著者
日野林 俊彦 赤井 誠生 金澤 忠博 大西 賢治 山田 一憲 清水 真由子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

2011 年 2 月に日本全国より 45,830 人の女子児童・生徒の初潮に関わる資料を収集した。プロビット法による日本女性の平均初潮年齢は 12 歳 2.3 ヵ月 (12.189 歳)で、現在 12 歳 2.0ヵ月前後で、第二次世界大戦後二度目の停滞傾向が持続していると考えられる。初潮年齢は、睡眠や朝食習慣のような健康習慣と連動していると見られる。平均初潮年齢の地域差は、初潮年齢が各個人の発達指標であるとともに、進化的指標でもあり、さらには国内における社会・経済的格差や健康格差を反映している可能性がある。
著者
是永 論 浅岡 隆裕 柄本 三代子 金 相美 岡田 章子 清水 真 酒井 信一郎 重吉 知美 池上 賢 加藤 倫子
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、日本社会および日本人に関して、「劣化」という表現が言説上について頻繁に使用されているという状況を踏まえ、メディア言説上における劣化表現のありようを解明するために、活字メディアを中心に内容分析を行ったほか、一般のメディアの受け手に対する質問紙およびインタビュー調査から得られたデータの分析結果から、言説どうしが形成する関係と、言説が人々に消費される具体的な過程を明らかにした。
著者
清水 真理 佐藤 翔 逸村 裕
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会 第20回(2012年度)年次大会予稿集
巻号頁・発行日
2012-05-20

本研究では学協会著作権ポリシーデータベース(SCPJ)とCiNiiを用い,日本の学協会誌掲載論文の機関リポジトリ収録状況を分析した.分析の結果,2000~2009年の日本の学協会誌掲載論文の機関リポジトリ収録率は約0.9%にとどまっており,いずれの分野でも収録率は低かった.収録を許可するポリシーの雑誌は許可しない雑誌より収録率が高かったが,それでも収録率は1.3%程度にとどまっていた.We analyzed the rate of Japanese journal articles archived in institutional repositories based on the data of Society Copyright Policies in Japan (SCPJ) database and CiNii. As a result of analysis, only about 0.9% of Japanese journal articles published during 2000-2009 were archived in institutional repositories. The archive rate was low in all fields. While articles published in Green, Blue or Yellow journals were more archived than others, the archive rate of those was only about 1.3%.
著者
清水 真/鈴木 賀津彦 鈴木 賀津彦
出版者
昭和女子大学
雑誌
學苑 (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
vol.904, pp.34-51, 2016-02-01

The purpose of this article is to describe the journalistic practice and business strategy of the Joyo Shimbun, a local paper distributed in 15 municipalities in the southern part of Ibaraki Prefecture. It is based on the authors' interviews with its president and a Joyo Shimbun journalist. Some findings are as follows:1) There were differences of opinion among the staff on what sort of news the paper should focus on: conventional mainstream journalism or local journalism, which some regarded as important because of the effect it could have on the local community.2) Not full-time professional journalists, but part-time reporters were the primary contributors to a report on a local referendum in Tsukuba-shi.3) Journalistic quality was maintained by journalists who were professionals with experience in conventional journalism and who were sympathetic toward public journalism.4) Local Journalism is now a key concept, not only for journalism practices but also for newspapers' business strategy.The purpose of this article is to describe the journalistic practice and business strategy of the Joyo Shimbun, a local paper distributed in 15 municipalities in the southern part of Ibaraki Prefecture. It is based on the authors' interviews with its president and a Joyo Shimbun journalist. Some findings are as follows:1) There were differences of opinion among the staff on what sort of news the paper should focus on: conventional mainstream journalism or local journalism, which some regarded as important because of the effect it could have on the local community.2) Not full-time professional journalists, but part-time reporters were the primary contributors to a report on a local referendum in Tsukuba-shi.3) Journalistic quality was maintained by journalists who were professionals with experience in conventional journalism and who were sympathetic toward public journalism.4) Local Journalism is now a key concept, not only for journalism practices but also for newspapers' business strategy.
著者
仲谷 美江 清水 真澄 加藤 博一 西田 正吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.742, pp.7-12, 2004-03-18
被引用文献数
4

思い出は、個人的なものであると同時に話題として用いられることも多い。懐かしさを共有できれば相手に対する親しみが増す。ここでは共同想起の対人機能を利用し、古い流行歌を流して懐かしさを語り合う共感コミュニケーションの場を提供する。流行歌は広く繰り返し人々の耳に入り、多くの人にとって時代を思い出すきっかけになりやすい。特に青春時代の曲は心に残ると言われている。そこで、ユーザの年齢から中学〜高校時代の曲を推定再生し、ユーザの発話状態から曲の適不適を判断して次の曲を再生するというオルゴールシステムを試作した。
著者
八木 夏希 松井 敦 畠山 信逸 外松 学 肥沼 淳一 杉立 玲 柴 梓 清水 真理子 溝口 史剛 荒川 浩一
出版者
日本小児放射線学会
雑誌
日本小児放射線学会雑誌 (ISSN:09188487)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.49-53, 2018 (Released:2018-06-14)
参考文献数
12

Fibrodysplasia Ossificans Progressiva (FOP) is a disease that begins in infancy and is characterized by progressive ossification of skeletal muscles throughout the body. Stimuli such as injury and infection can trigger flare-ups involving subcutaneous mass formation, resulting in subsequent ossification at the site. Imaging diagnosis is often difficult in the initial phase where only a mass due to flare-up is present. In most cases, the diagnosis is made only after ossification has occurred, typically several years after the onset. Herein, we report a case of FOP diagnosed 4 months after onset. Careful imaging evaluation of the mass showed characteristics of FOP distinct from those of malignant tumors and other mass-forming lesions. Since early intervention can improve the outcome for patients with FOP, early diagnosis through careful imaging evaluation and awareness of the disease is important.
著者
日野林 俊彦 赤井 誠生 金澤 忠博 大西 賢治 清水 真由子
出版者
藍野大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

初潮年齢は、個人の発達指標であるとともに、生活史理論から見ると進化発達的指標でもあり、発達の加速は進化における異時性の視点からも興味深い。近年、日本における平均初潮年齢は、低年齢化したままで変化は少ない。しかし、進化的傾向に逆行する、低年齢化の影響は、女性の発達に大きな影響を与えている。初潮年齢は、朝食や、睡眠時間のような健康習慣が悪化すると低い傾向が見られた。一方、性別受容は、既潮群の肯定率が低い。また、思春期前後では「保育士」ような、乳幼児に関わる職業が選択される傾向がみられるが、時代的に選択率が低下する傾向もみられ、思春期に子供への関心を高める効果が低下していることも考えられる。
著者
林 あつみ 清水 真澄 七戸 和博 長谷場 健 木元 幸一
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.321-329, 1996 (Released:2010-02-22)
参考文献数
30

スナネズミの肝と胃における各クラスのADHアイソザイムの存在ならびにそれら組織におけるADH活性をマウス, ラット, モルモット等の超歯類と比較検討した。スナネズミは, 肝においては, 電気泳動により3本のADHバンド (A, B, C) が検出された。陰極側のバンドAは低濃度エタノールを基質とした場合に濃く染色され, 4-methylpyrazoleで強く阻害されたことから, クラスIと同定された。陽極側のバンドCはヘキセノールに対して強い活性を示し, エタノールを基質とした場合2.5Mまで活性が飽和せず, 4-methylpyrazoleにより阻害されないことより, クラスIIIと同定された。クラスとクラスIIIの間にみられたバンドBは, 肝に存在することおよびIとIIIの中間の酵素的性質を有することより, クラスIIと同定された。胃においても2本のバンド (D, E) が検出された。陰極側のバンドDは, 胃に特異的であること, エタノール1Mで最大活性を示したこと, また4-methylpyrazoleによる阻害感受性が肝のクラスI ADHより低いことより, クラスIVと同定された。陽極側のバンドEは肝のバンドCと同様の基質特異性および4-methylpyrazoleによる阻害感受性および移動度より, クラスIIIと同定された。以上のように, スナネズミのADHアイソザイムシステムは他の齧歯類と同様であった。スナネズミの肝におけるADH活性は, マウスやラットと同様, 15mMエタノールおよび5mMヘキセノールのいずれの基質でもモルモットより有意に高かった。一方, スナネズミの胃ADH活性はいずれの基質でもモルモットと同様, マウスおよびラットに比べ著しく低かった。また, 肝ADHはいずれの種においても, 15mM以上のエタノール濃度では活性の低下がみられたが, 胃ADH活性はマウスやラットにおいては逆に上昇し, 0.25M以上になると逆転し, 肝の活性より高くなった。このことは, 胃が摂取された高濃度のアルコールを代謝する場として重要であると考えられた。一方, スナネズミおよびモルモットにおける胃ADH活性は, 高濃度エタノールでも有意な活性の上昇はみられず, 低値のままであった。したがって, これらの動物種のアルコール代謝における胃の役割は小さいと考えられた。さらに, 動物種間における各ADHアイソザイム活性の相違は, とくに胃ADHのヘキセノールに対する活性で著しく, 各動物種の食性との関連が示唆された。
著者
清水 真木
出版者
広島大学
雑誌
広島大学総合科学部紀要. III, 人間文化研究 (ISSN:09187782)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.65-94, 2002-12-25

Die von Derrida 1972 vorgelegte Frage nach dem Sinn von einem ratselhaften Fragment 'ich habe raeinen Regenschirm vergessen', das Nietzsche im Herbst 1881 in ein seiner Notizbiicher eingeschrieben hat, ist zugleich die nach dem Grundcharakter des gesamten Diskurses von Nietzsche. Nietzsche halt (gleich wie Freud) das Vergessen als etwas Positives, dessen primare Bedeutung aber im 'Uberwinden' oder im 'Fertigwerden' liegt; und was der gesunde Mensch vergiBt, ist nichts anderes als das, was Nietzsche als (ebenso intellektuelle wie leibliche) 'Krankheit' bezeichnet, dessen Zeichen der von Nietzsche (wohl in Genua) vergessene Regenschirm sein muB. Dass der Regenschirm fur Nietzsche ein Zeichen der Krankheit ist, womit er fertig wurde oder wenigstens fertig zu werden wunschte, kann man es in bezug nicht nur auf seine Kondition, sondern auch auf sein Denken rnit dem Biographischen parallel bestatigen. In jenem Sommer hatte er zum erstenmal den Begriff der 'ewigen Wiederkunft des Gleichen' fur sich explizit dargestellt, eine experimentalphilosophische Hypothese und Probierstein, womit man gesundste und stiirkste Menschen aussieben soil: wenn fur Nietzsche 'seinen Regesnschirm vergessen' 'mit seiner Krankheit fertig werden' heisst, wiirde doch seine Kondition es ihm nicht erlauben; und das Fragment (und sein gesamter Diskurs) konnte man als ein Ausdruck der freudigen Hoffnung auf die zu kommende leibliche 'Genseung' verstehen.
著者
浅野 有紀 横溝 大 藤谷 武史 原田 大樹 清水 真希子 松中 学 長谷川 晃 田村 哲樹 松尾 陽 加藤 紫帆
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

研究2年目に当たる本年度は、トランスナショナルローを巡る法的・政治的問題についての理論研究をさらに進めると共に、組織規範動態WGと国際金融規制WGにおいて、実証研究に向けた本格的検討を開始した。先ず、理論研究については、3回の全体研究会を開催し(2017年7月、8月、及び、2018年2月)、共同研究者や国内の他の研究者による報告を基に意見交換を行い、知見を深めた。具体的に扱ったテーマは、「トランスナショナル・ローと法哲学の課題――多様な正統性と機能主義的考察」、「グローバルな土地収奪のトランスナショナル・ローの観点からの研究」、「解釈主義的法理論とトランスナショナル・ロー」、「立法過程と政治学の応用」、「批判法学から法多元主義、法多元主義から批判法学へ-無意識的な『法の帝国』化について」、「グローバル・ガバナンスと民主主義-方法論的国家主義を超えて」である。また、実証研究については、組織規範動態WGが2回の会合を(2017年9月、12月)、国際金融規制WGが1回の会合を(2018年3月)開催し、実証研究を進める際のテーマの選定や方法について検討を重ねた。その上で、各研究分担者が、3年目以降にさらに理論又は実証研究を進展させるべく、その基礎となる論稿を中間的成果として日本語・英語で執筆・公表した。具体的には、'Self-regulations and Constitutional Law in Japan as Seen From the Perspective of Legal Pluralism'、「法多元主義の下での抵触法」、「グローバル・ガバナンスと民主主義」、「グローバル化と行政法の変容」、「ソフトロー」、「コーポレートガバナンスと政治」、「グローバル資本規制」等である。
著者
井上 建 小坂 浩隆 岡崎 玲子 飯田 直子 磯部 昌憲 稲田 修士 岡田 あゆみ 岡本 百合 香山 雪彦 河合 啓介 河野 次郎 菊地 裕絵 木村 大 越野 由紀 小林 聡幸 清水 真理子 庄司 保子 髙倉 修 高宮 静男 竹林 淳和 林田 麻衣子 樋口 文宏 細木 瑞穂 水田 桂子 米良 貴嗣 山内 常生 山崎 允宏 和田 良久 北島 翼 大谷 良子 永田 利彦 作田 亮一
出版者
日本摂食障害学会
雑誌
日本摂食障害学会雑誌 (ISSN:24360139)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.3-12, 2023-10-05 (Released:2023-10-05)
参考文献数
19

COVID-19パンデミック下,摂⾷障害患者における社会からの孤立,受診控え,症状の悪化,さらに新規患者の増加などが報告された。そこで我々は,2019,2020,2021年の神経性やせ症(Anorexia Nervosa: AN)および回避/制限性食物摂取障害(Avoidant/Restrictive Food Intake Disorder: ARFID)の新規患者数,入院患者数,性別,年齢層,COVID-19の影響の有無について,国内で摂食障害を専門的に診療している医療機関に対して調査を依頼した。すべての項目に回答のあった28施設の結果について集計・解析した。ANの新規・入院患者数はそれぞれ,2019年は400人,266人,2020年は480人,300人,2021年は610人,309人であった。一方,ARFIDの新規・入院患者数はそれぞれ,2019年は70人,15人,2020年は97人,22人,2021年は112人,17人であった。AN,ARFIDともに2019年と比較して2020年,2021年は新規患者数,入院患者数ともに増加し,これは10代でより顕著であった。さらにANにおいては20代の患者も増加していた。COVID-19 パンデミック下にARFID 患者数の増加が示されたことは重要な知見であると考えた。
著者
清水 真由美
出版者
日本健康医学会
雑誌
日本健康医学会雑誌 (ISSN:13430025)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.341-350, 2021-10-08 (Released:2022-01-31)
参考文献数
21
被引用文献数
3

外国人技能実習生の来日後の健康問題と対処行動を明らかにするために,6名の外国人技能実習生に半構造化インタビューを実施した。逐語録を作成し,研究参加者が経験した特徴的な健康問題と対処行動について,事例ごとにまとめた。さらに,すべての事例について,インタビューガイドの項目ごとに,質的帰納的に分析し,各項目の特徴を示した。特徴的な健康問題は,食欲不振・体重減少,寒冷じんましん,凍瘡(しもやけ),月経痛・膀胱炎,智歯周囲炎,副鼻腔炎であった。質的帰納的に分析した結果,外国人技能実習生は,来日後の健康問題として,【日本の気候風土に起因する健康問題】,【仕事に起因する健康問題】,【環境の変化に起因する健康問題】,【既往症の再発】を経験していた。健康問題発現後の対処行動としては,【母国の医薬品の使用】,【セルフケアによる健康状態の改善】,【信頼できる人への相談】,【医療機関の受診】があった。また,受診後の行動には,【服薬アドヒアランス行動】,【予防的な保健行動】,【高額な医療費による治療継続の断念】があった。日本の気候風土・仕事・環境の変化に起因する健康問題に対して,基礎的な知識,予防や初期段階での対処方法について健康教育や保健指導などにより啓発し,疾患の予防や初期段階での適切な対処行動がとれるように支援することが重要である。
著者
清水 真弓 湯浅 賢治 神田 重信
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科放射線学会
雑誌
歯科放射線 (ISSN:03899705)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.279-284, 1991-12-30 (Released:2011-09-05)
参考文献数
19

On the sialogram of the submandibular gland, ducts and/or glands communicating with Wharton's duct are sometimes seen and considered to be the major sublingual gland or accessory submandibular gland.But no distinct definition of the major sublingual gland image on sialograms is so far given.We defined, therefore, the major sublingual gland image on sialograms mainly referring to anatomical literature. The frequency of appearance of the major sublingual gland image on sialograms was also examined.Our results include:1. The major sublingual gland was defined as follows on the sialogram of the submandibular gland: the gland which has a duct communicating with Wharton's duct within 10mm from the orifice.2. The major sublingual gland was identified on 64 out of 553 submandibular gland sialograms.
著者
清水 真一
出版者
横浜国立大学
巻号頁・発行日
1996

横浜国立大学, 平成8年3月31日, 博士(工学), 乙第100号