著者
長木 誠司
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

これまでほとんど研究対象とされてこなかった、日本の出版楽譜制作の歴史、すなわち楽譜出版の歴史ではなく、作曲者の手稿等から出版用の版下を制作する技術(music engraving)の歴史の概要が明らかとなった。高度な技術を持った職人たち、出版された楽譜に名前すら残らない職人たちによる制作の歴史は、従来まったく手が付けられなかった。明治以来、洋楽を受容した歴史はさまざまな観点から研究されているが、この楽譜制作の領域がどのような西洋の模倣から始まり、音楽出版界でどのように変容されてきたのかということを、出版譜の歴史や実際の技術者たちからの聞きとりによって追跡した。
著者
木庭 顕
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

11-12世紀にローマから占有慨念が受け継がれた後も、西ヨーロッパではこの概念は十分には定着せず、そもそもその正確な概念内容が理解されるためには15-6世紀の人文主義を要した。しかるにこの概念こそ、およそ法学的概念体系、特に民事法、民事訴訟、の発展のために鍵を握るものであった。この研究の基本的なねらいは、人文主義における概念の正確な把握の過程と、実務における概念の定着を、必ずしも矛盾無しではない画像としてギャップを描くことに存した。つまり単なる乖離ではなく、相互作用や相互克服の試行錯誤として把握するということである。人文主義つまり学識法の側においては、従来の学説史ではあきたらず、概念の掘り起こしのための思考や装備の問題に焦点をあてて再考することを目指し、一定の成果を得た。つまり人文主義ローマ法学のみならず、人文主義一般のテクスト解釈メカニズムに立ち入り、占有概念の古典的形姿を再発掘する様を分析しようと試みた。特に、16世紀フランスの人文主義法学にも固有の限界が認められ、これが社会の真の問題に鋭いイムパクトを与え得ない結果を将来するのではないかとの見通しを得た。しかしながら、このことを実務法学の側の悪戦苦闘、ディレンマ、の描き出しによって裏付ける作業は、緒に就いたばかりであり、かつ後続の研究計画が認められなかったため、一旦ここで終結せざるをえない。とはいえ、若干の文献に触れた限りにおいて言うならば、確かに一旦正確な占有訴訟の原則は理解されたとはいえ、従来考えられていたように、直ちに占有概念は十全な形で定着したのではなく、特におそらく17世紀に入って行くに従って、よく機能し始めた占有訴訟自体が、一方では単純な物の取り戻しのために、他方では凡そ平和秩序維持のために、使われ、再度混乱に向かっていくのではないかと考えられる。確かにそうでなければ、19世紀になってのサヴィニーによる大整理は必要なかったであろう。
著者
林 良博 小川 健司 九郎丸 正道
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

哺乳類の精巣は通常陰嚢内に存在し、体温よりも数度低い温度に保たれることにより正常な精子発生が行われている。一方鯨類、ゾウなどは陰嚢をもたず精巣は腹腔内に位置する。こうした腹腔内精巣動物の精子発生が、いかなる温度調節機構によって行われているかについては未だ不明である。本研究では腹腔内精巣と熱ショックタンパク質(HSP)およびレクチンの発現性との関連を検討した。材料としてはイルカ精巣に加えて、実験的腹腔内精巣マウス、非繁殖期ハムスターの精巣および胎生期、生後初期のマウス腹腔内精巣を用いた。実験的腹腔内精巣マウスでは、多数の変性精細胞が観察され、それらには核濃縮、細胞質の好酸性変化および濃縮が認められ、またTUNEL陽性細胞も観察された。HSP70.2の発現はバキテン期以降の精細胞に観察され、腹腔内精巣マウスでは反応は認められなかった。非繁殖期のハムスター精巣では、レクチンDBAが精祖細胞に特異的な結合を示した。DBAは繁殖期ではA型精祖細胞にのみ反応するのに対し、非繁殖期ではA型、中間型、B型の各精祖細胞に反応した。胎生期および生後初期のマウス腹腔内精巣では、レクチンsWGA,VVA,LEAが精細胞に特異的な結合を示し、これらのレクチンが精細胞の分化に関わっている可能性が考えられた。バンドウイルカ、ハナゴンドウ、ヤギのHSP84,86発現を検討した結果、HSP84と86では明らかな相違が認められた。84はB型精祖細胞に強い反応性を示したのに対し、86は精母細胞ないし精子細胞に強い反応性を現した。これらの反応性の違いから、84と86は精細胞分化の異なる過程でそれぞれ役割を担っている可能性が示唆された。また、特に86において種間差が認められた。ヤギではバキテン期以降の精母細胞および円形精子細胞に、バンドウイルカではザイゴテン期以前の精母細胞および円形精子細胞に、またハナゴンドウではすべての精母細胞が反応したが、精子細胞は反応性を示さなかった。
著者
上嶋 誠 小河 勉 中井 俊一 吉田 真吾
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

本研究では,三宅島2000年噴火活動時に観測された自然電位変動から,水の流動に関する定量的な見積もりを行うため,三宅島の岩石を用いて,流動電位を決定するゼータ電位の性質を実験的に明らかにした.初年度に実験装置の整備改良を行い,三宅島にて各噴出年代の火山岩試料の採取を行った.試料を採取する際に立ち寄った神津島において自然電位マッピングを実施した結果,神津島での地形効果が約10mV/m(高度1m上昇につき10mV電位が下降する)と三宅島に比べて約10倍であることが判明したため,この違いが,両島で採取した岩石のゼータ電位の違いによって説明可能であるかを実験的に検証することも目標の一つに加えた.まず,HCl-KCl-KOH系における,ゼータ電位のpH依存性に関する実験を行った.その結果,各年代の三宅島玄武岩,神津島流紋岩共に,pH3-10の範囲ではゼータ電位が-10〜-20mVに決定され,さらに塩基性が強くなると共にゼータ電位は大きくなった.また,三宅島玄武岩がpH2付近でゼータ電位がゼロから(さらに酸性の強いところで)正に転ずるのに対し,神津島流紋岩ではゼータ電位はマイナスに留まった.従って,三宅島と神津島の地形効果の相違は,地下水のpHの相違か,比抵抗など他のパラメタの相違によるものと考えられる.Ishido&Mizutani(1981)の実験では,花崗岩,安山岩,斑レイ岩ともに,ゼータ電位がpH6以上で-80〜-100mVに決定され,今回の結果は約1桁小さい値を得た.岩右試料の表面状態の差異が,このような実験結果の相違を生む要因として考えられたため,岩石の破砕粒度を変えた実験を行った.その結果,新鮮な表面の割合が多いと考えられる,より粒径の小さな試料ほど絶対値として高いゼータ電位になっているという実験結果を得,ゼータ電位を考える上で新たな要因を考える必要性が明らかとなった.
著者
沖野 郷子 町田 嗣樹 川口 慎介
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

地球内部の水の分布状況と循環についての理解を深めることをめざし、水の入り口として重要な海洋トランスフォーム断層(OTF)及び断裂帯において、学術研究船「白鳳丸」を用いて中央インド洋のマリーセレストOTFとアルゴOTF及び周辺海域(13°-18°S)の地球物理・化学観測を実施した.観測結果の解析により,1)OTF内の断層分布とテクトニックな発達史、2)蛇紋岩体分布可能性の有無,3)周辺も含めた海洋地殻の組成と変質過程を明らかにし,4)蛇紋岩化に伴う流体湧出を検証するためのメタンの分析が進行中である.
著者
小柳 愛 渋谷 健司
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

当研究は、Hard to reach populationであるMen who have sex with men(以下MSM)の、出来る限り代表性のあるサンプルを抽出し、HIV有病率とHIV感染に関連するリスク要因を抽出することを目的としている。平成23年度は、Feasibility調査を実施した。サンプル方法として、Venue Day Time Samplingを採用するが、そのための前調査・準備として、(1)対象地域で性的少数者の自助活動グループやMSMのHIV予防啓発活動グループ、他キーパーソンへ研究の説明をし、理解を求める事、(2)MSMの協力者を得て研究計画への助言・実行に参加してもらう事、(3)アンケート内容の吟味、(4)venueのマッピングなどを行った。当研究の必要性を理解するキーパーソンも複数現れ、二人の作業協力者を得ることができた。この協力者によって、アンケート内容の吟味と、venueのマッピングも行われた。沖縄県内に、約40軒のMSM対象の商業施設があり、大部分が那覇市に集中していることが明らかになった。これらは、今後、より多くのMSMの協力者によって吟味・検討される必要がある。本調査は、Venueの経営者に再度アプローチし、丁寧に説明を尽くすことにより実現可能であると思われる。調査は、東京大学医学部の倫理委員会の承認を得た。Palm top computerを用いるアンケート調査については検討の結果、i-Padを用いる事とし、唾液によるHIV抗体検査のためのOraQuickを輸入した。
著者
吉田 博則
出版者
東京大学
雑誌
戦略的な研究開発の推進 戦略的創造研究推進事業 ACT-I
巻号頁・発行日
2017

本提案では廃材のような不定形な材料の有効活用を促進するような仕組みを構築し、試験的に枝材を用いた建築要素の設計、製作に取り組みます。実際の枝の3次元モデルを用いる点、枝のような端材の適材適所、ユーザ参加型のプロセスが特徴です。CNC加工機によって壊れやすい枝にも精密に加工し、狙った形状を実現することで、今まで廃材として捨てられていた素材に付加価値を与えることを目標としています。
著者
稲見 昌彦 南澤 孝太 杉本 麻樹 北崎 充晃
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2015-04-01

今年度は、新たな身体に全身を投射する実験条件だけでなく,局所に操作対象を投射している場面においても同様の身体像の学習が可能かを,視触覚提示を用いて検証した.具体的には,ロボットアームを身体に装着し,下肢で操作するシステムを構築した.ロボットアームからの感覚情報によるフィードバックを下肢で確認しながら,能動的に操作対象を動かすことにより,新たな身体像を学習させることに成功した.また,視覚的に透明な身体に対し,身体像を投射可能か実験を行い,その効果を検証した.
著者
米村 滋人
出版者
東京大学
雑誌
戦略的な研究開発の推進 戦略的創造研究推進事業 RISTEX(社会技術研究開発)
巻号頁・発行日
2020

発生状況の開示のための情報公開等、感染症対策のためには個人データの利用は不可欠であり、位置情報やカードの決済情報を組み合わせた追跡技術も数多く実戦投入されている。しかし、こうした手法にはプライバシー上の懸念が強いものも含まれている。一方で、プライバシーへの配慮から、結果として情報提供や情報収集が完全にはできないことがある。本プロジェクトは、こうした感染症対策に際し、特に位置情報やBluetoothなど技術的に実装可能な携帯電話関連技術の望ましいデータ利用とプライバシーや人権の保護のあり方に関して、情報工学やELSIの観点から多角的・学際的に検討を行い、適切な技術の活用や政策決定のあり方を提示することを目的とする。立法も含め、エビデンスに基づいた政策形成に活用できるガイドラインを作成するとともに、コンセンサス形成が難しい本領域における社会的な対話を進め、国際的なルール形成への貢献も目指す。
著者
早川 正祐 竹内 聖一 古田 徹也 吉川 孝 八重樫 徹 木村 正人 川瀬 和也 池田 喬 筒井 晴香 萬屋 博喜 島村 修平 鈴木 雄大
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は、従来の行為者理論において見落とされてきた、人間の「脆弱性」(vulnerability)に着目することにより、自発的な制御を基調とする主流の行為者 概念を、より相互依存的・状況依存的なものとして捉え直すことを目的としてきた。その際、行為論・倫理学・現象学・社会学の研究者が、各分野の特性を活か しつつ領域を横断した対話を行った。この学際的研究により、個別領域にとどまらない理論的な知見を深め、行為者概念について多層的かつ多角的な解明を進めることができた。
著者
石井 直方 中里 浩一 越智 英輔 禰屋 光男
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

筋肥大を引き起こさない低負荷強度での上腕筋群のレジスタンストレーニングを、筋血流制限下での大腿筋のレジスタンストレーニングと組み合わせると、上腕筋群にも筋肥大が生じる(筋肥大の「交叉転移」: Madarame et al., 2008)。本研究では、この交叉転移における循環因子の役割を調べるために、ヒトおよびラットトレーニングモデルを用いて実験を行った。ヒトを対象としたトレーニング実験から、この交叉転移は、一般的な高負荷強度トレーニングによっても起こることが分かった。さらに、運動前後の血清をプロテオーム解析によって比較し、量的に差異のある複数の成長因子を同定した。一方、高強度トレーニングを負荷したラットの血清を培養筋芽細胞に添加したところ、筋タンパク質合成に関与するシグナル伝達系の活性化が見られた。これらの結果は、何らかの成長因子が循環因子として筋肥大の交叉転移に関わっていることを示唆する。
著者
田辺 裕
出版者
東京大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1988

本研究は,昭和63年3月に開通した青函トンネルの行政境界(津軽海峡に横たわる公海と領海との境界,海底地下における日本の管轄権の妥当性,北海道と青森県の境界,関係市町村界)の基礎となる地理学的境界を政治地理学の観点から導きだし,昭和63年2月24日に自治大臣から告示された現実の境界決定とどのような対応関係にあるのかを明らかにすることを目的としておこなわれた。とくに告示の基礎となった自治省の青函トンネル境界決定研究委員会の研究結果報告書自体も研究の対象とすることとした。先ず従来の政治境界は,一般に自然境界あるいは人為的境界など形態的類型区分による場合が多く,研究の武器としては不十分であったので近年の政治地理学の考え方に従い,先行境界・追認境界・上置境界・残滓境界などの概念によって問題点を整理した。第一に,津軽海峡には公海が,我が国の外交・防衛上の配慮によって設定されていることによって,先行境界が存在せず,我が国で通常境界論争で用いられる論理,先行境界の確認によって境界を画定することが不可能であることをあきらかにした。第二に,追認すべき社会経済的境界の存在について調査したが,漁業権の圏域に関しても,すべて公海を越えておらず,北海道と青森県の直接的接触は見られなかった。してがって未開の地にあらたに先行境界として地図学的な境界画定を試みると,とくに津軽海峡のごとき「向かい線」の画定には,いわゆる等距離線がもっとも妥当であるとの結論に達した。この画定原理は,江戸時代以来,わが国の水上境界画定の原理でもある。すでに利害が錯綜し,多様な社会経済的境界が存在する場合と異なり,津軽海峡は公海の存在が政治地理学的原理と現実の政治行政上の結果とが見事に一致する希有な事例であったと理解してよいであろうとの結論に達した。
著者
内山 勝
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1977

博士論文
著者
遠山 茂樹
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1981

博士論文
著者
河岡 義裕 朝長 啓造 澤 洋文 松浦 善治 川口 寧 渡辺 登喜子 鈴木 信弘 高橋 英樹 長崎 慶三 川野 秀一
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2016-06-30

(1)計画・公募研究の推進:計画・公募研究を、研究活動支援システム、領域班会議などを通じて積極的にサポートし、計画研究とともにネオウイルス学創成に目がけた研究を推進している。高度情報処理支援として、計画研究班および公募研究班に対し、スーパーコンピュータシステム・シロカネの利用による高速処理体制を構築するとともに、シロカネ上でデータ解析プログラムの連携・共有を行った。(2)領域班会議の開催:平成30年度は、4月13~15日に高知県において第4回領域班会議、また 11月11~13日に兵庫県淡路島において、第5回領域班会議を行い、 各計画・公募研究班による未発表データを含めた進捗報告を行った。会議では、活発な議論が展開され、共同研究や技術提供が活性化されるとともに、領域内の研究者間の有機的な連携が強化された。また今年度は、 テレビ会議システムを用いて、月に一度の定例会を行い、各計画・公募研究班の研究進捗の報告などを行なうことによって、領域全体の研究の推進を図った。(3)広報活動:本領域の研究活動を国民に広く発信するため、ホームページ/フェイスブックページ/ツイッターにおいて、平成30年度は26/29/169件の記事を掲載した。フォロワー数は平成29年度と比較して、フェイスブックページは160から206名、ツイッターは152から239名に増加した。また平成30年度は、領域の研究内容の概説を掲載したニュースレターを2回発行した。さらに活発なアウトリーチ活動を行なった。
著者
河岡 義裕 渡辺 登喜子 岩附 研子 山田 晋弥 植木 紘史
出版者
東京大学
雑誌
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
巻号頁・発行日
2018-10-09

地球レベルでの環境変化や野生動物との生活圏域の近接化により、新興感染症となりうる人獣共通感染症が、ヒト社会に侵入する可能性は増大している。最近の研究から、アフリカ、南米、アジア等の国々が、人獣共通感染症が発生しやすいホットスポットであると予測されているが、その実態は未だ不明である。そこで本研究では、アフリカのシエラレオネ、南米のボリビア、東南アジアのインドネシアにおいて、人獣共通感染症を引き起こすウイルスの流行状況を把握するために、海外共同研究者と連携して、ヒトや野生動物における血清学的調査、および野生動物が保有するウイルスの分離・同定を行う。平成30年度は、10月に南米のボリビアを訪問し、共同研究者であるガブリエル・レネ・モレノ自治大学のJuan Antonio Cristian Pereira Rico博士および川森文彦博士と共に、野生動物サンプリングのための予備調査を行った。また2月には、アフリカ・シエラレオネを訪問し、シエラレオネ大学のAlhaji N’jai博士の協力のもと、Moyamba地区においてコウモリを捕獲し、臓器サンプリングを行った。現在、採取したサンプルの詳細な解析を行なっている。さらにシエラレオネでは、ヒトにおけるウイルス感染症の流行状況を調べるための血清学的調査を実施する準備として、各医療機関や保健省などを訪問し、協力研究者との研究打ち合わせを行った。またいくつかのウイルス抗原に対するIgG、IgM抗体を検出するELISAの系を確立した。
著者
根本 彰 影浦 峡 青柳 英治 海野 敏 小田 光宏 河西 由美子 岸田 和明 倉田 敬子 古賀 崇 鈴木 崇史 竹内 比呂也 谷口 祥一 研谷 紀夫 中村 百合子 野末 俊比古 松本 直樹 三浦 太郎 三輪 眞木子 芳鐘 冬樹 吉田 右子 今井 福司 河村 俊太郎 浅石 卓真 常川 真央 南 亮一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

5年間にわたる本プロジェクト(通称LIPER3)では、過去2回のLIPER研究で抽出した図書館情報学教育の問題構造に変化を与えるために次の実践研究を行った。第一に、図書館情報学教育の教育内容を見直すために、新しい標準的な教科書シリーズを執筆し刊行した。第二に、この標準的な教育内容に沿って各教育機関がどのような教育成果を上げているかを自己評価できるように、図書館情報学検定試験を4年間にわたり実施した。第三に、外国の図書館情報学教育の状況を把握し関係者と交流するために、アメリカの標準的教科書を翻訳・刊行し、国際学会で日本の図書館情報学教育について発表し、欧米の教育機関での聞き取り調査を実施した。
著者
田村 隆 折茂 克哉 高山 みさと
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

東京大学駒場図書館所蔵の狩野亨吉文書の書簡に関するデータ入力を約半数終了した。手紙内容の分析により、例えば旧制一高医学部の千葉大学移管にへの関与など、これまで知られてこなかった教育分野における狩野の功績などが徐々に明らかになってきている。また、東北大学や九州大学に所蔵される狩野文庫の多くの書物は、蔵書家としての狩野亨吉の姿を証するが、一方で駒場図書館の狩野亨吉文書からは、上述のように旧制高等学校もしくは京都帝国大学の教員としての狩野亨吉の姿が浮かび上がる。狩野は入学式の祝辞等のメモも几帳面に保存しており、研究メンバーはそれぞれの問題関心にしたがって特に一高校長時代の狩野亨吉について研究を進めてきた。また、昨年度は狩野亨吉の故郷である秋田県大館市で碑文調査および博物館の方々との意見交換や資料蒐集などを行い、知見を深めた。