸風の影響(飛行する雌は海で溺死し、地上で交尾後、母巣や近隣巣に侵入する雌が生き残る)、砂地海岸における環境の均一性などが多女王化と敵対性の喪失に大きく関わっていると結論付けられる。
著者
高田 祐介
出版者
佛教大学
雑誌
歴史学部論集 (ISSN:21854203)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.43-70, 2012-03-01

本稿では、従来ほとんど注目されることのなかった、明治二五・二六年における明治維新「志士」の靖国合祀・贈位・叙位遺漏者問題に焦点をあてた。靖国合祀処分での「国事殉難」、そして贈位・叙位措置での「勤王」の枠組みや価値基準を実証的に解析することで、当該期に維新を振り返った際に国家・地域双方が抱えた課題ないしこれに纏わる歴史意識の動態を明らかにした。
著者
高田 里惠子
出版者
桃山学院大学
雑誌
国際文化論集 (ISSN:09170219)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.5-31, 1994-07-30

Kenji Takahashi (1902〜 ) gilt in der auβerwissenschaftlichen Offentlichkeit als ein Exponent der japanischen Germanistik. Seine rege publizistische Tatigkeit, besonders die als Kommentator der nazistischen Literatur, wurde aber in der fachinternen Welt oft kritisiert. Und auch Takahashi selber verstand sich als AuBenseiter seiner Disziplin. Fur Takahashi, der schon als Student personlichen Kontakt mit japanischen liberal gesinnten Literaten hatte, war der Akademismus der Kaiserlichen Universitat fremd. Daβ wahrer Akademismus und offentlichkeitswirksamer Habitus Gegensatze darstellen, ist lediglich ein gelaufiges Schema. Wichtig ist die Tatsache, daβ trotz dieser Gegensatze Takahashi und die Kaiserliche Universitat Tokio bei der Einfuhrung der nazistischen Kultur zusammenwirkten. In dem vorliegenden Aufsatz soll untersucht werden, wie und warum diese seltsame Kollaboration entstehen konnte. In der Nazi-Zeit sahen Takahashi und auch Kinji Kimura (Ordinarius am Germanistischen Seminar der Kaiserlichen Universitat Tokio) die Legitimation der japanischen Germanistik, die sich an der national-volkischen Germanistik des Dritten Reiches orientieren musse, extern begrundet, d. h. als Beitrag zur Bildung des japanischen Nationalismus. Sowohl Takahashis Liberalismus, als auch Kimuras Akademismus waren plotzlich nicht mehr vorhanden. Gerade ein solcher Legitimationsdruck bildet den Kern der Geschichte der japanischen Germanistik, was notwendigerweise in der Nazi-Zeit ans Licht kam. Die Philosophische Fakultat nahm in der Hierarchie der Kaiserlichen Universitat, deren Ziel in der moglichst schnellen Modernisierung Japans bestand, den untersten Platz ein. Gleichzeitig war die Philosophische Fakultat, besonders das Germanistische Seminar, weit entfernt von der zeitgenossischen literarischen Szene. Die moderne Literatur, die mehr oder weniger die einseitige Modernisierung scharf kritisierte, stand im Gegensatz zum Prinzip der Kaiserlichen Universitat. Die Philosophische Fakultat an der Kaiserlichen Universitat wurde also doppelt als Versager stigmatisiert. Hinzuzufugen ist hier, daβ die deutsche Sprache, ganz getrennt von der deutschen Literatur, bei der Verwestlichung des modernen Japan eine besondere Rolle spielen muβte. Deutschlehrer zu sein, hat damals die Zerrissenheit der japanischen Intellektuellen symbolisiert. Der Grund dafur, warum japanische Deutschlehrer (Germanisten) so unkritisch mit den Nationalsozialisten zusammenarbeiteten, kann in der unglucklichen Entstehungsgeschichte der japanischen Germanistk selbst gefunden werden.
著者
石田 利永子 本田 晋也 高田 広章 福井 昭也 小川 敏行 田原 康宏
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.4_219-4_243, 2012-10-25 (Released:2012-11-25)
被引用文献数
2

近年,組込みシステムの分野においてもマルチプロセッサシステムの利用が進んでいる.組込みシステムはシステム毎に求められる性質が異なり,リアルタイム性が要求されるシステムや,スループットが求められるシステム,両方の要件を同時に要求されるシステムも存在する.既存の組込みシステム向けマルチプロセッサ用RTOSは,いずれか一方の要求を満たす実装がされている.そこで,TOPPERS/FMPカーネルは,両方の要求を満たすよう設計実装を行った.リアルタイム性を確保するため,RTOSが自動的にロードバランスを行うことはしない.しかし,スループット向上と,システムに最適なロードバランス方式をサポートできるように,アプリケーションからの要求(APIによる要求)によりタスクを実行するプロセッサを変更するマイグレーション機能を提供する.本稿では,TOPPERS/FMPカーネルのマイグレーション機能の設計と実装について述べる.設計・実装したマイグレーション機能を使用して,アプリケーションレベルで複数のロードバランス方式を実現できることを確認した.
著者
石塚 晴通 池田 証寿 高田 智和 岡墻 裕剛 斎木 正直
雑誌
じんもんこん2011論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.8, pp.339-346, 2011-12-03

漢字字体の各時代・各地域の標準と,その変遷を見る上では,漢字字体規範でデータベース(略称HNG)は有用な資料である。HNG は,初唐標準字体に至る中国南北朝・隋文献における標準字体の存在と中国周辺民族の漢字文献における標準字体を示し,また日本上代から近世初期に至る漢字文献における漢字字体を示す。HNGはそれ自体としては確固たる結論には結びつかないが,発展性のあるテーマの観点を示し得ることを,親鸞の著作と明恵の著作との対比を例として述べる。