著者
齊藤 和貴 岡安 孝弘
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
健康心理学研究 (ISSN:09173323)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.12-19, 2014
被引用文献数
6

Effects of social skills and self-esteem on resilience in university students were investigated. University students (<i>N</i>=252; <i>Mean age</i>=20.84±1.46 years) participated in this study by responding to the following instruments: Resilience Scale for Students (RS-S), Social Skills Self-Rating Scale and Rosenbergs Self-Esteem Scale. Results of hierarchical multiple regression analysis indicated that social skills and self-esteem predicted resilience. Moreover, in participants with low self-esteem, social skills had a more potent effect on resilience than in participants with high self-esteem. Based on these results, we have discussed the role of social skills and self-esteem on resilience.
著者
眞喜志 まり 吉田 杏子 齊藤 元彦
出版者
日本薬学図書館協議会
雑誌
薬学図書館 (ISSN:03862062)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.182-189, 2014

現在,図書館の提供するコンテンツは冊子体の資料だけではなく,インターネットを経由して提供される電子ジャーナル,電子ブック,機関リポジトリと,デジタルコンテンツも多様化している。また,論文検索もオンラインで提供・利用されることが多い。近年,契約している電子資料を含めた情報資源への効率的なアクセスを提供するツールとしてディスカバリーサービスを利用する大学図書館が増えてきている。東邦大学メディアセンターでは,2011年 8 月より米 ProQuest 社製のディスカバリーサービス Summon を導入・提供している。本報告では本学 Summon「TOHO Search」の導入経緯,システムの概要および今後の展開などについて報告する。(著者抄録)
著者
櫻岡 萌 高橋 応明 齊藤 一幸 伊藤 公一 石川 典男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.475, pp.59-62, 2009-03-02

近年,RFID(Radio Frequency Identification)システムは,セキュリティ管理や物流管理など様々な分野で利用されている.その一つとして,個人認証が挙げられ,社員証や学生証などとしてカード型のタグが用いられている.本研究では,歯に貼付するタグを用いた個人認証システムを提案する.RFIDタグを歯に貼付して使用する場合,生体組織や水(唾液)の電気定数によりアンテナ諸特性が変化する.そこで本稿では,簡易なモデルとして歯に貼付したダイポールアンテナを使用した場合の特性を解析するために,FDTD(Finite Difference Time Domain:有限差分時間領域)法を用いて数値解析を行い,さらに,歯ファントムを用いてアンテナの放射パターンと入力特性の測定を行った.その結果,歯のある方向へは放射が少ないことを確認した.
著者
齊藤 公輔
出版者
関西大学
雑誌
独逸文学 (ISSN:0286682X)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.239-262, 2007

In den modernen Kulturwissenschaften stoBt die Erforschung des kollektiven Gedachtnisses bereits seit einigen Jahren auf groBtes Interesse. Die Gedachtnisforschung ist im Bereich der Psychologie stark entwickelt, ihr Forschungsbereich ist oft auf das individuelle Gedachtnis beschrankt. Andererseits gibt es auch in der Forschung zum kollektiven Gedachtnis wichtige Erkenntnisse. So ist bereits seit langerem klar, dass die individuelle Erinnerung von gesellschaftlichen oder auBeren Schemata abhangt. Nach Astrid Erll teile ich den Hintergrund der Entwicklung der Forschung zum kollektiven Gedachtnis in drei Komponenten und analysiere diese: 1) Gesellschaftlicher Hintergrund (ein starkes gesellschaftliches Interesse an historischen Filmen oder Romanen, die Erinnerung an den Zweiten Weltkrieg, das Ende des Kalten Krieges, und die daraus hervorgehenden Migrationsbewegung etc.). 2) Akademischer Hintergrund: Die aktuelle Diskussion uber das kollektive Gedachtnis als Folge der postmodernen Geschichtsphilosophie oder des Poststrukturalismus sowie durch den Wandel zu den Kulturwissenschaften (cultural turn) ; die "Kulturwissenschaft/-en fungieren" dann als "Institutionen, die unser kulturelles Erbe verwalten" (Astrid Erll). 3) Medien Individuelles and kollektives Gedachtnis sind ohne Medien undenkbar, in diesem Sinne hat die Medienentwicklung Einfluss auf die Forschung zum kollektiven Gedachtnis. Medien konstituieren menschliche Kognitions-und Wahrnehmungsmuster sowie Kommunikationskompetenz. Wissen ist nur durch Medien moglich, and nach Niklas Luhmann erzeugen diese uberhaupt erst die Realitat der Gesellschaft. Medien fungieren weiterhin als Verbindungspunkte vom individuellen zum kollektiven Gedachtnis.
著者
田中 孝夫 荻田 太 田巻 弘之 齊藤 和人
出版者
鹿屋体育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究の目的は、一流競泳選手のパフォーマンスを決定する要因の解明、およびその競技力を向上させる新たなトレーニング法を開発することであった。その結果、一流競泳選手のパフォーマンスは、生理(体力)的要因より、むしろ推進パワーや抵抗、推進効率といった力学(技術)的要因の方が深く関与していることが明らかとなった。また、本研究で開発された高強度スプリントトレーニング、およびpush-offトレーニングは、無酸素性エネルギー供給能力、および最大推進パワーを効果的に向上させ、泳成績の改善に有効であることが証明された。
著者
齊藤 隆志
出版者
東日本国際大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
2001

本研究の目的はスポーツイベント経営を成功させるマーケティング要因を明らかにすることである。平成12年度では、いくつかの要因なかでもプロダクト要因が重要であり、そのプロダクトの質の向上を戦略的に目指していくプロデュースが最も重要な戦略であることが理論的に導かれた。スポーツプロデュース論において、人々のスポーツとの関わりは、本人が主体的に価値創造していく人間的成長の過程と考えられ、その手法は地域内で自発的発信される情報をコントロールすることであることがわかった。13年度はプロデュース論をさらに深め、スポーツに対し受動的な関わりと捉えられがちな、みるスポーツにおいても人々が主体的な関わりを目指したプロデュース論を展開し実証することをねらった。加えて成功しているプロスポーツチームの経営が地域密着を目指していることに着目し、地域住民がみるスポーツとしてプロスポーツを観戦する場合を念頭に置いて考察した。結果、観戦者は、スポーツ観戦を通じて、JリーグやIOCといったスポーツ組織が考えるスポーツ価値とは別に、観戦によって独自の意味解釈をし、主体的に彼らなりに価値づけていることがわかった。しかもそれは、社会的に認められる善良な価値ばかりでなく、大衆的価値である場合が多い。それは日常生活とつながりのある自分なりの解釈を行うということであり、自分なりの価値を見いだすことで主体性の感覚や自尊心を確立していると理解できる。一方、マーケターが経営活動を正当化するために主張するマーケター側の価値(Jリーグ百年構想やオリンピック運動)と、観戦者が主体的に意味解釈する価値とのギャップ構造を説明し、政治的にどのように施策を考えればよいかを議論しなければならなくなった。この関わりを促すためのプロデュースとは、地域内の情報流通を促し、その情報の質を上げるためのサポートに主眼を置かれるべきだと結論づけられる。
著者
齊藤 茂雄
出版者
公益財団法人史学会
雑誌
史學雜誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.122, no.9, pp.1542-1568, 2013-09-20

The remnants of the Second Turk Qaghanate (682〜744), which was overthrown in southern Mongolia by a rebel alliance made up of Uighurs, Basmils and Qarluqs, are described as 'Bug-chor in the Old Tibetan document, P.t.1283, written after the fall of the Qaghanate. The name 'Bug-chor has been identified with the name Mochuo 黙啜, which is the Chinese rendering for Qapγan Qaγan (691〜716), although the reason why these remnants were called 'Bug-ehor, (i.e., Qapγan Qaγan) has heretofore not been made clear. This article is an attempt to find out why and analyze the inner workings of the Qaghanate. The author begins with the fact that one Ozmis Qaγan, who was killed by the rebels before the fall of the Qaghanate, was called Mochuo in a certain Chinese imperial proclamation and epitaph. That is to say, the followers of Ozmis Qaγan were continually referred to as Mochuo after the fall of the Qaghanate, which is why document P.t.1283 refers to this group in Tibetan as 'Bug-chor. Ozmis Qaγan was the son of Pan-que Tegin 判闕特勤 of the left sad under the reign of Deng-li 登利 Qaγan; and the term 'Bug-chor dates back to that period of the left sad. 'Bug-chor can also be traced further back to Qapγan Qaγan, after whose death Kol Tegin 闕特勤, the son of Qutlur 骨咄禄 (682〜691) staged a coup d'etat, purged the near relatives and the followers of Qapγan Qaγan, and placed his elder brother, Bilga Qaγan (716〜734), on the throne. During Kol Tegin's purges, the Qapγan family took refuge near the Kara Irtis River, which became the territory of Tuo-xi 拓西 Qaγan, Qapγan's son, and a base of resistance against Bilga Qaγan. Although surrendering to Bilga Qaγan in 720, the Qapγan family rebelled against Deng-li Qaγan after the death of Bilga. The Qapγan family called themselves 'Bug-chor as the direct descendants of Qapγan Qaγan. It was Ozmis Qaγan who became the last leader of this group and the Turk Qaghanate. In conclusion, the author shows the existence of serious political opposition between the two ruling factions of the Turk Qaghanate, in that after the death of Qutlur, the throne was usurped Qapγan Qaγan, then after the latter's death power was grabbed by Kol Tegin in a coup d'etat expressing dissatisfaction with the Qapγan Qaγan faction. The Qapγan family then organized itself as 'Bug-nor in opposition to the coup d'etat and launched a campaign of resistance against Bilga and Deng-li Qaγan.
著者
梶 光一 高橋 裕史 吉田 剛司 宮木 雅美 鈴木 正嗣 齊藤 隆 松田 裕之 伊吾田 宏正 松浦 由紀子 上野 真由美 及川 真里亜 竹田 千尋 池田 敬 三ツ矢 綾子 竹下 和貴 吉澤 遼 石崎 真理 上原 裕世 東谷 宗光 今野 建志郎
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

洞爺湖中島のエゾシカ個体群は、2度の爆発的増加と崩壊を繰り返して、植生に不可逆的な変化をもたらせた。その後落葉に周年依存するようになり、2008-2012年の間、高い生息密度(45~59頭/km^2)を維持していた。落葉はかつての主要な餌であったササよりも栄養価は低いが、生命・体重の維持を可能とする代替餌として重要であり、栄養学的環境収容力の観点から高密度を維持することが可能な餌資源であることが明らかになった。
著者
諏訪 浩 齊藤 隆志 横山 俊治 高谷 精二 高谷 精二
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、地震や豪雨によって起こる崩壊や土石流が、河川を閉塞して地すべりダムを形成する条件と決壊に至る条件、ならびにそのメカニズムを検討するために、崩壊や土石流が発生した現地の地形・地質を調査分析し、採取した土試料の分析、空中写真や地形図、数値標高モデルを用いた水文地形解析、ビデオ映像記録や地盤振動データの解析などをおこなった.その結果、崩壊位置の特定方法、地質構造が崩壊の素因として果たす役割、崩土の材料特性と運動特性の関与、河川形状の特異性と地質の違いが地すべりダム形成・決壊に果たす役割とメカニズムについて、斬新な知見をもたらした.
著者
宮原 耕介 藤井 彩人 齊藤 久志 藤原 徹
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, no.31, pp.49-52, 2011-07-21

日本テレビは2010年の8月21日に巨人戦の生中継の制作を初めて3Dで行った。3Dカメラを用いた立体的な映像のみならず、得点や守備図などの画面表示も3DCGを制作した。画面表示の送出は新たに開発した3D立体映像送出機を用い、デザインやアニメーションも3D映像に適した演出にして新規制作した。中継は「スカチャン3D169」で放送され、東京ドームや新宿で行われたパブリックビューイングにおいても多くの方が3Dメガネをかけて中継を楽んだ。
著者
押谷 仁 齊藤 麻理子 岡本 道子 玉記 雷太 神垣 太郎 鈴木 陽
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.45-50, 2013-06-25 (Released:2014-04-26)
参考文献数
9

東北大学医学系研究科は,感染症研究国際ネットワーク推進プログラム(J-GRID)による感染症研究の拠点を,フィリピン・熱帯医学研究所(Research Institute for Tropical Medicine: RITM)に2008年より設置している.フィリピンの拠点では公衆衛生学的見地からフィリピンにおいて重要な感染症を対象とし,感染症対策に貢献できるような研究を目指すことを基本方針としている.このため研究プロジェクトの多くはフィリピン各地でのフィールドでの研究となっている.これまでに主に取り組んできた研究プロジェクトとしては,小児重症急性呼吸器感染症に関する研究,インフルエンザの疾病負荷に関する研究,狂犬病の分子疫学,小児下痢症患者でのウイルス検索などがある.このうちレイテ島での小児重症呼吸器感染症に関する研究では,重症肺炎で入院した小児のウイルスを中心とした病因の検討を行ってきている.この間,Enerovirus 68が小児重症急性呼吸器感染症の重要な原因であることを見いだした他,Respiratory Syncytial Virus(RSV)の分子疫学的解析,Human Rhinovirus(HRV)の病態の検討などを行ってきた.これらの研究の結果を基盤として,地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)での小児肺炎に関する包括的研究をフィリピンにおいて2010年より行っている.
著者
山崎 要一 岩崎 智憲 早崎 治明 齊藤 一誠 稲田 絵美 武元 嘉彦 嘉ノ海 龍三
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

流体シミュレーション技法は、3次元管腔気道の通気機能を詳細に評価できた。具体的には、上気道の通気障害部位の検出に効果的であることが示された。さらに、本方法は上気道の部分的な通気状態の評価も可能で、上顎骨急速拡大による鼻腔通気状態の改善状況も確認できた。また、本方法でClass IIのdolichofacial typeとbrachyfaicial typeの通気状態を評価し、上気道通気障害が顎顔面の垂直的成長と関連が深いことを示すことができた。
著者
織谷 健司 金倉 譲 一井 倫子 齊藤 則充
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

Signal transducing adaptor protein-2 (STAP-2)は、シグナル伝達あるいは転写因子と結合するアダプター蛋白である。本研究において、生体内炎症反応を増強すること、アレルギー反応を抑制すること、BCR-ABL活性増強を介してケモカイン受容体発現を変化させること、メラノーマ細胞増殖に必須であること、抗原刺激後のT細胞免疫応答を正に制御すること、を見出した。本研究成果により、STAP-2阻害剤開発後の治療対象疾患が明らかになった。