著者
佐々木 武仁
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科放射線学会
雑誌
歯科放射線 (ISSN:03899705)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.126-129, 2006-09-30 (Released:2007-08-17)
参考文献数
10

The current epidemiological data on radiation carcinogenesis in humans and the biological mechanisms are discussed in this review. It was concluded that a threshold dose for radiation carcinogenesis above order of 1 mSv is an unlikely possibility. The prudent approach in procedures required for justification and optimization should be considered in practice of radiography.
著者
三宅 吉博 田中 景子 清原 千香子 佐々木 敏
出版者
福岡大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

九州沖縄母子保健研究のデータを活用し、アレルギー疾患のリスク要因及び予防要因を解明した。特に、遺伝的要因と環境要因との交互作用について検討した。9編の英文原著論文が国際学術誌により受理された。
著者
佐々木 隆 YOUNG Charles
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

Youngおよび佐々木は,可解低次元物理系のいくつかの側面について研究し,多くのめざましい結果を得た.Youngは,simply-lacedアファイン量子群の基本表現のq-指標と,戸田場の理論の相互作用を規定するDoreyの規則の間に簡単な関係のあることを明らかにした(CMP掲載決定),また,弦理論に関係した問題として,AdS_5xS^5背景を大きい角運動量を持って最大の巨大重力子にまで伝播する自由開弦を記述する散乱理論を,入れ子のベーテ仮説を用いて解いた.弦のスペクトルと,対応する場の異常次元を見つけた(J. Phys. A).更に,標準的なアファインsl(2)量子代数のカルタン部分代数の構造の決定,q,t指標の構造を明らかにした.量子アファイン代数の有限次元表現に関連して,極小アファイン化を含む新しい完全系列を見つけた.佐々木は,可解1次元量子力学系の無限個の新しい例を提出した.対応する固有関数は,ラゲール多項式およびジャコビ多項式を変形した,4種類の無限個の例外直交多項式になっている.更に,1次元「離散」量子力学系の変形から,連続ハーン,ウィルソン,アスキー・ウィルソン多項式の変形に対応する,無限個の可解系を見つけた.対応する固有関数は,例外型連続ハーン,ウィルソン,アスキー・ウィルソン多項式になっている.対応するフックス型の方程式の特徴,解空間の構造,形状不変性の証明,ボホナーの定理との関係などを明らかにした.ダルブー・クラム変換を通じての,変形の方法により,見やすい結果を示した.
著者
堀川 勇次 佐々木 勝昭 宇都宮 直樹
出版者
近畿大学農学部
雑誌
近畿大学農学部紀要 = Memoirs of the Faculty of Agriculture of Kinki University (ISSN:04538889)
巻号頁・発行日
no.38, pp.19-30, 2005-03 (Released:2011-03-05)

近年、日本でもマンゴーのハウス栽培が盛んになりつつあるが、その害虫や訪花昆虫についてはあまり調べられていない。そこで、本研究ではマンゴーハウスに出現する害虫、訪花昆虫を調べ、効果的な防除法と受粉法について検討した。以下3種類の調査を近畿大学附属湯浅農場の2つの温室で行った。訪花昆虫調査では、全部で6目27科40種以上の訪花昆虫が確認された。中でも個体数が最も多かった昆虫は双翅目であった。本農場では受粉効率を上げるためセイヨウミツバチを放飼しているが、着果率はあまり良くない。今後、さらなる着果率向上を目指しミツバチと双翅目の併用を検討する必要があると考えられた。アザミウマ等の害虫調査では、粘着テープを温室内に設置し、付着した昆虫を調べた。その結果、7目21科26種以上が確認された。中でも重要害虫のアザミウマはチャノキイロアザミウマが最も多かった。また、アザミウマの捕獲個体密度は農薬散布区よりも無農薬区の方が圧倒的に多かった。被害果実も無農薬区では非常に多くなり、農薬散布は現在のところ不可欠であると思われた。吸蛾類調査では、全部で9科34種以上の蛾の温室への飛来が確認された。その中で口吻を果実に突き刺し果汁を吸っているところが確認された蛾はヤガ科の3種であった。これらヤガ科による果実への被害を未然に防ぐ必要があると思われた。
著者
白谷 正治 寺嶋 和夫 白藤 立 佐々木 浩一 伊藤 昌文 杤久保 文嘉 斧 高一 後藤 元信 永津 雅章 小松 正二郎 内田 諭 太田 貴之 古閑 一憲
出版者
九州大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2009-07-23

本取り纏め研究では、プラズマとナノ界面の相互作用ゆらぎに関する学術的成果を統合・発展させて、より汎用性のある学術大系に結びつけることを目的としている。計画研究代表者を研究分担者として、各計画研究における研究成果を取り纏めるとともに、領域内連携により表れた3つの研究項目に共通する基本原理を統合して体系化する。基本原理の体系化に際しては、すべての研究に関する議論を一度に行うと議論が発散する可能性があるため、ゆらぎ・多相界面・バイオというテーマを設定した個別の研究会を開催し研究分担者が成果を統合した後、シンポジウム等で領域全体での成果統合を行った。平成26年度に取りまとめた、平成21-25年度に新学術領域で得られた成果の概要は以下の様に要約される。これらの成果を成果報告書およびホームページで公開した。ゆらぎに関しては、超高精度トップダウンプロセスの確立(ゆらぎの制御)について、エッチングプラズマに関する実験とシミュレーションの研究グループが連携して、エッチング表面形状揺らぎの機構を解明した。ここでは、揺らぎ抑制法について、従来の物理量を一定にする方法から、物理量に制御した揺らぎを与えて抑制する方法へのパラダイムシフトを起こす事に成功した。また、高精度ボトムアッププロセスの確立(ゆらぎの利用)では、超臨界プラズマに関する実験とモデリングの研究グループの連携により、超臨界プラズマにおける密度ゆらぎ機構を解明し、従来法では得る事ができない高次ダイアモンドイドの合成に成功した。予想以上の顕著な成果として、気液プラズマに関する実験とモデリングの研究グループの連携により気液界面プラズマにおいてナノ界面が存在することを発見した(多相界面プラズマ)。また、高いインパクトを持つ成果として、バイオ応用プラズマ関連の研究グループの連携により、大気圧プラズマ反応系の世界標準を確立することに成功した。
著者
武田 敬 佐々木 道子
出版者
広島大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

(1) これまで立体化学的に極めて不安定なため発生が不可能と考えられてきた鎖状ニトリルのα-キラルカルバニオンの発生および炭素求電子剤による捕捉 (er = 90:10)に成功した.(2) ヒドロキシアリルシランの Brook 転位を経る SE2'型のプロトン化反応を利用し,電子求引性置換基 X が隣接位のキラルカルバニオンのラセミ化に及ぼす影響を半定量的に評価する方法を開発した
著者
佐々木 文章 高田 尚幸 大川 由美 高橋 弘昌 秦 温信 内野 純一 藤枝 憲二
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.273-278, 1994

当科で治療した小児甲状腺良性腫瘍について検討し報告する.対象は当科で治療した15歳以下の甲状腺腫瘍患者のうち病理学的検査で良性と判定された19例で,男児3例,女児16例.年齢は6歳から15歳,平均12.5歳.病理組織診断は腺腫様甲状腺腫11例,濾胞腺腫8例.合併症としてクレチン病1例,甲状腺機能亢進症2例あり.手術術式は,核手術6例,葉切10例,全摘1例,不明2例.全摘が行われた例は,甲状腺全体の腺腫様甲状腺腫例であった.再発は1例にみられた.多発腺腫と診断され,葉切が行われたが6年後に対側の甲状腺に初回と同様の腫瘍がみられ核手術を受けた.甲状腺良性腫瘍は超音波検査と細胞診を繰り返すことにより経過観察をすることは可能で,現在このような治療方針をとっている.しかし,大きな腫瘍や経過中に大きくなったり,有症状となる例では手術を考慮することが必要である.また悪性例を見落とすことのないよう注意を払うことが必要である.
著者
牧野 司 海瀬 卓也 佐々木 健志 大村 直人 片岡 邦夫
出版者
The Society of Chemical Engineers, Japan
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.566-573, 2001-09-20
被引用文献数
6 12

本研究の目的は,アスペクト比2のテイラー渦流反応装置に層流条件下で存在する孤立混合領域(IMR)を観察することである.IMRは,レイノルズ数が200以下で装置環状部の上下循環流にそれぞれトロイド渦形状で明瞭に観察された.滑らかな表面の回転内円筒では単純なトーラス構造が観察され,表面に突起を設けた内円筒では細いトーラスが中心トーラスをスパイラル状に囲む構造が観察された.また突起の数が異なれば,レイノルズ数が極近い条件でも,細いトーラスの数が異なることを確認した.したがって,IMRの構造は突起付きの内円筒の回転により生じる周期的な摂動に依存すると考えられる.ラグランジェ法を用いた数値計算より得た仮想流体粒子の2次流循環1周期当たりの摂動回数<i>n</i><sub>e</sub>が細いトーラスの数と対応することがわかった.このことから,IMRの幾何学構造はポアンカレ・バーコフの定理の適用により,理解可能であることがわかった.
著者
古村 沙智代 佐々木 宣介 橋本 剛 飯田 弘之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.27, pp.33-39, 2002-03-15

将棋種の起源に関する研究はたくさんなされているが,文献上の記述があいまいで,実際にどのようにプレイされていたのかを正確に知ることはできない.そのような中で,将棋種の進化論的変遷を解明するためにゲーム情報学的アプローチと呼ばれる,コンピュータ解析を用いたゲーム比較が注目されるようになった.本稿では,その過程と,今後の課題,そして,現時点で取り組むべき,重要な課題について述べる.本稿で焦点を当てる2点は,将棋種の進化の過程で盤サイズの大きい将棋種はほぼ絶滅したにもかかわらず生き残っている中将棋,そして,詰めの概念が導入された経緯,についてである.In a previous study we have investigated the evolutionary changes when going from Heian shogi (an old version of shogi) to modern shogi, using a computer analysis. The novelty of our approach was combining a computer analysis with a historical study when investigating the evolutionary history of games. We also previously proposed a measure to obtain more insight into the evolutionary changes of chess-like games. This measure is based on the game statistics such as the average possible moves and gema length. To collected such data, a method of computer self-play has been incorporated. The present contribution focuses on two unsolved points: (1) the survaival of Chu shogi, the only large shogi variant that is still being played, and (2) the notion of a check and mate. To explore the two points, we performed some expriments of human games on Heain shogi variants, and computer self-play.
著者
中里 洋一 平戸 純子 佐々木 惇 横尾 英明 石内 勝吾
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

脳腫瘍の組織・細胞形態、形質発現、遺伝子異常の観点から、脳腫瘍の特性を解析した。この中でdiffuse astrocytoma,oligoastrocytoma, oligodendroglioma,pilocytic astrocytoma,glioneuronal tumorなどの腫瘍に小型円形細胞が存在し、これが共通して核内転写因子Olig2を発現することを示し、これらの脳腫瘍の発生母細胞であることを指摘した。蛋白発現ではGFAP,Olig2,nestin,NFPなど、遺伝子異常ではIDH1,p53,EGFR,1p/19q,INI-1が重要であり、これらの蛋白発現および遺伝子異常の組み合わせと従来の病理組織学的分類を融合させることにより、脳腫瘍の形態・遺伝子分類の基礎を確立することができた。
著者
清水 信義 寺本 滋 人見 滋樹 伊藤 元彦 和田 洋巳 渡辺 洋宇 岩 喬 山田 哲司 山本 恵一 龍村 俊樹 山口 敏之 岡田 慶夫 森 渥視 加藤 弘文 安田 雄司 三上 理一郎 成田 亘啓 堅田 均 鴻池 義純 福岡 和也 草川 實 並河 尚二 木村 誠 井上 権治 門田 康正 露口 勝 宇山 正 木村 秀 香川 輝正 斉藤 幸人 武内 敦郎 森本 英夫 垣内 成泰 横山 和敏 副島 林造 矢木 晋 西本 幸男 山木戸 道郎 上綱 昭光 長谷川 健司 山田 公彌 岡本 好史 中山 健吾 山内 正信 佐々木 哲也 毛利 平 江里 健輔 宮本 正樹 森田 耕一郎 平山 雄 中川 準平 吉松 博 村上 勝 永田 真人 溝口 義人 大田 満夫 原 信之 掛川 暉夫 枝国 信三 足達 明 富田 正雄 綾部 公懿 川原 克信 西 満正 島津 久明 三谷 惟章 馬場 国昭 岡田 浪速 内藤 泰顯 櫻井 武雄 岡田 一男 西村 治 前部屋 進自 前田 昌純 南城 悟
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.31, no.7, pp.1011-1019, 1991-12-20
被引用文献数
1

西日本地区30施設の共同研究により,肺癌の治癒切除例に対する補助化学療法の有用性を検討した.このtrialが終了した後5年の観察期間が経過したのでその成績を報告する.対象は絶対的治癒切除,相対的治癒切除となった肺腺癌であり,A群はMMC(20+10mg)+tegafur600mg1年間経口投与,B群はMMC(20+10mg)+UFT400-600mg1年間経口投与とした.1982年11月から1985年11月までにA群113例,B群111例の計224例が集積された.不適格例が43例であり,A群88例,B群93例を解析対象とした.背景因子には差は認めなかった.成績は5年生存率および5年健存率で検討した.両群の全症例の5年生存率はA群64.3%,B群55.6%で有意差は認めず,健存率でも差はなかった.後層別解析で,N2症例において5年生存率および5年健存率とも,B群が良好であった(p=0.029,p=0.048).
著者
安住 薫 岸 玲子 佐々木 成子 岩野 岩野
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究では、胎児期の環境化学物質曝露が臍帯血のIGF2/H19領域、LINE1のDNAメチル化に及ぼす影響について検討した。札幌の一産科病院で2002年-2005年にリクルートし同意を得た妊婦514名のうち、臍帯血の得られた267名を対象とし、パイロシークエンス法を用いてIGF2/H19、LINE1領域の臍帯血DNAメチル化について定量を行い、環境化学物質との関連について重回帰分析にて検討を行った。交絡因子で調整後、PFOA曝露によるIGF2メチル化の有意な低下、MEHP曝露によるH19メチル化の有意な低下、水銀曝露によるLINE1メチル化の有意な増加が認められた。