著者
ファン ミントゥン 吉川 大弘 古橋 武 橘 完太
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第26回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.215, 2010 (Released:2010-11-05)

機械学習の多くの手法では,インスタンス間の類似度の設計が最も重要となる.特に,SVMによる教師付学習,調和関数法による半教師付学習,種々のクラスタリング手法による教師無し学習などにおいては,カーネル行列(Gram 行列)が中心的な役割を果たす.このカーネル行列において,インスタンス間の距離またはその距離を用いたガウス関数が類似度としてよく用いられている.同じラベルを持つデータは近くに配置され,異なるラベルのデータは遠くに配置されるような線形データ分布の場合,従来の類似度を用いた機械モデルの学習は容易である.しかしデータ分布が非線形の場合,その学習は困難となる.本稿では,非直交基底ベクトルの内積を用いたインスタンス間の類似度(距離)を提案するとともに,その類似度を用いた空間折畳みモデルを提案する.パターン認識問題に適用し,提案した空間折畳みモデルが機械学習に有効であることを確認した.
著者
吉川英治 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
vol.第2巻, 1929
著者
椎名 豊 本間 康彦 三神 美和 周 顕徳 吉川 広 石原 仁一 佐藤 美智子 東野 昌史 木下 栄治 田川 隆介 玉地 寛光 友田 春夫 中谷 矩章 五島 雄一郎
出版者
The Japan Geriatrics Society
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.21, no.6, pp.573-579, 1984

健常者6名に, 2日間同一の食事を摂取させ, 2日目に毎食時30grの脂肪 (P/S比1.2) を摂取させ, LCAT活性, 血清総コレステロール (TC), トリグリセライド (TG), 遊離コレステロール (FC), HDLコレステロール, 遊離脂肪酸 (FFA), 血糖 (BS), IRI値を, 空腹時, 朝食後, 1, 3時間, 昼食後2, 4時間, 夕食後2, 4時間の7時点で測定し, 日内変動を検討した. 空腹時LCAT活性は, 第1日目59.8±14.2 (平均±標準偏差) nM/m<i>l</i>/hrで, 第2日目58.4±13.3nM/m<i>l</i>/hrであり, 日内変動は認められず, 脂肪負荷の影響も認められなかった. TG値は昼食後2時間がピークで, その後低下する傾向が認められ, 脂肪負荷で食後上昇した. TC, FC, HDL-C値は日内変動, 脂肪負荷の影響とも認められなかった. FFAは, 空腹時最も高く, 食後低下した. 脂肪負荷で昼食後2時間目以後, 負荷前日の値より高値であった. BSの変化は軽微で, 午後わずかに上昇した. IRI値は午後以後高値で推移し, このことがTGの処理を亢進させ, 血清TG値が, 昼食後2時間をピークに低下することの原因と考えられた. LCAT活性と空腹時のTC (r=0.632, p<0.05), TG (r=0.793, p<0.01), FC (r=0.855, p<0.001), HDL-C (r=0.577, p<0.05), と正相関が認められた. 測定全時点で検討すると, LCAT活性はTC (r=0.403, p<0.001), TG (r=0.508, p<0.001), FC (r=0.415, p<0.001), HDL-C (r=0.503, p<0.001), FFA (r=0.266, p<0.02) と正相関が観察されたが, 空腹時のみの場合よりTG, FCとの相関係数は低下した. 脂肪負荷テストのように大量でしかも脂肪のみ負荷した場合とは異なり, 日常摂取しているような食事ではLCAT活性の日内変動はあっても極く軽微と考えられた.
著者
桜井 欽一 加藤 昭 吉川 輝四
出版者
日本鉱物科学会
雑誌
鉱物学雜誌 (ISSN:04541146)
巻号頁・発行日
vol.4, no.6, pp.450-452, 1960-07-25 (Released:2009-08-11)
参考文献数
6
著者
三宅 雄大 寺田 和憲 吉川 雅博 松本 吉央 高橋 英之 伊藤 昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.283, pp.73-78, 2013-11-02

本研究では,人がアンドロイドを人のようなインタラクション対象とみなすかどうかを繰り返し非ゼロ和ゲームを用いて検証した.実験タスクには協調も搾取も可能な繰り返し非ゼロ和ゲームである1,2,5じゃんけんを用いた.対戦相手としてアンドロイド,PC,人を比較した.実験の結果,実験参加者は対人条件の場合は相手との協調を優先したが,対アンドロイドの場合には対PCと同様に自己利益を追求し搾取を行った.実験結果の解釈を定めるために,追加実験を行い,対人であっても,その人が実験者である場合には自己利益を追求することが確認された.以上の結果から,金銭に関して価値を共有しないことがアンドロイドの人らしさを減退させていると結論づけた.
著者
橘 省吾 浦川 聖太郎 吉川 真 中村 良介 石黒 正晃
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.4-13, 2013-03-25

地球外始原物質(より古い情報を記憶する物質)の科学は私たちの太陽系の歴史を銀河の歴史と実証的につなげる唯一の手段である.「はやぶさ」「はやぶさ2」の探査天体よりさらに始原的な情報が残されている可能性が高く,また来る10年に往復探査が可能な天体である107P/Wilson-Harrington(彗星/小惑星遷移天体)へのサンプルリターン探査を提案する.本探査計画は惑星物質科学の進展のみならず,太陽系初期につくられる揮発性物質を多く含む小天体の物理的特性を明らかにできる探査であり,惑星形成論においても大きな貢献をなすものである.
著者
小林 茂 金尾 顕郎 吉川 貴仁 藤本 繁夫 平田 一人
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.DcOF1092, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は中・高齢者に多い慢性の肺症状をはじめ全身炎症性疾患として捉えられる。慢性の換気障害とガス交換障害のために動脈血低酸素血症や高炭酸ガス血症が生じ、高次脳機能への影響が考えられるがその報告は少ない。そこで本研究ではCOPD患者の認知機能を評価し、肺機能、低酸素血症の有無、呼吸困難度さらに日常生活活動(ADL)との関係を検討することを目的として実施した。【方法】 O大学医学部附属病院呼吸器外来に通院する60歳以上のCOPD患者で、内科的標準治療がなされ症状安定期にある39名(男性23名、女性6名)、平均年齢72.2±7.0歳を対象とした。対象者の肺機能はVC 2.94±0.83L、%VC 94.5±21.13%、FEV1.0 1.35±0.62L、%FEV1.0 65.51±27.81%であり、GOLD分類の軽症7名、中等症21名、重症8名、最重症3名であった。なお、既に認知トレーニングを受けている症例、60歳未満の症例は対象より除外した。 評価はスパイロメトリーによる肺機能テストを実施し、パルスオキシメータにより低酸素血症の有無を観察した。認知機能は面接法にてMini-Mental State Examination(MMSE)30点満点、呼吸困難度はMedical Research Council(MRC)スケール、日常の活動性は日常生活活動(ADL)テスト身辺動作15点満点と移動動作15点満点を用いて評価した。 解析は肺機能(GOLD)の分類、低酸素血症の有無、MRCスケール各指標の程度ごとにMMSEの平均値を求め比較した。さらにMMSEと各指標の順位相関を求め検討した。また、MMSEの再現性を検討するために、2ヶ月間の観察期間をあけて症状の変化を認めなかった8名において再評価を実施した。【説明と同意】 本研究はO大学医学部倫理委員会の承認を得て臨床研究として実施した。対象者には事前に口頭と文面にて研究内容と方法を説明し同意書を得た。【結果】 1 MMSEの結果 全対象者の平均は25.3±2.3点であった。 2 MMSEの信頼性 8名において初期評価25.3±1.6点、2ヵ月後の再評価25.5±2.3点であり有意な差はなく、両評価の相関係数は0.80(P<0.01)であった。 3 MMSEと肺機能(GOLD)の分類との関係 GOLD分類の軽症26.0±2.2点、中等症25.7±2.6点、重症24.5±1.9点、最重症24.0±2.0点であり、それぞれ有意な差は認められなかった。また、両指標の間の順位相関はrs=-0.27(P<0.05)と低い関係であった。 4 MMSEと低酸素血症の有無との関係 低酸素血症無し(低酸素無群)26.1±2.4点、運動時低酸素血症有り(低酸素有群)23.9±1.9点、常時血酸素血症有り在宅酸素療法(在宅酸素群)24.1±1.4点であった。低酸素無群と低酸素有群および在宅酸素群との間に有意な差(P<0.05)が認められた。また、両指標の間に有意な順位相関rs=-0.40(P<0.01)が認められた。 5 MMSEとMRCスケールとの関係 Grade1 26.7±2.2点、Grade 2 25.8±2.4点、Grade 3 23.9±1.6点、Grade 4 23.3±1.2点であった。Grade1と3および4、Grade2と3との間に有意な差(P<0.05)が認められた。また、両指標の間に有意な順位相関rs=-0.51(P<0.01)が認められた。 6 MMSEと活動量との関係MMSEとADLテスト(移動動作)平均8.3±3.2点との間に有意な順位相関rs=-0.41(P<0.05)が認められた。しかし、ADLテスト(身辺動作)平均12.8±3.2点との間には有意な関係は認められなかった。【考察】 MMSEの再現性はFolsteinら等の再検査法で報告があり、非常に高い信頼性が示されている。我々の今回の60歳以上のCOPD患者においても相関係数は0.80と高い信頼性が示された。MMSEは30点満点で評価され、認知障害のcut off値は23/24点が推奨されている。COPD患者の認知機能の平均値25.3±2.3点は軽度認知障害の疑いのあるレベルであるが、一般高齢者と同等レベルと考えられた。しかし、MMSEは低酸素血症の有無、MRCスケールの程度で有意な差が認められ、また各指標との相関が認められた。さらに日常の移動動作の程度との間にも相関が認められた。この結果より低酸素血症を示す症例、動作時の呼吸困難が強い症例、日常活動レベルの低い症例ほど認知機能が低いことが考えられた。このことに共通する因子は活動性の低下と低酸素血症の存在であり認知機能に大きく関わっていることが考えられた。【理学療法学研究としての意義】 今後、同対象者に運動療法を実施し、認知機能に対する運動療法の有効性を検討するための基礎データとして意義は重要である。
著者
吉本 圭一 亀野 淳 稲永 由紀 塚原 修一 村澤 昌崇 椿 明美 藤墳 智一 江藤 智佐子 酒井 佳世 木村 拓也 志田 秀史 三好 登 川俣 美砂子 飯吉 弘子 濱中 義隆 新谷 康浩 伊藤 一統 松高 政 坂野 慎二 長谷川 祐介 沼口 博 内田 由理子 安部 恵美子 渡辺 達雄 永田 萬享 飯田 直弘 舘 昭 小方 直幸 伊藤 友子 立石 和子 有本 章 赤司 泰義 秋永 雄一 佐藤 弘毅 杉本 和弘 竹熊 尚夫 ジョイス 幸子 吉川 裕美子 菅野 国弘 TEICHER Ulrich LE MOUILLOUR Isabelle SCHOMBURG Harald 石 偉平
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、ユニバーサル化した第三段階教育システムを対象とし、大学型・非大学型の教育プログラム単位での機能的分化と質保証のあり方を探究した。教育の目的・方法・統制の観点で、学術型とキャリア・職業型の教育を実証的に把握した。(1)共同IR型卒業生調査から学修成果の修得と活用、コンピテンシーの必要と修得という2つのベクトルがみられた。(2)非大学型教員調査の結果から機関の職業・地域志向性と個人の研究志向性との葛藤がみられた。(3)WILなどカリキュラム調査から教育高度化と内外ステークホルダー関与の方向性について、分野別の特徴を把握した。(4)国家学位資格枠組(NQF)から日本への示唆が得られた。
著者
森田 孝夫 藤本 眞一 城島 哲子 吉川 正英 石指 宏通 赤井 靖宏 青山 美智代 白嶋 章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.268, pp.17-22, 2009-10-30

チーム基盤型学習(TBL)は個人学習、グループ学習、全体セッションの三つの過程からなるインタラクティブな授業方法である。「LENONシステム」((株)寺田電機製作所)はレスポンスアナライザーの一種で、クラスメンバーの意見を「face to face」で瞬時に把握できるため双方向対話型授業に有用であり、TBLにおいては全体セッションを効果的に運営するために用いられていた。今回、TBLの「グループ学習」で用いる「PCスクラッチカード」を新たに開発し「LENON」に追加したため、「LENON」はTBLのすべてのプロセスを支援できるツールとなった。「LENON」によるTBLの支援の概要について報告する。
著者
吉川 ひろみ
出版者
日本作業科学研究会
雑誌
作業科学研究 (ISSN:18824234)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.20-28, 2009-11
被引用文献数
1
著者
吉川 敏一 内藤 裕二 近藤 元治
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.84, no.7, pp.1186-1191, 1995-07-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
11

活性酸素は脂質,蛋白,核酸など生体の多くの分子を標的とし反応する.それゆえ多彩な活性を有し,組織障害性因子として炎症,虚血,癌といった病態生理に関与し,また,バイオシグナルとして種々の生理機能の調節も行っている.活性酸素は,環境因子のみならず多くの生体内酵素系,ミトコンドリアなどより生じるが,炎症,虚血疾患においては好中球の関与が極めて重要である.スーパーオキシドとnitric oxide(NO)との相互反応も重要であり,それらが同時に生じるような場では,その微小循環系への影響,細胞障害性の二面より検討する必要がある,このような活性酸素の動態を生体における抗酸化防御機構との関連で検討することは,疾患の病態解明,治療につながる可能性がある.
著者
吉川 薫平 松本 大 佐々木 悠太 永田 真
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.315, pp.1-6, 2010-11-22

近年のVLSIの大規模化・高集積化・低動作電圧化によりチップ内部の電流密度上昇や雑音マージンの低下がおこり,電源雑音が顕在化している.製造するLSIの動作保証や性能保証のため,設計段階での電源雑音対策が求められている.本稿ではプロセッサ搭載チップを対象とした電源雑音の周波数成分評価について報告する.回路動作時に発生する電源雑音をオンチップモニタ回路を用いて時間領域で取得し,フーリエ変換を行うことで周波数成分評価を行った.さらに,磁界プローブを用いてプリント基板上での電源雑音測定を行い,チップから外部漏洩する雑音の周波数成分評価を行った.また,容量充電モデルを用いた電源雑音解析を行い,比較評価することで解析モデルが設計段階において,チップ内部における電源電圧変動およびプリント基板上に漏洩する電源雑音把握に有効であることを示した.
著者
吉川 一紀 津村 裕昭 黒目 学 迫本 実 田中屋 真智子 植松 周二 高橋 浩一 山本 剛壮 三上 素子 横崎 宏 田中 義淳
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.96, no.8, pp.969-972, 1999-08-05 (Released:2008-02-26)
参考文献数
9
被引用文献数
1

47歳男性が下血のため入院し,下部消化管内視鏡検査にてBauhin弁より口側6cmにある回腸憩室からの消化管出血と診断された.開腹による回盲部切除では同部位の憩室に魚骨の刺入がみられ,病理学的には刺創周囲に化膿性炎症と血管破綻像をともなう真性憩室であった.大変まれな魚骨による回腸末端の真性憩室からの消化管出血と診断され,若干の文献的考察を加えて報告する.