著者
中村 高康
出版者
一般社団法人 日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.194-204, 2012-06-30 (Released:2018-04-04)

90年代以降の大学入学者選抜制度を取り巻く環境変化の中で最も基本的なことは、大学進学率の上昇に伴う長期的な入学者層の変化である。しかし、こうした入学者層の変化に対応した入試多様化・軽量化現象に対しては、これを批判的に見て学力重視の改革を唱える議論と、これを時代の趨勢と見て社会変動の兆候ととらえる議論とがある。いずれにも共通するのは現代を転機ととらえる思考であるが、その思考自体を相対化する必要がある。
著者
中村 新之介 植村 匠 上瀧 剛 内村 圭一
雑誌
研究報告高度交通システムとスマートコミュニティ(ITS) (ISSN:21888965)
巻号頁・発行日
vol.2016-ITS-64, no.4, pp.1-7, 2016-02-29

近年,交通渋滞を緩和する手法として交通信号機制御による手法が注目されている.筆者らはマルチエレメント GA と交通流シミュレータを用いて交通信号パラメータを最適化し,渋滞を緩和する手法が提案したが,最適化処理に長い時間を要するため,実環境下での運用は現実的ではない問題を有していた.本研究では,交通流シミュレータの入出力関係を学習させた学習機械をシミュレータと置き換える手法を提案し,最適化処理の時間短縮を目指す.
著者
中村 隆志 矢谷 博文 古川 惣平 荘村 泰治 絹田 宗一郎
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

マイクロフォーカスX線CTを用い歯科修復物と模型等の断層撮影を行い、得られたデータから歯科修復物の適合性や内部欠陥等を3次元的および非破壊的に評価することを目的に研究を行った。まず歯科修復物の適合性について、Angel Crown(Mddia)、Procera Allceram(Nobel Biocare)、IPS Empress(Ivoclar Vivadent)、4)Estenia Crown(クラレメディカル)の4種類のオールセラミックをマイクロCTを用いて計測し分析した。その結果、1)Angel crownの間隙量の標準偏差は他のクラウンより小さく,安定した適合性を有していると考えられた。2)Procera Allceramはマージンを除き全体的に均一な間隙を有していた、。3)IPS Empressは本実験に用いたCAD/CAMシステムより優れた適合性を有していた.本実験結果より,CAD/CAMオールセラミッククラウンは安定した内面の適合性を有することを,マイクロフォーカスX線CTを用いた三次元的および非破壊的評価により明らかにすることができた。次にEstenia crownを除くの3種類の材料に関して、マイクロフォーカスX線CTを用い、気泡などの内部欠陥の形や大きさ、位置を非破壊的に分析した。その結果、CAD/CAMにより作製されたオールセラミッククラウンは内部欠陥が少なく、試料間でのばらつきも少ないことがわかった.一方で、手作業でポーセレンを築盛する部分では、内部欠陥が多く見られること、また試料によって大きさ、数、場所にばらつきが見られることが示された。以上のように、マイクロフォーカスX線CTを用いることで、歯冠修復物の内部欠陥の存在や適合性を非破壊的に分析することができた。本装置を臨床の場において簡便に使用することができればオールセラミッククラウンなどメタルフリークラウンの破折をより減少させることができると考えられた。
著者
青島 正大 中田 紘一郎 松岡 正裕 河端 正也 中村 卓郎
出版者
社団法人 日本呼吸器学会
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.27, no.12, pp.1521-1527, 1989

症例は48歳男性で, 骨盤部腫瘤による臀部痛を初発し, 腫瘤生検にて芽殖孤虫虫体を認め, 経過中に胸部X線及び胸部CT上肺浸潤影と多発性結節状陰影を呈し, 経気管支的肺生検 (TBLB) により好酸球浸潤を伴う非破壊性血管炎の所見を得, 芽殖孤虫の肺内寄生及び寄生に伴うPIE症候群と診断し, 駆虫剤及び副腎皮質ステロイド剤の投与を行ったが肺塞栓を併発し死亡した.
著者
田中 雄大 中村 太戯留 上林 憲行
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.611-612, 2018-03-13

動画を用いて一人でダンスの振付けを学習する場合、動画を視聴し続けながら必要な情報を選択して記憶しつつ、瞬時に実践しなければならないため、認知的負荷がかかってしまう。最新の動画では鏡を用いて反転させたものや、振付けの速度が調整された動画が存在している。自身の研究として昨年流行った「恋ダンス」の振付けを元に、複数の情報の中から必要な情報のみを特定して選択する選択注意の認知的負荷を取り除くことに注目した。既存の動画ではどこの部位が見づらいかアンケートを取り、必要な部位を拡大、編集することで選択注意における認知的負荷を考慮した動画を作成した。作成した動画で実践してもらった、良好であった。
著者
河野 美幸 梶本 照穂 小沼 邦男 野崎外 茂次 伊川 廣道 北谷 秀樹 和田 知久 川中 武司 中村 紘一郎
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.7, pp.1132-1137, 1991-12-20 (Released:2017-01-01)

The normal position of the anus is not defined objectively. Using a simple technique, the anal position index was designed to define the position of anus in neonates and infants as follows: the ratio of the distance between the scrotum and the anus to the distance between the scrotum and the coccyx for males and the distance between the vagina and the anus to the distance between the vagina and the coccyx for females. The anal position index in neonates was not affected by body weight. In male infants, the anal position index was not affected by age. But in female infants, the anal position index decreased from neonatal period to three months of age but no significant difference was demonstrated from three months of age to twelve months of age. We think that the anal position index is useful as an objective parameter to assess the localization of the anus.
著者
玄田 英典 中村 智樹 兵頭 龍樹 黒川 宏之 臼井 寛裕
出版者
東京工業大学
雑誌
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
巻号頁・発行日
2020-10-27

火星衛星の起源と形成過程の解明を目指した日仏共同研究体制の構築と強化を行う。研究代表者と分担者が年に1回程度1ヶ月間渡仏し、パリ地球物理研究所とパリ天文台にて、それぞれ、火星衛星の起源に関する理論研究と、火星衛星のスペクトルに関する分析と観測を行う。また、宇宙望遠鏡(Twinkle)を用いたフォボスとデイモスの観測も行う予定である。
著者
鈴木 英明 中村 富雄 原 泰久
出版者
一般社団法人 日本薬剤疫学会
雑誌
薬剤疫学 (ISSN:13420445)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.65-73, 2006-02-15 (Released:2011-02-28)
参考文献数
24

As of April 2005, “Shihango-rinsyoushiken” defined in the GPMSP was renamed “Seizouhanbaigo-rinsyoushiken” in the revised regulations (GPSP). The relevant part of the GCP was also modified at the same time. Strictly speaking, therefore, post-approval clinical trials are not the same as postmarketing clinical trials. This report provides an explanation of post-approval clinical trials and the related regulations. It is generally considered that post-approval clinical trials, which help gather more clinical information, should be actively pursued for the further development of approved drugs in the post-marketing setting. However, the results of the questionnaire show that pharmaceutical companies are not willing to conduct them, mainly due to the high cost. To improve the economic efficiency of post-approval clinical trials, it is necessary to streamline monitoring activities that account for 40% of the cost.
著者
中村 芳平
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.294, pp.82-84, 2000-12

「日本一の味であれば、どこに出しても通用する」——これが、椋本が「杵屋」をスタートする時の基本的な考え方である。 そこで、うどんの日本一として椋本が白羽の矢を立てたのが、讃岐うどんだったわけだが、一方、うどんのつゆにも徹底的にこだわった。椋本がうどんのつゆとして選んだのは、大阪風のうす味のつゆだ。 うどんは大阪の名物でもある。
著者
中村 達生
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.7, pp.323-328, 2021-07-01 (Released:2021-07-01)

世の中の事象が指数関数的に変化し,様々な種類の情報が環境化しているデジタルトランスフォーメーション(DX)時代において,レジリエンス(復原力・弾性力)を高める情報解析のあり方を考察した。それは,データの不完全性に対する理解,知財やその他データの融合(データフュージョン),適切なメトリクス作成,インデックスの選択,判断力の醸成を実行することである。さらに,公平性・再現性を担保するには,俯瞰的・客観的なアプローチが必須要件である。これらを実現すれば,争点の少ない創造性豊かな社会の実現に近づける。
著者
中村 智幸
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.265-269, 2019-09-20 (Released:2020-09-20)
参考文献数
15

全国の15歳から79歳の1,000人(男女各500人)を対象にしたインターネットアンケート調査により,内水面の漁業協同組合に対する国民の認知率(組合の存在が国民の何%に知られているか)と認識(組合の存在が国民にどのように思われているか)を調査した。 62.2%の人々が内水面の組合の存在を知っていた。認知率は男女ともに高齢者ほど高く,男性の方が高かった。多くの人々が組合に対して好印象を持っており,今後も組合はあったほうが良いと思っていた。組合があった方が良いおもな理由は,組合が「水産資源を管理しているから」,「川や湖の環境を保全しているから」であった。しかし,高齢の男性ほど組合はない方が良いと思っていた。組合がない方が良いおもな理由は,組合が「既得権を主張するから」,「川や湖を独占しているから」,「自分たちだけ良ければ良いと考えているから」であった。
著者
熱海 明 青柳 澄 小野 精美 鈴木 武 鈴木 肇 栗原 幸一 西塚 胞喜 岡 英彦 二戸 源治 梅沢 長一 木村 広 安孫子 淳一 高梨 勝広 山口 正志 丹羽 与英 中村 春夫 高槻 和雄 遠藤 厳 岡田 昌吉 佐藤 幸雄 東海林 喜助 斯波 八郎 奥山 繁雄 五十嵐 茂 斎藤 安司 菊地 正逸 槙 千秋
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.17, no.10, pp.521-526,539, 1964-10-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
22

A total of 244 persons were reported officially to be involved in an outbreak of food poisoning possibly attributed to whale-meat bacon in Yamagata and its neighboring areas in Yamagata Prefecture at the end of August. One fatal case occurred in the city of Yamagata.The period of incubation was 12 to 21 hours in most cases. The main symptoms consisted of fever, stomachache, vomiting, and diarrhea and were almost identical with those of food poisoning known to be caused by enteritis vibriones.The incriminated food was whale-meat bacon, which had been eaten without being cooked. The same food as this, in raw state, was given per os to mice and cats without any ill effect. Bacteriological examination failed to detect any known pathogenic organisms, except staphylococci, or such enteritis vibriones as identical with those of the known serotype.Enteritis vibrio O-2 (“E” by Agatsuma's classification) was detected from 19 (76%) of 25 fecal specimens collected from the patients involved. Staphylococcus and Proteus were also detected from these specimens. Most of the staphylococci isolated from the whale-meat bacon, and the fecal specimens were coagulase-positive.All the strains of enteritis vibriones isolated from the fecal specimens were pathogenic for mice. So were three strains of these organisms isolated from the whale-meat bacon.
著者
劉 陽 中村 俊哉
出版者
福岡教育大学
雑誌
福岡教育大学紀要. 第四分冊, 教職科編 = Bulletin of Fukuoka University of Education. Part IV, Education and psychology (ISSN:02863235)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.141-146, 2009-02-10

日本と中国の大学生を対象に、アノミー尺度、自殺観尺度を使って調査を行った。日本に比べて中国の方が規範意識の葛藤が強かったことが分かった。経済が急激に発展している中国社会の状況は、アノミー状態に陥る状況と言える。また、アノミー尺度得点が高い者ほど、自殺に対して黙認する傾向が高いことが示される。なお、中国の女性は「女性でなければよかったのに」と思うほど、自殺念慮の経験を持ち、自殺を黙認する傾向が強いことが明らかになった。中国は女性の自殺率が男性より高い唯一ともいえる国であるが、一人っ子政策の下での女性の置かれた状況がうかがわれる。
著者
中村 彰宏 森本 幸裕
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.539-542, 1998-05-25 (Released:2011-07-19)
参考文献数
21
被引用文献数
1

阪神・淡路大震災の液状化, 火災の影響が樹木の成長に与える影響を, 年輪解析から明らかにした。成長錐で被災した神戸市内に生育する樹木の, また震災の影響のなかった大阪府堺市に生育する同一樹種のコアサンプルを採取し, 年輪幅の比較を行った。その結果, 液状化の生じた場所に生育するクスノキ, クロマツ, アキニレには, 液状化による長期的な成長量低下の影響はなかった。また火災によって被災したクスノキには肥大成長量低下がみられたが, ケヤキにはみられなかった。しかし被災の翌年に成長量の低下した樹木も, 2年後から成長量の増加がみられ, 震災の影響は短期的であったと考えられた。
著者
中村 能久
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.45, no.12, pp.1255-1256, 2009-12-01
参考文献数
4