著者
石橋 治 阿波根 彩子 中村 正治 盛根 信也 平良 勝也 小倉 剛 仲地 学 川島 由次 仲田 正
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
日本野生動物医学会誌 (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.35-41, 2006 (Released:2018-05-04)
参考文献数
43
被引用文献数
1 3

沖縄島北部において捕獲されたジャワマングース(Herpestes javanicus)133頭およびクマネズミ(Rattus rattus)54頭のレプトスピラ(Leptospira spp.)の保有調査を実施した。その結果,ジャワマングースにおけるレプトスピラの分離率は30.1%であり,クマネズミでは20.4%であった。ジャワマングースから分離したレプトスピラは,抗血清を用いた凝集試験およびflaB遺伝子配列に基づく種の同定により,33株がLeptospira sp.血清群Hebdomadis,内14株はL. interrogans,5株がL. sp.血清型Javanicaおよび2株がL. interrogans血清群Autumnalisと推定された。これまでにも沖縄島のジャワマングースから血清型HebdomadisとAutumnalisは分離されているが,血清型Javanicaを分離したのは今回が初めてである。クマネズミから分離されたレプトスピラは,11株すべてがLeptospira sp.血清型Javanica,内1株がLeptospira borgpetersenii血清型Javanicaと推定された。沖縄島北部のヒトにおける抗体調査では,血清群Hebdomadisに対する抗体の保有率が高く,また,近年この地域から血清型Hebdomadisに感染した事例が報告されている。これらのことから,沖縄島北部において,ジャワマングースがヒトへのレプトスピラの感染環の一端をになっていることが示唆され,クマネズミはマングースへのレプトスピラ媒介動物であることが推察された。
著者
小池 拓矢 鈴木 祥平 高橋 環太郎 倉田 陽平
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

<b>1.</b><b> </b><b>はじめに<br></b> スマートフォンの普及にともない、携帯端末で利用する、実空間と連動したさまざまなサービスが登場している。観光分野においては、位置情報を活用したサービスが観光客の行動に影響を与えるだけでなく、観光振興のツールとしても活用されている。そのなかでも本研究では、世界規模で行われている位置情報を利用したゲーム(以下、位置ゲーム)に着目した。 世界規模で行われている位置ゲームの例として、現実空間で宝探しを行う「ジオキャッシング」がある。ある参加者が設置した宝箱を他の参加者がスマートフォンやGPS受信機を片手に探し回るものであり、2016年7月現在、世界には約290万個の宝箱が存在している。また、Niantic Labsが開発・運営する「Ingress」は全世界規模で行われる陣取りゲームであり、この位置ゲームを介して企業のプロモーションや自治体の観光振興が行われている例もある。そして2016年7月、位置ゲームにAR(Augmented Reality: 拡張現実)と人気キャラクター「ポケモン」の要素を加えたアプリゲームである「Pokemon GO」が全世界で順次配信された。このゲームの最大の特徴はスマートフォンのカメラ越しの風景に、ポケモンがあたかも現実空間に存在するかのように出現することである。配信直後からPokemon GOで遊んでいる写真などがSNSに数多くアップされ、メディアでは社会現象として連日このゲームの話題が取り扱われた。 倉田(2012)はジオキャッシングやスタンプラリーのようなフィールドゲームを観光地が実施する意義について、以下の5点を挙げている。 地域の有する観光資源を認知してもらう機会が増える観光資源に付加価値を与えることができる観光客の再訪が期待できる滞在時間の増加が期待できる旅行者が地元の人と言葉を交わすきっかけを生み出せるかもしれない つまり、本来は目を向けられることもないスポットに人々を誘引する可能性を位置ゲームは含んでいる。本研究の目的は、Twitterの位置情報付きツイートをもとに、Pokemon GOの観光利用の可能性について基礎的な知見を得ることである。 <br><br><b>2.</b><b> </b><b>研究方法</b> <br> Pok&eacute;mon GOの配信がアメリカなどで始まった2016年7月6日以降、Twitterの投稿内容に「Pokemon GO」の文字列が含まれる位置情報付きツイートを、TwitterAPIを用いて収集した。そして、ツイートが行われた位置やその内容について整理し、分析を行った。日本では7月22日に配信が始まっており、「ポケモンGO」の文字列を含むツイートについても分析の対象とした。 <b>&nbsp;<br><br></b><b>3.</b><b> </b><b>研究結果<br></b><b></b> 日本でPokemon GOの配信が開始された7月22日(金)から24日(日)までに日本国内で投稿された位置情報付きツイートのうち、上記の条件を満たすものの分布に関する図を作成した。これによると、Pokemon GOに関するツイートの投稿地点は全国に広がって分布していることがわかった。
著者
宍倉 正展 宮内 崇裕
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.235-242, 2001-06-01
参考文献数
28
被引用文献数
1 9

房総半島南部沿岸には,過去の地震に伴う地殻変動を記録した離水海岸地形が複数のレベルに発達する.その詳細な調査に基づくと,1703年元禄関東地震に伴う地殻上下変動は従説とは異なり,南端での隆起と保田,小湊での沈降を伴った北への傾動運動であることが明らかになった.また本地域には,元禄関東地震や1923年大正関東地震と同様の2つのタイプの固有地震が離水海岸地形から確認され,元禄型地震は完新世最高位旧汀線の離水より4回,大正型地震は6,825~6,719cal yrs BP以降少なくとも11回発生している.大正型地震の再来間隔は,離水海岸地形の年代からみて380~990年,最高位旧汀線高度から成分分析した平均再来間隔は290~760年と推定される.沿岸低地の完新世における地形形成は,くり返し発生した元禄型・大正型地震に伴う地殻変動の累積変位に強く影響を受けており,特に海面に対して沈降を伴う元禄型地震時の変動に規定されて多様な発達過程を示す.
著者
土倉 莞爾
出版者
關西大學法學會
雑誌
関西大学法学論集 (ISSN:0437648X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.695-734, 2018-11
著者
渡邊 淳司 川口 ゆい 坂倉 杏介 安藤 英由樹
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.303-306, 2011-09-30 (Released:2017-02-01)
参考文献数
11
被引用文献数
3

You don't usually care about your own heartbeats, unless you are in a specific situation such as when getting nervous or injured. In the workshop your heartbeats are externalized with a concise system, which is composed of a vibration speaker and stethoscope. Heartbeat sounds taken by the stethoscope are sent to the vibration speaker via information processing circuit, and the system enables you to hear and touch states of your own heartbeats, and to exchange them with others. This workshop is aimed to provide a gut feeling of living self. The current paper describes the concept of workshop, and reports the participants' comments.
著者
桑江 朝比呂 三戸 勇吾 有川 太郎 石川 洋一 木所 英昭 澁谷 容子 志村 智也 清野 聡子 羽角 華奈子 茂木 博匡 山北 剛久 李 漢洙 金 洙列 久保田 真一 倉原 義之介 辻尾 大樹 二宮 順一 伴野 雅之 古市 尚基 安田 誠宏 森 信人 武若 聡
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.1-17, 2021 (Released:2021-02-20)
参考文献数
67

今後の我が国の沿岸分野における気候変動対応で取り組むべき課題について,どのような内容に研究者が関心を抱いているのか検討された例はない.そこで,気候変動に関連する様々な学会に対してアンケートを実施した.その結果,「気温・海水温」,「生物多様性の減少」,「海面上昇」,「極端気象・気候」,「温室効果ガス」,「生態系サービスの劣化」,「台風・低気圧」,「水産物の減少」,「国土減少・海岸侵食」,そして,「漁業管理」が優先すべき課題の上位10キーワードとして選択された.すなわち,自然現象や人間活動への影響に関する課題解決の優先度が高く,緩和・適応策の優先度は低かった.これらのキーワードの選択理由について考察するとともに,我が国における現状と今後の課題や展望について,キーワードごとにとりまとめた.
著者
田中 理恵 河村 麻衣子 袴塚 高志 花尻(木倉) 瑠理
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.140, no.11, pp.1405-1413, 2020-11-01 (Released:2020-11-01)
参考文献数
15
被引用文献数
8

Lysergic acid diethylamide (LSD) is a hallucinogen, synthesized from ergot alkaloid, and controlled as a narcotic in Japan. Recently, LSD derivatives have appeared as designer drugs, all over the world. In previous study, we reported identification and analysis of four LSD derivatives in four paper sheet products. In this study, we detected three additional LSD derivatives from three paper sheet products, which were obtained from September 2019 to March 2020 in Japan. We extracted the compounds from paper sheet products with methanol for LC-MS, high-resolution MS and GC-MS analyses. The compounds were identified as 4-cyclopropionyl-N,N-diethyl-7-methyl-4,6,6a,7,8,9-hexahydroindolo[4,3-fg]quinoline-9-carboxamide (1cP-LSD), N-methyl-N-isopropyl-7-methyl-4,6,6a,7,8,9-hexahydroindolo-[4,3-fg]quinoline-9-carboxamide (MIPLA), 4-butyryl-N,N-diethyl-7-methyl-4,6,6a,7,8,9-hexahydroindolo[4,3-fg]quinoline-9-carboxamide (1B-LSD), by GC-MS, LC-MS, LC-Q-TOF-MS and NMR analyses. As well as other N1-acylated LSD derivatives, 1cP-LSD and 1B-LSD were easily deacylated to LSD during GC-MS analysis, we have to be careful to analyze these compounds.
著者
村嶋 恵 菊池 有利子 野見山 哲生 熊谷 奈美 大前 和幸 渡邊 昌 赤倉スタディグループ
出版者
The Japanese Society for Hygiene
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.31-37, 2004-01-15 (Released:2009-02-17)
参考文献数
21
被引用文献数
1 2

Objective: Absorption of cadmium is increased by deficiency of iron in animals, but it is uncertain that the same phenomenon occurs in humans. The purpose of this study is to investigate the relationship between cadmium and iron in the body and to evaluate the influence of dietary habits.Methods: Twenty-five healthy women, aged 20-23 years, were selected by excluding those with renal disease and habitual constipation. They participated in the dietary intervention study to estimate tolerable weekly intake of Cd for 3 weeks in the same dormitory. At 3 months before, at 0 Day, at the 12th Day of the study and 9 months after the study, health check-ups were performed, and Cd in the blood and urine, hemoglobin (Hb), serum iron (iron) and serum ferritin (ferritin) were measured.Results: Cd concentration in the blood (B-Cd) showed a significant correlation with Cd concentration in the urine (U-Cd), and inverse correlation with the body iron storage, such as Hb, iron and ferritin. A food frequency questionnaire showed that no subject showed insufficient dietary intake of iron. Subjects who had eaten grain, millet and brown rice showed higher levels of B-Cd and U-Cd and low levels of Hb, iron and ferritin.Conclusion: Absorption of Cd tended to increase according to a low level of body iron storage among healthy young women.
著者
平沢 秀人 浅川 理 小山 恵子 高橋 祥友 渥美 義賢 熊倉 徹雄
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.31, no.10, pp.811-814, 1994-10-25 (Released:2009-11-24)
参考文献数
5
被引用文献数
2 2

症例は, 59歳男性, もの忘れ・性格変化を主訴に受診. 神経学的には眼症状を含め特に異常なく, 精神医学的には落着きのなさ, まとまりのない会話, 記銘力低下を主とした痴呆などを認めた. 血清, 髄液のTPHA陽性, 髄液の細胞数, 蛋白量増加, FTA-ABS陽性などから進行麻痺と診断. ペニシリン治療は, 2クール行ったが, 2クール目は大量療法を行った. 治療後, 髄液所見は改善, 軽度痴呆が残遺したものの精神症状も著しく改善した.
著者
倉田 紀子 倉田 澄子 倉田 忠男
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.637-644, 2012-12-10 (Released:2013-07-31)
参考文献数
12

Hitherto, we have made the body-region separately weighing system by way of trial, and clarified the measurement of six body regions by taking a horizontal position to be possible under a certain specified measuring condition, and also, reported the measurement of the weight of trunk composed of upper and lower trunk might be possible by measuring their weights separately. In this study, the details of the measurement method of seven body region weights by use of a body-region separately weighing system were described. By using a body-region separately weighing system which was made with commercially obtained seven platform weighing machine and a laptop computer by way of trial, the weights of the seven body regions of a human body in a horizontal position, namely, the head, right and left arms, upper and lower trunk and right and left legs were confirmed to be measurable almost at the same time, with a good reproducibility. Thus, it was found that the measurement of the seven body regions of a subject was possible, and especially, by holding breath of the subject for a while, a remarkable reduction in the variation of the measured weight values, especially those of upper and lower trunk was clearly observed.
著者
朝倉 俊成 影山 美穂 清野 弘明
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.12, pp.877-882, 2007 (Released:2009-05-20)
参考文献数
9
被引用文献数
2

インスリンカートリッジに針を装着したまま保管したときの空気混入,およびインスリン製剤の品質に対する影響を検討した.4種類のインスリンプレフィルド製剤を用いて,注射針を装着したまま19日間20°Cの温度変化を与えて保管した.結果はどの注入器もインスリンカートリッジ内に空気混入が認められ,気泡の大きさは経時的に増加した.さらに懸濁インスリン製剤では,空気混入のほかにインスリン濃度の濃縮化が見られた.したがって,注射後に注射針を装着したままインスリン注入器を保管すると,注入精度の低下などから血糖コントロールに対して悪影響をおよぼす可能性が高いといえる.患者へはセーフティーマネジメントの一環として,注射針は使用後すぐに取りはずすことと注射前にカートリッジ内に混入した気泡を「空打ち(試し打ち)」で抜くよう指導する必要がある.
著者
吉野 博 飯野 由香利 瀧澤 のりえ 岩下 剛 熊谷 一清 倉渕 隆 長澤 悟 永田 明寛 長谷川 麻子 村松 學
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.74, no.639, pp.643-650, 2009-05-30 (Released:2009-11-30)
参考文献数
14
被引用文献数
6 5

This study aims to clarify the actual installing conditions of heating, ventilating, and air-conditioning (HVAC) systems and their operations in public elementary schools based on 568 school data obtained from a nation wide investigation. Some results are shown as follows: 1) Insufficient thermal insulation and air tightness were provided in many school buildings in warm climate areas, 2) Heating systems were provided in almost all rooms but their installing conditions varied with respective areas, 3) Air-conditioning systems for cooling are on the increase in many areas, especially urban areas, and 4) Ventilating systems are not operated under optimum conditions because of inadequate management. We suggest that the building envelope systems should be improved and it is necessary to make guidelines and inform teachers of the essentials of maintenance for HVAC systems for efficient operation.
著者
鍵 直樹 柳 宇 池田 耕一 西村 直也 吉野 博 小畑 美知夫 齋藤 秀樹 齋藤 敬子 鎌倉 良太
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.137, pp.39-46, 2008-08-05 (Released:2017-09-05)
参考文献数
15
被引用文献数
4

本研究では医療施設における室内空気環境の維持管理のあり方について検討することを目的とし,本報では16病院において冬期と夏期の不特定多数の人が使用する外来待合室,特定建築物と同様の形態の事務室および病室について,建築物衛生法による空気環境法定測定に準じた空気質の基礎的な実態調査を行った。結果としては,冬期における各部屋の低湿度であり,外来待合および事務室など在室者の多い場所では二酸化炭素濃度が建築物衛生法の環境衛生基準を超過していた。低湿度については加湿器の停止,加湿能力の不足,室内温度が設計温度より高く設定されていることなどが考えられ,また二酸化炭素濃度の超過については,換気能力に対して在室者数が多いためであった。適切に運用するためには,空気環境について定期的に監視することが有効であると考えられる。
著者
名倉 秀子
出版者
帝京短期大学
雑誌
帝京短期大学紀要 (ISSN:02871076)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.55-64, 1987-10-05

本調査では,女子短大生の間食について,特に飲み物に関与する要因を検討することを目的として,本学短大生212名を対象として調査を実施し,結果として195名(92.0%)から有効回答を得,以下のような結果を得た。1)間食を摂取していた割合は,全学生の97%であった。間食形態については,「飲み物と甘味菓子」の型が全学生の42%,「飲み物と塩味菓子」の型が23%,「飲み物と菓子あるいは果物」の型が16%,「飲み物と果物」の型が10%の割合で示された。2)9種類の飲み物の嗜好は,紅茶の嗜好度が高く,回答者の90%が「好き」と回答した。麦茶は回答者の79%,ジュースは回答者の74%,煎茶は回答者の72%,ウーロン茶は回答者の71%,番茶は回答者の66%,牛乳は回答者の55%,コーヒーは回答者の54%,炭酸飲料は回答者の47%が,それぞれ「好き」と回答した。3)飲用頻度の高い飲み物について,全学生の25%が,コーヒーと回答した。紅茶,日本茶は,それぞれ全学生の21,13%の割合を占めた。4)飲み物に合うお茶受けの組み合わせイメージでは,以下に示す組み合わせが多く出現した。日本茶: 羊かん・万頭・米菓(煎餅など) 牛乳: 菓子パン ウーロン茶: 中華まんじゅう 紅茶・コーヒー: ケーキ・クッキー 炭酸飲料・ジュース: スナック菓子
著者
楠 俊雄 穂積 香織 小倉 達也 小林 巧 重田 文弥
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.70-78, 2009-02-01 (Released:2009-04-21)
参考文献数
11
被引用文献数
2 2

イトラコナゾール(イトリゾール®カプセル50)は,ベルギー ヤンセン社で合成されたトリアゾール系抗真菌剤である。本邦では2004年2月に爪白癬に対し,本剤400mg/日を1週間服薬した後,3週間休薬するサイクルを3回繰り返す「パルス療法」が承認され,この承認に伴い,爪白癬の治療を受けた患者2000例を対象とした市販後調査を実施し,パルス療法の有効性及び安全性について検討を行った。有効性については,有効性解析対象症例1051例における全般改善度は84.3%であった。また,感染部位,初発・再発,肥厚度,混濁比等,爪白癬の状態や重症度によらず,いずれも80%以上の有効率を示すことが確認された。一方,爪白癬治療の継続状況を検討したところ,治療完結率評価対象症例2394例において,3サイクル分のイトラコナゾール処方が完結した患者の割合は93.0%であった。安全性については,安全性解析対象症例2532例中288例(11.4%)に副作用が認められたが,主な副作用は,既知で軽微な臨床検査値異常であった。以上より,イトリゾール®カプセル50パルス療法は,爪白癬に対して優れた有効性ならびに良好な安全性を有することが確認された。
著者
井口 洋夫 MUNRO I.H. UNDERHILL A. PHILLIPS D. SARRE P.J. ROBB M.A. DAY P. 丸山 有成 宇理須 恒雄 吉原 經太郎 斎藤 修二 中村 宏樹 伊藤 光男 DAY Peter R J.Donovan J P.Simons 平谷 篤也 阿波賀 邦夫 川嶋 良章 十倉 好紀 馬場 正昭 宮島 清一 長嶋 雲兵 M H.Palmer 藤平 正道 入江 正浩 P B.Davies A Carrington B J.Howard J M.Brown R N.Dixon 吉野 勝美 川口 健太郎 遠藤 泰樹 小尾 欣一 高見 道生 廣田 榮治 福井 一俊 MUNRO I. MEECH S.R. STACE A.J. SIMONS J.P. DONOVAN R.J. 岡田 正 川崎 昌博 加藤 肇 西 信之
出版者
岡崎国立共同研究機構
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1991

分子計算化学に関する5+5ミーティング、放射光利用化学に関する5+5ミーティング及び分子科学5分野合同のミーティングをそれぞれ、岡崎の分子科学研究所、英国ダ-ズベリ-研究所及び英国アビントンのSERC会議所において下記の通り開催した。学術研究上の情報交換・討議が大変有意義な中に実施され、将来計画についても忌憚のない意見交換が行われた。詳細は別途冊子にまとめられる。(1)分子計算化学5+5ミーティング平成5年7月15日-17日に分子科学研究所に於て日英5+5ミーティングが行れた。イギリス側の参加者はDr.B.Sutcliffe(Univ.York),Prof.M.Robb(Kings Colledge),Dr.H.Rzepa(Imperial Colledge),Dr.D.Wales(Cambridge Univ.)とProf.J.Connor(Univ of Manchester)の5名であり、日本側は中村宏樹、大峰巌(分子研)、平尾公彦(名大、東大)、岩田末廣(慶応)、加藤重樹(京大)、山下晃一(基礎化研)の6名であった。英国における計算分子科学の現状、非断熱遷移と多次元トンネル、光異性化反応、水素結合多様性、クラスターの光解離、クラスターの構造、光解離反応、量子波束動力学、溶液のダイナミックス、反応における共鳴現象等々広範囲に亘る有益な討論が行われた。最後に、共同研究実施の問題点、将来への改良点を検討した。若手研究者の交流を深める事、出来れば1996年英国で会合を開く事で合意した。(2)放射光利用化学5+5ミーティング平成5年10月21-22日英国ダ-ズベリ-研において同分野のミーティングを開催した。出席者は日本側から伊藤光男分子研所長、井口洋夫岡崎機構機構長、宇理須恒雄、小杉信博、鎌田雅夫、見附孝一朗、西尾光弘(分子研)及び岩田末廣(慶大)の8名、英国側はA.J.Leadbetterダ-ズベリ-研所長、Munro、West、Hasnain、Jones、Eastham(ダ-ズベリ-)、Comer(マンチェスター)及びWeightman(リバプール大)の8名であった。会議はダ-ズベリ-研の研究プログラムの紹介、分子研SORにおける日英交流の成果報告にはじまり、13件の学術報告がなされた。原子分子の高励起状態、タンパク質分子、固体電子状態、反応素過程、固体表面反応、電励起電子状態理論及び有機材料の光電子分光などについて有益な討議が行われた。最後に、原子分子、固体表面、光表面反応等に関する将来の共同研究の可能性及び1995年に次回ミーティングを開催する可能性について議論した。(3)5分野合同ミーティング平成5年10月17日-20日、英国アビントンのSERC会議所において、5分野合同のミーティングを開催し、学問的議論を行うと共に、今後の日英協力のあり方について討議を行った。学問的討議内容及びその他の詳細については別途に作成される冊子にまとめられる。将来計画等についての議論の概要は次の通りである。(1)英国側科学行政一般についての説明(2)日英協力事業の日本側での運用方法についての説明(3)他機関・財団等に関する情報交換(4)本事業の将来計画について今迄の本協力事業の実績をお互いに振り返り、将来計画を討議した。少ない予算の中でも、大変有意義に進められてきた事を確認しあった。特に、5+5ミーティングは両国間の研究活動情報の交換と共同研究育成の為に大変有益に作用している。今後は、若手研究者の相互長期滞在による共同研究の奨励を一層推進していくべきであるという点で合意した。これには上記(3)の活用が不可欠となろう。来年度以後の具体的計画についても話し合い、その大筋を認めあった。各分野のキーパーソン同志の連絡を一層緊密にする事とした。因みに、平成6年度には、高分解能分光のミーティングを英国で、電子構造のミーティングを日本で開催し、予算の許す範囲で日本人若手研究者を3〜4名派遣する事とした。