著者
上山 憲昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.83, no.7, pp.999-1011, 2000-07-25
被引用文献数
17

IP網の帯域割当サービスに対して定額課金を適用した場合, 同一料金を支払っているにもかかわらず, ふくそう時にはサービスを利用できるユーザと利用できないユーザが生じることから, ユーザ間の公平性が満たされない.そこで各々の通信セッションを課金単位とする新しい課金手法を提案する.提案手法では, 個々のサービスに応じた料金をセッションを単位に設定でき, またユーザは使用した量に応じて料金を払えばよく, ユーザ間の公平性が満たされる.セッション価格にサービス要求発生率と発呼時の同時接続数という二つの網状態を反映させることにより, 総需要を平滑化し呼損率の低減と網収入の向上を図る.ユーザの選択行動を非集計行動モデルで, サービス需要を数量化理論I類のカルマンフィルタモデルで各々予測し, 網収入を最大化する最適価格セットを導出, 適用する.数値計算により, 定額課金や静的課金モデルに対する提案方式の有効性を示す.
著者
佐藤 清左衛門
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.8, pp.298-304, 1960-08-25

1. ヨーロツパアカマツとヨーロツパトウヒの稚苗で1月30日から11月24日まで約10ヵ月間肥料3要素と長日処理の効果を検討した。2. 3要素試験は佐藤・武藤氏培養液で砂耕法によつて試験し, 長日処理は1月30日から4月8日まで室内で昼間補光を含めて約18時間処理し, 5月21日からはガラス室で自然日長より5時間日照時間を延長する方法をとつた。3. 3要素試験の結果, 窒素, 燐酸の欠亡は生育に悪影響を及ぼし, 無肥料とほとんど変りがなかつたが, 加里欠亡の影響はほとんど認められなかつた。そして要素欠亡の影響はヨーロツパアカマツで強く現われ, 窒素, 燐酸欠亡区の重量は, 完全区, 加里欠亡区の約1/7(自然日長区)〜1/10(長日区)であり, ヨーロツパトウヒの場合はそれほど強くなく, 約2/3(自然日長区)〜4/9(長日区)であつた。4. ヨーロツパアカマツ, ヨーロツパトウヒともに自然日長区の加里欠亡区が完全栄養区より重量の上回つている原因はよくわからない。5. 長日処理すれば両樹種とも完全栄養区の生長は促進するが他の要素欠亡区はほとんど促進しなかつた。促進効果はヨーロツパアカマツよりもヨーロツパトウヒの場合に著しく, アカマツの場合は茎の生長を73%促進し, トウヒでは茎を160%促進し, とくに根の生長を213%促進したのは注目される。6. 長日の効果に強く影響する肥料要素は窒素と加里で, 燐酸はややすくないようである。
著者
TM
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
ドクメンテーション研究 (ISSN:00125180)
巻号頁・発行日
vol.27, no.8, pp.406-407, 1977-08-01
著者
小菅 康晴 富永英義 伊藤 典男 小松 尚久 金 東輝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.1023-1032, 1995-04-15
被引用文献数
15

本論文で提案する情報冷蔵庫システムは、将来のマノレチメディア情報化時代に適した情報配送インフラストラクチャとして、センタエンド形情報提供システムにおける情報配送の効率化と、配送された情報を利用者の独自の要求に沿って編集加工する手段の提供と、利用した情報のみに課金する手段の提供を目指すものである。本システムにおいては、情報センタは全ユーザ装置(UE)へ同時に情報配送を行い、各UEは配送された情報を内部の大容量記憶部に蓄積保存する。利用者は、UEに蓄積された情報から必要なものを選択、編集、加工して利用し、料金は蓄積された情報ではなく利用した情報に課せられる。本システムの特徴は、蓄積を前提とした情報の同報配送と相手選択通信により効率的/経済的情報配送と利用情報のみへの課金を行う点、およびUEでの情報蓄積機能を情報の配送速度と再生速度の分離、利用者独自の情報検索、編集、加工にも活用する点にある。本論文ではシステムの基本構成および制御と、構成上の最大のポイントであるUEの構成および制御について明らかにする。
著者
高草木 明
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.65, no.537, pp.235-240, 2000
被引用文献数
1 1

This paper presents a theoretical method to estimate the effects of a volume based collection fee implemented by municipal governments on reducing household waste. Most households try to avoid excess purchasing of food products, as this practice is a cause of waste and is also uneconomical. Due to a lack of planning, however, household purchasing practices tend to be ambiguous. The introductiion of a waste collection fee would change the approach of households to such purchasing practices. An entropy model, based on information theory, is applied to describe this situation.
著者
高村 聡 松本 和教 関口 芳廣
出版者
山梨大学
雑誌
山梨大學工學部研究報告 (ISSN:05131871)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.44-50, 1991-12

We are developing a wild birds twitter-identification system which can work in noisy enviroments. In the natural world, there are several types of noises, for example, the sound of stream, the sound of leaves swayed by the wind and twitters of other birds. Then we can't use specific features of the twitters of birds to identify them. In this system, the number of zerocrossing and the mean value of overall spectrum of twitters of birds are used to determine the kind of birds. This system can successfully identify 34 twitters out of 35 twitters which are twittered by 7 kinds of birds and recorded in natural world.
著者
西川 俊 高橋 秀知 小林 正幸 石原 保志 柴田 邦博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.78, no.11, pp.1589-1597, 1995-11-25
被引用文献数
31

講演,講義などにおいて,健常者の話をリアルタイムで(即時に)ほとんど正確かつ忠実に文字に変換,表示し,聴覚障害者に伝える新しい音声情報の伝達手段として,リアルタイム字幕表示システム(RSVシステム)の研究開発に成功した.従来,聴覚障害者への音声情報の伝達手段は,口語(読唇術)と手話通訳と要約筆記しかなく,どの方法も大きな欠陥を持っていた.最近,コンピュータを利用したリアルタイム文字化システムの開発が試みられているが,多くの問題がある.RSVシステムでは,1991年に我々の1人(柴田)が開発した日本語高速入力用ステノワードキーボードを大幅に改良し,パソコンに接続する.そして,話者の話を高速入力,かな漢字変換し,高速字幕合成装置に送る.これを字幕として話者などを映したビデオ映像に合成し,リアルタイムで表示できる.このシステムの大きな特徴は,先にすべての読みを表示し,その後でかな漢字混じり文を表示することにより,聴覚障害者の中でも特に言語力の低い者に対する情報伝達を配慮したことである.そして,視聴実験により,この読みの効果を検証し,報告する.
著者
森田 清三 杉本 宜昭 大藪 範昭 クスタンセ O. 阿部 真之 ポウ P. ジェリネク P. ペレッツ R.
出版者
The Vacuum Society of Japan
雑誌
真空 (ISSN:05598516)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.181-183, 2007-03-20

An atomic force microscope (AFM) under noncontact and nearcontact regions operated at room-temperature (RT) in ultrahigh vacuum, is used as a tool for topography-based atomic discrimination and atomic-interchange manipulations of two intermixed atomic species on semiconductor surfaces. Noncontact AFM topography based site-specific force curves provide the chemical covalent bonding forces between the tip apex and the atoms at the surface. Here, we introduced an example related to topography-based atomic discrimination using selected Sn and Si adatoms in Sn/Si(111)-(√3 ×√3 ) surface. Recently, under nearcontact region, we found a lateral atom-interchange manipulation phenomenon at RT in Sn/Ge(111)-c(2×8) intermixed sample. This phenomenon can interchange an embedded Sn atom with a neighbor Ge atom at RT. Using the vector scan method under nearcontact region, we constructed "Atom Inlay", that is, atom letters "Sn" consisted of 19 Sn atoms embedded in Ge(111)-c(2×8) substrate. Using these methods, now we can assemble compound semiconductor nanostructures atom-by-atom.<br>
著者
冨澤 伸行 山手 寛嗣 荻野 朋子 原 茂雄
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.115-118, 2001-02-20

左側肘関節の脱臼に対して整復術を試みたものの, 改善の認められなかったポメラニアン種の雄 (4歳) に対して関節固定術を実施した. 右側肘関節のX線写真において, 肘突起の欠損および鈎状突起の低形成が認められたことから, 本症例の肘関節脱臼の要因が先天性の肘関節異常であることが強く疑われた.
著者
谷口 謙二郎 宮瀬 紘平 梶原 誠司 イリスポメランツ スダカーM レディー
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムLSI設計技術(SLDM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.113, pp.85-90, 2002-11-27

本論文では、多重スキャン設計に対するテストデータ量削減手法を提案する。提案手法は2段階でデータ圧縮を実現する。最初に、ATPGで生成したテスト集合を符号化し、多重スキャンに印加スキャンインのテスト入力数を削減する。次に、符号化したテスト集合のデータ量を、統計符号化技術によりさらに削減し、それぞれのテストピンに印加するスキャンインベクトル長を削減する。統計的符号化ではハフマン符号を用いる。スキャンインベクトル長の削減により、テストロード時間とテストデータ量が削減される。ISCAS-89ベンチマーク回路に対する実験結果では、提案手法が、圧縮テスト集合のテストデータ量を平均21.5%に削減できることを示す。In this paper we propose a new method of test date compression for multiple scan chain designs. The proposed method consists of two phase of data compression. In the first phase, ATPG test vectors applied to multiple scan chains are encoded to reduce the number of test input pins and thus reduce the test data volume. In the second phase, the encoded test vectors are compressed further using statistical encoding to reduce the length of the test sequences applied to each test pin. This reduces test loading time and test data volume. Experimental results for large ISCAS-89 benchmark circuits show that the proposed method reduced the test date volume to 21.5% on average.
著者
谷口 謙二郎 梶原 誠司 イリス ポメランツ スカーダ レディ
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.467, pp.49-53, 2001-11-22

本論文では統計的符号化を使って得られたテスト集合に対するテストデータ圧縮手法について述べる.本手法はまず, テストベクトルを構成する入力値のうち不定値に変えても故障検出率が下がらないものを判定する.次に, 見つかった不定値に, 統計的符号化の効果を最大にするように, 適切な論理値を再び割り当てる.ISCAS-89ベンチマーク回路に対する実験では, 本手法がテストデータ量を元のテストデータの40%以下にまで減らすことを示す.
著者
梶原 誠司 樹下 行三 ポメランツ イリス レディ スダーカ M.
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-1, 情報・システム 1-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.82, no.7, pp.888-895, 1999-07

製造した回路のタイミングに関するテストの重要性が高まっている. その一方で, ロバスト依存パスや機能的活性化不能パスのように, 遅延故障のテスト不要なパスが多く存在することがわかってきた. パス遅延故障のテスト生成において, テスト不要なパスを前もって指摘することは, テスト生成の効率化に重要な役割を果たす. 本論文は, 高速にロバスト依存パスと機能的活性化不能パス等のテスト不要なパスを識別する手法を提案する. パス数の多い回路に対するテスト不要パスの識別には従来多大な処理時間を要していたが, 提案手法は回路の局所的な解析に基づくため高速に処理可能である. 実験では, 本手法は従来手法と比較して短時間で計算でき, テスト不要なパスの判定能力はほぼ同等であることを示す. また, 従来手法ではパス数が10^<20>以上あるc6288を現実的には扱うことができなかったが, 本手法により99%以上のパスはテスト不要であることを示す.
著者
谷口 謙二郎 梶原 誠司 ポメランツ イリス レディ スダーカ
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.476, pp.49-53, 2001-11-22

本論文では統計的符号化を使って得られたテスト集合に対するテストデータ圧縮手法について述べる.本手法はまず, テストベクトルを構成する入力値のうち不定値に変えても故障検出率が下がらないものを判定する.次に, 見つかった不定値に, 統計的符号化の効果を最大にするように, 適切な論理値を再び割り当てる.ISCAS-89ベンチマーク回路に対する実験では, 本手法がテストデータ量を元のテストデータの40%以下にまで減らすことを示す.
著者
庄 鋭 力宗 幸男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.285, pp.7-14, 2008-11-06

本稿では,Google Gdata Protocolを利用したRIA情報共有システムを構築する足がかりとして,スケジュール情報共有システムへの適用を行った.この試みの成果として具体的に,次の2点が挙げられる.1番目は,情報を共有するメンバのスケジュールをRss・Atomの拡張であるGoogle Gdata Protocolを利用し,一元的に検索・表示することにより,メンバの動静や共通の空き時間を把握しやすくすることができた.2番目は,オープンソースのAjaxライブラリ「Ext Js」を利用して実装することにより,RIAとしての操作性を確保することができた.この「スケジュール情報共有システム」を使うことにより,ひとりの人が一度スケジュールを入力することで,組織や学校など複数のグループメンバ間でスケジュールを共有することができ,効率的な活動ができるのを,期待している.