著者
宋 暁晶 池田 孝之 安里 直美
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.75, no.648, pp.411-418, 2010-02-28 (Released:2010-06-07)
参考文献数
13
被引用文献数
3

Taking the formulation of “Urasoe Landscape Plan” and “Nakama Landscape Criteria” as research subjects, it was found out that investigation into the reasons of modification of the draft landscape criteria and issues on the coordination process, method between citizen and administration is necessary.Thus, this paper is aiming at the following purposes: 1. To clarify the process for Nakama landscape district designation and the formulation of landscape criteria, Urasoe and the connections between the criteria and citizens'opinions. 2. To clarify the grounds for setting and modification of landscape criteria, and discuss the issues on the coordination between citizen and administration.
著者
星野 卓二 高橋 英樹 池田 博 勝山 輝夫
出版者
岡山理科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

カヤツリグサ科スゲ属植物213種の核および葉緑体遺伝子を解析し、現在広く採用されている形態に基づく分類体系と比較した。日本から韓国および中国東北部に分布するタガネソウ節が祖先型であり、属または亜属に分類できることが明らかになった。スゲ属植物の染色体は、異数的に染色体数が増加する方向に進化したことが明らかになった。また、節の分類が分子系統から強く支持されたものと、分類体系を見直す必要がある節が明らかになり、新しい分類体系が提案された。
著者
橋本 創一 伊藤 良子 菅野 敦 大伴 潔 林 安紀子 池田 一成
出版者
東京学芸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

発達障害児の就学を支援するためのシステム化されたプログラムはまだ少ない。この研究では、発達障害児の就学における支援ニーズを明らかにするために、発達障害児の親と発達障害児への支援の専門家たちに対して調査をおこなった.さらに、調査によって得られた知見と文献研究から発達障害児の就学のための支援プログラムを作成した。そして、子どもたちに対してそのプログラムを実施し、効果を調べた。その結果、コミュニケーション支援を中心としたグループ指導の必要性が示唆された。一方で、一人一人のニーズに応じた個別支援の必要性が明らかになった。加えて、発達障害児の個別の支援ニーズを評価するための支援ツールを活用する必要がある。それにより、個別の発達段階や特性に応じた就学支援が可能になると考えられる。
著者
池田 研介 清水 寧 中田 俊隆 篠原 晋 山田 弘明
出版者
立命館大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2002

<高速拡散過程の研究:>本年度は力の性質がはっきりしているアルカリハライド(AH)クラスターの高速混晶化過程の研究に一応のメドをつけた。AHクラスターでは表面空孔配列が異なる構造異性体に加え、体積内で空孔をもつ構造異性体(高位の異性体)がクラスターでは比較的低いエネルギーをもって安定に存在する。これらの異性体を巡る遍歴現象が動的に発生する。特に高位の異性体を巡る過程で混晶化が誘発される事が判明した。混入の活性化エネルギーが評価され1eV程度である事が分かった。この値はバルク中の拡散過程の2eVに比べその半分程度である。常温では混入速度が少なくとも$10^{12}$倍程度高速化する事が分かった。我々が関心をもつ、メソタイムスケールダイナミクスの観点からすると活性化エネルギーを与える、遷移状態とそれを乗り越える力学過程の解明が今後の大きな課題である。同時にanion-cation半径が顕著に異なるNaIの様なクラスターでは<動的ガラス状態>が現れる事が判明した。一方、数十個程度の超微小AHクラスターでは平衡状態であるにも拘わらず温度勾配があらわれる事。それが角運動量の保存の為である事も判明した。<カオス的トンネル効果の研究:>単純で且つトンネル効果をモデル化できる系としてHenon系をトンネルイオン化の基礎モデルに据えトンネルイオン化過程をカオスが理想的状態になく混合相空間として回転領域と混在する場合に解明してゆく作業がかなり進行した。重要な結果はトンネル効果に主要な寄与をもたらすLaputa chainに階層構造が存在し、しかも高次のchain構造が混合相空間でのカオス的トンネル効果に本質的役割を果たす事が解明された事である。理想的なカオス的トンネル効果では高次構造は効かず、低次構造のみでトンネルが良く近似できた事と大いに異なる。高次構造の役割は回転領域がカオス領域に占める割合に比べ相対的におおきくなる程重要になってくると考えられる。なお、本研究課題に対し、2005年8月25日-9月1日立命館大学に於いて国際研究集会{bf Complexified Dynamics, Tunnelling and Chaos}を挙行した。
著者
門馬 綱一 西久保 勝己 高田 雅介 高橋 直樹 本間 千舟 長瀬 敏郎 工藤 康弘 池田 卓史
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集 日本鉱物科学会2008年年会
巻号頁・発行日
pp.107, 2008 (Released:2009-04-07)

千葉県南房総市荒川から、メラノフロジャイトとは異なる骨格構造を持つシリカ包摂化合物を見出したので報告する。包摂化合物を産出したのは、新第三期前期中新世の保田層群中の砂岩・泥岩である。岩石の裂罅を一部、方解石脈や玉髄質の石英脈が充填しており、包摂化合物の結晶は石英脈中やその空隙中に見られる。結晶の大半は既に石英の仮晶に変化しているが、一部に新鮮な結晶が見られた。気体分子を除く組成は、主成分SiO2の他に、酸化物換算で約1wt%のAlと少量のNaを含む。何れの結晶もpseudo-merohedral双晶になっているため、粉末X線回折データのRietveld解析およびMEM解析を行った。結晶系は正方晶系で格子定数はa=13.7190(9), c=19.349(1)、骨格構造はMTN型に相当する。ラマン分光測定では、ケージ中に含まれるメタン分子のピークが確認された。
著者
池田 寛子
出版者
広島市立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究の最大の成果は『ヌーラ・ニゴーノル詩集』と『イェイツとアイリッシュ・フォークロア』の出版である。アイルランドで入手した資料を活用し、アイルランド語文学に焦点を当てつつ、英語文学との相関関係の解明に力を入れた。この研究が一貫して明らかにしてきたのは、アイルランド語は少数民族言語ではあるが、英語というグローバル言語による文学と密接にかかわりつつ独自性を持った文学で世界に貢献していることである。
著者
西浦 和樹 田山 淳 沖林 洋平 池田 和浩 澤邉 裕子
出版者
宮城学院女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究は、創造的問題解決における心理メカニズム解明を目的として研究を実施した。本目的を達成するために、ブレインストーミング法(BS法)を代表とする集団的思考の方法を気軽に体験し、学習することのできるカードゲームを開発し、ストレス軽減と認知的対処方略を理解することのできる心理データの取得を行った。BS法がアイデア創出だけでなく、抑うつ感の軽減を促進すること、制御欲求の高い被験者は状況をより改善するように努めていることを確認した。
著者
池田 秀彦
出版者
創価大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

ドイツの新しい捜査手法のうち、特に①DNA鑑定、データベースの現状、②王冠証人立法、③通信傍受について調査、研究した。いずれについても、関係規定の立法史、立法内容、運用の現状について検討を加えた。また特に、②については、2009年の王冠証人立法(刑法46条b)では、犯罪解明に寄与した被疑者を不起訴とする訴訟法的対応を採用せず、刑の減免を以て報いる実体的対応を採用した経緯とその背景について詳細に明らかにした。また、2013年に王冠証人規定である刑法46条bが改正された経緯とその理論的根拠について検討を加えた。
著者
中沢 正江 池田 満
出版者
日本創造学会, 北陸先端科学技術大学院大学
雑誌
第六回知識創造支援システムシンポジウム報告書
巻号頁・発行日
pp.205-211, 2009-03-30

It is quite difficult for a student as a novice researcher to refine his/her own concern to research idea: the academic question which fulfill research requirements, such as originality and feasibility. In particular, we focus on the difficulty of knowledge acquisition about what research requirements are, and how research requirements relate each other. In this study, we develop the concept map (we call “Research-Idea Map”) based on “Research-Idea Ontology” to facilitate the novice’s self-reflection for his/her knowledge acquisition mentioned above. This paper discusses about the support methodology for the novice’s thinking-process using “Research-Idea Map” and “Research-Idea Ontology”.
著者
池田 碩
出版者
奈良大学
雑誌
奈良大学紀要 (ISSN:03892204)
巻号頁・発行日
no.8, pp.p48-59, 1979-12

調査地は島根県西部の日本海に臨む益田市沖約1kmの海底である.この付近の海底には,南北約600m・東西約400m位の海蝕台状の高まりがあり,地元では「大瀬」と呼ばれている.その水深は最浅部で4mであるが,おおむね陸側で7m,沖側では10m程である.また,この400m程東方にも,より小規模な同様の高まりがあり,大瀬に対して小瀬と呼ばれている.伝承では,ここはかつて鴨島と呼ばれるところであったが,万壽3(1026)年の大地震と津波のあと消滅したといわれてきた.この地には他にも地震にまつわる伝承が多い.そこで,今回大瀬を中心とした海底の探査を行なうことによって,この地がかつては島であったことの裏付けとなるようなものの発見,ないしは何らかの手がかりをつかむことを意図して調査が進められた.調査は,梅原猛京都芸術大学学長をリーダーとして,1977年7月16日から26日にかけて,プロのダイバーや同水中カメラマンをはじめ,NHKの水中テレビ撮影チーム等を含め,かなりの大所帯で進められた.筆者は地質・地形分野を担当した.なお,この調査は継続される予定であったので,次年度調査を意識して進めアこものであったが,しばらく年月をおくことになっだので,この際1977年度の調査で得られだ結果,および海底の状況を資料として一応整理し,報告しておくことにした.特に,大瀬の性格を示す特徴ある地質・地形として,大瀬の基盤をなす岩質とは異なる安山岩を主とした円礫の存在,および submarine pothole (臨穴)と同 mushroom rock (木の子状岩)の発見について報告し,これらの地形的意義を明らかにし,前述の目的に対する1~2の堆論を試みてみた.さらに,このような海底調査は個人では到底行なえないため,我国では2~3の特殊な内容を有する地域を除きまだほとんど進められていない.そのような点からも今回報告しておく意義があるものと考える.
著者
池田 智子 鈴木 康江 前田 隆子 原田 省
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.129-138, 2011-04
被引用文献数
1

本研究の目的は,(1)高校生における月経痛と関連する因子の実態調査,ならびに(2)リラクセーション法による月経痛の軽減効果を検討することである。実態調査は,高校生1,339名を対象に無記名自記式質問紙法で実施した(有効回答953名)。その結果,月経痛がある者は865名(90.8%)で,日常生活に影響があるとした者は448名(51.8%)であった。月経痛に関連する因子として,睡眠状態の不良(オッズ比:1.43,95%Cl:1.06〜1.92),生活上のストレス感(オッズ比:1.42,95%Cl:1.06〜1.90),冷えの自覚(オッズ比:1.84,95%Cl:1.40〜2.41)などが見出された。そこでストレス感と睡眠に着目し,呼吸法とアロママッサージ併用によるリラクセーション法の月経痛軽減への効果を検討した。月経痛のある高校生で研究協力の得られた者を無作為に介入群(16名)と対照群(16名)に割り付け,介入群にはリラクセーション法を実施した。介入群では,対照群に比べ月経1日目,2日目の月経痛は有意に軽減し(P<0.05),日常生活への影響は2日目で有意に減少した(P<0.05)。POMSの緊張-不安が有意に低下した(P<0.05)。リラクセーション法の実践により月経痛の軽減効果が示され,有効な対処法として活用できると考えられた。
著者
嘉数 朝子 池田 尚子 友利 久子 識名 真紀子 島袋 恒男 石橋 由美
出版者
琉球大学
雑誌
琉球大学教育学部障害児教育実践センター紀要 (ISSN:13450476)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.87-97, 2004-05-31

本研究では, 幼稚園児と親を対象として, 幼児期の家庭における読書環境と心の理論の発達との関連を検討した。結果は, 対象児が5歳台後半であり心の理論課題は天上効果を示していため, 両者の関連は明確ではなかった。部分的に明らかになった点は, 読み聞かせの頻度や家庭の蔵書数は誤信念の理解と関連していることであった。
著者
池田 晃一 本間 茂樹 本江 正茂
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.15, no.31, pp.877-880, 2009-10-20 (Released:2009-10-26)
参考文献数
14

This study is focused on creative group works. Based on the detailed observations and recordings, we want to find the relations between working activities, results and satisfaction of workers. We put the camera array system on the ceiling of the workspace and took plan-like images of working activities at regular intervals and measured the movement of bodies and tools. This paper also reports on the method to visualize the movement of workers and tools based on the measured data.
著者
鈴木 義之 瀬崎 ひとみ 芥田 憲夫 鈴木 文孝 瀬古 裕也 今井 則博 平川 美晴 川村 祐介 保坂 哲也 小林 正宏 斎藤 聡 荒瀬 康司 池田 健次 小林 万利子 熊田 博光
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.147-149, 2011 (Released:2011-03-22)
参考文献数
4

To further improve therapeutic effect on chronic hepatitis C, we have administered NS3 inhibitor and NS5A inhibitor together, and examined effects of early antiviral agent therapy. The subjects were five cases where interferon is ineffective (null responders). The NS5A and NS3 inhibitors are oral drugs and were daily administered for 24 weeks. Figure 1 shows time-dependent change of the number of viruses after the therapy started, and rapid decrease of viruses is recognized. Within 12 hours, HCV-RNA decreased by more than 2 log IU/ml in every patient. Two patients became negative for the virus by the 15th day after the therapy started. Furthermore, 80% of cases by the 28th day and all the cases by the 56th day became negative. The new therapy has manifested excellent early antiviral effect.