著者
小峰 隆夫 岡本 義行 黒田 英一 武藤 博己 申 龍徹 諏訪 康雄 岡田 恵子 田町 典子
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

人口オーナスは現に進行しつつあり、大都市の一部においては今後一時的に改善するものの、再び悪化が見込まれる。人口オーナスは、生産年齢人口比率の低下によって生産を抑制し、税収も減少させる一方、社会保障給付の拡大をもたらす。不況による保険料収入の低迷もあって財政への負担は一層高まっており、地方の負担割合は上昇しつつある。また、高齢者割合の上昇と高齢者の高い投票率とによって、高齢者優先の政治的意思決定を前倒しで実現してしまう可能性が高い。
著者
林 泰弘 松木 純也 鈴木 良治 武藤 英司
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. B (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.125, no.9, pp.846-854, 2005
被引用文献数
34 17

Sending voltage profile of distribution feeder is controlled by changing a tap of distribution transformer. In a distribution network with distributed generators, for reasons of effect of reversed flows from them and existence of a great number of sending voltage profile candidates, it is not easy to control sending voltage profile within the acceptable voltage limit. In this paper, in order to determine the optimal sending voltage profile of distribution transformer in a distribution network with distributed generators, the authors propose a new method to determine the optimal sending voltage profile so as to minimize total number of tap position's change per day under constraints of acceptable voltage limit. In the proposed method, after calculating acceptable range of three phase voltage of distribution feeder, the optimal profile of tap position within the calculated acceptable voltage range is determined among these candidates by using reduced ordered binary decision diagram (ROBDD) which is an efficient enumeration algorithm. In order to check the validity of the proposed method, numerical simulations are carried out for a distribution network model with a distributed generator.
著者
島宗 理 中島 定彦 井上 雅彦 遠藤 清香 井澤 信三 奥田 健次 北川 公路 佐藤 隆弘 清水 裕文 霜田 浩信 高畑 庄蔵 田島 裕之 土屋 立 野呂 文行 服巻 繁 武藤 崇 山岸 直基 米山 直樹
出版者
日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.174-208, 2003-09-05

行動分析士認定協会(Behavior Analyst Certification Board : BACB)は、国際行動分析学会(Association for Behavior Analysis : International)が公認し、支援している、行動分析学に基づいた臨床活動に携わる実践家を認定する非営利団体である。本資料ではBACBの資格認定システムを紹介し、実践家の職能を分析、定義したタスクリストの全訳を掲載する。タスクリストを検討することで行動分析家の専門性を明確にして、我が国における今後の人材育成やサービスの提供システムについて、検討を始めるきっかけをつくることが本資料の目的である。
著者
大木 基史 武藤 睦治 大原 稔 高橋 雅士 石橋 達弥
出版者
社団法人溶接学会
雑誌
溶接学会論文集 : quarterly journal of the Japan Welding Society (ISSN:02884771)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.395-404, 1998-08-05
参考文献数
18
被引用文献数
8

Two kinds of thermal cycle tests with short (10 min) and long (23h) holding times were carried out to investigate thermal cycling damage characteristics and thermal barrier property of thermal barrier coatings (TBCs). Surface cracks vertical to the coating surface were nucleated due to thermal stress during both the thermal cycle tests. Holding time had no significant influence on the surface cracking behavior. On the other hand, holding time had a significant influence on the thermal barrier property, which was degraded with increasing total holding time. The degradation of thermal barrier property was caused by the decrease in porosity and hence by the increase in density of ceramic layer.
著者
天池 寿 栗岡 英明 秋岡 清一 藤野 光廣 谷向 茂厚 飴野 弘之 安田 達行 西本 知二 池田 栄人 武藤 文隆 橋本 京三 大内 孝雄 田中 貫一 原田 善弘 伊志嶺 玄公
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.24, no.7, pp.2017-2021, 1991-07-01
被引用文献数
5

65歳,男性.左上腹部痛・腫瘤触知を主訴に来院.入院精査の結果胃平滑筋肉腫と診断され,1988年6月29日にリンパ節郭清を伴った胃全摘・膵尾部脾合併切除を施行した.同年10月左側腹壁に境界不明瞭な腫瘤を認め,再発治療目的でAdriamycin,Cisplatin,Etoposide併用療法(EAP療法)を2クール施行した.その治療効果は著明で,触診上および腹部computed tomography(CT)検査上complete response(CR)の状態となり,現在再発の兆候なく健在である.EAP療法は,切除不能の進行胃癌患者に対して高い奏効率を認めると報告された強力なcombination chemotherapyである.一般に胃平滑筋肉腫に化学療法が奏効したという報告は少ないので,われわれの経験した有効例を今後への展望を期待し報告した.副作用としては高度の骨髄抑制,悪心・嘔吐,脱毛が認められたが,いずれも回復可能であった.
著者
内田 祥三 一桝 悦三郎 濱田 稔 平山 嵩 武藤 清 岸田 日出刀
出版者
日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
no.579, pp.1649-1722, 1933-12
被引用文献数
1

本文は昭和八年八月廿八日東京帝國大學構内に於て木造家屋の火災に就き實際に木造家屋を點火燒失せしめたる際の實驗報告なり。
著者
石丸 雄二 武藤 福保 千葉 茂 宮岸 勉 橋詰 清隆 田中 達也
雑誌
てんかんをめぐって (ISSN:13493078)
巻号頁・発行日
pp.104-109, 1998-02

雑誌掲載版30歳男性患者,3歳で脱力発作,6歳で口唇自動症と失平衡をもつ複雑部分発作(CPS),16歳で両下肢自転車運動,夜間の躯幹の屈曲,ねじれをもつCPSを認めた.難治性が時に重延状態となった.発作時脳波では両側前頭,中心部優位の13-16Hz,40-60μV活性以外には明らかな発作波を認めなかった.発作時SPECT左前頭-側頭葉における血流増加を認め,MRIで小脳に軽症萎縮を認めた.これらの所見から本例の発作発現は前頭葉と関連するものと推測される
著者
武藤 三千夫
出版者
美学会
雑誌
美學 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.12-32, 1970-06-30

Zeitlichkeit in der Kunst ist schon von vornherein von grosser Bedeu-tung. Diese Abhandlung befasst sich mit der Zeitlichkeit in der Kunst in Ansehung der Struktur des Kunstwerks als System und Geschichte. Das Thema im ersten Kapitel ist von der Abhandlung "Time in the Plastic Arts" von Etienne Souriau (in : The Journal of Aesthetics & Art Criticism, Vol. VII, No. 4, 1949) und von "Grundlegung zu einer vergleichenden Kunstwissenschaft" von Dagobert Frey (Wien 1949) abgeleitet. Obwohl beide analytische Methoden und Interessen fur die Gegenstande voneinander etwas verschieden sind, verweisen beide Autoren auf die Zeitlichkeit der bildenden Kunste als Strukturgrund des Kunstwerks. Jener zeigt uns "the intrinsic time of the work of art", dieser "das Zeiterlebnis". Man kann wohl daraus ersehen, dass die Zeitlichkeit auch in der Kunst als Wesensbestimmung des Kunstwerks notwendig ist. Aber die Zeitbegriffe sind ganz unterschiedlich. Dann stellt sich hier ein Problem heraus : es gibt vielfachere Zeitbegriffe in Europa, sei es geschichtlich, sei es thema-tisch, von der Antike bis zur Gegenwart. Im zweiten Kapitel ist der Zeitbegriff von G. W. F. Hegel untersucht, auf Grund der Interpretation von M. Heidegger ("Sein und Zeit"). Als Schluss dieses Kapitels findet man, dass Zeitlichkeit bei Hegel als Zusammenhang der Idee mit dem Sinnlichen gegeben ist, dass dieser Zusammenhang als Geschichtlichkeit einheitlich aufgefasst wird. Im dritten Kapitel "die Vorlesungen uber die Asthetik Hegels" behandelt. Man kann dort, wie Hegel das Kunstwerk systematisch und geschichtlich erklart, von dem Begriff als Wesen des Geistes zu dem realen Sein des Kunstwerks durchdringend, sehen : eine Bestimmtheit des Kunstwerks als ideelen Seins, die man hier aus dieser Abhandlung als Folgerung ziehen kann.
著者
武藤 正義
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.1-16, 2007 (Released:2007-08-03)
参考文献数
27
被引用文献数
1

社会学的研究における数理モデルには「現象説明」型と「制度理解」型の2つがある。現象説明モデルは特定の社会現象をメカニズムとして記述し、現象のデータを説明することを目指す。制度理解モデルはもうすこし抽象度が高く広汎で持続的な社会現象、すなわち制度をメカニズムとして理解することを目指す。両者の関係は相互補完的であるが、今日では制度理解モデルは地に足のつかないものとして敬遠される向きもある。しかし、制度理解モデルは、第1に、社会の見えざる制度を明らかにする発見的価値を有することで社会への理解を深め、第2に、それによって社会をより望ましい方向へと構築していく倫理的価値を有することで社会に貢献する。なお、この理解の経験的な正しさは、制度理解モデルが産出する規範的命題が当為を突きつけることによって支えられている。規範的命題によって制度理解モデルは机上の空論を免れる。制度理解モデルは、特定の現象の説明を超えてより普遍的な制度のメカニズムを明らかにする点で広汎な興味と利用の可能性に開かれているため、共通言語性をもつ。また、数学は諸学問分野の橋渡しとなるおそらく唯一の共通言語である。この二重の共通言語性において、制度理解型の数理モデルが探究される意義がある。
著者
武藤 純子
出版者
清泉女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、初期浮世絵の絵柄に記されている、文字情報、たとえば発句や版元印などを読み取り、データベース化し、絵と文字のさまざまな関係を読み取ることであった。これまで曖昧だった初期の浮世絵師の作画状況、版元の変遷、文学や歌舞伎との関係など、少しずつではあるが明らかになった。
著者
武藤 裕子 西山 晴彦 大久保 達真 斉藤 伸介 岡田 謙一 松下 温
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.105-106, 1997-03-12

近年の情報機器の高性能化や低価格化, WWW(World Wide Web)の普及により, マルチメディア情報発信の機会が増加してきた. これにともない, 一般ユーザでも簡単にマルチメディア情報を創造できる環境の実現が期待されている. しかし, 現在のマルチメディア情報制作は, 複雑で時間のかかる退屈な作業であると報告されている. この問題を解決し, 誰でも簡単にマルチメディア情報を制作できる環境として, 扱いやすい検索キー, ユーザの感性を考慮した検索という特徴を持つ必要がある. そこで, ユーザの感性を考慮した検索を行なえるようなマルチメディア制作環境を実現するために,「山」「地面」などのように画像を部品ごとに管理し, ユーザのイメージを入力することにより, イメージに合った部品を検索して合成するシステムを提案する. これにより, 一般ユーザでも簡単に, マルチメディア情報を創り出すことができる.
著者
許 金泉 武藤 睦治 付 列東
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. A編 (ISSN:03875008)
巻号頁・発行日
vol.68, no.672, pp.1259-1265, 2002-08-25
被引用文献数
1 7

The theoretical solution of a concentrated force on the free surface of a coating material is deduced by introducing the infinite series mirror points of the load point and applying the Dirichlet's uniqueness theorem. In this study, the two dimensional solution is deduced in details by using the infinite series of the Goursat's stress function corresponding to every mirror point. It is found that the stress function corresponding to a higher order mirror point can be determined from that corresponding to a lower one, therefore, all the stress functions can be determined from that corresponding to the first order mirror point which is in fact the stress function for concentrated forces on the free surface of a semi-infinite body. It is also found that the contribution of the stress function to stress distribution decreases as the increasing of the corresponding order of the mirror point. It is confirmed that only the stress functions corresponding to the first several mirror points have an influence on the accuracy of theoretical solution. This theoretical solution can be expected to be very useful in evaluating the strength of coating materials or other surface modificated materials.
著者
大野 秀樹 大脇 将夫 中島 尚志 吉岡 一機 武藤 顕一郎 小山田 敏文
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.65, no.12, pp.929-932, 2012-12-20 (Released:2017-05-26)
参考文献数
14

猫の膝関節に,大腿骨と膝関節の関節包の間に膝関節筋があることを確認した.膝関節筋は1歳までは発達するが,加齢に従い筋線維は退縮し脂肪組織に置換する傾向がみられた.また筋紡錘の分布密度が高く,退縮した筋を充塡する脂肪組織の間にも筋紡錘が残存していた.この理由から猫においては加齢に従い膝関節筋の肉眼的観察が困難になり,今までその存在が明らかにならなかった.また,膝関節筋が機能的には膝関節筋の動力学的モニターとして機能していることが示唆された.
著者
武藤 敦子
出版者
名古屋工業大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2018-04-01

企業内で利用されているICカードとリーダーを用いた入退室管理システムから得られる社員の執務室・会議室への入退室履歴データを人の移動履歴データとして利用し、人間行動の定量的分析を行った。分析方法として、「個人への視点」と、「繋がり関係への視点」の2種類を引き続き検討した。「個人への視点」では、これまでの研究において提案した、個人の移動時間のパターンと個人属性との関係性を分析する手法に対し、より分析者が結果の解釈を可能とする可視化手法を提案した。提案手法は、非負値多重行列因子分解とクラスタリングを組み合わせた手法であり、本手法を用いて入退室データから新たな行動パターンの算出に貢献した。当該年度においては、国際会議発表として1件行った。「繋がり関係への視点」としては、これまでに提案してきた会議室ネットワークから算出した社員の活躍評価指標に対し、その物理的意味付けを行った。その結果、企業が判断する活躍者の要素に、会議参加数、会議で関わった人数、管理職との会議割合、部署と役職の多様さが関係していることを統計的に明らかにし、本内容について国内会議発表として1件行った。また、入退室データから各社員の移動に関わる負担度を算出する手法および、移動負担度の高い社員の負荷を軽減できる会議室割当最適化システムを提案し、実際のデータを用いて大幅な移動時間短縮を確認した。当該年度においては、国内会議発表として1件行った。
著者
小野寺 誠 塚田 泰彦 鈴木 剛 三澤 友誉 上野 智史 全田 吏栄 菅谷 一樹 武藤 憲哉 反町 光太朗 伊関 憲
出版者
福島医学会
雑誌
福島医学雑誌 (ISSN:00162582)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.57-64, 2022 (Released:2022-08-10)
参考文献数
26

要旨:【目的】福島市消防本部管内における照会回数5回以上の救急搬送困難事案に対して救急専従医である地域救急医療支援講座による二次救急輪番当直支援の有用性について検討すること。【方法】2017年1月より2020年12月までの4年間に福島市消防本部管内で発生した救急搬送困難事案を対象とした。対象データは,福島市消防本部で保存している救急搬送記録簿,および地域救急医療支援講座から輪番当直支援を行っている二次救急医療機関4病院(以下,A~D病院)の救急車搬送時間記録簿から抽出した。4病院別に救急搬送数を調査し,平日で地域救急医療支援講座から当直支援を行った日(以下,支援日)と行っていない日(以下,非支援日)の二群に分け,救急搬送困難事案数および比率を検討した。【結果】調査期間内に4病院へ搬送された救急車は計34,578台,そのうち搬送困難事案数は589件(1.7%)であった。支援日と非支援日を比較すると,4病院ともに支援日での救急搬送困難事案数は少なく,比率も有意差をもって支援日で少なかった(A病院6件 vs 34件:p < 0.001,B病院7件 vs 26件:p < 0.001,C病院5件 vs 35件:p < 0.001,D病院0件 vs 28件:p = 0.025)。【結語】福島市二次救急医療機関に対する当講座の輪番当直支援は,救急搬送困難事案を有意に減少させていた。救急専従医による適切なトリアージが要因と考えられ,救急専従医が不足している地域での有用なモデルになる可能性がある。