著者
桑江 朝比呂 三戸 勇吾 有川 太郎 石川 洋一 木所 英昭 澁谷 容子 志村 智也 清野 聡子 羽角 華奈子 茂木 博匡 山北 剛久 李 漢洙 金 洙列 久保田 真一 倉原 義之介 辻尾 大樹 二宮 順一 伴野 雅之 古市 尚基 安田 誠宏 森 信人 武若 聡
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.1-17, 2021 (Released:2021-02-20)
参考文献数
67

今後の我が国の沿岸分野における気候変動対応で取り組むべき課題について,どのような内容に研究者が関心を抱いているのか検討された例はない.そこで,気候変動に関連する様々な学会に対してアンケートを実施した.その結果,「気温・海水温」,「生物多様性の減少」,「海面上昇」,「極端気象・気候」,「温室効果ガス」,「生態系サービスの劣化」,「台風・低気圧」,「水産物の減少」,「国土減少・海岸侵食」,そして,「漁業管理」が優先すべき課題の上位10キーワードとして選択された.すなわち,自然現象や人間活動への影響に関する課題解決の優先度が高く,緩和・適応策の優先度は低かった.これらのキーワードの選択理由について考察するとともに,我が国における現状と今後の課題や展望について,キーワードごとにとりまとめた.
著者
茅野 崇 鈴木 理恵 新谷 良澄 吉田 敦 奥住 捷子 森屋 恭爾 木村 哲
出版者
Japanese Society of Environmental Infections
雑誌
環境感染 (ISSN:09183337)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.81-84, 2005-06-15 (Released:2010-07-21)
参考文献数
19

病院感染対策には手洗いおよび手指消毒が基本かつ重要である. 近年のアルコールゲル擦式手指消毒薬 (ゲル剤) に関する報告ではKramerらがその殺菌効果の低さを指摘している. 我々はKramerらの報告と異なるグローブジュース法によりゲル剤の殺菌効果を検討した.総付着菌数の対数減少値は, 液体石けん0.99±0.53 (n=29), ゲル剤A1. 61±0.66 (n=36), ゲル剤B1.52±0.55 (n=29), アルコール擦式手指消毒薬 (ラビング剤) 2.05±0.67 (n=38) であった (Mean±SD). ラビング剤およびゲル剤は液体石けんに比べ有意に菌数を減少させた (P<0.0001). この結果は, Staphylococcus aureusおよびEscherichia coliの菌種別および被験者を医療職・事務職に分けた職種別の各検討結果においても同様の成績が認められた.以上より, ゲル剤の殺菌効果はラビング剤よりも若干劣り, 石けんと流水による手洗いよりも優れていることが示された.
著者
王 財源 池田 裕子 遠藤 宏 川本 正純 藤川 治 吉備 登 北村 智 森川 和宥 河内 明
出版者
関西鍼灸大学
雑誌
関西鍼灸短期大学年報 (ISSN:09129545)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.25-29, 1997-10-25

『山海経』東山経には"その下箴石多し",『説文解字』にも"〓石をもって病を刺す", 『帝王世紀』には"太昊九針を製し"などの記載文が認められる。中国医学の歴史はその時代の発展状況に応じて,鍼灸医学,漢方医学,気功学も多くの学説が唱えられた。注目すべきことは,何時の時代にしろ,学説,学派の出現が多いほど,学術論争が激しく,また中国医学の発展も加速されていた。今回は学派の地域別,手技別分類を行い,悠久な鍼灸医学発展の歴史を,古代中国文献を参考に明らかにするものである。尚,筆者らはチベット医学,モンゴル医学を調査するために,敦煌の莫高窟を始めとする内陸部にも現地調査を進めるが,これには限界があるため,本文では現在調査中のものを触れずに報告する。
著者
小林 健一 筧 淳夫 伊藤 昭 糸山 剛 河口 豊 郡 明宏 辻 吉隆 森本 正一 柳 宇
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.16, no.34, pp.1099-1104, 2010-10-20 (Released:2010-10-20)
参考文献数
8

In the current laws and ordinances, the matter to accommodate the tuberculosis patient who is an airborne infectious disease is not exhibited. In this study, we discussed the building standard of the medical institution which accommodate tuberculosis patient, for the purpose of showing recommendations. The medical institution to accommodate tuberculosis patients needs to keep building facilities corresponding to the airborne infection, and it is necessary to perform use based on the latest scientific evidences.
著者
金森 修
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.4, no.11, pp.25-29, 1999-11-01 (Released:2009-12-21)
参考文献数
15
著者
佐々木 智謙 佐藤 寛之 塚原 健将 松森 靖夫
出版者
一般社団法人 日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.39-51, 2019-07-31 (Released:2019-08-29)
参考文献数
28

本研究の主目的は,腹面から描いた昆虫の体のつくりに対する小学校第2・3学年の認識状態を分析し,その結果に基づき,育成すべき子どもの資質・能力について検討を加えることにある。得られた知見は,以下の4点である。1)腹面から描いた計9種類の生き物を,昆虫とその他の生き物とに分類できた小2は約60%以上,小3は80%以上であったこと。2)腹面から描いた計6種類全ての昆虫の体を三つの部分(頭部・胸部・腹部)に正しく分けることができた小2は皆無であり,小3でも約20%であったこと。かつ,各昆虫の正答率は小2で10%未満,小3でも65%未満であったこと。3)昆虫の体のつくりに対する回答は多様であり,頭部で4類型,胸部で9類型,及び腹部で3類型が存在したこと。4)得られた結果をもとに,昆虫概念の育成を志向した学習指導方策について提案した。
著者
吉森 丹衣子 Taeko Yoshimori
雑誌
国際経営・文化研究 = Cross-cultural business and cultural studies (ISSN:13431412)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.105-115, 2015-03-01

In recent years, “self-affirmation” has attracted attention in the education domain. However, in the self-affirmation research, definition set is different and by each researcher, factors on determining the definition can be pointed out problems such as is unclear. Therefore, in this study, the definition set of self-affirmation feeling went on the basis of the data obtained by the qualitative research. Consequently, “positive existence” as construct self affirmation and “stable self”, “confidence”, “acceptable” is obtained. Them based on the results of creating a college student edition self-affirmation scale, we have succeeded in the development of “college student version of self-affirmation sense measure” of two-factor item 9.
著者
今井 正 出濱 和弥 坂見 知子 高志 利宣 森田 哲男 今井 智 山本 義久 岡 雅一
出版者
Japanese Society for Aquaculture Science
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.273-280, 2016-09-20 (Released:2017-09-20)
参考文献数
27

ろ材の洗浄工程での硝化細菌の活性を維持するために,セラミックスろ材のアンモニア酸化能力に及ぼす乾燥の影響を調べた。25℃でろ材のアンモニア酸化活性測定後,それを海水から出して25℃の異なる3条件(湿度30%と60%の空気中,袋に入れて湿度飽和)で保存した。ろ材を30日目まで保存した後,再度アンモニア酸化活性を測定した。最初の活性と比較して,湿度30%と60%で保存したろ材の活性は,それぞれ6日目と21日目に半減した。湿度30%で保存したろ材の活性は7日目に失われたが,湿度60%では30日目にも3.2%の活性があった。湿度飽和状態では,ろ材は30日目でも約50%の活性を持っており,ろ材のアンモニア酸化細菌と古細菌は最初の状態と同様であった。湿度飽和で保存したろ材を海水に戻し,アンモニア源を添加すると,その活性は3日後に回復した。よって,洗浄工程においてアンモニア酸化活性を維持するためには,ろ材の乾燥を防ぐ必要がある。
著者
森 芳周
出版者
日本医学哲学・倫理学会
雑誌
医学哲学 医学倫理 (ISSN:02896427)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.1-9, 2015-09-30 (Released:2018-02-01)

Fetal tissues and organs are useful for regenerative medicine or other medical research. In Japan, the Ministry of Health, Labor and Welfare formed a committee in 2002 to examine regulations on clinical research using human stem cells. The committee had planned to settle on regulations including for stem cells collected from dead fetuses(for example, fetal neural stem cells) though they were exempt from the regulations in the end. Thus, though fetal tissues and organs are usually used in medical research, it is not clear how dead fetuses are disposed or buried and what is the ethically proper procedure to handle them. In this article, I survey procedures for the handling of dead fetuses and their legal status in Germany to clarify the problems involved in this task. Legal regulations concerning the treatment of dead fetuses have been reformed since the late 1990s in Germany. According to the German Civil Status Act, parents of a stillborn child, that is, a dead fetus weighing more than 500g, may register the child's name in birth records. Though a miscarried child, that is, a dead fetus weighing less than 500g, cannot be registered in any records, a certification is issued in which the child's name is entered in accordance with the parents' request. As for burial, it is governed by the law of each state. Most states require parents to bury a fetus when it exceeds a certain weight, and permit burial of a fetus upon parents' request if the weight is below threshold. These regulations were induced as a result of petitions from parents who had experienced a miscarriage or a stillbirth. Thus, when considering the procedures to treat dead fetuses, both the dignity of the unborn child and the feelings of the bereaved parents must be taken into account.
著者
森村 進
出版者
日本法哲学会
雑誌
法哲学年報 (ISSN:03872890)
巻号頁・発行日
vol.1987, pp.74-92, 1988-10-25 (Released:2008-11-17)
参考文献数
22
著者
吉田 真弥 高岡 貞夫 森島 済 Mario B. COLLADO
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Series A (ISSN:18834388)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.61-73, 2011-01-01 (Released:2015-01-16)
参考文献数
37
被引用文献数
1 1

ルソン島中央平原に位置するパイタン湖の湖底堆積物において植物珪酸体分析を行い,過去およそ2,500年間の植生変遷について検討した.本地域では,堆積物の上位よりゾーン1~5の局地植物珪酸体帯が認められた.すなわち,コゴンを中心とする草本植生が卓越したゾーン5(2,460~1,410年前),草本植生とともに針葉樹による植生が増加したゾーン4(1,410~1,240年前),コゴン以外の草本種から成る植生が成立し木本種による植生も増加したゾーン3(1,240~1,150年前),コゴンやそれ以外の草本から成る植生とゾーン3とは異なる木本植生が成立したゾーン2(1,150~350年前),木本植生が著しく減少し栽培イネが卓越するゾーン1(350年前~現在)の五つである.森林に乏しい現在の植生景観の成立には人間活動が深く関わっていると考えられる.また,ゾーン5においてコゴンの草原が卓越することは,乾燥化などの人間活動以外の要因の影響も考えうる.
著者
森川 洋
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.80, no.9, pp.503-524, 2007-08-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
32

メクレンブルク・フォアポメルン州では職員過剰の現状と将来の人口減少予測や東ドイツ支援資金の廃止予定により, 郡の機能改革だけでなく地域改革をも含めた「行政近代化計画」が進行している. 州は職員支出を抑えるために多くの州職員を郡に移管するので, その受入れのためには, 郡の合併と特別市の郡復帰によって, 面積3,200~7,000km2からなる広域郡を形成する予定である. それは自治体自治の強化を無視し, 規模の経済による行政の合理化だけを意図した改革であり, 基本法や制度法に抵触するといわれ, 郡も特別市も市町村やアムトもこの改革に反対している. この「行政近代化計画」においては, 改革費用の問題をはじめ, 公聴会の開催や現行制度に対する「欠陥分析」, 改革頻度などの問題が取り上げられた. 政治的決着による五つの広域郡についても, 役場の距離や郡域の均等発展のほか, 特別市の郡復帰に伴う問題点, さらには空間整備計画との関係などが論議された. 将来この改革が法的に承認されたとしても, 新連邦州のすべてが本州と同じ道を歩むとはいえないであろう. 本稿の目的は, この「行政近代化計画」を通してドイツにおける行政システムの問題点を検討することにある.
著者
大和田 春樹 大森 博雄 松本 淳
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.78, no.8, pp.534-541, 2005-07-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
14

黄土高原の降水は夏季集中型であり,7~8月に降水量が最大となる.5~9月の水蒸気輸送場解析によると,5月は低緯度側からの水蒸気輸送が黄土高原に達していないが,6月になると水蒸気輸送量が漸増し,7月に最大となる.8月には,中国南部からの水蒸気輸送は弱まり,東シナ海を経て南東方向から黄土高原東部に水蒸気が流入する.9月になると低緯度から黄土高原へ向かう水蒸気輸送量は減少する.この水蒸気輸送場の季節変化には,太平洋高気圧が関わっており,太平洋高気圧の西への張り出しが強まる7月は,華南~華北における東西方向の気圧傾度が増大し,ベンガル湾からの南西気流がより強く北方まで流入する.太平洋高気圧が北上する8月には,華南~華北における東西方向の気圧傾度が小さくなり,南西気流が中国大陸に流入しにくくなるが,北上した太平洋高気圧からの南東気流が黄土高原に流入する.黄土高原の降水量は,低緯度側からの水蒸気輸送量の増減に対応して季節変化するが,降水が極大となる7月と8月とでは水蒸気輸送場が大きく異なっている.
著者
森 達也
出版者
日本イギリス哲学会
雑誌
イギリス哲学研究 (ISSN:03877450)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.19-32, 2005-03-20 (Released:2018-03-30)
参考文献数
58

Berlin's studies on the history of ideas have been the focus of severe criticism recently. I argue that this is due to the lack of discussion on his “existentialist view of history.” This Crocean view mediates his study of history and his liberal political philosophy on the one hand, and implies that Berlin's books on Romanticism — especially those on J. G. Hamann — reflect his intellectual path, his political concern and his own identity as a Jew, on the other. Although Berlin was sensitive to nationalism, he affirmed Zionism. The Crocean view enables us to make sense of his paradoxical attitude.
著者
亀森 直 竹内 崇 杉山 晶彦
出版者
Japanese Society of Veterinary Science
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.313-315, 2008 (Released:2011-12-08)

成熟ラットの静脈内に投与したウシラクトフェリン(bLF)は血液-脳脊髄液関門を通過することを免疫組織化学的に解析した。bLFは、投与後10分で大脳白質の毛細血管内皮細胞の小胞膜上に検出された。抗-bLF抗体陽性反応を示す多数の小胞が脈絡叢上皮細胞にも認められた。さらに、脳脊髄液中のbLF濃度は、bLF(10 or 30mg/kg)の静脈内投与後1-2時間で有意に上昇した。これらの結果は、LFが脳脊髄液中あるいは脳実質へ移行する可能性を示している。
著者
森川 鉄朗 室谷 利夫
出版者
上越教育大学
雑誌
上越教育大学研究紀要 (ISSN:09158162)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.67-81, 1999
被引用文献数
1

現代の物理や化学では,2N,10m,2g/cm^3のような,表現(数字列)(空白)(単位記号)が使われている。本稿では,この表現を処理する場合,分解して数字列の代数演算をするならば日本算数方式とよび,まとめてそのままあつかうならば国際方式とよぶ。日本の中等物理化学教科書には,日本算数方式の伝統があり,国際方式は国際文書や英語圏の教科書などを含めて,世界で広く採用されている。両者のあつかい方を分析し,相違の四論点として,「(数字列)(空白)(単位記号)は物理量(の表現)」「数字列は数でない」「空白はかけ算」「単位は物理量」を抽出した。このとき,国際方式の判定条件として,複数の表現を直接的に乗除算していること,を採用した。また,「単位は物理量」とはっきりと意識しているか否かは,ケルビンとセルシウス度との間の換算式をみて判定した。国際方式は,歴史的地理的に温度差はあるけれども,これらの四論点を肯定する方向に進んでいるように思われる。日本算数方式による物理化学教科書では,物理量の意識がきわめて薄いことがわかる。そこで,日本の中等物理化学教育では,どのような順序で四論点を肯定的に導入するべきかを論じた。さらに,物理量間の演算では,代数演算で利用される比例式や方程式に替えて,常に物理的に意味のある表現を逐次たどるべきであるとした。Expressions (string of Arabic numerals)(space)(symbol of units), such as 2 N, 10 m and 2 g/cm^3, appear in the physical and/or chemical literature. There are two methods of operating such expressions; hereafter, one is called an arithmetical method which deals with all expressions under the rules of arithmetic; the other is called an international method in which every expression obeys the rules of quantity calculus. The former is adopted in many textbooks of Japan, and the latter is of world-wide use in international documents and textbooks in English. The present note makes four points of the argument clear such that: The expression stands for a physical quantity; the string of Arabic numerals is not a number but a numerical value; the space means a mark of multiplication; and the symbol of units denotes a physical quantity. Then a given method of operation can be regarded as international when the expressions are multiplied and/or divided directly by themselves. Whether the unit is a physical quantity or not in textbooks, is judged in terms of conversion relationships between degrees in Kelvin and Celsius. It seems that the international method has been developing gradually according to the direction of the four points, and that there is little sense of physical quantities in physical/chemical textbooks which make use of the arithmetical method. The present note hence discusses a course for teaching the four points in the physical/chemical education of the junior/senior high schools of Japan, and suggests that every physical/chemical problem should be solved step by step by use of the physical expressions.
著者
秋田 直繁 森田 昌嗣 椎塚 久雄
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.389-402, 2017 (Released:2017-12-22)
参考文献数
30
被引用文献数
1

To create innovative ideas, it is important for designers to monitor thought patterns by reflecting upon their thought structure and then control thought. In this study, we visualized the inference process, which includes deduction, induction, and abduction, as well as the associative process. Subsequently, by connecting them radially along the flow of thought, we employed a method of visualizing the inference process of designers on a two-dimensional plane. We conducted an experiment to visualize a part of the thought of designer using the “inference mapping method.” Consequently, we found out that different cognitive biases occurred in designers' deductive, inductive, abductive, and associative thinking processes. From the technical viewpoint of cognitive science, we studied the phenomena and clarified the structure of bias in each thought process. Finally, we proposed a way to visualize cognitive biases and to consciously eliminate them when designers engage in the creative process.