著者
満倉 靖恵
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.136, no.10, pp.687-690, 2016
被引用文献数
4

<p>1.はじめに 2013年は脳元年。アメリカ大統領オバマ氏による国家プロジェクト"ブレイン・イニシアティブ(BRAIN Initiative<sup>(1)</sup>)"と呼ばれる巨大科学プロジェクトが発表された年である。BRAINは単に脳の略ではなく,Brain Research through Advancing Innovative Neurotechnologies</p>
著者
岩倉 哲夫
出版者
和歌山城郭調査研究会
雑誌
和歌山城郭研究
巻号頁・発行日
no.17, pp.129-137, 2018
著者
高倉 かほる 朝野 武美 石川 光男
出版者
国際基督教大学
雑誌
核融合特別研究
巻号頁・発行日
1988

トリチウム水による照射によって核酸の主鎖切断、形質転換能の不活性化が生ずるが、この時に、ある線量率の領域では、照射線量率が低くなる程、照射効果が増大するという現象が見られている。これは一般にKada効果とよばれているが、この現象がトリチウム水による照射に独特なものではなく、ガンマ線照射によってもおこることが、我々研究班によって明らかになった。本年度は、このKada効果の原因が、溶存酸素に由来するものではないかという観点から、Kada効果における酸素効果を調べた所興味深い結果を得た。照射はCo-60ガンマ線によるものであるが、アルゴンバブリングにより空気を除去した溶液中での照射では線量率依存性が見られず、空気飽和中での照射では、線量率依存性が見られた。この事は、Kada効果が溶液中の酸素と関連した活性ラジカルによるものであることを強く示唆した。トリチウム水の照射による核酸の塩基損傷については、次の様な研究を試みた。トリチウム水により汚染された核酸がどの程度のトリチウムの取り込みを行い、トリチウムは塩基特異的に取り込まれるのかどうかという観点から実験計画を練った。照射試料は液体クロマトグラフィーにより分離後、UV検出器とシンチレーションカウンターによって分析し、その結果、液クロパターンの特別な領域にトリチウムによる放射能のピークを認めた。今後さらに解析を進めて行く予定である。トリチウム標識核酸のβ壊変に関する化学的研究においては、今回はトリチウム(メチル位)標識チミンについて、その分解を調べた。その結果、3H標識チミンはβ壊変を起こすと、ほぼ100%の割合で分解をおこし、主生成物は壊変をおこした^3H位がOH基にかわった5-ヒドロキシメチルウラシルで、1壊変あたり60%生成していることが分かった。
著者
倉本 圭 川勝 康弘 藤本 正樹 玄田 英典 平田 成 今村 剛 亀田 真吾 松本 晃治 宮本 英昭 諸田 智克 長岡 央 中川 広務 中村 智樹 小川 和律 大嶽 久志 尾崎 正伸 佐々木 晶 千秋 博紀 橘 省吾 寺田 直樹 臼井 寛裕 和田 浩二 渡邊 誠一郎 MMX study team
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会誌遊星人 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.207-215, 2018-09-25 (Released:2018-12-21)

火星衛星Phobosからのサンプルリターンに挑む火星衛星探査計画 (Martian Moons eXploration: MMX) は,現在,宇宙航空研究開発機構 (JAXA) プリプロジェクトとして,2024年の打ち上げと5年の往還期間を設定し,精力的な検討・初期開発が進められている.MMXは,サンプル分析,Deimosを加えた火星衛星の近接観測,そして火星大気および火星圏のモニタリング観測を組み合わせることにより,惑星に寄りそう衛星という切り口と視座から,太陽系における大気と水を湛えたハビタブル惑星の形成と進化の解明に迫ろうとしている.
著者
横井 一之 松倉 信幸 森 久美子
出版者
鈴鹿大学短期大学部
雑誌
鈴鹿国際大学短期大学部紀要 (ISSN:13450085)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.29-40, 2005

An Australian kindergarten director visited a Yochien (kindergarten) in Nagoya ten years ago. At that time she brought one music tape as a souvenir (fig.1). The content is sixteen songs, whose titles are the names of Australian indigenous animals and birds'. kangaroo, wombat, possum, emu, koala, and so on. In this paper, we have invented the English educational materials. At first we pick out 'koala' and 'wombat' from the tape, and make music scores only using the original music songs, and finally create the finger rhymes. The unique educational materials are designed to develop the English ability for kindergartners and primary schoolchildren.
著者
倉地 亮
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.690-700, 2018-01-01 (Released:2018-01-01)
参考文献数
13

近年,自動車はさまざまな機器と接続されることにより,新しい価値を生み出すことが期待されている。今後は自動運転に向けて,V2Xと呼ばれる通信機能の搭載が予想されており,ますますIoTとしての重要な位置づけとなる。しかしながら,一方で現在販売されている自動車の多くが,セキュリティー対策が不十分であることが指摘されている。このため,今後はセキュリティー強化が必要とされている。本論では,自動車を取り巻くIoTと情報セキュリティーの課題について概説する。
著者
江間 有沙 長倉 克枝 藤田 卓仙
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

現在、様々な現場で人工知能(AI)利用に関する議論と同時に、プライバシーやセキュリティ、アカウンタビリティなどに関する原則作りが国内外行われている。いかに「信頼できるAIシステム」を構築できるかに関しては期待も多いが課題も多い。保健医療分野において活用されるAIを、技術的な観点ではなく医療の診療プロセスの観点から整理するため、本研究では医師による診療のワークフロー図を作成し、セミナーに参加する医療従事者に対して、AIの診断補助ツールに対してどのような課題があるかの自由記述の調査を行った。その結果、技術の有用性(精度)、安全性、利便性、セキュリティ、コストの他、いくつかのジレンマ状況に対する課題が指摘された。今後はこの質的なデータをさらに大人数を対象としたアンケート調査などによって深堀をしていく予定である。
著者
木戸 めぐみ 三反田 詩織 倉田 理恵 寺原 典彦 吉元 誠 キド メグミ サンタンダ シオリ クラタ リエ テラハラ ノリヒコ ヨシモト マコト Megumi Kido Shiori Santanda Rie Kurata Norihiko Terahara Makoto Yoshimoto
出版者
鹿児島女子短期大学附属南九州地域科学研究所
雑誌
南九州地域科学研究所所報 (ISSN:09110275)
巻号頁・発行日
no.30, pp.7-12, 2014

b-Amylase [EC 3.2.1.1] is an important enzyme for the industrial production of maltose as sweetener and as protective of starch degradation in food processing. Effects of polyphenolics, anthocyanin dyes and caffeic aid-derivatives prepared from sweetpotato on sweetpotato b-amylase were investigated for its industrial utilization. Crude extract of anthocyanin dyes did not inhibit b-amylase activity at a concentration of 2.0 mg/ml reaction mixture. In caffeoyl acid-derivatives, 3,4-dicaffeoyl-quinic acid had no inhibitory effect at a concentration of 2.0 mg/ml. Caffeic acid, chlorogenic acid, and 3,5-dicaffeoyl-quinic acid showed the inhibitory activity of about 20% against b-amylase at the same concentration.
著者
小倉 拓郎 早川 裕弌 田村 裕彦 小口 千明 守田 正志 清水 きさら 緒方 啓介 山内 啓之
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

小学校の総合的な学習の時間では,身の回りにある様々な問題状況について,問題の解決や探究活動に主体的,創造的,協同的に取り組む態度を育て,自己の生き方を考えることができるようにすることを目標としている(文部科学省 2008).この目標を達成するために,地域や学校の実態に応じて,自然体験や観察・実験などの体験的学習や,地域との連携を積極的に行うことが求められている.演者らは,自然地理学・地理教育・空間情報科学・建築学・歴史学・文化財科学などの専門分野を生かし,横浜市登録地域文化財に指定されている「田谷の洞窟」保存プロジェクトを実施している.このなかで,UAS(Unmanned Aerial System,通称ドローン)を用いたSfM多視点ステレオ写真測量や,地上レーザ測量(TLS: Terrestrial Laser Scanning)などを用いた高精細地表情報を基盤に,洞窟保全や文化財保護などの研究を通して,地域の地表・地下環境情報のアーカイブに取り組んでいる.本研究では,横浜市田谷町「田谷の洞窟」とその周辺域を対象とし,高精細地表情報の取得方法や利活用事例に触れることを通した課題発見型・体験型の地域学習を実践し,児童たちの学習効果について検証する. 本授業は,横浜市立千秀小学校第6学年の総合的な学習の時間および図画工作科を利用して実施した.当該校では,田谷の洞窟を主題として,1年間を通して地域の歴史や文化財の保存,環境についての学習を発展させてきた.学習のまとめとして,3学期にUAS-SfMやTLS由来の地表データから大型3D地形模型を製作した.地形模型作成プロセスを通して,児童たちは地形の凹凸や微細な構造を手で感じ取り,1・2学期に学習した地域学習の内容を喚起させた.その上で,デジタルで高精細な地形モデルや,アナログな立体模型を自由に俯瞰したり,近づいて観察したりすることで,さまざまなスケールにおける地域の構造物や自然環境の位置関係,規模について再認識することができた. 本授業のまとめとして地域で報告会を開催し,作成した大型3D地形模型を利用しながら地域住民や参画する大学教員・大学院生と意見交換を行った.生徒たちは意見交換を通して1年間の学習の整理だけでなく,多様な学問分野の視点や時空間スケールで地域を見つめなおし,自ら立てた課題の再考察や新たな課題を発見することができた.
著者
倉林 義正
出版者
環太平洋産業連関分析学会
雑誌
産業連関 (ISSN:13419803)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.3-14, 2008-10-31 (Released:2014-10-09)
参考文献数
26

小論は,かつて筆者が国連本部統計局(UNSO)に在勤し,1993SNA の初期段階における作成作業に携わった経験に基づいて,その作成作業の経過を,当時のSNA をめぐる各国の研究状況に照らして考察した回想の記録である.筆者とSNA の関わりを述べる導入(第1節)に続いて,第2節では,1993SNA を作成するためのさまざまな準備作業とその問題点が,また第3節では,具体的な作成作業の展開とそれに伴う問題点が考察される.結びの第4節では,今後の改定作業との関連で発生すると予想される未解決の問題を指摘する.この小論は,図らずも去る10月18日に急逝した(以下の考察でしばしば登場する)Michael Ward 氏との30年に余る交友の思い出と追悼のために捧げられる.
著者
大倉 沙江
出版者
公益財団法人 情報通信学会
雑誌
情報通信学会誌 (ISSN:02894513)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.23-30, 2018 (Released:2018-08-21)
参考文献数
5

高齢化の進展に伴い、中途障害者が増加している。このことから、聴覚障害者は手話、視覚障害者は点字といったステレオタイプを超えて、障害の種類や程度、コミュニケーション手段の違いに応じた情報提供が求められている。本稿は、障害がある有権者に対する選挙情報の保障に関わる国レベルの政策の現状と課題を明らかにすることを目的とする。具体的には、政見放送への手話通訳・字幕の付与、選挙公報の点訳・音訳を中心に、審議会の会議録や新聞記事を用いて検討を行った。分析の結果、政見放送については、衆議院議員総選挙の比例代表では字幕の付与が、参議院通常選挙の選挙区では手話通訳および字幕の付与が認められていないことが確認された。また、選挙公報については、点字版はすべての都道府県で作成されているものの、拡大文字版は半数以上の都道府県で作成されていないことが確認された。選挙情報の保障に向けて、障害がある有権者の選挙情報の保障をいかに、誰の責任で実現するかという点に関する政策決定者や有権者の間の合意形成を図ることが緊要であり、将来の政策展開に必要な課題が整理された。
著者
川又 泰介 赤倉 貴子
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J102-D, no.3, pp.163-172, 2019-03-01

Web上で試験を行うe-Testingは時空間の制約なく受験が可能という利点がある一方で,試験中の不正行為が容易に発生し得るという問題がある.そこで,試験中のなりすまし受験を防止するために,バイオメトリクスを用いた受験者認証法が提案されているが,認証の要求による受験の阻害が課題として挙げられている.そこで本研究では,受験を阻害することなく継続的に受験者を認証するため,Webカメラとペンタブレットを用いて顔認証と筆記認証を組み合わせた受験者認証システムを開発した.システムを実環境に近い状況で使用した結果,顔・筆記共に実時間で認証処理を完了可能であり,被験者は認証処理を意識することなく受験することが可能であることが分かった.
著者
板倉 泰弘
出版者
Arachnological Society of Japan
雑誌
Acta Arachnologica (ISSN:00015202)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.173-175, 1998 (Released:2007-03-29)
参考文献数
5
被引用文献数
8 13

ハヤテグモ Perenethis fascigera の婚姻給餌行動の概略を報じた.