著者
小山 真紀 柴山 明寛 平岡 守 荒川 宏 伊藤 三枝子 井上 透 村岡 治道
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.136-139, 2020 (Released:2020-04-25)
参考文献数
1

本研究では,防災ワークショップを通じたデータの収集とデータベース化,保管したデータの再利用法までを合わせて提案することで,恒常的にデータの収集と活用が可能な災害アーカイブの構築とその効果を検討する.対象とするデータは,主として位置情報付きの被災当時の写真と,対になる現時点での同じ場所の写真,被災時の手記などである.ワークショップは,現在のハザードマップとこれらのデータを用いて,地域の災害危険度を確認し,同様の災害が発生した場合の被災イメージを想起させる.被災経験者がいる場合には,より具体的な状況の記憶の継承を行う.最後に,今後の対策に向けた検討を行い,参加者間で共有する.これまでに,データベースの構築,ワークショップの構成と収集すべきデータの検討を行い,ワークショップを行うことで,災害記憶の継承と,より具体的な被災イメージの醸成と対策の検討が可能になることが示された.
著者
柴山 真理子 植田 志摩子
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.7-15, 1990-03-25
被引用文献数
2

サラダ油、べに花油およびコーン油について、揚げ物の種類や材料の違いによる吸油量、脱水率、温度変化および重量変化を検討した。結果は下記のとおりであった。1.吸油量の多かったのは、えびの春雨揚げ、ついでさつまいもの天ぷらおよびいかの天ぷらの順であったが、少なかったのは素揚げ・じゃがいも拍子木切り、ついで鶏のから揚げおよびコロッケであった。2.脱水率の高かったのは、水と油の接触面積の大きい素揚げ・じゃがいも輪切り、ついで拍子木切りおよび鶏のから揚げの順であったが、逆に低かったのは、衣で周囲が保護され、しかも衣からの水分蒸発が少ないえびの春雨揚げ、ついでホッケフライおよびコロッケであった。3.コロッケの内部温度が最も低く55℃であり、中身は加熱処理をしたものを用いる必要があると思われた。4.最下時温度が最も低い値を示した素揚げ・じゃがいも輪切りは脱水率が最も高く、逆に最下時温度が最も高い値を示した鶏のから揚げ(2度目)は脱水率が低かった。5.重量減少の著しかったのは、衣で保護されず、かつ表面積の大きい素揚げ・じゃがいも輪切りおよび拍子木切りであった。増加のあったのは、衣から水分蒸発の少ないえびの春雨揚げおよびホッケフライであった。6.脱水率が高く吸油量の少ないものほど重量減少が著しく、三者の間には関連性が認められた。7. 3つの油については明らかな差は認められなかったが、吸油量と内部温度ではサラダ油がやや高い値であり、衣揚げの脱水率と最下時温度ではコーン油がやや高かった。
著者
山田 奨治 梅田 三千雄 川口 洋 柴山 守 加藤 寧 石谷 康人
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

本研究では、つぎのような成果を得ることができた。1.古文書文字認識手法の基礎的研究古文書文字に特有な文字認識機能と文字切り出し方法について検討した。限定された文字種のデータに対して既存の日本語手書き文字認識技術を適用し、95%を超える認識率が得られることを確認すると同時に、文字切り出し及び正規化に関して新しい手法を開発した。2.古文書文字認識研究のためのデータベース作成古文書文字認識研究を推進するための、25万字に及ぶ古文書文字データベースを完成させ、その一部をすでに公開している。3.古文書解読支援システムのユーザインタフェースの開発古文書解読知識を利用した証文類の翻刻支援システムと古文書翻刻支援のための電子辞書のプロトタイプを実装した。前者はn-gram情報を使って不明文字の正解候補を提示するシステムで、利用試験の結果、その有用性が確認された。後者のプロトタイプには2種類ある。第1は、文字コードからくずし字を検索し、さらに例示された文字と類字した文字をオンラインとオフラインの文字認識技術の応用により検索する機能を持っている。第2のプロトタイプは、タブレット入力された文字と外形が似たくずし字をオフライン文字認識によって検索する機能を持っている。
著者
柴山 修 堀江 武 樋口 裕二 大谷 真 石澤 哲郎 榧野 真美 瀧本 禎之 吉内 一浩
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.432-438, 2015-05-01 (Released:2017-08-01)

症例は19歳男性.X-5年激しい腹痛で救急受診し浣腸で軽快以降,排便へのこだわりが強まり,多数の下剤を使用するようになった.X-2年部活動を辞めてからは食抜きをするようになり,BMI18.1から体重減少傾向.X-1年4月大学入学後一人暮らしを始めさらに減少.近医内科より摂食障害として紹介され,X年5月当科外来初診となった(BMI14.1).肥満恐怖やbody imageの障害はなく,特定不能の摂食障害と診断.X+1年4月より語学留学中,排便のリズムが崩れ食抜きが強まり,6月末BMI12-1となり,帰国し当科入院.排便への過剰なこだわりから生活に大きな支障をきたしている認識あり,強迫性障害と診断.曝露反応妨害法とfluvoxamine内服を開始したところ強迫観念は軽減し完食を続け,退院.退院後は休学のうえ実家で生活し,徐々に儀式を減らし,BMI18.5を超え,X+2年4月から復学.一人暮らしに戻っても支障なく経過している.非典型的な摂食障害例で強迫傾向が強く認められる場合は強迫性障害を積極的に疑うことも重要である.
著者
大塚 雄作 柴山 直 植阪 友理 遠藤 利彦 野口 裕之
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.209-229, 2018-03-30 (Released:2018-09-14)
参考文献数
62
被引用文献数
1 1

現在進められている高大接続改革の進展の中で,「学力」をどう捉え,どう評価すべきかといった基本的な部分で,十分な理解が共有されているとは言い難いことをしばしば経験する。調査と選抜試験という評価・測定の目的の違いが安易に軽視されたり,形成的評価に適合する手法や,子どもに必要とされる非認知的要因などの評価が,短絡的に選抜における学力評価などに適用されようとしたりする。 評価・測定は,目的や対象にふさわしい評価手法を状況に応じて選択するということが重要であり,それは高大接続改革のみならず,教育心理学研究においても基本とすべきことである。本討論では,以下の諸点に関して,教育心理学研究の領域における研究事例を紹介しつつ論じていくこととする。(a)大規模学力調査において,目的と設計仕様との整合性の担保,個人スコアと集団スコアの使い分け,データ収集デザイン等が重要という点について。(b)日常的な学校教育実践において,どのような形成的評価が有効に機能するのかについて。(c)子どもの発達に影響を及ぼすと思われる人生早期に培われる「非認知」的な心の性質に関わる研究動向と課題について。
著者
柴山 元彦
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.105, no.6, pp.718-722, 1996-12-25 (Released:2009-11-12)
被引用文献数
2 2
著者
柴山 哲也 SHIBAYAMA TETSUYA
出版者
京都女子大学現代社会学部
雑誌
現代社会研究 (ISSN:18842623)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.5-18, 2004-11

江戸末期に来航したペリー艦隊の軍事力によって日本は開国し、幕末維新の動乱の歴史が始まった。このとき米国世論は、ペリー艦隊の日本遠征をどのように見ていたのか。また米国民の日本観はどのようなものだったのか。この論文は当時の米国の代表的な新聞や雑誌の論調から、ペリーの日本遠征の賛否をめぐる動向世論とジャーナリズムはどのような曲折をへてペリー艦隊の日本遠征をバックアップしたかを論述した。Japan had opened the country to foreign intercourse by the force of Commodore Perry. Japan had been behind its curtain of self-imposed isolation for more than hundreds of years, when Perry's armed ship appeared to Edo Bay. This monograph states on American journalism and public opinion, when the project of Perry's expedition to Japan had opened to the newspaper. Newspapers and magazines edited special feature editions and debated on this news story. New York Dairy Times(New York Times)opposed Perry's mission, but the Express approved theproject strongly.
著者
柴山 真琴
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.120-131, 2007-08-10 (Released:2017-07-27)
被引用文献数
2

本研究では,保育園児を持つ共働き夫婦が子どもの送迎分担をどのように調整しているのかを質的に分析した。データは,私立J保育園を利用する28家族についての送迎記録表と,2001年3月から8月の間に10家族を対象に実施したインタビューによって得た。分析の結果,送迎分担には,(I)母専任型,(II)父母分担型, (III)父専任型,(IV)祖母依存型(下位タイプ:(a)父母+祖母型,(b)母+祖母型),(V)ベビーシッター利用型,の5タイプがあることがわかった。この送迎分担タイプと夫婦間での調整過程(調整過程で使用される相互作用様式,送迎分担についての妻の考え,調整過程での妻の主導的役割の有無)との間には対応関係があった。父親が送迎を分担しない家族(I,IV(b),V)では,妻の多くが送迎は自分の仕事と考え,夫に働きかけて話し合うこともなく,妻が送迎の方針を決めて送迎を実行していた。特に前二者のタイプでは,「暗黙の了解」「話し合いせず」「話し合い不成立」という夫婦間で調整をしない相互作用様式が使用されていた。一方,父親が送迎を分担する家族(II,III,IV(a))では,妻の多くが送迎は夫婦で分担すべきであると考え,夫が送迎を分担するよう積極的に働きかけ,「話し合い」によって形成したルールに従って夫婦で送迎を分担していた。
著者
富岡 康浩 柴山 淳 Yasuhiro TOMIYAMA Atsushi SHIBAYAMA イカリ消毒(株)新技術開発部 イカリ消毒(株)新技術開発部 Division of research and development IKARI corporation Division of research and development IKARI corporation
出版者
日本家屋害虫学会
雑誌
家屋害虫 (ISSN:0912974X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.10-16, 1998-06-30
参考文献数
9
被引用文献数
8

筆者らの保管するゴキブリ類12種の日本国内における注目すべき分布記録を報告した。沖縄本島でのチャバネゴキブリの記録は,日本における最南の記録である。栃木県今市市のモリチャバネゴキブリ,神奈川県横須賀市のキスジゴキブリは,いずれも分布北限の記録である。新潟市のキョウトゴキブリは本州日本海側の,青森県八戸市のヤマトゴキブリは太平洋側の北限の記録である。また硫黄島でのコワモンゴキブリは初記録であり,当地でオガサワラゴキブリの雌雄が混棲していた点も注目される。1990年に千葉県浦安市でサツマゴキブリ成虫1頭が採集され,これは本州で初めての記録である。しかし人為的な移入と推察され,その後は現在まで全く確認されていない。なお以前から東京近郊での定着が知られているものの発表記録の少なかったワモンゴキブリ,トビイロゴキブリについて,近年の採集記録を記した。The distributions of 12 cockroach species in Japan were reported. Among these species, Blattella germanica (LINNE) on Okinawa main Island was reported as the southern most record. Symploce striata (SHIRAKI) recorded from Yokosuka-city in Kanagawa Prefecture and Blattella nipponica ASAHINA from Imaichi-city in Tochigi Prefecture, provided the northern most specimens ever collected, respectively. The other two species, Asiablatta kyotensis (ASAHINA) at Niigata-city in Niigata Prefecture and Periplaneta japonica KARNY from Hachinohe-city in Aomori Prefecture were considered to be their northern most records in the western and eastern parts of Honshu Island, respectively. Furthermore, Periplaneta australasiae (FABRICIUS) was first recorded at Iwojima (Ogasawara Islands). It is worth of nothing that both sexes of Pycnosce Ins surinamensis (LINNE) were cofirmed on this Island in May. Although an adult of Opisthoplatia orientalis (BURMEISTERE) was captured at Urayasu-city in Chiba Prefecture in 1990, the first record in Honshu Island, no indvidual has been collected since then. It is presumed that this species was introduced to this area accidentally but failed to establish a population. Rare records of Periplanela americana (LINNE) and P. brunnea BURMEISTER in Tokyo area, which have a few reports of their establishment, are also included in this article.
著者
大村 英史 柴山 拓郎 寺澤 洋子 星(柴) 玲子 川上 愛 吹野 美和 岡ノ谷 一夫 古川 聖
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.69, no.9, pp.467-478, 2013-09-01 (Released:2017-06-02)

本稿では,音楽情動に関わる研究を歴史,測定,心理的知見,生理的知見,理論の五つの項目から横断的に概観し,音楽の知覚と情動に関わるメカニズムについて考察を行う。従来の音楽情動の研究では,メロディやリズムなどの音に関する要素と情動の関係に焦点を当てた研究が中心であったが,最近では音楽が持つ背景や聴取環境などの音以外の要素と情動の関係の知見も多く報告されている。これらは,音楽情動を引き起こす原因が音に関する事象だけに存在しているのではなく,他の事象も多く存在することを示している。本稿ではこれらの事象をひとまとめにして,音楽と聴取者の間に存在する,音楽情動を引き起こすための「媒体」と呼ぶ。音楽情動に関係する複数の媒体は互いに影響を与え合い複雑な関係になっていることが考えられる。
著者
星野 さや香 柴山 知也 Miguel ESTEBAN 高木 泰士 三上 貴仁 高畠 知行
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.I_994-I_999, 2013 (Released:2013-09-13)
参考文献数
8
被引用文献数
1

気候変動が現在のペースで100年にわたり継続したと仮定して,将来の気象条件下で強大化した台風が日本に来襲した場合に発生する高潮の危険性を予測し,沿岸域防護手法を提案した.東京湾を例として検討し,算出した高潮より標高の低い地域について,失われる資産額の算出を行った.また,算定した最高高潮水位を水準とした防潮堤の嵩上や新設,堤外地の地盤高の嵩上にかかる費用の算出を行った.約100年後の気象条件下で,190cmの海面上昇を考慮した場合,東京港・川崎港・横浜港には標高にしてそれぞれ4.5m・4.0m・3.9mの高潮高を推算した.これらの標高以下の地域が全て浸水したと想定すると,東京では75兆円,神奈川では4兆円を越える被害が出る.強大化した台風が防潮堤や水門の機能を停止する場合を想定して,将来的に荒川流域の高潮防護計画を確立する必要がある.算出した高潮高への対策として胸壁防潮堤の新設・堤外地の嵩上を行うと,直接的費用は東京港において約2,600億円,川崎港・横浜港において約1,200億円となる.
著者
寺澤 洋子 星-芝 玲子 柴山 拓郎 大村 英史 古川 聖 牧野 昭二 岡ノ谷 一夫
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.112-129, 2013-03-01 (Released:2014-11-20)
参考文献数
34
被引用文献数
2

Music induces a wide range of emotions. However, the influence of physiological functions on musical emotions needs further theoretical considerations. This paper summarizes the physical and physiological functions that are related to musical emo-tions, and proposes a model for the embodied communication of musical emotions based on a discussion on the transmission of musical emotions across people by sharing move-ments and gestures. In this model, human with musical emotion is represented with (1) the interfaces of perception and expression (senses, movements, facial and vocal expressions), (2) an internal system of neural activities including the mirror system and the hormonal secretion system that handles responses to musical activities, and (3) the musical emotion that is enclosed in the internal system. Using this model, mu-sic is the medium for transmitting emotions, and communication of musical emotions is the communication of internal emotions through music and perception/expression interfaces. Finally, we will discuss which aspect in music functions to encourage the communication of musical emotions by humans.
著者
林 大介 柴山 秀雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.333, pp.1-6, 2008-11-27
参考文献数
6

水中や地中など,電波の使用が困難な環境における無線通信の手段として,音波を用いたMIMO通信の実現に向けた研究を行っている.MIMO(Multiple Input Multiple Output)とは,複数の送受信素子を用いることによって,通信速度や信頼性の向上を実現する方式であり,近年電波を用いた無線通信の分野において盛んに研究されている.我々は音波を用いた通信に本方式を応用し,音響通信の通信速度向上を目指したいと考える.本報告では,その実現に向けた基礎的検討として,伝搬状況の異なる5つの環境においてチャネル応答を測定し,その環境においてMIMO通信を行った状態をシミュレーションにより検証した.音波を用いたMIMO通信の特徴や問題点などについて報告する.
著者
柴山 元彦 中川 康一
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. 第III部門, 自然科学・応用科学 (ISSN:13457209)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.89-96, 2001-08

1999年9月21日,台湾中部を震源とするマグニチュード7.3(Mw)の強い地震が起きた。この地震によって地表に現われた東籠埔地震断層は南北方向で,長さ80kmにのぼる地震断層である。今回初めて,この断層を横断する7測線について,放射能探査を行った。その結果いずれの測線においても断層部分で高濃度の放射能が検出された。筆者らは,兵庫県南部地震の地震断層である野島断層でも高放射能値を観測してきたが,台湾でもこれが検出された結果となった。The Taiwan Chi-Chi great earthquake, Magnitude 7.3 (Mw) occurred in central Taiwan at 1:47am on September 21st, 1999. As a result of the earthquake, the Cher-Lung-Pu Earthquake Fault that was in north-south direction was exposed on the surface for over 80km in length. The radioactivity survey was carried out along seven observation lines, across the fault. The high radioactivity peaks have been observed over the fault line. Similar phenomenon has been observed by the authors across the Nojima Fault and other earthquake faults in Japan. This type of phenomenon is reported for the first time in the earthquake faults caused by this Taiwan great earthquake.
著者
四井 恵介 関野 樹 原 正一郎 桶谷 猪久夫 柴山 守
雑誌
じんもんこん2010論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, no.15, pp.211-216, 2010-12-04

近年,Google Mapsをはじめとして地理情報を扱うことが当たり前となり,様々な地理データも整備されつつある.しかしながら歴史的な地理データとしては,江戸時代はもとより明治・大正期の地理データについては,ほとんど整備されていない.本稿では明治・大正期に陸軍陸地測量部によって作成された旧5万分の1地形図をベースとして,日本全国を対象とした地名辞書および地理データの作成を行い,その作成方法,問題点等を報告する.
著者
保谷 徹 松井 洋子 柴山 守 谷本 晃久 岡 美穂子 五百籏頭 薫 原 正一郎 原山 浩介 須田 牧子 小野 将 山田 太造 横山 伊徳 佐藤 雄介
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2014-05-30

本研究では、東京大学史料編纂所の海外史料マイクロフィルム約150万コマ等をデジタルアーカイヴ化し、国内採訪史料とともに学術資源として閲覧公開をはかる。また、在外日本関係史料の調査・収集を進め、マルチリンガル、マルチアーカイヴァルなプロジェクト研究を推進する。①デジタルアーカイヴ構築の面ではマイクロフィルム全2739本からのデジタル画像データのサーバ登録を完了し、このうち約85%については簡易目録ベースでの公開を開始している。今年度は新規収集分を含めて約38万コマを公開データに追加し、累計185万コマとなった。②社会連携・地域連携の試みとして、英国外務省文書FO46(TNA原蔵)に続き、横浜開港資料館所蔵FO262(英国外務省駐日公館文書)マイクロフィルム(約20万コマ)をデジタル化した。史料編纂所と開港資料館でのFO262全体(28万コマ)の検索・閲覧を実現する。③ロシア国立歴史文書館長らを招聘した「日露関係史料をめぐる国際研究集会」をした(5月、東京本郷、日本学士院・東京大学史料編纂所で共催)をはじめ、計3回の国際研究集会を実施して研究成果を発表・発信した。④『ロシア国立海軍文書館所蔵日本関係史料解説目録2』を刊行し、ロシア国立歴史文書館所蔵東アジア三国関係史料解説目録の作成・提供を受けた。⑤各重点プロジェクトで日本関係史料調査と目録研究を実施し、とくに、ロシア両文書館での継続的な史料収集やロシア国立サンクトペテルブルク図書館での史料画像データ収集、ハワイ州立文書館での新規撮影約3500コマなど、さらに古写真史料集『高精細画像で甦る幕末・明治初期日本―ブルガー&モーザーのガラス原板写真コレクション―』(洋泉社)の刊行などの成果があった。⑥前項の海外史料調査・収集の成果に対する社会的反響は大きく、今年度も毎日新聞・読売新聞・朝日新聞・NHK報道などで大きく取り上げられた。