著者
小原 満穂
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.34, no.11, pp.983-994, 1992-02-01 (Released:2008-05-30)
参考文献数
1

今後の複雑な国際関係を考えると公的シンクタンクの役割が期待されるとし,特殊法人形態で研究実績を有する「総合研究開発機構」と「アジア経済研究所」をとりあげ事業内容を述べた。前者は行政レベルと政党レベルの要請から設立されたが,政治,経済,社会,国際関係といった広い分野について自主研究,委託研究,助成研究を行うとともに,海外シンクタンクとの国際交流も活発に行い,さらに我が国のシンクタンクを育成している。また後者は,世界の発展途上地域における経済分野の調査研究を行うとともに,海外機関との国際交流や共同研究,情報の収集活動力を注いでいる。また最近人材養成を目的として開発スクールを発足させた。
著者
小池 敏靖 渕崎 晶弘 一杉 芽美 小野寺 秀一 金子 祐次 岩間 輝 平山 順一 柴 雅之 宮島 晴子 林 宜亨 有澤 史倫 布施 久恵 内藤 祐 若本 志乃舞 藤原 満博 茶谷 真 栗原 勝彦 森 純平 寺田 あかね 大橋 祥朗 永井 正 佐竹 正博
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.490-495, 2018-06-30 (Released:2018-07-13)
参考文献数
16
被引用文献数
1 2

今般,安定的な血小板製剤(PC)の確保を目的とし,成分採血装置Trima Accelに,一人の献血者から2本分の10単位PCを一度に採血できるプログラムが搭載された.この採血方法では従来の方法と異なり,一つのポリ塩化ビニル製採血バッグ(PVCバッグ)に通常の2倍量の血小板原料が入る.さらに,その状態で採血当日または翌日まで保管後,2分割する必要がある.本検討では,採血翌日に分割した分割対象血小板原料血液由来10単位PC(分割PC)の品質を解析した.採血後4日目までのTrima Accel由来の分割PCとCCS採血由来の非分割PCの品質を比較した結果,補体であるC5a濃度とpHは分割PCにおいて有意に高値であったが,正常範囲内であった.また,その他の血小板機能等に差はなかった.そのため,分割PCの品質は,従来の非分割のPCと同等であることが明らかになった.
著者
今井 俊吾 難波 正志 柏木 仁 佐藤 夕紀 武隈 洋 菅原 満
出版者
一般社団法人 日本薬局学会
雑誌
薬局薬学 (ISSN:18843077)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.68-78, 2021 (Released:2021-04-27)
参考文献数
10

薬剤師は安全な薬物療法の提供のために,患者から必要な情報を「聞き取る」ことが重要である.しかし,薬局薬剤師の「聞き取り」に対し,一部の一般市民は厳しい視線を投げかけており,患者の理解を促すためのエビデンス構築が急務である.本研究は「患者への聞き取り」に基づき実施された疑義照会に着目し,その実態解明と医療安全への貢献度評価を試みた.解析には北海道大学病院の近隣薬局の疑義照会データを用いた.その結果,聞き取りに基づく疑義照会は「薬学的疑義照会の 33.3%を占め,高い許諾割合(98.5%)を有し,用法や用量などの疑義照会分類において,医療安全への貢献度が高い」ことが見いだされた.また,このうち「医師からの説明と処方内容が食い違う」ことが発端となった事例が,特に医療安全へ貢献していることが示された.「患者への聞き取り」に基づく疑義照会の有用性を広く調査するための基礎となる知見が創出された.
著者
福原 満洲雄
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.70-75, 1984-02-08 (Released:2008-12-25)
参考文献数
4
著者
加藤 信太郎 齋藤 佳敬 小野田 紘子 熊井 正貴 今井 俊吾 敦賀 健吉 武隈 洋 菅原 満
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.142, no.7, pp.755-760, 2022-07-01 (Released:2022-07-01)
参考文献数
19
被引用文献数
1

Naldemedine (Nal) is widely used as a therapeutic drug against opioid-induced constipation. However, patients in phase III trials are limited to those with good performance status (PS). Cancer patients may have inferior PS owing to progression of symptoms and adverse events from chemotherapy. Therefore, it is important to survey the efficacy of Nal in patients with poor PS. This study aimed to evaluate Nal efficacy in patients with poor PS. We retrospectively investigated patients from July 2017 to June 2019 and compared Nal efficacy between patients with good and poor PS. The efficacy of Nal was evaluated using changes in the number of spontaneous bowel movements 7 days before and after the introduction of Nal with reference to previous reports. Multivariate analysis was performed to reveal whether poor PS affects Nal efficacy. In total, 141 patients at the Hokkaido University Hospital were analyzed. The effective rate of Nal from day 1 to day 7 of administration was 71.7% and 71.4% in the patients with good and poor PS, respectively, that from day 1 to day 2 of administration was 61.1% and 57.1%, respectively, and that from day 3 to day 7 of administration was 60.2% and 71.4%, respectively, suggesting an absence of significant differences. Furthermore, results of multivariate analysis showed that “best supportive care” and “body weight (55 kg and above)” reduced Nal efficacy. In conclusion, Nal showed similar effectiveness in patients with poor PS as that in those with good PS.
著者
熊井 正貴 加藤 信太郎 小柳 遼 敦賀 健吉 伊藤 陽一 山田 武宏 武隈 洋 菅原 満 川本 泰之 小松 嘉人
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.51-58, 2022 (Released:2022-04-15)
参考文献数
26

【目的】緩和ケアに携わる医療提供者のターミナルケア態度の実態とそれに関連する要因を明らかにすることを目的とした.【方法】がん治療医と緩和ケア医を含む緩和ケアに携わる医療提供者を対象にFrommelt Attitude Toward Care Of Dying Scale Form B日本語版(FATCOD B-J)を用いて質問紙調査を実施した.【結果】解析対象は223例であった(回収率42.2%).FATCOD B-J総得点を目的変数とした重回帰分析の結果,偏回帰係数は年代で40代と比較して30代以下が低く(−3.8),業務から得られる満足感を感じているほうが高く(+5.7),緩和ケアへの関心が強いほうが高かった(+6.2).【考察】緩和ケアへの関心と業務から得られる満足感がターミナルケア態度の涵養に重要である可能性がある.
著者
橋本 晃啓 調枝 孝治 北村 靖治 宮原 満男
出版者
広島大学総合科学部
雑誌
広島大学総合科学部紀要. VI, 保健体育学研究 (ISSN:02893002)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.53-66, 1988-02-28

本研究では, バスケットボールの系列運動課題の再生レベルを向上させるリハーサルのタイプを明らかにすることを目的とした。このため, 大学生男子216名を以下の6つの条件に36名ずつ分け, 各条件のもとでそれぞれリハーサルを行わせた後, 系列運動課題を再生させた。6つのリハーサル条件とは, 1)図, 2)図と言語的説明, 3)映像と言語的説明, 4)図と小筋運動感覚, 5)図と言語と小筋運動感覚, 6)図と大筋運動感覚である。再生パフォーマンスの測度は, 1)系列運動課題の遂行時間, 2)下位系列位置における再生率であった。その結果を要約すると, 系列運動課題遂行時間については, 条件6が最も速く, 続いて条件5であった。さらに, 条件1と条件4では最も遅かった。系列運動課題の再生率については, 条件2, 条件3, 条件6で再生率が高く, 条件1と条件4は低かった。このことから以下の2点が結論づけられた。1)言語的説明は系列運動課題の再生に重要な役割を果たしているが, 言語や図に実際の運動を結びつけたリハーサル, すなわち, 筋肉活動による出力に伴うフィードバック情報を付加的に用いて精緻化リハーサルを行う必要がある。2)時間的順序性を含むコード(たとえば, 言語・映像・筋肉運動)を用いたリハーサルを妨害すると再生レベルは低下する。In this paper we intended to make clear the effects of rehearsal types on recall of serial motor task in basketball. 216 male undergraduate students (18-20 yrs.) were divided into following six groups with different rehearsal conditions, i. e. 1) pictorial, 2) picture-illustrated, 3) model-illustrated, 4) pictorial and fine motor, 5) pictorial, verbal, and fine motor, and 6) pictorial and gross motor rehearsal. The students were required to recall the serial motor task after the engagement in one of these conditions. The speed and accuracy in performing the serial motor task were measured for each group.The results were as follows ;Subjects in rehearsal condition No. 6 were the fastest with respect to serial movement time, and in rehearsal condition No. 2, 3, and 6 they performed with high accuracy in contrast with rehearsal condition No. 1 and 4 which showed the slowest and poorly accurate performance. Therefore the elaborate rehearsal with current movements facilitated recall performance. The interference of verbal, model-illustrated, and/or motor rehearsal has caused decline in the level of recall.
著者
西園 昌久 高橋 流里子 対馬 節子 松永 智子 福屋 靖子 土屋 滋 大貫 稔 高橋 美智 浅野 ふみぢ 小松崎 房枝 鈴木 小津江 平山 清武 中田 福市 鈴木 信 壁島 あや子 名嘉 幸一 鵜飼 照喜 福永 康継 浪川 昭子 高田 みつ子 岩渕 勉 森脇 浩一 加藤 謙二 早川 邦弘 森岡 信行 津田 司 平野 寛 渡辺 洋一郎 伴 信太郎 木戸 友幸 木下 清二 山田 寛保 福原 俊一 北井 暁子 小泉 俊三 今中 孝信 柏原 貞夫 渡辺 晃 俣野 一郎 村上 穆 柴崎 信吾 加畑 治 西崎 統 大宮 彬男 岩崎 徹也 奥宮 暁子 鈴木 妙 貝森 則子 大橋 ミツ 川井 浩 石川 友衛 加世田 正和 宮澤 多恵子 古賀 知行 西川 眞八 桜井 勇 三宅 史郎 北野 周作 竹洞 勝 北郷 朝衛 橋本 信也 斉藤 宣彦 石田 清 畑尾 正彦 平川 顕名 山本 浩司 庄村 東洋 島田 恒治 前川 喜平 久保 浩一 鈴木 勝 今中 雄一 木内 貴弘 朝倉 由加利 荻原 典和 若松 弘之 石崎 達郎 後藤 敏 田中 智之 小林 泰一郎 宮下 政子 飯田 年保 奥山 尚 中川 米造 永田 勝太郎 池見 酉次郎 村山 良介 河野 友信 Wagner G. S. 伊藤 幸郎 中村 多恵子 内田 玲子 永留 てる子 石原 敏子 河原 照子 石原 満子 平山 正実 中野 康平 鴨下 重彦 大道 久 中村 晃 倉光 秀麿 織畑 秀夫 鈴木 忠 馬渕 原吾 木村 恒人 大地 哲郎 宮崎 保 松嶋 喬 桜田 恵右 西尾 利一 森 忠三 宮森 正 奥野 正孝 江尻 崇 前沢 政次 大川 藤夫 関口 忠司 吉新 通康 岡田 正資 池田 博 釜野 安昭 高畠 由隆 高山 千史 吉村 望 小田 利通 川崎 孝一 堀 原一 山根 至二 小森 亮 小林 建一 田中 直樹 国府田 守雄 高橋 宣胖 島田 甚五郎 丸地 信弘 松田 正己 永井 友二郎 向平 淳 中嶌 義麿 鎮西 忠信 岡田 究 赤澤 淳平 大西 勝也 後藤 淳郎 下浦 範輔 上田 武 川西 正広 山室 隆夫 岡部 保 鳥居 有人 日向野 晃一 田宮 幸一 菅野 二郎 黒川 一郎 恩村 雄太 青木 高志 宮田 亮 高野 純一 藤井 正三 武内 恵輔 南須原 浩一 佐々木 亨 浜向 賢司 本田 麺康 中川 昌一 小松 作蔵 東 匡伸 小野寺 壮吉 土谷 茂樹 岡 国臣 那須 郁夫 有田 清三郎 斎藤 泰一 清水 強 真島 英信 村岡 亮 梅田 典嗣 下条 ゑみ 松枝 啓 林 茂樹 森 一博 星野 恵津夫 正田 良介 黒沢 進 大和 滋 丸山 稔之 織田 敏次 千先 康二 田中 勧 瓜生田 曜造 尾形 利郎 細田 四郎 上田 智 尾島 昭次 大鐘 稔彦 小倉 脩 林 博史 島 澄夫 小池 晃 笹岡 俊邦 磯村 孝二 岩崎 栄 鈴木 荘一 吉崎 正義 平田 耕造
出版者
Japan Society for Medical Education
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.145-173, 1984
著者
左高 真理雄 原田 元 岡崎 幸紀 竹本 忠良 飯田 洋三 榊 信広 小田原 満 永富 裕二 斉藤 満 後藤 一紀 竹内 一憲 多田 正弘
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.739-744_1, 1982

胃Xanthomaの発生機序をうかがうため,その背景粘膜との関係に注目し,内視鏡的コンゴーレッド法,メチレンブルー染色法および直視下生検を行ない,内視鏡学的,組織学的に胃Xanthomaの発生胃粘膜について検討した. その結果,Xanthomaは萎縮性胃炎の高度な胃に多く存在するが,萎縮性胃炎の比較的軽度と思われる胃粘膜にも少数ながら存在した.さらに,コンゴーレッド変色帯内にも75個中4個(5.4%)存在した.この4個の胃底腺領域のXanthomaを検討すると,Xanthoma上皮および周囲粘膜に組織学的にも軽度ないし中等度の萎縮性変化が認められ,胃底腺領域内といえども萎縮性胃炎を発生母地としていることも示唆された.また,Xantho-ma上皮および近接粘膜は腸上皮化生がみられないか,軽度である例が多く,Xanthomaの発生には腸上皮化生は関係しないと考えた.
著者
齋藤 佳敬 内山 数貴 坂本 達彦 山﨑 浩二郎 久保田 康生 武隈 洋 小松 嘉人 菅原 満
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.141, no.8, pp.1023-1030, 2021-08-01 (Released:2021-08-01)
参考文献数
23
被引用文献数
2

Denosumab is a fully monoclonal antibody against the receptor activator of nuclear factor kappa-B ligand (RANKL), and prevents skeletal-related events by bone metastasis. Hypocalcemia is the most typical adverse effect of denosumab use. We have developed a management system for the more efficient and safer management of denosumab administration, and evaluated pharmaceutical interventions for the better control of hypocalcemia. All pharmaceutical interventions in the system from April 2016 to March 2020 were retrospectively evaluated. We have also assessed the incidence of hypocalcemia in 158 patients who were administered denosumab for six months or more in the period. A total of 282 pharmaceutical interventions (7.0% of the total administration) were conducted. The most conducted intervention was regarding hypocalcemia, which involved the suspension of the injection and/or the increase of calcium and vitamin D supplement with 65% adoption and 17% temporary treatment suspensions. Other interventions were about hypercalcemia, request of laboratory examination and ordering supplements, dental consultation, and poor renal function. A total of 199 interventions (70.6%) were adopted, with 33 administrations suspended. The frequency of hypocalcemia was 27.8% with just one patient having grade 2 hypocalcemia, suggesting that there were no severe cases. Moreover, hypocalcemia was significantly normalized following pharmaceutical intervention and/or handling by physicians (p=0.02) according to the system. Conversely, the normalization rate in hypercalcemia did not differ according to the countermeasures. In conclusion, pharmaceutical interventions according to our management system benefit safe denosumab treatment, especially in severe hypocalcemia prevention.
著者
安原 満
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.388-393, 1956-10-15 (Released:2009-09-04)
参考文献数
1
著者
小川 滋夫 佐藤 昇 藤原 満喜子
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.80-82, 1959-04-05 (Released:2016-09-04)
被引用文献数
5 7

蠅蛆症についての諸外国の報告例中には, 人体外部の皮膚, 鼻腔, 外聴道, 腟, 尿路などに寄生していろいろな局所の障害を起している例があるが, わが国では消化器系蠅蛆症, 特に腸蠅蛆症の報告例が多い(島田1898, 臼杵1907, 本田ら1909, 小林1915, 高木1915, 斎藤ら1918, 武田1921, 佐々木1928, 小宮1953など).しかし, これらはなんらかの自覚症状を訴えて医師を訪ねており, 自覚症状がなく, 何か他の機会に蠅蛆の寄生が発見された報告は少く, 小林(1916)が学童の集団検便で, 中西ら(1936)が鉤虫症患者に入院駆虫を行つて, また岡部ら(1956)が鉤虫の集団駆虫でそれぞれ蠅蛆寄生の1例を認めているのが主な症例のようである.昭和32年8月29日, 著者らは山間の農村部落である新潟県直江津市桑取地区土口部落で224名の鉤虫集団駆除を行つたところ, 自覚症状を訴えない蠅蛆寄生者の3例(1例は蛆20匹を確認, 他の2例は標本の入手に不成功)を発見したので, ここに報告する.桑取地区土口部落は, 日本海岸より約8km離れ, 標高約150m, 山間の零細農家が多く, 衞生状態も悪く, 寄生虫も蔓延しており, ハエなどの発生も他に比べて多い地域である.標本は東京医科歯科大学医動物学教室の金子清俊氏の同定によるもので, ノミバエ科(Phoridae)のMegaselia spiracularis Schmitz, 1938の3令幼虫であることが判つた.
著者
岡野 弘 立花 昭生 谷本 普一 中田 紘一郎 中森 祥隆 蝶名林 直彦 中谷 龍生 吉村 邦彦 原 満
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.24, no.8, pp.858-864, 1986-08-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
22

肺アスペルギローマをもつ自験22例の免疫学的反応について検討した. A. fumigatus の皮内反応は―相性の即時型が特徴的であった. 症例の30%が血清IgE高値, A. fumigatus のIgE型特異抗体が陽性であり, IgE値が12,000IU/ml以上の症例も認めた. A. fumigatus の沈降抗体は症例の約70%が陽性であり, A. fumigatus によるリンパ球刺激試験は症例の50%が陽性であった. 本症例中には自験のアレルギー性気管支肺アスペルギルス症の免疫学的反応と差のない症例も認めた. 本症例の62%がツ反の陰性または偽陽性であり, 剖検肺で活動性結核性病巣を認めたツ反陰性の2例から本症治療上, 注意すべき点と考える. 本症の免疫学的反応は本症の診断. 治療, 病態を考える上に有用と考える.
著者
原 知子 安藤 真美 伊藤 知子 井上 吉世 大塚 憲一 大野 佳美 岡村 由美 白砂 尋士 高村 仁知 武智 多与理 露口 小百合 中原 満子 中平 真由巳 西池 珠子 林 淑美 深見 良子 藤村 浩嗣 松井 正枝 的場 輝佳 水野 千恵 村上 恵 山下 貴稔 湯川 夏子 渡辺 健市
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.23-27, 2004-01-15 (Released:2009-02-19)
参考文献数
20
被引用文献数
3 1

酸価1∼4.5の段階的に劣化度が異なる劣化油1,2,3を用いて,揚げ玉,まいたけの天ぷら,コロッケを調製し,揚げ物および揚げ油の官能評価による風味とPCテスターによる極性化合物量の関係について検討した.1.新鮮油,劣化油1,2,3の4種の劣化程度の異なる油及びそれらで調製された製品の風味に有意差が認められた.これら4種の油は酸価,粘度,極性化合物量が段階的に異なるもので,揚げ玉,まいたけの天ぷら,油自体の風味の評価結果は,これらの要素と対応した.新鮮油,劣化油1,2,3の順に風味評価は低下したが,劣化油1から極性化合物量15%の劣化油2の間で低下が顕著であった.また,劣化が進行した油において官能評価ではその違いが認め難くなる傾向にあった.コロッケでは油の劣化による風味評価の低下は小さかった.2.揚げ玉やまいたけの天ぷらでは極性化合物15%程度まで,コロッケでは,25%程度まで風味評価のよい揚げ物を調製できた.3.極性化合物量15%以上で風味評価が低下するとともに風味の劣化度合いを弁別し難くなる傾向があったことから,栄養的にも嗜好的にも,揚げ油の極性化合物量を15%以下で管理するのが適当であると考えられた.
著者
井藤 達也 高岡 和夫 竹本 功 秦 温信 井上 勝一 佐々木 健太郎 平野 剛 井関 健 菅原 満 宮崎 勝巳
出版者
The Japanese Society of Clinical Pharmacology and Therapeutics
雑誌
臨床薬理 (ISSN:03881601)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.47-52, 2002-03-31 (Released:2010-06-28)
参考文献数
13

The purpose of this study was to evaluate the distribution of CPT-11 and its active metabolite, SN-38, in pleural and pericardial fluid after intravenous administration.Two patients with lung cancer were treated with intravenous CPT-11 (60 mg/m2) on days 1, 8, and 15. The CPT-11 was detected in the pleural fluid 1.5 hr after the begining of intravenous infusion, and the level reached the maximum 24 hrs later. Similarly, the active metabolite SN-38 was detected in the pleural fluid 1.5 hr after the begining of intravenous infusion, and SN-38 concentration in the pleural fluid was almost as high as that in plasma 24 hrs later. These results suggest that intravenously administered CPT-11 may penetrate the thoracic cavity and may be metabolized to SN-38 there. The proportions of maximum concentrations of CPT-11 and SN-38 in the pleural fluid to the corresponding plasma levels were 20.4% and 28.5%, respectively. In addition, the AUCs of the lactone form SN-38 were much lower than those of the carboxyl form in the pleural fluid.CPT-11, SN-38 and SN-38 glucronide showed similar pharmacokinetics in the pericardium as that in plasma.
著者
菅原 満 荻野 修 宮崎 勝巳
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.256-258, 2002-06-10 (Released:2011-03-04)
参考文献数
4
被引用文献数
2 1

Zyvox® (linezolid), an oxazolidinone-class synthetic antibacterial agent, has been approved for the treatment of vancomycin-resistant Enterococcus faecium infections. Although there are three forms of this drug, including injection, tablets and oral suspension, presently available overseas, only injection and tablets have so far been approved in Japan. It is possible to use ground tablets as an oral suspension. However, the quality including the stability of linezolid in such a suspension has not yet been studied. In this study, we therefore, examined the stability of linezolid in a suspension of ground tablets and the characteristics of such a suspension. The solubility of linezolid was low, and approximately 85% of linezolid was suspended in a solid phase. Linezolid was stable in the suspension, and there were no differences in the pH for up to 24 hours. However, precipitation occurred rapidly after the ground tablets had been suspended. The concentration of linezolid in the upper layer of the suspension decreased to half of the initial concentration in 15 min.In conclusion, Zyvox® was found to be stable and therefore is considered suitable to be ground and used in an oral suspension. Such suspensions should be re-suspended just before use, especially when the suspension is pre-constituted.
著者
橋原 孝博 小村 堯 宮原 満男
出版者
広島大学総合科学部
雑誌
広島大学総合科学部紀要. VI, 保健体育学研究 (ISSN:02893002)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.33-41, 1988

The purpose of this study was to establish the automated 16mm motion analysis system for three dimensional cinematography(DLT method).Nac motion analyser equipped with graf-pen degitizer,and NEC personalcomputer were used for the 16mm film analysis,where the coordinates were automatically transferred into the computer.The position data calculated by DLT method were very accurate.The mean deviations of computed coordinates from the actualcoordinates were 0.011m in the vertical direction(Z),0.019m in the horizontal direction(X)and 0.008m in the horizontal direction(Y).