著者
藤巻 健史 常見 陽平 白河 桃子
出版者
日経BP社
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.338, pp.26-29, 2011-01

──今回、『日経マネー』は「財活」を提唱します。次ページの表にあるように、昔は周囲の支援で就職や結婚でき、まじめに働けば給料は上がり、老後は公的年金や企業年金で安泰でした。今はそうではありません。社会が変化する中で就職や結婚について自発的に動く人が増えていますが、就活・婚活層の財活への意識はどうでしょうか。常見(就活のプロ) 就活学生は多様化しています。
著者
岸本 泰士郎 吉村 道孝 北沢 桃子 榊原 康文 江口 洋子 藤田 卓仙 三村 將 Taishiro Kishimoto Michitaka Yoshimura Momoko Kitazawa Yasubumi Sakakibara Yoko Eguchi Takanori Fujita Masaru Mimura
雑誌
SIG-AIMED = SIG-AIMED
巻号頁・発行日
vol.001, 2015-09-29

Most of the severity ratings are assessed through interview with patients in psychiatric filed. Such severity ratings sometimes lack objectivity that can lead to the delay/misjudgment of the treatment initiation/switch. A new technology which enables us to objectively quantify patients’ severity is needed. We here aim to develop a new device that analyzes patients’ facial expression, voice, and daily activities, and provides us with objective severity evaluation using machine learning technology. This study project was accepted by Japan Agency for Medical Research and Development (AMED) and will launch this year. The background of the study purpose and methods will be presented.
著者
中村 桃子
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.45, pp.1-23, 2008-07

本稿では、メディアはことばによって想像の共同体をつくるという「テクスト共同体」(Talbot 1992)の考え方をスポーツ新聞に当てはめて、スポーツ新聞が事実の報道を超えて物語世界を構築していく手法を明らかにする。スポーツ新聞共同体の第一の特徴は、異性愛の男性が明確な階層構造を構成することで男同士の絆を深めている点である。選手と監督、勝者と敗者は極端に対比され、密着した上下関係に位置付けられている。命令形、断定形、男ことばの多用や戦争の比喩も共同体を男性化している。スポーツ新聞の第二の特徴は、その物語化とお笑い化である。出来事や人間関係は、過去から現在の歴史の中に位置づけられて、伝説や物語として描写される。一方で、くだらない語呂合わせやしゃれにあふれている。物語化とお笑い化は、どちらも読者を共同体から分離させることで、スポーツ新聞を、読者が自分のアイデンティティを介在させずに安心して消費できる媒体にしている。
著者
大野 健彦 中谷 桃子 中根 愛 セン ユージン
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.94, no.1, pp.94-106, 2011-01-01

情報家電の利用時,ユーザが「作業にうんざりする」と感じる場面がしばしば登場する.このような状態を検出し,その発生原因を特定,解消することは情報家電の使いやすさを向上させる上で重要な役割を果たす.特に利用開始前に必要な接続・設定作業には,うんざりしやすい様々な要因が含まれる.本研究では情報家電の接続作業におけるうんざり状態の要因を明らかにすることを目的として,ビー玉評価法と呼ぶ「うんざり」状態を検出する簡易な方法を考案し,情報家電の配線作業に適用した実験について述べる.実験の結果,うんざりする程度は人によって大きく異なること,またユーザがマニュアル読解時,特に適切なページにたどりつけない場合にうんざりする場合が多いことが示された.またビー玉評価法がこのような作業の評価に適切であることが示された.
著者
中根 愛 中谷 桃子 大野 健彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.33, pp.11-16, 2010-05-06

ICT機器の普及が進み,家庭内のネットワークに接続される機器間の配線・設定はますます複雑化してきている.これに伴い,ICT機器の配線・設定作業に対してネガティブな心理状態に陥るユーザが少なくない.本研究ではICT機器の配線・設定作業時に生じるネガティブな心理状態の生起プロセスを,インタビュー調査によって明らかにする.またこれを元にして,ネガティブな心理状態生起を抑制するための指針を構築する.
著者
西山 知佳 佐藤 隆平 島本 大也 黒木 裕士 江川 達郎 金丸 敏幸 谷間 桃子 大鶴 繁 田中 真介 石見 拓
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.852-859, 2022-10-31 (Released:2022-10-31)
参考文献数
8

目的:COVID-19流行期において,新入生(以下:学生)を対象に救命処置を理解することを目標に行ったオンライン講習の実施内容を報告する。方法:2,942人の学生を12グループに分け各々Zoomを立ち上げた。教員がDVDを用いて胸骨圧迫と自動体外式除細動器の使い方について指導を行っている様子をビデオカメラで撮影しZoom配信した。クッション,体重計を学生に準備させ30kgを目標に胸骨圧迫の練習を行った。ブレイクアウトルーム機能を使い新入生10名に対して教員1名のグループに分け,学生が行っている胸骨圧迫に対して教員がフィードバックを行った。結果:3日間で2,623人が講習に参加し,2,393人(91.2%)が講習後の無記名調査に回答した。98.1%が救命行動を理解でき,84.4%がオンライン講習を有意義と回答した。結語:身近なものを教材とし学生へのフォロー体制を整えることで,短期間に多人数に対して,大多数の学生が意義を感じる講習ができた。
著者
田宮 資己 山田 雅司 番場 桃子 井瀬 智之 佐古 亮 古澤 成博
出版者
一般社団法人 日本歯内療法学会
雑誌
日本歯内療法学会雑誌 (ISSN:13478672)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.37-40, 2022 (Released:2022-02-15)
参考文献数
9

Abstract : There are different classifications of external root resorption. As Heithersay GS reported, treatment for invasive cervical resorption becomes difficult once the resorption reaches the apical portion. In the present case report, root resorption that continued from the root area of the lower right canine into the root canal was observed by CBCT. It was diagnosed as invasive resorption accompanying periodontitis. Regular root canal treatment, with rubber-dam and sufficient irrigation followed by obturation, was performed. After root canal obturation, a flap was opened under a microscope, followed by curettage of the granulation tissue of the resorption area from the periodontal ligament side. Then, MTA was used to seal the resorption area. At one-year follow-up, there was no tenderness, pus from periodontal pockets or any other symptoms. It is considered that the removal of granulation tissue and separation of the root canal from the periodontal pocket with MTA filling is effective for the treatment of invasive resorption.
著者
辰巳 桃子 鮫島 由香 松井 徳光
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.329-334, 2019-10-05 (Released:2019-10-11)
参考文献数
12

低温(5℃)条件下で甘酒により挽肉を発酵させ,タンパク質の分解の程度を調べたところタンパク質の分解は緩やかであった。そこで,より早く食肉を軟らかくでき,甘酒で発酵させることの有効性を明らかにするため,酵素活性に影響を与えることが予測される,米麹の保存状態(冷蔵・冷凍)や甘酒の塩分濃度によるプロテアーゼ活性への影響について検討した。米麹のプロテアーゼ活性は冷蔵・冷凍ともに保存期間の経過につれて増加傾向が見られ,冷凍保存した米麹は著しい品質劣化もなかった。甘酒に食塩を添加することで酵素反応温度55℃で行ったものはプロテアーゼ活性が増加した。食塩を添加した甘酒で発酵を行う方が調理への汎用性が高いことが推察されたため,今後,実際に食肉の発酵を行う5℃においての食塩添加による有効性を明らかにする必要がある。
著者
植竹 桃子 松山 容子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.83-91, 1994-01-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
15
被引用文献数
1

成人に至る以前のどの時期に, 近年著しくみられるスリム志向が成立してくるのかを明らかにするために, 小学4年生から高校2年生までの男女の児童・生徒, 合計2,673名に対して, 肥り痩せの意識についての質問紙調査を行った.主な結果は, 以下の通りである.1) 女子では, 身長が高く体重が軽いことを望むスリム志向が, 中学生以降に明確になる.男子では, 女子よりも遅れてスリム志向が現れるが, その度合は女子ほど強くなく, 内容的にも体重よりも身長が高いことを望む高身長志向の傾向が認められる.これらの志向には, 身長, 体重はもとより, 身体の様々な部位に対する意識も関与している.2) 身長・体重に対する留意度と衣服の選択法との関係から, 若年成人と同様に, 肥り痩せの意識と自分の外観を重視するおしゃれ感との結びつきが認められた.3) 成人にみられるような肥り痩せについての偏った意識をもつことを予防するためには, スリム志向が成立するまでに至っていない小学校の比較的早い学年時に, スリム志向を見直す機会を与えることが必要だと考えられる.
著者
堤 理恵 大藤 純 福永 佳容子 筑後 桃子 瀬部 真由 井内 茉莉奈 堤 保夫 西村 匡司 阪上 浩
出版者
一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会
雑誌
日本静脈経腸栄養学会雑誌 (ISSN:21890161)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.803-806, 2016 (Released:2016-06-20)
参考文献数
12

重症患者における栄養管理の重要性は広く認識されつつある。一方で、侵襲下においては有効な栄養指標や予後指標とされるものはなく、栄養投与量や適切な栄養組成についても議論の余地が大きい。また、その栄養投与の効果をどのように評価するか、モニタリングのポイントをどこにするか、これについても十分な見解がないのが現状である。近年多くの施設で身近に使用されつつある体組成計による体組成の評価は重症患者の栄養評価に有用であろうか?あるいはどのように使いこなせばよいのだろうか?本稿では、体組成評価に着目し、重症患者における有用性と課題について概説したい。
著者
中村 桃子
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然人間社会 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.45, pp.1-23,

本稿では、メディアはことばによって想像の共同体をつくるという「テクスト共同体」(Talbot 1992)の考え方をスポーツ新聞に当てはめて、スポーツ新聞が事実の報道を超えて物語世界を構築していく手法を明らかにする。スポーツ新聞共同体の第一の特徴は、異性愛の男性が明確な階層構造を構成することで男同士の絆を深めている点である。選手と監督、勝者と敗者は極端に対比され、密着した上下関係に位置付けられている。命令形、断定形、男ことばの多用や戦争の比喩も共同体を男性化している。スポーツ新聞の第二の特徴は、その物語化とお笑い化である。出来事や人間関係は、過去から現在の歴史の中に位置づけられて、伝説や物語として描写される。一方で、くだらない語呂合わせやしゃれにあふれている。物語化とお笑い化は、どちらも読者を共同体から分離させることで、スポーツ新聞を、読者が自分のアイデンティティを介在させずに安心して消費できる媒体にしている。
著者
佐藤 朝美 佐藤 桃子
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.37, no.Suppl., pp.49-52, 2013-12-20 (Released:2016-08-10)

本研究では,子どもを取り巻くメディアに対する親の意識調査と,タブレット用デジタル絵本について「読み聞かせ」の観点から分析を行う.親子による絵本の読み聞かせは,親子のコミュニケーションを促すとともに,子どもの認知発達を促す場としても重要な役割を果たすという.紙媒体からタブレットに変化する事で,どのような差異が生じるか把握するために,紙絵本とタブレット用デジタル絵本の親子による読み聞かせ場面を記録し,質的に分析を行った。その結果,紙絵本では親主導で読み聞かせが行われるのに対し,タブレットでは子ども中心で操作が行われるケースが多く見られた.いっぽう,タブレットでは絵本に接する時間が増え,子どもからの発話数も増える傾向にあった.親子の対話も紙絵本と異なる内容が生じており,飽きずに物語世界を繰り返し堪能している様子がみられた.
著者
原田 桃子
出版者
東北学院大学
巻号頁・発行日
2017-03-23

平成28年度
著者
武笠 桃子
出版者
東京女子大学
雑誌
東京女子大学紀要論集 (ISSN:04934350)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.125-142, 2017-09

哲学と音楽にはいかなるつながりがあるのか。哲学は、「理性」の学問であり、「音楽」は音による芸術である。音楽は、聴覚器官によって、つまり、人間の感性によって知覚される。西洋哲学の伝統においては、理性を感性よりも上級とみなす理性主義的傾向があったため、感性的な音楽について積極的な評価はなされてこなかった。ところが、19世紀になって、ドイツ観念論の哲学者の一人であるA.ショーペンハウアーは、音楽を積極的に評価し、哲学と音楽の間にきわめて深い連関を示唆した。確かに、ドイツ観念論を定めたI.カントはあまり音楽を評価しなかったが、それにもかかわらず、ショーペンハウアーは『意志と表象としての世界』の中で、音楽を意志の客観化として高く評価した。ここでは、彼がなぜ、カント哲学の継承者でありながら、音楽を評価するに至ったかを綿密に研究することが、本論の重要な目的である。本論では、哲学と音楽について、特にI.カントとA.ショーペンハウアーの音楽論を考察する。
著者
近藤 桃子 篠原 ひとみ Kondo Momoko Shinohara Hitomi
出版者
秋田大学大学院医学系研究科保健学専攻
雑誌
秋田大学大学院医学系研究科保健学専攻紀要 (ISSN:18840167)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.21-29, 2020-10-31

目的:三陰交への灸刺激が,女子大学生の月経随伴症状,体温および自律神経活動に及ぼす効果を明らかにする.方法:31名の女子大学生を対象に,月経終了後から次回の月経終了日まで約一か月間,三陰交への灸刺激を各自で行ってもらった.灸刺激前後の黄体期,卵胞期に修正MSQ スコア,月経痛,体温,自律神経活動値(心拍変動解析)を測定した.結果:灸刺激後,黄体期の月経随伴症状は軽減した(p=0.025).修正MDQ スコア下位項目では,黄体期の「痛み(p=0.0016)」「行動の変化(p=0.044)」「否定的感情(p=0.037)」「PMS 症状(p=0.025)」スコアが有意に下降し,「気分の高揚」スコアが有意に上昇した(p=0.025).また,月経痛のスコアは有意に減少した(p=0.005).灸刺激後,黄体期の足部深部温は有意に上昇し(p=0.047),自律神経活動は黄体期に,HF の有意な低下(p=0.029)とLF/HF の有意な上昇(p=0.044)がみられた.結論:三陰交への灸刺激は若年女性の足部の体温を上昇させ,月経随伴症状や月経痛を軽減させることが示唆された.また,灸刺激は副交感神経活動の低下と交感神経活動の上昇を促す可能性がある.Purpose: This study aimed to clarify the changes in menstruation-associated symptoms, temperature, and autonomic nervous activity after moxibustion in Sp6.Methods: Thirty-one female college students underwent moxibustion in Sp6 during the period from the last day of menstruation to the beginning day of the next menstruation, and their menstruation-associated symptoms (modified MDQ score), body temperature (sole and abdominal), and autonomic nervous activity (measures from heart rate variability), during the luteal and follicular phases were assessed.Result: After performing moxibustion, the modified MDQ score during the luteal phase decreased (p=0.025). Among the nine factors of the modified MDQ score, significant reductions were observed in the scores for "pain (p=0.0016)", "change in behavior (p=0.044)", "negative feelings (p=0.037)" and "PMS symptoms (p=0.025)", However a significant increase in the "arousal" score was observed(p=0.025). The menstrual colic score also significantly decreased (p=0.005). The temperature of the deep part of the foot significantly increased after moxibustion (p=0. 047). Concerningautonomic nervous activity, a significant decrease in HF (p=0.029) and increase in LF/HF (p=0.044) were observed in the luteal phase.Conclusion: The present findings suggest that the moxibustion in Sp6 increases the foot’s temperature and reduces menstruation-associated symptoms. Moxibustion in Sp6 may decrease parasympathetic nerve activity and increase sympathetic nerve activity.
著者
武村 裕之 守川 恵助 今岡 泰憲 稲葉 匠吾 楠木 晴香 天白 陽介 橋爪 裕 廣瀬 桃子 鈴木 優太 畑地 治
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.131-135, 2020-08-31 (Released:2020-09-02)
参考文献数
14

【目的】本研究は急性期呼吸器疾患患者における筋力トレーニングの回数が筋肉量に及ぼす影響について調査する.【対象と方法】対象は介入時に病棟ADLが自立していた急性期呼吸器疾患患者20名を介入時期により低回数群(以下L群)12名,高回数群(以下H群)8名に分類した.L群が修正Borg scale 3,H群は修正Borg scale 5 に達するまで筋力トレーニングを実施した.【結果】筋力トレーニングの回数は上肢がL群で54.5回,H群が182.6回,下肢においてもL群で69.0回,H群が182.0回で有意差を認めた.介入前後の筋肉量の比較では上肢がL群で介入時 4.4 kg,退院時 3.8 kg,H群で介入時 3.8 kg,退院時 3.6 kgと有意差を認めなかった.下肢においてもL群で介入時 13.8 kg,退院時 13.4 kg,H群で介入時 10.9 kg,退院時 11.0 kgと有意差を認めなかった.【結語】急性期呼吸器疾患患者に対する筋力トレーニングの回数は退院時の筋肉量に影響を及ぼさなかった.
著者
今岡 泰憲 廣瀬 桃子 山口 みさき 天白 陽介 塩津 裕康
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.442-449, 2020-08-15 (Released:2020-08-15)
参考文献数
27

要旨:本研究の目的は,急性期病院において作業療法士が肺炎患者の病棟トイレ自立使用可能・不可能を判断する下肢機能評価のカットオフ値を算出することである.研究デザインは横断研究とした.対象は肺炎患者56名,調査項目は,SPPB,TUG,膝伸展筋力とした.結果,病棟トイレ使用可能・不可能に関連する因子としてTUGが抽出され,カットオフ値:11.8秒,AUC:0.807,感度:69.4%,特異度:89.5%であった.作業療法士は,算出されたTUGのカットオフ値:11.8秒を用いることで,観察による主観的な評価だけでなく,客観的な評価基準に基づいて,病棟トイレ自立使用可能・不可能を判断することが可能となる.