著者
田崎五百頴 著
出版者
三木拙二
巻号頁・発行日
1898
著者
木川 りか 東京大学東洋文化研究所図書室 編
出版者
東洋文化研究所
巻号頁・発行日
pp.227-248, 2008-03-31

アジア古籍保全講演会第2回(平成19年 1月23日)開催。この記録集は、東京大学東洋文化研究所が主催したアジア古籍保全講演会(第1回~第3回)について、当日における講演、事例報告、ワークショップ、総合討論の内容を取りまとめたものである。 文中における講演者等の肩書きは、発表当時のものである。
著者
福田 瑛子
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要. 家政系編 (ISSN:09160035)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.85-98, 2003-03-31

家庭洗濯の実態を把握するために、主婦を対象に12年前とほぼ同様の調査を行い、12年間の家庭洗濯における変化と動向について考察し、次のような結果を得た。1)12年前洗濯機は「全自動」が31.0%であったが、今回は86.0%であり、容量は「5kg」以上が多くなった。また洗う方式は12年前は「渦巻式」が主流で次いで「攪拌式」であったが、今回はそれに「遠心力」「超音波」の洗濯機が加わった。2)洗濯機を購入する動機は、「機能的」「使い方が簡単」が12年前と同様上位にあるものの「価格が安い」の方が順位が上になっている。またトップであった「メーカー」は9位に後退している。3)洗濯時に「取り扱い表示」を考慮しないが約18.0%、「洗濯物を仕分けしない」は20.6%で、洗濯物を白物と色物とに分けて洗濯しているのに、その際「洗剤を替えない」が89.6%もある。また、洗剤の使用量は「表示を読まない」は20.0%から2.45%に減少しているが、「適当」が23.0%あり、洗剤の量についての考え方は変わっていないようである。このようにそうあって欲しくない回答が依然としてかなりある。4)使用洗剤は12年前とほとんど変化がなく、「弱アルカリ性合成洗剤」の「粉末タイプ」が圧倒的に多く、今回は「中性洗剤」も使われている。環境によい「石けん」の使用は依然として僅少である。洗剤については多くの知識をもっているが、環境への配慮は高まっているとはいえず習慣を変えることの難しさを示している。5)ドライ表示の付いた衣服でも、「ドライクリーニングにださない」が32.0%もあり、洗濯機と洗剤の開発で洗濯機の「ドライコース」と「水洗い」を合せると10.1%ある。ドライ表示を信頼していないのか、繊維の種類と洗濯方法との関係についての知識が深まったためなのかはよく分からない。6)乾燥は「天日乾燥」が圧倒的であるが「乾燥機」の使用も増加した。7)家事仕事で好きな順位は、洗濯>料理>掃除>食事の後片づけ>アイロンかけである。最も嫌われているのはアイロンかけであり、取り扱いやすく安全なアイロンおよびアイロン台の開発が望まれる。8)洗濯機メーカーへの要望・洗濯によるしわについての工夫などでは、洗濯機の問題点を認識した意見が多くだされており、消費者も賢くなっていることを示している。また、糊つけやアイロンかけなどは、社会状況の変化で減少しており、12年前とは異なった結果を示しているものもある。
著者
本多 瑞枝
出版者
千葉大学
雑誌
千葉医学雑誌 (ISSN:03035476)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.187-197, 1985-06-01

Duchenne型進行性筋ジストロフィー症(DMP)の心機能を3年間にわたって観察し,生存例と死亡例を比較検討した。対象はDMP35例(平均年齢16歳,骨格筋運動機能障害stageV〜VIII)で,観察期間中10例(28.6%)が死亡した。その死因は,心不全(6例)と呼吸不全(4例)であった。これらに原則として年1回心機図および心超音波検査を行ない,駆出時間と前駆出期の比(ET/PEP),左室拡張末期径,平均左室後壁収縮速度(mPWV),最大左室後壁拡張速度(maxDPWV)を計測し,心超音波断層像より左室局所壁運動を観察した。死亡前の検査では,死亡例は生存例よりET/PEP,mPWV,maxDPWVの低下と左室拡張末期径の増大を示した。特に心不全死例は心機能障害が著明であった。3年間の心機能の経過をみると,生存群ではET/PEP,mPWV,maxDPWVなどが軽度に低下した。心不全で死亡した症例は,死亡の2〜3年前は生存群と区別が困難であった。しかし,その後心機能障害が急激に進行し,死亡前には著明な心拡大と広範な左室壁運動低下をみとめた。剖検所見は高度の心筋線維化を示した。これに対し,呼吸不全で死亡した症例の経過は心不全死例に比べ緩徐であった。呼吸不全死例はいずれも骨格筋病変が重症で,著明な肺機能障害を特徴とした。このようにDMPでは心筋病変と骨格筋病変の進展は必ずしも並行せず,心機能障害が急速に進行する場合がある。しかも,心不全症状は死亡直前まで明らかでないことが多い。しかし,心超音波法と心機図を併用して,心機能を経年的に観察することにより心不全の早期発見が可能であり,これらはDMPの治療上有用な検査法と考えられた。
著者
吉川 周作 三田村 宗樹 前島 渉 兵頭 政幸
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

三重県志摩半島の鳥羽市相差町,南勢町,大王町,南島町,志摩町,さらに尾鷲市須賀利町に分布する各沿岸湿地において,数mの連続柱状試料を数本採取し,各柱状試料について肉眼での岩相記載や剥ぎ取り試料の実体顕微鏡岩相観察を行った.このうち,相差では有機質泥からなる湿地堆積物中に多くのイベント砂層を見出した.この相差で発見した各イベント堆積物の分布・特徴を詳細に解析するため,合計9本の柱状堆積物試料を採取するとともに,岩相記載のほかに,古地磁気・帯磁率測定,AMS^<14>C年代測定,珪藻・有孔虫・貝形虫の微化石分析を行った.主に岩相観察、有孔虫・貝形虫分析によって,相差の湿地堆積物に挟まれる12枚の砂層(OS-1…SO-12と呼ぶ)は,それぞれ級化構造など津波堆積物の特徴を有し,比較的広域によく連続することから,津波によって海から突発的に運搬されたイベント堆積物である可能性を指摘した.そして,このうち5枚の砂層は,比較的深い中部浅海帯の海底に生息する底生有孔虫を産出することを明らかにした.また、珪藻分析および^<14>C年代測定によって,7千年前までは内湾,7千〜3千年前は淡水湿地,3千〜千年前は海水の影響を強く受けた湿地,千年前以降は淡水湿地と堆積環境が変化したこと,12枚のイベント砂層は,7千年前以降の湿地堆積物に300〜500年周期で挟まれることを示した.以上の結果,鳥羽市相差では、東海・東南海地震によって来襲した津波は300〜500年周期で津波堆積物を残したものと判断した.
著者
恒川 和久 松岡 利昌
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

過去の日経ニューオフィス賞応募資料によるコンセプトとオフィス空間の分析から、近年のオフィスでは「コミュニケーション」がより重視され、その活性化を促すことが、場の形成の大きな動機となっている。インフォーマルコミュニケーションから、打合せなどをさまざまな場で行えるような空間の増加・多様化に焦点が向けられていることがわかった。また、観察調査から、業務の指向性に基づくワークスタイルによって、ワーカーの行動は異なり、オフィス空間の違いと同様に行動に影響を及ぼしていることがわかった。ワーカーに高い自主性が求められるオフィスでは、行動の自由度がより高い場が求められている。
著者
クリステワ ツベタナ 小峯 和明 スティール ウィリアム 小島 康敬 古藤 友子 ロビンソン ケネス 宮沢 恵理子 高崎 恵
出版者
国際基督教大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究の成果を大きく次の三つに分けることができる。すなわち1.パロディといういまだほとんど取り上げられていないテーマに焦点を合わせて、テーマの意義を証明し、研究方法を示したこと;2.日本文化におけるパロディのあらゆる可能性を分析することによって、すでにパロディとして取り扱われている作品やジャンルなどについて確認した上、いまだパロディと見なされていないが、パロディとして捉えるべき作品やジャンルについて指摘したこと;3.日本文化の発展におけるパロディの働きと役割の考察を通じて、意味生成過程のパターン、引用行為のメカニズム、文化的伝統の伝達など、日本文化の特徴に着目したことである。
著者
長澤 和夫 山下 まり
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

電位依存型NaChには9つのサブタイプが存在し、これらは各々が、痛覚、心拍、筋肉伸縮等の重要な生命活動と密接に関係している。本研究では電位依存型NaChの阻害剤である貝毒サキシトキシン(STX)類縁化合物を、NaChサブタイプ選択的なリガンドとして開発するための基盤構築を目的とした。その結果、STX類の一般的な合成法の開発に成功し、種々のSTX類縁体の合成に成功した。また合成研究過程で新規STX骨格(FD-STX)を見いだし、これをもとにFD-STX, FD-doSTX, FD-dcSTXの合成に成功した。得られた化合物のNaCh阻害活性について評価した結果、今回合成した誘導体類はいずれも天然のSTXに比べ1/10~1/100倍阻害活性が低下した。一方、サブタイプ選択性では、FD-dcSTXが、テトロドトキシン-抵抗型のNa_V1. 5に対して、非可逆的に結合することを見いだした。
著者
右京 良雄 神取 利男 和田 重孝
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.101, no.1180, pp.1430-1431, 1993-12-01
被引用文献数
9 7

Si<sub>3</sub>N<sub>4</sub>-SiC particle composites constaining up to 30wt% SiC were sintered to a neary full density using gas pressure sintering and HIPing process (post-HIPing). Fine SiC powder with an average particle size of about 0.03μm, and Y<sub>2</sub>O<sub>3</sub> as sintering additive were used. Si<sub>3</sub>N<sub>4</sub>-30wt% SiC sintered composite with a strength of about 700MPa at 1400°C was obtained by post-HIPing.
著者
中村 春木 SAVINI Gianluca
出版者
大阪大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経疾患は、アミロイド繊維形成をもたらす蛋白質のミスフォールディングによって引き起こされている。アミロイド繊維は、その繊維構造の多様性を示すが分子レベルでの特徴的な構造をもち、その顕著な安定性と分解されにくい強い抵抗性を持つ。実際、アミロイド繊維は、鉄に類似した強度をもち、また構造上の類似物である絹と同様の物性を示す。この研究の目的は、この並はずれたアミロイド繊維の力学的性質について、分子レベルでの理解と整理とを行うことである。具体的には、1)GROMACSプログラムを用いて分子動力学のシミュレーション計算を実施し、そのペプチド分子の長さ、側鎖、配向等に依存したアミロイド繊維を形成するペプチドの構造形成と、ヘリックスの相対的なねじれ角について調べた。2)上記の構造モデルを用いて、異なる変形に対するアミロイド繊維の力学的特性を研究した。アミロイドを形成する短いペプチドとしてX線回折構造が既知のNNQQおよびGNNQQYの2つに対して研究を行った。これらのモデルは、5本のβ構造を持つペプチドからなる2枚のシートからなっている。構造変形をモニターした結果、アミロイド繊維は徐々にねじれがほぐれていき、最終的にβシートが完全に並置されて破壊されており、ヘリックスのねじれがアミロイド繊維の安定性と力学的な強度に寄与していることを示唆している。自由エネルギー計算からは、単一のペプチドは繊維に比べて不安定であり、アミロイド繊維がすぐに伸長することを示している。アミロイド繊維が破壊される値として極限応力0.23-0.25GPaが得られ、圧力-歪曲線の傾きからヤング率9.18GPaが得られた。これらの値は、実験誤差内の値となっている。さらに、平均して1-10分以内に10マイクロメータの長さの繊維は自発的に破壊されることが我々の計算から示唆された。
著者
住吉 太幹 松井 三枝 川崎 康弘 田仲 耕大 倉知 正佳
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

非定型抗精神病薬(AAPD)の統合失調症患者における認知機能各領域に対する効果の検討を行った。結果として、olanzapine(OLZ)あるいはperospirone単剤投与による治療を行った患者群では、注意機能やQOLを表す諸指標が改善した。5-HT_<1A>受容体への作用を示すziprasidone(AAPD)ならびにOLZの統合失調症患者における記憶の体制化に対する効果を検討した。方法として、語流暢性課題のひとつであるカテゴリー流暢性課題より得られる動物名から、多次元尺度法(Multidimensional Scaling, MDS)法により、長期意味記憶の体制化の度合いをcognitive mapへ変換することにより可視化し、各薬物による治療への切替えによる変化を検討した。結果として、各薬物による治療前には、MDS法による動物名の産出される順番に意味的なまとまりは認められなかった。一方、治療6週間後には、「野生性vs.家畜性」という意味的なまとまりが出現し、対象とした患者のQOLが有意に改善されることが見出された。OLZによる治療を受けた統合失調症患者における事象関連電位P300成分の変化を、Low Resolution Electromagnetic Tomography(LORETA)法を用いて解析した。その結果、健常者に認めるような側頭葉におけるP300発生源電流密度の左>右の側性が、OLZ投与前には認められなかったのが、治療後には明らかとなった。また、これらの患者において、言語学習記憶、QOLおよび精神病症状が治療後に改善した。以上の結果は、AAPDによる記憶機能の改善に、電気生理学的神経活動の脳画像的な変化が関与していることを初めて示すものである。
著者
松野 健治
出版者
東京理科大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2002

外部形態が左右相称な動物においても、その内臓器官は、左右非対称性を示すことが多い。本研究では、ショウジョウバエの消化管にみられる明瞭な左右非対称性に注目した。我々は、内臓器官の左右非対称な三次元構造の形成を制御する遺伝的経路を理解することを目的とし、遺伝学的解析手段が駆使できるショウジョウバエを用いた遺伝的スクリーンによって、消化管の左右性に関与する遺伝子を網羅的に同定することにした。消化管の左右性に異常を示す突然変異体のスクリーンを行った。3000系統のトランスポゾン挿入突然変異体を対象としたスクリーンによって、消化管の左右性に異常を示すいくつかの突然変異体の同定に成功した。同定した突然変異体のなかでも、消化管組織の分化には影響がみられず、高頻度で逆位が観察されるものに注目した。このうち、特に有望なものが、souther(中・後腸が同調して80%の頻度で逆位)、hidarikiki(中・後腸が同調して50%の頻度で逆位)、single-minded(前・中・後腸が非同調的に30%の頻度で逆位)、puckered(前胃のみ50%の頻度で逆位)、foregut inversus-1、-2、-3(それぞれ、前腸が30%の頻度で逆位)である。これらのなかでも、souther突然変異のホモ接合体胚では、胚の中・後腸の形態が野生型の鏡像になった(80%の頻度で逆位)。このとき、消化管組織のマーカー遺伝子の発現を調べると、組織分化は正常に起こっていた。southerは、ホモ接合体で生存可能であり、ホモ接合体成虫の外部形態や生存能力には顕著な異常がみられないが、消化管や精巣の左右性が逆転していた(100%の頻度)。southerは、胚発生期の消化管と、変態過程で再構築される成虫の内臓器官の左右性に不可欠であることから、左右非対称性の制御に中心的な機能をはたす遺伝子であると予測している。
著者
亀井 宏行 渡邊 眞紀子 菱田 哲郎 塚本 敏夫 金谷 一朗 大城 道則
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

制約条件の多い海外での遺跡調査の効率化を図るために,エジプトのアルザヤーン神殿遺跡を対象にして,情報技術の導入を検討した。まずICタグ利用について検討し,遺物や文書管理だけではなく,建物や遺物の修復履歴の管理にも応用できることを示した。3次元スキャナは建物や碑文の記録ばかりでなく,遺構の発掘経過の記録にも用いた。サッカラの階段ピラミッドの3次元記録も実施した。GPS測量や衛星画像の導入を図り,神殿周辺の水環境地図を作成し,ペルシア時代のカナート,ローマ時代の井戸や水路網跡を発見した。地中レーダ探査に基づいた発掘調査では,文字を記した土器片(オストラカ)を発掘した。遺構の保存修復計画を立てるために, 3年間にわたる温湿度計測や風速・風向計測も実施した。
著者
汪 達紘 筒井 研 佐野 訓明 益岡 典芳 伊藤 武彦 荻野 景規
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、酸化的ストレス誘発有害物質の評価法の開発とその実用化を目指している。平成17〜19年度にわたってマウス由来のカタラーゼ変異遺伝子導入大腸菌(Cs^a:正常カタラーゼ活性菌、Cs^b:低カタラーゼ活性菌)を用い、CAT Assayにより化学物質の細胞毒性等について検討し、以下の成績を得た。市販の染料であるヘンナ製品(タトゥーや髪染め等)及びその抽出物であるローソンを各菌株に曝露させると濃度依存的な細胞障害を示され、その障害が各菌株のカタラーゼの活性とは負の相関であった。また、ローソンの曝露濃度依存性にH_2O_2の生成上昇を確認した。更に抗酸化物質catalase、 capsaicin、 ascorbic acid等で前処理された菌株にヘンナ製品及びローソンの投与により細胞毒性は減少した。金属キレート剤であるジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)をローソンと一緒に各菌株に曝露するとDTPAの曝露濃度が高ければ高いほど各菌株の生存率が上がり、量-反応関係が見られた。ジチオトレイトール(DTT)は、チオール性抗酸化物質として広く使用されているが、活性酸素種を産生し酸化促進剤として作用することも報告されている。CAT Assayでは、Cs^a、 Cs^bともDTT濃度依存性の細胞毒性が見られ、両者の間には有意な差異が認められた。Catalaseの添加により、DTTの細胞毒性を完全に抑制され、ascorbic acid、 catechin及びresveratrolもDTT毒性の予防に有効であった。CAT Assayの実用性について、医療廃棄物の処理残渣及び一般廃棄物の焼却灰を用いて検討した。3種類の有機溶媒及び滅菌水を用いて試料の抽出方法について比較した。水及びメタノールの抽出物による各菌株の増殖抑制はカタラーゼ活性と負の相関があり、検体の曝露量が高ければ高いほど各菌株の生存率が下がり、カタラーゼ活性に依存していることが示唆された。アセトン及びヘキサンの抽出物は各菌株に影響を示さなかった。本研究で確立したCAT Assayは、酸化的ストレス誘発有害物質の評価法として応用が可能であると考えられる。