著者
池澤 優 近藤 光博 藤原 聖子 島薗 進 市川 裕 矢野 秀武 川瀬 貴也 高橋 原 塩尻 和子 大久保 教宏 鈴木 健郎 鶴岡 賀雄 久保田 浩 林 淳 伊達 聖伸 奥山 倫明 江川 純一 星野 靖二 住家 正芳 井上 まどか 冨澤 かな
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、欧米において成立した近代的宗教概念とそれに基づく宗教研究が、世界各地、特に非欧米社会においてそのまま受容されたのか、それとも各地域独自の宗教伝統に基づく宗教概念と宗教研究が存在しているのかをサーヴェイし、従来宗教学の名で呼ばれてきた普遍的視座とは異なる形態の知が可能であるかどうかを考察した。対象国・地域は日本、中国、韓国、インド、東南アジア、中東イスラーム圏、イスラエル、北米、中南米、ヨーロッパである。
著者
佐藤 哲司 寶珍 輝尚 関 洋平 手塚 太郎 若林 啓 池内 淳 斉藤 和巳 伏見 卓恭
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

リアルとサイバー複合空間を対象に,知識創造社会を支える第3の社会資本と言われるソーシャルキャピタルの形成・変容過程を解明する.我々の実生活と不可分な存在となっているツイッターから,リアル空間における生活を支援するツイート抽出・生活の局面ラベルを付与する手法を提案した.コミュニティのノード機能に着目することで,構造的特性と意味的特性を表す中心性指標も提案した.急速に拡大しているテキストコミュニケーションにおける話者の役割や親密さを推定する手法を提案した.また,テキスト投稿時の意図推定や意見分析に有効な特徴量の考察,変化変容を扱うための系列データを対象とする機械学習手法の考案にも取り組んだ.
著者
"太湯 好子 小林 春男 永瀬 仁美 生長 豊健"
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.353-361, 2008
被引用文献数
1

"本研究では認知症高齢者に対するイヌによる動物介在療法の効果を社会性,活動性,精神性の3側面から検討しコントロール群と比較した.動物介在療法の6ヶ月後までの評価は認知症日常生活自立度判定基準,認知症高齢者用QOL尺度,認知症高齢者用うつスケール短縮版を用いた.また,施行時の評価については前60分・中30分・後60分の行動観察と同時に,アクティグラフによる活動量の測定と唾液アミラーゼによる精神ストレスについて調査した.結果,日常生活自立度とQOL尺度得点は6ヶ月で大きな変動はなかったが,うつ状態は明らかに改善した.また,施行の前後では,唾液アミラーゼ活性値の下降群が,動物介在療法を施行した群に有意に多くみられ,一方,コントロール群では上昇群が多かった.そして,アクティグラフによる活動量は施行中に明らかに多くなった.加えて,行動観察でも活動量,笑顔,発言,周囲の人やイヌへの関心が増加した.このことから,認知症高齢者に動物介在療法を施行することは,社会性としての周囲の人やイヌへの関心を高め,生活への潤いを増加させる.また,活動性としてはイヌにつられて行動を起こすことにより,活動量が増し,日常生活の自立度やQOL改善につながる.精神性ではストレスの緩和やうつ状態の改善につながる."
著者
林 みちこ
出版者
筑波大学大学院人間総合科学研究科芸術学研究室
雑誌
藝叢 = Bulletin of the study on history of art in University of Tsukuba : 筑波大学芸術学研究誌 (ISSN:02894084)
巻号頁・発行日
no.31, pp.15-24, 2015

2015年臺日五大學藝術史研究生交流研討會 会期:2015年12月12日 午前9時~午後5時 会場:国立台湾師範大学教育学院大楼202国際会議庁(付記)本研究は2014(平成26)年度、2015(平成27)年度科学研究費・特別研究員奨励費による研究成果の一部である。著作権保護のため、すべての掲載図版に墨消し処理を施しています。
著者
小泉 悠 小林 義秀 加川 嬴介
出版者
海人社
雑誌
世界の艦船
巻号頁・発行日
no.817, pp.21-55, 2015-06
著者
山岸 俊男 渡部 幹 林 直保子 高橋 伸幸 山岸 みどり
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.206-216, 1996-03-30 (Released:2016-12-04)
被引用文献数
2

An experiment was conducted to test three hypotheses concerning effects of social uncertainty and general trust on commitment formation, hypotheses derived from Yamagishi & Yamagishi's (1994) theory of trust. First two hypotheses were supported, while the last one was not. First, increasing social uncertainty facilitated commitment formation. Second, low general trusters formed mutually committed relations more often than did high trusters. Finally, the prediction that the effect of general trust on commitment formation would be stronger in the high uncertainty condition than in the low uncertainty condition was not supported. Theoretical implications of these findings for the theory of trust advanced by Yamagishi and his associates are discussed.
著者
中垣 俊之 小林 亮
出版者
北海道大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

アメーバ生物である粘菌変形体は、何ら分化した器官を持たないので、環境のセンシング・判断・運動を体全体で渾然一体となって行う。感じる体、判断する体である。その体は高度に均質なサブシステムからなっている。したがって、均質な要素からなる系の集団運動から情報機能が創発するしくみを解明するにはまたとないモデル系である。この利点を最大限に活かして、粘菌の最適化アルゴリズムの抽出に取り組み、以下の成果を得た。1)小さい餌場所を数個程度あちこちに配置すると粘菌はネットワーク形態を成して全ての餌場所にありついた。このネットワークは、全長が短くなるような性質を有しており、時々、真に最短なルートしめした。これにヒントを得て、一般的なスタイナー問題(平面上に任意の個数の点が任意の場所にある場合、全ての点を結ぶ最短経路を求める問題)を解く計算法を考案し、パラメタサーチと性能評価をくりかえし、ソルバーを提案できた。2)都市間交通(道路や鉄道など)ネットワークの持つべき性質である、全長の最短性、任意の二つの餌場所間の連絡性、事故による管の断線に対する連結補償性に関して、これら三つの性質の重みを変えて自在に設計するような粘菌型計算法を提案できた。粘菌の計算能力はまだまだ底が知れないこともわかった。今後、この実験系をさらに利用することにより、新たな生物型計算法のヒントが得られるものと期待できる。そのような発展的糸口を与えることが、本萌芽研究により成し遂げられた。
著者
渡部 恒夫 宮坂 斉 井上 駿一 玉置 哲也 小林 英夫
出版者
千葉大学
雑誌
千葉医学雑誌 (ISSN:03035476)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.235-241, 1978-10

Microvascular surgery has been practised in the Department of Orthopedic Surgery of Chiba University Hospital since 1975, and the first successful replantation of a completely amputated a ring finger of a 16-year-old boy was performed in August 1975. Up to April 1978, we have had 30 cases of severed limbs and fingers, including complete or incomplete amputations of 30 digits, amputation or vascular injury of 3 forearms, and each case of complete amputation of wrist, midpalm, and ankle. In these cases, 8 digits, a forearm and an ankle failed to replant. The final success rate of our replantation was 72.2 per cent. We presented 4 typical cases of replantation. Our microsuture technique was described, and the indication of replantation and the experiment or clinical application of microvascular surgery were discussed.
著者
木下 侑里 藤本 和久 李 民 篠原 理恵 小林 征洋 川名 誠司 佐伯 秀久
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.63, no.10, pp.1348-1352, 2014-12-01 (Released:2017-02-10)

海産物摂食により発症したアニサキスアレルギーの2例を経験した.症例1は,サバ,タイ,ヒラメを摂食後に膨疹と呼吸困難が出現した.特異的IgE (ImmunoCAP)はアニサキスがclass 5であった. ELISAによる特異的IgE測定では,アニサキス非加熱粗抽出液およびAni s 12が陽性であった.症例2は,ヒラメとブリを摂食後に掻痒と呼吸困難が出現した.特異的IgEはImmunoCAPではアニサキスがclass 6で, ELISAではアニサキス非加熱粗抽出液とAni s 1, 4, 6と12が陽性であった.いずれも被疑食物を用いたプリックテストは陰性であった.症例1ではAni s 12が唯一陽性の抗原であったこと,症例2ではAni s 12が最も強く陽性であったことから, Ani s 12を主要抗原の一つと考えた. Ani s 12は2011年に同定されたアニサキスの新しい抗原である.従来知られていたAni s 1, 2と7に加えて, Ani s 12特異的IgEの測定は今後アニサキスアレルギー診断に有用になる可能性があると考えた.
著者
田口 徹 片野坂 公明 林 功栄
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

高齢化が進む本邦において、肩こりや腰痛、線維筋痛症などの筋・筋膜性疼痛患者は極めて頻度が高く、これらの多くは身体的・精神的ストレスに大きく影響される。本研究では、ストレス誘発性筋・筋膜性疼痛の神経・分子機構の一端を明らかにした。レセルピン誘発性線維筋痛症モデルでは、酸感受性イオンチャネルであるASIC3、および脊髄ミクログリアがこのモデルの機械痛覚過敏に重要な役割を果たすことを明らかにした。また、行動薬理実験、および電気生理学実験より、運動誘発性筋・筋膜性疼痛にもASIC3が関わることを明らかにした。これらの結果は、ストレス誘発性筋・筋膜性疼痛の治療に有用であると考えられる。
著者
板東 勇樹 呉 双 林 友超 宇津呂 武仁
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

本論文では,ウェブ上の人狼ゲーム「人狼BBS」のプレーログを情報源として, 狼役職のプレーヤーを絞り込むためのセオリーをマイニングする手法を提案する. 具体的には,(1) 複数の矛盾する占い結果を利用して狼役職のプレーヤーを絞り 込むためのセオリー,および,(2) 狼に襲撃されたプレーヤーの発言を利用して 狼役職のプレーヤーを絞り込むためのセオリーをマイニングする手法を提案する.
著者
加藤 雅大 奥川 雅之 小林 義光 小島 昇
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第54回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.24, 2011 (Released:2012-03-09)

本研究では,科学館等の展示物を説明するツアーガイドロボットの開発を目的としている. ツアーを行う際に,子供たちの安全を確保することが重要である. 本論文では,サービスロボットの安全性確保を目的とした自己復元機構を有する倒立振子型移動ロボットの段差および傾斜路走行問題に対して,空気圧シリンダによる重心移動制御システムを導入し,その有効性について検討する.
著者
林 孝一 馬場 亮太 御園 秀一 小野 健太 小原 康裕 渡邉 誠
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.6_39-6_48, 2014-03-31 (Released:2014-06-10)
参考文献数
25

60年近い歴史をもつ東京モーターショーに出展されたショーカーはそれぞれの時代の社会変化を鋭く反映してきた。本研究は各ショーカーの訴求ポイントをグループ化し、そのコンセプトを、「性能」、「社会対応」、「サイズ」、「付加価値」の4カテゴリーに分類し考察を加えた。その結果、日本の自動車産業とデザインの変遷は7つの時代に分類して精査していくことが適切であるとわかった。さらにその時代ごとのデザインへの期待や役割の変化が以下の4つに区分される事も判明した。1954~70年:欧米のライフスタイルに追従するドリームデザイン、1971~84年:機能とデザインの融合により意味と独自性があるデザインの創生、1985~2008年:製品多様化と市場の飽和を背景とした新規性コンセプトの探求とデザイン領域の拡大、2009年~現在: 環境問題や高齢化を反映した車の次世代モビリティーとしての再構築である。この様に社会情勢の変化に応じたデザインへの期待、役割の変化を明らかにした。
著者
小林 重喜 山内 和子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.295-301, 1998-03-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
17
被引用文献数
2

In this paper, the conditions for dyeing cellulose in red with anthocyan were suggested.Cyanidin and pelargonidin were used as anthocyan. The number of hydroxyl group in the B ring in the chemical structure of anthocyanidin is two in the former and one in the latter.The results obtained were as follows : Cellulose treated with acidic materials such as tannic acid or thyntan were dyed in red with anthocyan solutions adjusted to pH 2, 3.4 and 4.Then, the important factor to consider when dyeing in red with anthocyan is to ensure that the acidic materials are free from constituents which form chelates with anthocyan, and that the anthocyan molecule does not have the structure to form chelates with metal ions in the mordants.Silk was directly dyed in red effectively in an acidic solution of anthocyan.