著者
小林 宏行 河合 伸 押谷 浩 酒寄 享 小池 隆夫 大西 勝憲 斎藤 玲 中山 一朗 富沢 磨須美 大道 光秀 平賀 洋明 渡辺 彰 貫和 敏博 青木 信樹 関根 理 鈴木 康稔 荒川 正昭 和田 光一 岡 慎一 稲松 孝思 増田 義重 島田 馨 柴 孝也 吉田 雅樹 佐藤 哲夫 林 泉 宍戸 春美 赤川 志のぶ 永井 英明 渡辺 尚 馬場 基男 松本 文夫 桜井 磐 嶋田 甚五郎 堀 誠治 小田切 繁樹 鈴木 周雄 高橋 健一 平居 義裕 石丸 百合子 山本 俊幸 鈴木 幹三 山本 俊信 下方 薫 齋藤 英彦 成田 亘啓 三笠 桂一 三木 文雄 二木 芳人 副島 林造 澤江 義郎 仁保 喜之 大泉 耕太郎 市川 洋一郎 徳永 尚登 原 耕平 河野 茂 門田 淳一 朝野 和典 平潟 洋一 前崎 繁文 伊藤 直美 松本 慶蔵 永武 毅 宇都宮 嘉明 力富 直人 那須 勝 山崎 透 斎藤 厚 普久原 浩 広瀬 崇興 佐藤 嘉一 熊本 悦明 河村 信夫 岡田 敬司 稲土 博右 守殿 貞夫 荒川 創一 宮崎 茂典 大森 弘之 公文 裕巳 小野 憲昭 渡辺 豊彦 村田 匡 熊澤 淨一 松本 哲朗 尾形 信雄 高橋 康一 天野 拓哉 中村 元信 山本 松男 清水 武昭 岩井 重富 国松 正彦 大塚 一秀 中川 良英 渡辺 哲弥 松山 秀樹 杉山 勇治 中山 一誠 品川 長夫 真下 啓二 真辺 忠夫 木下 博明 森本 健 久保 正二 藤本 幹夫 上田 隆美 岩佐 隆太郎 横山 隆 児玉 節 津村 裕昭 松田 静治 保田 仁介 山元 貴雄 岡田 弘二 遠藤 重厚 山田 裕彦 高桑 徹也 斎藤 和好 相川 直樹 田熊 清継 藤井 千穂 福田 充宏
雑誌
日本化学療法学会雜誌 = Japanese journal of chemotherapy (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.45, no.10, pp.846-871, 1997-10-25
被引用文献数
7
著者
春原 由香里 臼井 健二 松本 宏 小林 勝一郎
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.95-103, 1995-08-31
被引用文献数
3

著者らはすでに, クロメプロップ自身はオーキシン活性を示さず, 植物体内でその加水分解物であるDMPAに分解された後に初めてオーキシン結合蛋白質に認識され, オーキシン活性を示している可能性が高いことを報告した。本論文では, クロメプロップの更は詳しい作用機構を調べることを目的とし, ダイコン幼植物を材料としてクロメプロップの茎葉処理後に生成されるエチレンが形態変化に関与しているかどうかの検討を行った。(1) クロメプロップ, DMPA処理後に現れる葉のカーリングや葉の葉柄間角度の増大はエチレン生成阻害剤(AOA)を前処理することにより軽減された(Fig. 1, Table 1)。 (2) クロメプロップ, DMPA処理後の上記の作用は, エチレン作用阻害剤(NBD)を後処理することにより軽減された(Fig. 2)。(3) エチレン生成量は, クロメプロップの場合, 茎葉処理12時間後までは殆ど生成されず対照区と同程度であったが, 24時間後からはエチレン量の増加が見られた。DMPAの場合は茎葉処理3時間後から徐々に増加し始め, 12時間後から生成速度が増加した(Fig. 3)。(4) エチレン生成促進剤(ETH)処理により, 著しく第1葉の伸長が阻害された(Fig. 4)。(5) クロメプロップ, DMPA処理により, ACC合成酵素が誘導され, AOAの前処理によりその誘導が抑制されることが確認された(Fig. 6)。(6) クロメプロップ, DMPA処理では, ACCからエチレンへの反応を触媒する酵素(ACC 酸化酵素)の誘導は起こらなかった(Table 2)。以上の結果より, クロメプロップは植物体内でDMPAへと変化し, DMPAがACC合成酵素を誘導することによってエチレン生成量を増加させ, そこで生成されたエチレンが, ダイコンの形態的変化を引き起こしているものと推察された。
著者
小林 由利子
出版者
川村学園女子大学
雑誌
川村学園女子大学研究紀要 (ISSN:09186050)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.109-119, 2007-03-15

This paper analyzes the drama program at Shenton Primary School in England. The objective is to clarify the characteristics of this program. This study found : (1) Three groups have worked together to develop this program : Pupils, Teachers and Other Staff, and Parents and the Community. (2) Drama is not a subject at school but it is a school resource : using as a learning medium, incorporating teaching materials, and materials for the classroom.
著者
押田 京一 小林 稔 古田 照実 遠藤 守信 オバラン アグネス
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-2, エレクトロニクス 2-電子素子・応用 (ISSN:09151907)
巻号頁・発行日
vol.80, no.12, pp.421-426, 1997-12-25
被引用文献数
1

炭素材料の結晶構造やアモルファス組織などの微細組織の解明には, 透過電子顕微鏡(TEM)観察は非常に有効な手段である. TEM像のコントラストに関して検討するため, 炭素材料の一つであり配向性のないランダムな構造をもつアモルファスカーボンフィルムを試料として用いて, 異なる非点収差ΔfにおいてTEM観察し, Δfの違いによるTEM像の変化を調べた. また, TEM像をディジタル化してコンピュータに取り込み解析した. 2次元高速フーりエ変換により求めたパワースペクトルの解析から, 画像処理によってもTEM像の光回折パターンとほぼ同等なパワースペクトルを得られることがわかった. パワースペクトルの動径方向の積分からΔfとTEM像の等価関数との関係を検討し, 画像処理を用いた本手法はアモルファスカーボンフィルムのように特徴が明確でないTEM像の解析に特に有効であることを示した.
著者
二宮 洸三 小林 ちあき
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
Journal of the Meteorological Society of Japan. Ser. II (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.76, no.6, pp.855-877, 1998-12-25
被引用文献数
4

1991年アジア全域に於ける夏季モンスーンの降水の季節変動を全球予報モデルの24時間予報データに基づいて調べた。まず、モンスーン循環を構成する主要な循環系を850hPa10日平均場によって定義し、それらの変動と降水の季節及び季節内変動との関係を示した。インドモンスーン域の降水と最も密接に関係するのはチベット高原上の低気圧性循環系(CS-6)、インド洋赤道付近に中心を持つ時計回りの循環系(CS-3)及び地中海高気圧の循環系(CS-7)であり、東アジア域の降水と最も密接に関係するのはインド西風モンスーン(CS-3の西風)、オーストラリア高気圧から流れ出る赤道を横切る循環系(CS-4)及び太平洋亜熱帯高気圧の循環系(CS-5)である。これらの循環系はそれぞれの変動と相互作用を通じて降雨の変動をもたらす。春から夏への大きな変化は降雨極大域と対流圏中層の相当温位極大域の赤道からアジア大陸南部への移動である。即ち、6月初めCS-7の西方への変位、CS-6とCS-3の発達と共に、降水域・湿潤域は赤道域からアジア大陸南部に移動し、インドモンスーン西風と降雨の極大が出現する(1st onset)。それ以後インド洋西部は乾気・寒気移流域及び下降流域となり水蒸気量は減少し成層は安定化する。6月中旬、インド洋上の西風とインド近辺の降雨は弱まり(monsoon break)、7月中旬に再び極大となる(2nd onset)。東アジアの5月の降水はCS-4とCS-5の南西風によってもたらされ, 降水域・湿潤域は赤道からモンスーントラフ〜インドネシア・インドシナ半島に移行する。梅雨前線の降水帯は5月末〜6月初旬に明瞭となる。インドモンスーン1st onsetの西風は6月中旬太平洋の〜140°Eに達し擾乱を発生させ、太平洋高気圧の東方への変位をもたらす。この後(6月末〜7月初旬)西風域は西に後退し、同時的に太平洋高気圧の西方への変位が起こる。上記の太平洋高気圧の変位は、その南西縁及び北西縁のモンスーントラフ(南シナ海)及び梅雨前線帯の位置と降水量の変化をもたらす。2nd onsetのインドモンスーン西風は7月中旬に太平洋に達し擾乱を発生させる。同時に太平洋高気圧と梅雨前線帯は北東へ変位する。
著者
小林 良岳 中山 健 前川 守
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.42, pp.9-16, 2003-05-08

実行中のプログラムに対し,その一部を動的に差し替えあるいは拡張するにはプログラムの実行状態を監視する手段が必要である.しかし,状態監視のためにソースコードに変更を加えることは,プログラム作成者の負担となり思わぬミスを招く.我々は,コンパイル時にPortal と呼ばれる状況監視のためのコードを,関数の呼び出しポイントに対して自動生成する Portal Creator(PoC)を実装しているが,生成の方針が静的であり,一旦Portalを生成したコードは必要がない場合でも常にPortalを通過するため処理時間に対するPortalのオーバーヘッドが加わるという欠点がある.そこで本稿では,コンパイル時にはプログラムをPortal生成に十分となるように修正するにとどめ,Portalの生成を実行時や実行中に延期できる方法を提案する.また,評価によりPortalを生成するために必要な情報を組み込んだ実行イメージのパフォーマンスが実用の範囲内であることと,実行後にPortalを組み込んだ場合のパフォーマンスが従来のPortalと同程度であることを示す.In order to dynamically replace and extend programs while they are running, some mechanisms to monitor the current status of them is necessary. However, regarding modifications to the programs for monitoring would be a burden to the programmers and error-prone. We already proposed Portal Creator(PoC) which automatically generates a Portal for each function at compile time for the above purpose. But once Portals are created, all function calls must go through Portal even if it is not used. In this paper, we propose a method for ``lazy'' Portal creation, can be postponed until execution time or run-time. At compile time, PoC just modifies program structure and creates informations to be needed for portal creation. We evaluate the performance of this method on program execution.
著者
三浦 重典 小林 浩幸 小柳 敦史
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.410-416, 2005-12-05
被引用文献数
8 7

東北地域において中耕作業の省略と除草剤使用量の低減を目指したダイズの栽培技術を開発するために, 秋播き性の高いオオムギを利用したリビングマルチ栽培試験を行った.試験は, 2002年及び2003年の2年間実施し, リビングマルチ, 除草剤施用, 中耕の有無を組み合わせた処理区について, 雑草の生育量とダイズの生育・収量を調べた.2002年及び2003年ともに, リビングマルチ栽培では, 5月下旬にダイズと同時に条播したオオムギ(品種: べんけいむぎ)は, ダイズ(品種: タチナガハ)より3日早く出芽し, 6月下旬頃まではダイズの草高を上回っていたが, 7月上旬頃から葉が黄化し始めて8月上旬にはほぼ枯死した.両年ともリビングマルチ栽培では, 中耕作業や除草剤土壌処理を省略しても高い雑草防除効果が認められた.また, リビングマルチと除草剤を組み合わせた区では, リビングマルチのみで除草剤を使わなかった区より雑草乾物重が少なく, 両者の組み合わせにより雑草抑制効果は高まった.リビングマルチ栽培におけるダイズの収穫時期の乾物重は, 2002年は慣行栽培とほぼ同じで2003年は慣行栽培より劣った.しかし, 両年とも稔実莢数と百粒重が慣行栽培と同程度であったため, ダイズの子実収量はリビングマルチ栽培と慣行栽培との間で有意差が認められなかった.東北地域では, オオムギをリビングマルチとして利用することで, 倒伏の危険性は若干高まるものの, ダイズ作における中耕や除草剤土壌処理が省略可能であると判断された.
著者
綾部 広則 中村 征樹 両角 亜希子 黒田 光太郎 川崎 勝 小林 信一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

欧米においては、近年、科学コミュニケーションにおける新たな試みとして、カフェ・シアンティフィーク(以下、CS)と呼ばれる活動が急速に広まっており、すでに実施主体間での国際的なネットワークが形成されている。一方、日本においても最近になってCSの手軽さもあって実際に実行しようとする団体が増えてきているが、しかしそれらの大半は欧米の表面的な模倣である場合が多く、そもそもなぜCSが開始されたのか、そしてそれは科学コミュニケーションにおいていかなる位置づけをもつのかを十分に理解した上で行われているとは言い難い。そこで本研究では、1)欧州各国における対話型科学コミュニケーションの現状に関する調査と国際的ネットワークの確立を行うとともに、2)日本における実験的導入と国内ネットワークの構築を実施した。まず、1)については、その他の国と際だった違いをみせているフランスとアジア地区の事例として韓国の状況を調査した。とりわけ、フランスについてはCSの発祥とされている英国のように話題提供者による発話を基本とするスタイルとは異なり、最初から議論に入ること、しかも単一の話題提供者ではなく、賛否双方の意見を持つ複数の話題提供者を参加させるというスタイルなど、英国やその他の地域において一般的に行われるのと際だった違いが見られ、日本における今後のCS運営においてもきわめて示唆的な成果であった。2)については、1)の海外調査の結果を活かしつつ、東京・下北沢において数回程度の実験的活動を繰り返したが、さらに4月に開催された「カフェ・シアンティフィーク」に関するシンポジウムに企画段階から協力することで、国内の実施主体を招聘し交流を行い、国内間でのネットワークが形成される重要な契機をつくった。
著者
星 洋輔 小林 貴訓 久野 義徳 岡田 真依 山崎 敬一 山崎 晶子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.92, no.11, pp.764-772, 2009-11-01
被引用文献数
1

我々は,美術館での学芸員と観客の相互行為を,言葉と身体の動きの連動に焦点を当て,エスノメソドロジーの観点から調査・分析してきた.その結果,ロボットが作品の説明を行う場合でも,文の切れ目などの適切なタイミング(TRP)で,観客の方向へ正しく振り向くことが,観客の反応を増加させることが分かった.このような観客の反応の増加は,観客をロボットの説明に引き付けることができたためと考えられるが,これまでの知見は実験室での実験によるものであるため,実際の美術館においても同様の結果が得られるかどうかは確認できていない.そこで,本論文では,実際の美術館において実施した実験とその結果について述べる.まず,実際の美術館では観客に対して立ち位置の指定などはできないため,説明対象者の頭部を検出・追跡して正しくその方向へ振り向くことができるロボットを新たに開発した.そして,実際の美術館において,実験目的やロボットの動作に関する知識を一切もたない一般の観客に対して,ロボットによる作品の説明実験を行った.その結果,これまでの実験室での実験結果と同様に,高い割合で観客の同期的な反応を促すことができた.
著者
内藤 真樹 小林 敦友 志築 文太郎 田中 二郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.11, pp.37-43, 2008-01-31
被引用文献数
4

我々は、円筒側面を操作面に利用した円筒型マルチタッチインタフェースを提案する。このインタフェースでは操作空間が円柱座標系となるため、操作面は2次元ではあるが、その曲面の奥行きを使用することで3次元に対する操作が可能である。さらに、マルチタッチであることを利用し、両手を使ってオブジェクトの操作やカメラの操作を自然に行うことが出来る。We introduce cylindrical multi-touch interface which utilizes the cylinder wall as controlling surface. Even though the controlling surface is still two dimensional surface, since the control area of the interface is a cylindrical polar coordinates, the use of the depth along the surface enables users to interact to three dimensional space. Moreover, the nature of multi-touch interface enables users to rmanipulate objects and camera with both left and right hand.
著者
熊谷 智明 小林 聖
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, no.1, 1997-03-06

各ブランチの検波出力にそれぞれのブランチでのS/Nに比例した重みを乗算して合成する検波後最大比合成ダイバーシチは伝送品質の大幅な改善が可能である. しかし, 従来提案されている方法は, 重み係数の算出や重み付けのために乗算器等が必要となりハードウェア量が大きくなる. 本報告では, 位相検波を用いる場合に乗算器を用いない簡易な回路構成により2ブランチ最大比合成ダイバーシチを実現する方法を提案する.
著者
中山 一郎 天野 文雄 上畠 力 河内 厚郎 小島 美子 小林 範子 杉藤 美代子 高木 浩志 柳田 益造
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.14, pp.93-100, 1998-02-13

本稿は、筆者らが遂行している、日本語の歌唱表現法に関する学際的研究の紹介である。日本語を洋楽的唱法で歌唱する場合、日本語としてのニュアンスや自然さが失われ、"何を言っているのか解らない"という深刻な事態を招いている。その克服には、古来、日本語の扱いに工夫を重ねて発展してきた伝統芸能(広義の邦楽)との歌唱表現法の比較が不可欠であると考えられるが、そのための方法論すら無い現状である。本研究は、共通の歌詞を、多数の人間国宝を含む、各ジャンルにおける最高クラスの演者に"歌い分け"を行わせ、得られた高品質の音声試料を音響分析することにより、邦楽と洋楽における歌唱表現法の普遍的な差異、及び同一性を科学的に明らかにすることを目的とする。本稿では、研究の具体的な方法論、予想される結果、及び研究の展望について述べる。This article is the review of the interdisciplinary study, having been performed, on a comparison of vocal expressions in Japanese traditional and western classical-style singing, using a common verse. When the Japanese language is sung in western classical-style, the natural qualities and nuances are frequently lost and the lyrics may be difficult to comprehend. In order to resolve the problems, an important first step would be to examine Japanese traditional singing, with its rich linguistic historical and cultural base, and then compare it to western-style vocalization. In the present study performed, a common verse is sung by a number of professional artists, through which the acoustic features of vocal expression in various traditional Japanese arts will be elucidated and compared to a western approach.
著者
中山 一郎 天野 文雄 上畠 力 河内 厚郎 小島 美子 小林 範子 杉藤 美代子 高木 浩志 柳田 益造
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.97, no.561, pp.47-54, 1998-02-20
被引用文献数
2

本稿は、筆者らが遂行している、日本語の歌唱表現法に関する学際的研究の紹介である。日本語を洋楽的唱法で歌唱する場合、日本語としてのニュアンスや自然さが失われ、"何を言っているのか解らない"という深刻な事態を招いている。その克服には、古来、日本話の扱いに工夫を重ねて発展してきた伝統芸能(広義の邦楽)との歌唱表現法の比較が不可欠であると考えられるが、そのための方法論すら無い現状である。本研究は、共通の歌詞を、多数の人間国宝を含む、各ジャンルにおける最高クラスの演者に"歌い分け"を行わせ、得られた高品質の音声試料を音響分析することにより、邦楽と洋楽における歌唱表現法の普遍的な差異、及び同一性を科学的に明らかにすることを目的とする。本稿では、研究の具体的な方法論、予想される結果、及び研究の展望について述べる。